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2021年05月06日 20:14
ロッテ井口監督が感じる“今”を届ける月連載・第4回 ゴールデンウィーク(GW)が終わりを告げ、沖縄では早くも梅雨入りを迎えた日本。初夏の爽やかな陽気の中、プロ野球では全12球団が30試合以上、つまりレギュラーシーズンは1/4を終えたことになる。阪神が圧倒的な強さを見せるセ・リーグに対し、パ・リーグは全6チームが5.5ゲーム差の中にひしめく混戦状態が続いている。 井口資仁監督率いるロッテは開幕5連敗と重いスタートとなったが、4月に入ると好調を維持。4月は14勝8敗4分けと大きく勝ち越し、貯金を作った。昨季課題だったチーム打撃が大きく改善され、チーム得点はリーグトップの152(5日終了現在)。1番・荻野貴司、2番・マーティン、3番・中村奨吾、4番・安田尚憲と上位打線が固定され、安定の得点パターンが生まれた。 投げては、先発陣が大きく崩れることなく5回以上を投げ、中継ぎ陣に繋ぐパターンを確立。7回・ハーマン、8回・唐川侑己、9回・益田直也という勝利の方程式が整った。ドラフト1位ルーキーの鈴木昭汰は好投しながら、なかなか勝ち星に恵まれなかったが、4月25日のソフトバンク戦でプロ初勝利を飾った。 1戦1戦の結果により、順位が大きく変動しかねないパ・リーグ。緊張感を持ったシビれる戦いのど真ん中に身を置く井口監督が、毎月リアルな想いを明かす連載シリーズ第4回は、絶好調のファームが担う役割、存在感を見せる5年目右腕などについて語る。【取材・構成 / 佐藤直子】 ◇ ◇ ◇ 暦は5月を迎え、ZOZOマリンスタジアムは絶好の野球シーズンを迎えています。それでも新型コロナウイルス感染症の流行が収まる気配はなく、万全な対策をとっていても誰もが感染してもおかしくない状況が続いています。5月3日からZOZOマリンで予定されていた3連戦も、感染拡大の影響で延期されました。感染した皆さんの1日も早い回復を願っています。 GW中ということもあり、ファンの皆さんに熱戦をお届けしたい気持ちは山々でしたが、こればかりは仕方のないこと。7日から始まるオリックス3連戦に向けて、コンディションを整えるいい期間にすることができました。開幕から1か月が経つこの時期は、誰しも少しずつ疲れが溜まってくるものです。その中で、チームとしても落ちていくか上がっていくか、分かれ目となる大切な時期。特に今回は9連戦を締めくくる3試合でしたし、前2カードが1勝2敗と負け越していたので、気持ちを切り替える意味でもいい時間にできたのではないかと思います。 今季は5連敗スタートとなりましたが、4月を迎えるとチームが本来の姿を取り戻してくれました。特にミーティングを開いたわけでもなく、首脳陣から選手に声を掛けたわけではありません。唯一あるとすれば、1日の本拠地・楽天戦の前に的場直樹戦略コーチ兼バッテリーコーチ補佐が自ら声出しに名乗り出て、チームの雰囲気を和ませてくれました。あれから連勝して、中旬には2引き分けを挟んで6連勝。的場コーチのおかげですかね(笑)。開幕5連敗スタートに「就任1年目の2018年だったら…」 正直なところ、監督就任1年目の2018年であれば、開幕5連敗からチームはガタガタと崩れていたかもしれません。でも、この3年で選手は経験値を増やし、昨季も2度の大きな連敗から巻き返してリーグ2位となった自信がある。キャプテンの(中村)奨吾もしっかり引っ張ってくれているので、改めてチームとしての成長を感じる4月となりました。 4月に勝ち越せた要因は、大きく2つあると思います。1つは上位打線を固定できたこと、そしてもう1つは先発投手たちの奮闘です。 1番の荻野が調子が良く、ヒットだけではなく四球も選んで出塁し、足を生かしてくれる。続くマーティンは10本塁打でリーグトップ(5日終了現在)。奨吾は打撃が安定している上に、4番の安田に繋ぐ意識を持ちながら出塁し、それを安田がしっかり返す。安田は打率こそ苦労していますが、得点圏で迎える打席では非常に高い集中力を見せて走者を返してくれています。4月途中からは5番の角中(勝也)も調子を上げてきたので、あとは6番以降が少しずつでも良くなってくれれば。 NPBでもMLBでも、勝てるチームは打線を固定できています。特に上位打線を固められると、6番以降をなんとか繋げば、また得点パターンが見えてくる。繋ぐという意味でも、6番以下を打つ若手選手にもうひと踏ん張りしてもらいたいところです。 開幕スタメンで起用した藤原(恭大)は少しコンディションを落としたこともあり、ファームで再調整させることにしました。当然、結果を残さなければいけない選手ですが、試行錯誤も経験しなければならない。ファームで調子のいい選手が何人もいましたし、藤原は一度リセットして、いい形で戻ってきてほしいと送り出しました。 現在、ファームはイースタン・リーグで19勝5敗2分と勝ち星を重ねています。積極的に若手を1軍で起用しているため、中堅の1軍経験者が多いことが要因ですが、この選手層の厚さは今季の強みでもあると思います。1軍とファームに線引きするのではなく、ファームも含めて1つのチーム。マリーンズの戦力として1年を通じてどうやってフルに使っていくか。若い選手をずっと1軍のベンチに置いておいても仕方がない。ファームで調子のいい選手たちと上手く入れ替えながら、チームとしてより高いパフォーマンスが出せる状態を整え、全員で優勝を目指す。勝利と育成のバランスはいつも頭を悩ませるところですが、この1か月は若い選手にいい形で経験を積ませてこれたのではないかと思います。存在感を光らせた5年目右腕「真っ直ぐのキレが非常にいい」 4月は先発投手の働きに助けられました。みんながしっかりと5回までゲームを作ってくれたことは、非常に大きかったと思います。ルーキーの鈴木が先発する日に、なかなか打線が援護できず、プロ初勝利まで時間がかかってしまったのは申し訳なかった。それでも、鈴木に限らず先発全員が自分の仕事を果たしてくれていることが、4月に勝ち越せた土台となっています。 当初は中継ぎが安定せず、うまく繋げない部分もありました。でも、ここへ来てみんなが調子を上げてきて、ハーマン、唐川、益田という勝ちパターンが作れるようになった。状態が安定しなかった小野(郁)も一度ファームで立て直し、かなりいい状態で帰ってきました。小野が不在の中で存在感を光らせたのが、5年目の(佐々木)千隼です。 もともと先発で考えていて開幕ローテに入るギリギリの線にいましたが、ロングリリーフもできるタイプということで中継ぎに回ってもらいました。今年に関しては、真っ直ぐのキレが非常にいいし、コントロールもしっかりしている。今まで長いイニングで放っていたのが、1イニングに集中して全力でいけているのが奏功しているのかもしれません。中継ぎの厚みを増すために千隼や小野がいい働きをしてくれると、本当にありがたいですね。 4月には監督として通算200勝を挙げることができました。これはひとえに選手たちの頑張り、ファンの皆さんの声援のおかげです。ありがとうございます。200勝といえど、僕の中では通過点ですし、自分が何勝を記録するかより、チームが優勝する方が大事。そのために1勝1勝を積み上げていきたいと思います。 ご覧の通り、パ・リーグはそんなに甘いリーグではありません。想定内だとは言え、今も混戦状態が続いています。今季は9回で試合終了となるため、どのチームも全力で投手を注ぎ込み、ベンチを注ぎ込んでくる。自分のやるべきことをやって食らいついていくのみですが、ファンの皆さんにとっては1試合も落とせない状況が最後まで続くので、面白いシーズンになっているのではないでしょうか。 5月中にはファームで経験を重ねている佐々木朗希が1軍で投げる可能性もあります。コンディション次第なので、いつ投げるか明言はできませんが、ファンの皆さん同様、僕も楽しみにしています。 小休止を挟んだ5月は、まず3連戦の初戦をとってカードを勝ち越す。どのチームも取りこぼすことはできないので、全力で勝利を掴みにいきます。(佐藤直子 / Naoko Sato)
2024年03月29日 22:56
プロ野球は29日、セ、パ両リーグで開幕し、巨人は4―0でセ・リーグ連覇がかかる阪神を破り、阿部監督の初陣を白星で飾った。
巨人4−0阪神(セ・リーグ=29日)――巨人は五回、梶谷の2ランなどで3点を先取し、八回に丸の適時打で加点。先発・戸郷ら4投手が、阿部監督の初陣で零封リレーを見せた。阪神は打線がつながらず。
◇ ヤクルト7−4中日(セ・リーグ=29日)――ヤクルトがシーソーゲームを制した。1点を追う八回にサンタナの適時打や西川の2点三塁打などで一挙5点を奪って逃げ切った。中日は3度のリードを守れず。
◇ DeNA4−3広島(セ・リーグ=29日)――DeNAは5年ぶりの開幕戦勝利。三回、度会隆輝(ENEOS)の3ランで追いつき、八回に代打・大和の犠飛で勝ち越した。広島は六回以降、無安打と打線が沈黙。
2024年03月29日 22:34
「ロッテ1−4日本ハム」(29日、ZOZOマリンスタジアム)
ロッテは開幕投手の小島が5回5安打3失点。開幕投手としての初白星を逃した。吉井理人監督は「次にまた期待したい」と話した。
小島は0−0の三回に無死一、三塁から田宮に先制の適時中前打を浴び、さらに自身の野選と内野ゴロで失点。そのシーンについて指揮官は「無死一、三塁で打たれた時点で内野も後ろに下がっていたので、いったん諦めてすんなりいってほしかったけど、1点やりたくない気持ちが強くて、結果的にピンチを広げてしまった。2点で収まって良かったけど、1つ間違えればビッグイニングの典型的な形。あれは小島の1番の欠点」と指摘した。
ただ、初回、二回は無失点に抑え、0−3の五回にも1死三塁のピンチを招いたが最少失点にまとめ、「それ以外は良かった」と評価した。
2024年03月29日 22:25
「ヤクルト7−4中日」(29日、神宮球場)
ヤクルトの山田哲人内野手が、三回に途中交代した。試合後、高津監督は「下半身に違和感を覚えたようで」と説明した。
「5番・二塁」で先発出場すると、二回の第1打席でいきなり中堅の頭上を越す二塁打でチャンスメークした。すると、続くサンタナの中飛では積極的な走塁を見せてタッチアップ。三塁へ到達し、本拠地をわかせた。
それでも得点には結びつかず、ベンチに戻る際には足を引きずるそぶりも見せた。
その後、三回表の守備時しばらくベンチから出てこなかったが、二塁へ。1イニング守備に就いたが、四回に打席が回った際に代打・武岡が送られた。指揮官は「あの1イニング守ってもう戻しました」と説明。今後については「今から帰ってどうなっているか、確認してからになりますね」と慎重な姿勢を示した。
チームはお立ち台で西川が明かしたように「哲人のためにもという声がベンチから出ていたので。哲人にいい顔で会えるなと」と主軸の離脱が奮起材料となっての逆転星。高津監督も「武岡もそうだし、赤羽もそうだし、並木の走塁もそうだし。途中から出ていった選手がよくつないだり、バントを絡めたり、よくできたと思います」と目を細めた。
2024年03月29日 22:23
「楽天0−1西武」(29日、楽天モバイルパーク)
自身初の開幕投手を務めた、楽天・早川隆久投手は7回2/3を1失点の好投も打線の援護がなく、初黒星。
2024年03月29日 22:16
「ヤクルト7−4中日」(29日、神宮球場)
ヤクルトの高津監督は八回の一挙5得点で開幕戦を取った。試合後「野球って不思議だなと思いましたね」と振り返った。
八回先頭の村上が遊飛に倒れたかと思われた。だが中日・ロドリゲスが打球を見失ったのか、まさかの落球。無死二塁となると、サンタナのタイムリーで試合を振り出しに戻した。
相手のバッテリーエラーで勝ち越しに成功すると、代打・西田の犠飛、さらに青木のタイムリーで一挙5得点のビッグイニングに。「相手のミスとかもあって、四球も絡めてね。ヒット2本で5点とったのかな。野球って不思議だなと思いましたね」と語った。
三回で途中交代した山田については「下半身に違和感を覚えたようで」と説明。今後については「確認してからになりますね」と語った。
2024年03月29日 22:11
「巨人4−0阪神」(29日、東京ドーム)
初陣を完封勝ちで語った巨人・阿部慎之助監督は「もう素晴らしいプレーでしたね」とたたえた。試合前のミーティングでは「ビクッとするから」とあえて言葉を発さなかった指揮官。選手を信頼しての開幕戦白星だったことを明かした。
以下、阿部監督との一問一答。
−梶谷の好プレー。
「もう、抜けたなーと思って。ちょっと捕ったところは見えなかったんですけど。もう、素晴らしいプレーでしたね」
−3番・ライトで起用。
「ずっと、オープン戦でも状態がよかったですしね。とにかく状態のいい選手を使っていこうというのをね、ヘッドとも相談しました。それがたまたまね、いい所で打ってくれたので、よかったですね」
−梶谷はFA移籍で苦しんだ。
「本当に、ついてない感じでずっと見えていたので。こちらはケガをさせないように、大事にうまく休ませながら使っていけば、元々、ポテンシャルはすごいものを持っている選手。こっちがうまくやりくりしてあげたら。とにかく1年間、ケガをせずにやらせるというのが僕らの仕事だと思っている」
−戸郷は6回無失点。
「球数が増えてきちゃったんで、初登板でね。丸のタイムリーがあったからこそ、終盤に楽になったと思います。とにかく戸郷は、結果的に粘り強く投げてくれたのでナイスピッチングでした」
−監督としての1勝。
「今日は今日ですからね。この1試合に勝つ為だけにやっていないので。最後、優勝するためにやっているので。その通過点かなと思います」
−先制点は三塁走者のゴロ・ゴーからだった。
「あれはギャンブルに変えて、それがよかったかなと思います」
−監督として迎えた今日1日。
「なんかすごくいい緊張感でやらせていただいたので、すごくうれしかったです。選手には、僕が勝つ為に考えるから、選手は思う存分、グラウンドでプレーして下さいと言ったからね。うまくハマってできたかなと」
−気合を入れる言葉は。
「言ってない。この前、激励会でみんなビクっとしていたから(笑)。そこは言わないで、キャプテンの岡本が『いこー』ってことで、言って始まりました」
−長嶋終身名誉監督もドームに。
「そうですね、期待していただいてね。来て頂いて、本当に嬉しかったです。この勝ちがね、ミスターの元気に繋がればいいかなと思います。やっぱり球場に来るとね、すごく元気になるので。急に喋る口調もハッキリし出したり、それくらい野球が好きだと感じますし、それが生きがいなんだなと感じています。うれしいです」
−試合前の練習で全員と握手。
「それはいつもやっていることなんで」
−リリーフも西舘、中川、大勢が。
「そういうのがあればあるほど、強いチームだと思っています。そこもしっかりと休養を取らせながら。全員がいまは調子がいいので、そこに誰を入れるのか、みなさん勝手に予想してください(笑)」
−佐々木も初安打。
「らしい、素晴らしいヒットが出たね。あのHのマークって、やっぱりお守りですから。これからもっと打席だったり、試合を重ねてみんなに認められる選手になってほしいと思います」
2024年03月29日 22:09
「ロッテ1−4日本ハム」(29日、エスコンフィールド)
日本ハムは快勝。新庄政権3年目にして開幕戦初白星となった。
会心の勝利に新庄監督は高笑いしながら報道陣の前に現れ、「ヨッシャー!」と雄たけび。高笑いを響かせ、「いやあ、良かったねえ。一回からの伊藤君のオーラ、落ち着きが去年と違う。安心感だらけ」と、快投の伊藤を絶賛した。
開幕投手を務めた伊藤は6回101球を投げて4安打無失点。スプリットを効果的に9奪三振を奪う好投を披露した。指揮官は「今日の伊藤君はでかく見えた」と満足げにうなずいた。
打線は三回に田宮の適時打などで2点を先制。五回には松本の適時三塁打で加点した。六回にはレイエスに来日1号ソロが飛びだし、加点した。
球団としては5年ぶりの開幕勝利。この話題には「5年前はおれ、バリにいたから。バリで犬の散歩してたんで」と爆笑を誘った。
格別の開幕戦勝利に「今日負けてたら143分の1と言ってたけど、この1勝はめちゃくちゃでかい。本当にでかい。ふたつ用意してた。僕を監督にしてくれた恩返し、責任を果たしますよと思っていたので今日の一勝は嬉しくて仕方ない」と満面の笑み。指揮官にとっては初の貯金に顔を覆って喜びを表現し、「おおっ!最高だね。1位だもん。気分いい」とうなずいた。
会心スタートに爆笑会見となったが、「もうちょっと待って。まだ1試合。もうちょっと待ってくれたら俺も乗ってくるから」と引き締めることも忘れず。「この20試合が大事になってくる。この若い子達がすごい成績を残せばノリノリで突っ走って行ってくれると思うんですよ」と次戦へ視線を向けた。
2024年03月29日 22:04
○ ヤクルト 7 − 4 中日 ●
<1回戦・神宮>
中日は1点リードの8回裏に一挙5失点。
2024年03月29日 21:55
「巨人4−0阪神」(29日、東京ドーム)
開幕戦で完封負け発進となった阪神・岡田彰布監督は「そら大違いやろ」と流れが変わったポイントとして、三回に森下の打球を巨人・梶谷に好捕され併殺となったシーンを挙げた。青柳も梶谷に痛恨の2ランを被弾し、「結局、梶谷になったからのお」と振り返った。
以下、試合後の一問一答。
−紙一重の試合。
「なあ。流れ変わったな、梶谷のところな」
−あれが抜けていたら大違い。
「そら、大違いやろ」
−青柳は球は走っていた。
「おお、そんな悪なかったと思うけどな。自分で、ちょっとボークもなあ。あれなあ。もったいなかったけど」
−その後も集中力切らさず投げた。
「まあな、結局、梶谷になったからのお。あのホームラン痛かったけどなあ。1点じゃのお、ぜんぜんな、そらわからんかったけどな」
−次の1点を防ぐために、木浪のバックホームの判断は。
「いやいや、そらバックホーム態勢やから、そら当たり前やから」
−2点目をとりに巨人が走者を進めてきたが。
「ああ、だからそれ言うてるやん、メンバーが走るメンバーがあるからやってくるいうのはだいたいのお」
−中盤以降、戸郷も立ち直った。
「全然立ち直ってないやろ、おーん。そんなええことないと思ったけどな、おーん。まあでもな、あっこからやったけどな、ホームランが大きかったよな、おーん。まあ100いっとったからな、六回までやな思っとったからな。1点と3点の違いやわな、投げんのも」
−西舘を含めて巨人の勝ちパターンは手ごわそうか。
「いや、そらない。まだそんなん1試合でお前(笑)」
−大山と佐藤輝が打たないと。
「大山はちょっとなあ。踏ん張れてないなあ」
−突貫的に出場した。
「どっしり振れてないもんな。ストレートにな」
−センターフライもスタンドまで行ってもおかしくなかった。
「そら万全じゃないなあ。今日のスイングを見とったら、万全じゃないよな。そら、フリーバッティングのボールと違うからのう。まあでも、今日に合わせてたわけやからのう」
−前川はいいものを見せてくれた。
「だってええものっていうか、打つと思っているから右ピッチャーで使うって言うてるんやから。ええもんじゃない。それは。普通。そうやろ?」
−大山は使いながら。
「ちょっと明日の状態見な分からへんなあ。もう最後もちょっとなあ」
−そんな悪いか
「そらあ試合出てなかったんやから」
2024年03月29日 21:52
宮崎市の強みは気候、食事、整った練習環境
新型コロナウイルスが5類感染症に移行後、初めて行われた今年の春季キャンプ。宮崎市ではソフトバンク、オリックス、巨人の3球団が実施し、全国から多くのファンが訪れた。同一市内で3球団がキャンプを行うのは宮崎市だけ。選ばれる理由はどこにあるのだろうか。宮崎市観光協会でソフトバンクを6年間担当している岡崎弘輔さんに聞いた。
宮崎市はもともと観光地として有名で、特に青島は1960年代から70年代にかけてハネムーンの聖地として名を馳せた。しかし、有名観光地でも2月から3月は閑散期となることが多いのが実情だ。そこで、1959年からキャンプを行っていた巨人に加え、施設整備に投資したことで、ダイエー(現ソフトバンク)のキャンプ誘致に成功。2015年からはオリックスも実施している。人気の要因について、岡崎さんはこう語る。
「宮崎市は温暖な気候で、日照時間も長いんです。プロスポーツ選手は、特に『食』がすごく大事だと思っています。宮崎市の食べ物が好きだと言ってくださる方が多いので、そこは強みかなと思っています」
宮崎市は1年を通して温暖な気候で、年間快晴日数は全国でも上位。山の幸から海の幸までそろう“食材の宝庫”だ。練習施設が充実していることも大きい。多くの球団が1軍と2軍キャンプを別の場所で実施するが、ソフトバンクは、リハビリ組や一部選手を除くほとんどの選手が同じ場所で行う。多くの選手が一堂に会し、練習できる施設を、市が保有・管理しているという環境的素地も強みだろう。
ソフトバンクが春季キャンプを行う「生目の杜運動公園」には、メインスタジアムやブルペン、サブグラウンドの他に大きなドーム型の屋内練習場が存在する。「監督がA組、B組間を歩いて見に行ける環境というのはなかなかないと思います」と岡崎さんは胸を張る。「元々、生目の杜運動公園には運動公園自体はあったのですが、宮崎市政70周年事業の時(1994年)に、整備していこうとなりました。1999年に着工して、2002年にアイビースタジアムが完成しているんです」と岡崎さんは話す。
生目の杜運動公園全体が完成してから、約1か月後には秋季キャンプを開始するというタイトスケジュールだったため、キャンプ当初は球場やブルペンなど、練習で主に使用する設備以外は、整備が終わっていない箇所もあったという。今ではキッズエリアなども用意されており、子ども連れで見学に訪れるファンも多く見られた。24店舗ある飲食店、キッズエリアも完備
ソフトバンクの春季キャンプは、整った練習環境もさることながら、飲食店の屋台数と広々としたキッズエリアも大きな特徴だ。宮崎名物の地鶏を販売する飲食店や、特産品である「きんかん」などの青果を販売するJA宮崎中央、銘菓を販売するお土産ショップなど、さまざまな屋台が軒を連ねるほか、子どもたちが安全に楽しく遊べるキッズエリアも完備されている。これも宮崎市としての戦略だという。
「24店舗ある飲食店はすべて地元の事業者です。基本は宮崎に店舗を持っているお店に出店をしてもらうことを条件にしています。一番は宮崎市のPRで、屋台で『美味しい』と思ってもらい、次は実店舗に足を運んでもらいたいというコンセプトです。お父さんは野球を見て、お母さんと子どもはご飯を食べて、遊んでいるという家族連れが多いので、キッズエリアも作っています。お客さんに楽しんでもらえる“ひとつのテーマパーク”をイメージしています」
さらに岡崎さんは「『日本一のキャンプ地』にしたいです。施設面や、練習環境、お客さんの来やすさ、すべてにおいて日本一のキャンプ地にと思っています。選手やチーム関係者は、約1か月間滞在されるので、過ごしやすく、家にいるような感覚でいられるような環境を整えていければと思っています。お客さんには楽しんでもらえて、また行きたいと思ってもらえるようにしたいですね」と展望を語る。
現在、宮崎市観光協会内のソフトバンク担当は岡崎さんを含めて2人。キャンプの準備段階では、打ち合わせや説明会などを基本的には2人で行っている。「体力的には大変なこともありますが、現場が好きなので」と岡崎さんは笑顔で話す。
2024年シーズンが29日に開幕し、今年も長い戦いが始まる。シーズン後半になってから、春季キャンプでどれだけ追い込んだかが発揮されてくると口にする選手も多い。ソフトバンクが常勝軍団であり続ける背景には、岡崎さんをはじめとした、宮崎市の方々の手厚いサポートがある。(「パ・リーグ インサイト」後藤万結子)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)
2024年03月29日 21:52
○ ヤクルト 7 − 4 中日 ●
<1回戦・神宮>
ヤクルトは1点を追う8回に一挙5得点。逆転勝利で白星スタートを切った。
ヤクルト打線は1−2と1点を追う6回、6番・サンタナの中犠飛で同点。そのあと再び1点を勝ち越されたが、8回に再びサンタが右中間フェンス直撃の適時打を放ち試合を振り出しに戻した。なおも無死一、三塁と好機は続き、中日4番手・松山の暴投で三走・武岡が逆転の生還。その後も代打・西田の右犠飛、2番・西川の2点適時三塁打で一挙5点のビッグイニングとした。
開幕投手を託されたサイスニードは、打撃直撃のアクシデントがありあがらも5回5安打2失点の力投。4点リードの9回は守護神・田口が無死満塁の大ピンチを招いたが、左翼・西川の好捕にも救われ中日打線の反撃を1失点で凌いだ。
新加入の西川は3回の第2打席で中犠飛を放ち、8回の2点適時三塁打を含め3打点をマーク。白星は8回を3者凡退に抑えた5番手の木澤に付き今季初勝利を手にした。
2024年03月29日 21:47
「ヤクルト7−4中日」(29日、神宮球場)
中日がまさかの凡プレーで逆転を許し、黒星発進となった。
2024年03月29日 21:47
○ 巨人 4 − 0 阪神 ●
<1回戦・東京ドーム>
巨人・阿部慎之助監督が29日、阪神との開幕戦に4−0で勝利し、指揮官として初勝利を挙げた。
巨人は5回に梶谷隆幸の2ランなどで3点を先制し、8回にも丸佳浩の適時打で加点。投げては先発・戸郷翔征が6回を無失点に抑えると、7回からは西舘勇陽、中川皓太、大勢のリレーで逃げ切った。
監督初勝利を手にした阿部監督は「今日この1試合だけに勝つためにやっていませんので、最後優勝するためにやっている。その通過点だと思います」と、初勝利の余韻に浸ることはなかった。
去年課題にしていたリリーフ陣は7回から危なげなく3イニングを無失点に抑えた。阿部監督は「そういうの(勝利の方程式)があれば強いチームだと思っていますし、そこもしっかり休養を取らせながら、全員が今調子が良いので、そこに誰を入れるかというのは皆さん勝手に予想してください」と話した。
(取材=ニッポン放送アナウンサー・洗川雄司)
2024年03月29日 21:45
「ヤクルト7−4中日」(29日、神宮球場)
覇権奪還を目指した高津ヤクルトは、逆転で開幕星を手にした。
開幕戦は、主将が三回で途中交代する緊急事態から幕を開けた。山田が二回、今年初打席でいきなり二塁打を放つと、続くサンタナの中飛でタッチアップ。積極的な走塁を見せ、三塁を陥れた。だが、ここから得点には結びつかず、ベンチに下がる際には足を引きずるようなそぶりを見せた。三回の守備には就いたが、直後の攻撃で打席が回ると、代打・武岡が送られて途中交代となった。
山田不在の中で、打線は懸命に奮起。1点を追う三回には西川が犠飛で追いつき、再び1点を追う六回にはサンタナの犠飛で同点とした。続く中村も内野安打で続き、1死満塁とし、ここで高津監督は代打・川端を起用。それでも一塁へのゴロで、一走・中村が守備妨害でアウト。2死満塁で代打・青木と攻撃の手を緩めなかったが、勝ち越しとはならなかった。
それでも八回、相手の失策から好機を広げ、サンタナの同点打、さらに暴投で勝ち越しに成功すると、青木のタイムリーなどで一挙5点のビックイニング。最終回は無死満塁のピンチを背負うも、西川のファインプレーもあって逃げ切った。
お立ち台に立った西川は「まだ1試合なんで」と謙遜しつつも「本当に良かったなと思います」と語った。「哲人が早い段階でいなくなって、哲人のためにもという声が出ていたので。哲人にいい顔で会えるなと」と振り返った。
2024年03月29日 21:39
プロ野球が29日、開幕した。
読売巨人軍が阪神タイガースと対戦した東京ドームには大勢のファンがつめかけ、阿部慎之助監督(45)の初陣を後押しした。
毎年のように開幕戦を観戦しているという東京都江東区の男性(84)は「阿部新監督の采配が楽しみ」と語った。4月から社会人になる川崎市の男性(22)は「若い選手たちがたくさん活躍し、今年こそ日本一を奪還してほしい」とエールを送った。
巨人の長嶋茂雄・終身名誉監督(88)も球場に駆けつけた。一回表終了後、観戦する姿が場内の大型画面に映し出されると、客席から大きな歓声がわき起こった。
スタンドには応援団が演奏するトランペットの音が鳴り響き、ファンらが拍手や声援を送った。五回に巨人の梶谷隆幸選手(35)が本塁打を放つと、盛り上がりは最高潮に達し、場内は大歓声に包まれた。
梶谷選手のユニホーム姿で観戦していた相模原市の会社員(51)は「梶谷選手の今年にかける気持ちが伝わる活躍だった。一戦必勝で阪神からリーグ王者の座を奪い返してほしい」と力を込めた。