2021年05月06日 20:02
男子ゴルフの選手会が主催する「ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ・サトウ食品」初日(6日、栃木・西那須野CC=パー72)は高山忠洋(43=スターツ)が7バーディー、ノーボギーの63で回り、首位タイで発進した。 2018年に目の病気を患い、公傷制度を利用してツアーに参戦中。この制度で出場できるのは、今大会を含めてあと2試合。そこで83万910円を稼げばシード権を確定できる。 3位タイだった先週の「中日クラウンズ」で最終ホールのバーディーパットが入っていれば、そのボーダーラインをクリアしていた。 今週も〇位までに入れば、と考えがちだが「その計算ではなく、ベストを尽くして優勝する、という気持ちで」と、ベテランはあくまでも10年ぶりの通算6勝目を目標に掲げている。
2024年04月25日 08:14
◆男子プロゴルフツアー ISPSハンダ 欧州・日本トーナメント 第1日(25日、静岡・太平洋C御殿場C=7262ヤード、パー70)
第1ラウンドは午前6時20分にスタートを予定していたが、濃霧による視界不良のためスタート時間が遅れている。午前8時現在で、開始時間は未定となっている。
2024年04月25日 08:00
地面の上のボールを 長いクラブで打つのが苦手。 失敗すると大きなミスになってしまいそう……と、不安をもつアマチュアは多い。
残り180 ヤード以上の長い距離を FW・UT で自信をもってグリーンを狙えるヒントを ロングショットも得意なツアープロがレッスン! レベルターンのスイングになりミート率がよくなる
ロフト角が立っていて難しい3Wは、ついボールを高く上げようとして、インパクトで右肩が下がってしまう。打ちこなすには、この悪いクセを直すことが先決です。
まずはターゲットへの目線を低くして、低いライナーを打ってみてください。
最初はゴロになってもいいので、コンパクトに振り、フォローで低い目線を再現する。
すると右肩が下がらなくなり、当たりが徐々によくなる。これができたら通常の目線に戻す、という手順がオススメです。 最初はゴロでもOK! 目線を低くして低いライナーを打つ 構えるときに低い球をイメージしターゲットへの目線を低くする 目線を斜め下に向けて構える 右肩の位置が高くなり、肩のラインが水平に。左右の体重配分はほぼ均等になる 目線を高くすると右肩が下がり右足体重の構えになってしまう すくい打ちのミスに注意 ボールを高く上げようとすると、右肩が下がり、すくい打ちのミスを招いてしまう 低いライナー性のボールが打てれば合格! 「球は上げない、上がらなくていい、と思って打つのが極意。この練習が3W攻略の第一歩です」(市原) フォローで低い目線を再現する 目線を上げずにコンパクトに振れば、体がレベルに回転し、前傾角度が崩れない
市原弘大
●いちはら・こうだい/1982年生まれ、東京都出身。171㎝、78㎏。18年の日本ゴルフツアー選手権で初優勝、同年のダンロップフェニックスも制し、賞金ランキング4位に。23年シーズンは、三井住友VISA太平洋マスターズ3位。フリー。 ダフリのミスが多い人はボールを左に置きロフトをつけて飛ばす! ミスしたあとにボールを右に置くのはダフる原因の負のスパイラル 「トップしそうと思ってもソールが滑り、振り抜きがよくなるのでクラブがボールを拾ってくれます」(大岩)
ダフリのミスが出ると、次はダフりたくないのでボールを右に置きがち。するとインパクトが詰まったり体重が右足に残ったりして、さらにダフってしまう。ダフらなかったとしても、ロフトが立ちすぎてうまく当たりません。
そこで僕は、ボールを右ではなく「左」に置きます。左足カカトのやや内側が目安。そしてFW特有の幅広のソールを滑らせながらボールをとらえる。こうしてロフトを殺さずにしっかり活かすと大きく飛ばせますよ。 いつもより左に置くのがコツ! ボール位置とロフト角の関係を理解しよう ボールを右に置くほどロフトが立ちすぎてしまう。左に置いたほうがダフりにくく、ロフトなりに大きく飛ばせる ソールが滑らない ボールを右に置くとクラブの入射角が鋭角になりすぎて、ソールを活用できない ソールを滑らせてインパクト! 左への体重移動とともに幅広のソールを滑らせ、体の正面でボールをとらえることが大事
大岩龍一
●おおいわ・りゅういち/1997年生まれ、千葉県出身。182㎝、92㎏。21年に初シードを獲得。翌年は4度のベスト10入りを記録し、賞金ランキング28位に躍進。23年シーズンは、ハナ銀行インビテーショナル8位。フリー。 「やさしい払い打ち」がいい! 球がゆっくり飛ぶイメージがナイスショットの秘けつ ユーティリティはアイアンよりもウッドのイメージがいい
僕はUTは、アイアンよりもFWに近いイメージで打っています。ボール位置はアイアンよりも少し左寄り。スタンスの真ん中から左足の先くらいまでの間の地面をなぞるようにヘッドを低く長く動かし“やさしいインパクト”でヒットします。
インパクトが強くなりすぎないようにボールを払い打つ。打球がゆっくり飛ぶ姿を想像し、目標から弾道を逆算して、球が戻ってくるイメージに合わせてバックスイングを始動するのがポイントです。 ボールが目標から戻ってくるイメージでバックスイングを始動
弾道を逆算し、ターゲットからボールが戻ってくるイメージに合わせてバックスイングを始動する ボール位置は真ん中よりも左寄り 左右均等にバランスよく立ち、ボール位置は真ん中よりも左寄り。ハンドファーストにしすぎない 最下点からボールの先までサラッと払うように打つ スイングの最下点であるスタンスの真ん中からボールの先まで、ソールを滑らせてインパクトするイメージ 上から打ち込んだり強くヒットすると、弾道が不安定になるので注意
いかがでしたか? やさしい払い打ちをぜひ試してみてください。
中島啓太
●なかじま・けいた/2000年生まれ、埼玉県出身。177㎝、75kg。日体大3年時に「パナソニックオープン」でアマ優勝。21-22年は2年連続でアマチュア世界ランク1位となり、22年9月にプロ転向。23年はルーキーイヤーながら3勝をあげて賞金王に輝く。フリー。
構成=小山俊正、鈴木康介
写真=田中宏幸、相田克己
2024年04月25日 07:00
日本ツアーでは男女ともに20代前半の選手の活躍が目立つようになってきた。若い選手の特徴は、飛んで曲がらないこと。女子でも250ヤード、男子では300ヤードが普通になってきた。
その要因は”ひと昔前”とは違う新しい飛ばし方にある! ヘッドがズレにくい=ヘッドが返しにくい 蟬川泰果
昨季、賞金ランキング2位の蝉川は、平均飛距離306ヤードとツアーを代表する飛ばし屋
腰を止めて手首を返す
フォローまで腰を正面に向けたままリストターンを使って飛ばす
昔と今とではドライバーの性能も違います。今どきの超高慣性モーメントドライバーはヘッドがズレにくいというメリットもありますが、ヘッドが返しにくくなっているのも事実。だからこそ、飛ばすためにはフェースを返す動きが必要で、蟬川泰果選手や原英莉花選手のような飛ばし屋もしっかり手を返して打ってます。
アマチュアはボディターンを意識しすぎて手の動きが足りない人が多いですが、高慣性モーメントドライバーは意識的にシャフトを左方向に回転させないとスクエアヒットできません。ポイントは腕の動きではなく、手の平で回転させる。感覚的には手打ち気味でOKです。 原英莉花
昨季の前半はケガに苦しんだが、それでも平均飛距離は255ヤードと女子ではトップクラス
手首を180度返している
ダウンスイングではタメを作りインパクトゾーンで一気に手首を返す 左方向に回転する力を加える
ハーフウェイダウン以降で左方向に手首を回転させるとロフトが立ち、ボール初速が上がる。 インパクトゾーンで積極的に手首を返してフェースをターンさせる
体を回転させながら手首も180度返す。ドライバーは重心距離が長いのでリストターンしても引っかけない。 手首をロックしているとフェースが開いてしまう
手首をロックさせたまま体を回すと、フェースが開いたインパクトになってしまうためスライス系のミスが増える。
いかがでしたか? 手首はロックせずに返すイメージで打ちましょう!
レッスン=小野耕平●おの・こうへい/1997年生まれ。プロコーチ石井忍を師事して、大学生のころからレッスン活動を開始。最新機器や最先端のスイング理論に精通し、現在は「エースゴルフクラブ」でインストラクターを務める。
構成=野中真一
写真=相田克己
協力=エースゴルフクラブ赤坂
2024年04月25日 06:00
プロゴルファーの臼井麗香がInstagramを更新。
2024年04月25日 05:00
「男子ゴルフ・ISPSハンダ欧州・日本トーナメント」(25日開幕、太平洋C御殿場C=パー70)
男子ゴルフで国内ツアーと欧州ツアーの共催大会「ISPSハンダ欧州・日本トーナメント」は25日、静岡県御殿場市の太平洋C御殿場C(7262ヤード、パー70)で開幕する。石川遼(32)=CASIO=は開幕前日の24日にプロアマ戦でコースを回り、最終調整を行った。
同コースで行われる三井住友太平洋VISAマスターズでは3勝と相性抜群。ただ、欧州ツアー基準のセッティング、ピン位置も予想される。いつもよりタフなゴルフを強いられることは必至だが、「選手の判断もショット技術も試されるんで、やっぱりこういうシビアなセッティングはすごく良い」と心を躍らせた。
欧州ツアーでは久常涼らをはじめ、この1年間で日本選手が3勝と躍動。後輩たちの活躍に「非常にうれしいこと」と刺激を受けている。自身も勝って世界進出へという考えは頭の片隅にあるものの、「僕は勝ちたい試合の前に、『これをやったら勝てる』というものは知らない。普段通りやるしかない」と自然体で世界の強豪たちと戦うつもりだ。
2024年04月24日 18:00
◆男子プロゴルフツアー ISPSハンダ 欧州・日本トーナメント プロアマ戦(24日、静岡・太平洋C御殿場C=7262ヤード、パー70)
昨季賞金ランク2位の蝉川泰果(アース製薬)は「良くなってきています。手応えはすごくあるので、自信を持って臨める」と笑顔を見せた。
予選落ちに終わった開幕戦後の3週のオープンウィークを有効に使った。前週はアマチュア時代から指導を受けるガレス・ジョーンズ氏の元へ。「パッティングも、ショットの精度の部分でも、すごく頭の中がすっきりした。モヤモヤしていた部分がなくなった」と現状を語った。
開幕戦からシューズも替えた。アマチュア時代の2022年にパナソニックオープン、日本オープンを制したときのスパイクレスのモデルに戻した。「スパイクだと自分の指で握っている感じがあまりなくて、後ろに体重が流れてしまっていた。自分で踏ん張らないといけない感覚がある方が、いいのかなと思って」。
年に一度の欧州ツアーとの共催大会。「初日からビッグスコアが出るような流れになってくると思うので、ついていけるように、置いていかれないようにしたい。まずは予選通過。1日目に貯金をしっかり作って、2日目に上を狙えるような位置に。一日一日頑張りたい」と話した。
2024年04月24日 17:40
◆男子プロゴルフツアー ISPSハンダ 欧州・日本トーナメント プロアマ戦(24日、静岡・太平洋C御殿場C=7262ヤード、パー70)
石川遼(カシオ)はプロアマ戦を回り、コースを最終確認した。年に一度の欧州ツアーとの共催大会は、毎年11月に三井住友VISA太平洋マスターズが開催される静岡・太平洋C御殿場Cが今年は舞台となる。石川にとって、2010、12、22年に同大会を制した得意コースでの一戦。「初めてのコースよりは非常にやりやすいけど、グリーンのスピードとか、グリーン回りは秋とは違う。今週は今週でフレッシュな気持ちで臨みたい」と意気込みを語った。
秋の御殿場の高速グリーンは有名。この日の雨もああり、春開催の今大会はタッチや距離感が変わってきそうだ。「ここのコースはグリーンが速くなればなるほど難しい。そんなに速くならなかったという時を想定した場合、どちらかというと攻めることができるようになることの方が多い。12フィートだったら効いてくる傾斜が、11フィートだとあまり曲がらないということがあると思う。ライン取りが変わってくると思う」と警戒した。
2024年04月24日 17:02
サウジアラビアが後援する男子ゴルフのLIVゴルフリーグ(LIV Golf League)で最高経営責任者(CEO)を務めるグレッグ・ノーマン(Greg Norman)氏は24日、大会の72ホール制への変更に「非常に前向き」だと述べ、現在協議が行われていると明かした。
2024年04月24日 16:38
◆男子プロゴルフツアー ISPSハンダ 欧州・日本トーナメント プロアマ戦(24日、静岡・太平洋C御殿場C=7262ヤード、パー70)
日本ツアー開幕戦の東建ホームメイトカップを制した金谷拓実(Yogibo)は、プロアマ戦を回りコースを最終確認した。
年に一度の欧州ツアーとの共催大会。毎年秋に三井住友VISA太平洋マスターズが開催される静岡・太平洋C御殿場Cが今年は舞台となる。金谷はアマチュアだった2019年に同大会を制しており、「本当にいいコースで面白いコース。すごく試合が楽しみ」と25日の開幕を待ちわびた。
昨季賞金王を争い、今季は欧州を主戦場とする中島啓太と久々の再会を果たした。ヒーロー・インディアンオープンで日本勢5人目の欧州ツアー制覇を果たした盟友の話題になると「本当にたくましくなった」と口元を緩めた。
中島の5日のプロ野球・巨人―DeNA戦(東京ドーム)始球式での雄姿にも刺激を受けた。「僕もグローブ買っちゃいました」と照れ笑い。スポーツ用品店まで足を運び購入した。東北福祉大時代からキャッチボールが好きで、大の広島ファンの金谷は「広島カープの試合で…」と登板を“志願”した。
開幕戦からの2戦連勝となれば、記録が残る1985年以降では初の快挙となる。「いつも通り、どの試合も変わらずに優勝を目指してやるだけ。とにかく1ホールずつ頑張っていきたい」と静かに闘志を燃やした。
2024年04月24日 15:24
「男子ゴルフ・ISPSハンダ欧州・日本トーナメント」(25日開幕、太平洋C御殿場C=パー70)
石川遼(32)=CASIO=が開幕前日の24日、プロアマ戦でコースを回り、最終調整を行った。
大会コースは2010、12、22年の三井住友太平洋VISAマスターズで3勝と相性が良い。ただ、DPワールドツアーとの共催でセッティングの変化や、ピン位置も厳しい位置に振られることが予想される。昨年のPGM石岡で行われた今大会も「ヨーロピアンツアーで設けている基準なのか、セッティングであったり、カップの位置は多少考え方が違うんだなと思った」と日本にいながら世界基準を痛感。「良いショットと悪いショットの差がはっきり出る」としながらも、ピンに対して攻めるか攻めないか、「選手の判断もショット技術も試されるんで、やっぱりこういうシビアなセッティングはすごく良いですよね」と普段とは様変わりした御殿場に心を躍らせた。
後輩たちは、この1年間で次々にDPワールドツアーで勝利を挙げた。昨年9月の久常涼に始まり、星野陸也、中島啓太。「非常にうれしいことですし、これからもっと日本の男子ツアーが活性化して、いろんなことが良くなっていけばいいなと思う。自分も当然その中の一人として頑張りたい」と刺激を受ける。
勝てば欧州ツアーのメンバー資格も手に入る。ただ、それは頭の片隅にあっても「ここで本当に勝ちたければ、標準を合わせた調整もすると思うけど、僕は勝ちたい試合の前に『これをやったら勝てる』というものは知らない。普段通りやるしかない」。欲にくらまず気を引き締めて、世界の選手たちと戦う。
2024年04月24日 12:54
サウジアラビアが後援する男子ゴルフのLIVゴルフリーグ(LIV Golf League)で最高経営責任者(CEO)を務めるグレッグ・ノーマン(Greg Norman)氏が24日、メジャー通算4勝のロリー・マキロイ(Rory McIlroy、北アイルランド)に金銭的オファーは出していないと明かした。その一方で、「話し合う」つもりがあるのなら歓迎すると話している。
マキロイは以前からLIVゴルフの批判を続けてきた選手だが、このところは態度を軟化させており、その中で前週、8億5000万ドル(約1315億円)の契約金で米ツアーから移籍する見込みとなったとの報道が英国で出た。
マキロイ本人はこの報道をすぐに否定していたが、ノーマン氏もこの日、「LIVから彼にオファーを出したことはない」と話し、「この業界ではよく出る雑音の一つだ」とコメントした。
その一方でノーマン氏は、マキロイが考えを変えるのであれば歓迎すると明言。「ロリーがわれわれと話し合う気になるのであれば、喜んで交渉の席に着く。それは間違いない」と話し、「こちらでのプレーに興味がある選手に対しては、誰であろうとそうする」と続けた。
さらにノーマン氏は、別の「米ツアーのトップ選手」と最近交渉し、LIVゴルフについて説明したことを明かした。「彼は非常に感嘆し、『僕らが聞かされている話とは違う』と言っていた」が、「2日後に電話で『今の場所に残ることにした』という連絡があった」という。
LIVゴルフは創設以来、多くの有名選手を米ツアーから引き抜き、昨年末にはジョン・ラーム(Jon Rahm、スペイン)が5億ドル(約774億円)ともいわれる契約金で新たに加入した。
■関連記事
・マキロイ、LIV移籍報道を否定 米ツアー残留を明言
・ゴルフ全英OPの出場資格変更 LIV勢に譲歩せず
・ミケルソン、マキロイの強硬姿勢軟化を歓迎 LIVゴルフ
2024年04月24日 12:31
◆女子プロゴルフツアー パナソニックオープン(26日開幕、千葉・浜野GC=6669ヤード、パー72)
大会を2日後に控えた24日、第1ラウンドの組み合わせが発表された。
2024年04月24日 10:00
国内女子ゴルフで2022年シーズン終了後、ツアーを休養していた成田美寿々(31)=ジェイテクト=が、19〜21日のフジサンケイ・レディースでレギュラーツアーに本格復帰した。予選を通過しての36位も、技術面では不安定。だが、大スランプだった休養前とは違った手応えを感じていた。なぜ、明るい表情で3日間プレーできたのか。自身が感じる現在地を探った。
会心の一打に観衆が沸き立った。2日目最後の18番パー4。パーオンが難しい砲台グリーンに向かって、鋭く振り抜いた成田のアイアンショットはピン筋3メートルへ。惜しくも2パットでバーディー締めとはならなかったが、グリーンを囲んだ赤い応援タオルを掲げたファンから大歓声が起きた。この熱が上がるような光景が欲しかった。
「ギャラリーが“どかん”と沸くような、アイアン、ウェッジショットが打てた。『あぁ良かった。まだできるな』って思ったし、本当に自信って大事なんだなってしみじみ思った」
凜(りん)とした風貌に魅せるゴルフ。あまたの女子プロがいる中で『かっこいい』と他意なくそう思えるのが成田の魅力だ。14、18年にはそれぞれ3勝を挙げて賞金ランキング5位。人気を集めた藤田光里らに競り勝つ場面が多かったことから『かわい子ちゃんハンター』の異名を取った。
しかし、コロナ禍で統合された20〜21年から成績は急降下。腰痛やドライバーイップスに悩み、22年シーズン終了後にツアー休養を発表した。翌年は1試合のスポット参戦やツアー外競技に出場したものの、それ以外はほとんどクラブを握らない日々が続き「ちゃんとニートしていた」と振り返る。
昨季は“親友”青木瀬令奈が2勝を挙げる大活躍。友の頑張りや新たな所属先も決まり、意を決して職場復帰を決めた。いざコースに帰ってくると、ドライバーイップスは払拭(ふっしょく)できていた。だが、今度は寄せに不安を抱えた。「(スイング時に)右足が『ガンッ』って動いちゃう。電気が走るみたいなのがある」
すぐさまアプローチイップスを自認した。大会期間中は暴れる右足はつま先立ち、左足に全体重をかけるなど工夫。プロでは珍しいアプローチショットを打つためのクラブ、チッパーも14本の中に投入した。まだアプローチミスは絶えないが、ラウンド中の表情はすこぶる明るかった。
「前は次のショットが来るのが嫌だった。どうせうまくいかない」と失っていた自信も徐々に取り戻してきた。「今は打てるクラブが増えてきた。ミスしても次はどう修正しようかなと考えるのも楽しい」
一度どん底を味わったからこそ、今は成功体験を積み上げることが楽しい。そして復帰戦は予選を通過し、36位。心技体をそろえて完全復活を果たすのも、そう遠くはない。(デイリースポーツ・中谷大志)
2024年04月24日 09:00
プロにとってウエッジショットはチャンスですが、多くのアマチュアは精度が低かったり大きなミスが出るなど、秘かに苦手としています。 ロフトが多いぶん大振りすると打点が安定しない
プロにとってウエッジショットはチャンスですが、多くのアマチュアは精度が低かったり大きなミスが出るなど、秘かに苦手としています。ウエッジショットが苦手な人は、ほとんどの場合が「振りすぎ」です。プロは、ウエッジは最大でも肩の高さまでしか振りませんが、アマチュアの多くは、ドライバーのようにフルスイングしがち。
ウエッジはロフトが多いぶん打点が安定しにくく、振りすぎると上下の打点ブレも起こり、飛距離も方向もスピン量も安定しません。まずはコンパクトに振ることがウエッジショット成功の第一歩です。 インパクトがそろうから飛距離と方向がよくなる
コンパクトなトップからシャープに振り抜けば入射角も打点も安定し、飛距離や方向性のバラつきが出にくい ダフリやすくインパクトも不安定
短くてロフトが多いウエッジは、大振りすると打点が安定せず、そのときのミスの度合いも大きくなりやすい
いかがでしたか? クラブの位置や基本姿勢を意識して、インサイドアタックの練習を行ってみてください!
レッスン=小泉正樹
●こいずみ・まさき/1995年生まれ、千葉県出身。185cm80kg。日大ゴルフ部出身で千葉県アマや国体で優勝。2017年にプロ転向し、現在はAbemaツアーを主戦場としている。フリー。
構成=鈴木康介
写真=中野義昌
協力=日神グループ平川CC
2024年04月24日 08:00
方向性抜群のアイアンショットでグリーンに乗せられれば、大幅なスコアアップが可能。そのために植竹勇太プロが実践しているその独自の練習法を大公開!
植竹勇太プロの練習法を紹介します。 グリップをクロスハンドにしてフルショット! 最初は小さい振り幅からはじめて最後はほぼフルスイングでボールを打つ
僕のオススメのアイアン練習法は「クロスハンド」で握った9番アイアンでのフルショットです。体の回転を使わないと、きれいに大きく振れない。手の動きを強制的に抑えるのが、このグリップの利点。
トップでスイングプレーンに沿ってクラブを立てるとうまく打てます。ただ難易度が高めなので、アマチュアのみなさんは小さい振り幅からはじめてください。 クラブが寝ると当たらない
インサイドに引きすぎるなど、トップでクラブが寝る(背中側に倒れる)と、まったく当たらなくなるので注意しよう(左写真)。
プレーンに沿ってクラブを立てる
肩をしっかり回しながら、プレーンに沿ってクラブを立てるのがコツ。フォローでもクラブが立つようにスイングする(右写真)。 手打ちのミスが直ります! 手の位置を反対にして握る。クロスハンドなら手と体の一体感が高まり、体の回転を主体としたスイングが身につく。中・上級向けの練習法
植竹勇太
●うえたけ・ゆうた
1995年生まれ、北海道出身。163cm、63kg。17年にプロ転向。23年シーズンは、ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ3位。セガサミーホールディングス所属。
次は、橋添穂プロの練習法です。 2本のスティックを平行に置いてスクエアの感覚を体に覚えこませる スティックに対し肩、腰、足のそれぞれのラインを平行にセットする
私はプロゴルファーである父親から「正しく構えてリズムよく打つことが大事」と教えられてきたので、練習ではつねにアドレスをチェックしています。
2本のスティック(クラブでもOK)を平行に置くのが基本。ボールを挟んでレールのようにすると、視覚的な効果も加わり、スクエアの感覚を体に覚えこませることができる。テークバックの目安にもなりますよ。 スティックを十字型にするのも有効 1本をタテにして十字型にすると、体(軸)の傾き具合やボール位置をチェックでき、
アドレスの再現性が高くなる 2本のスティックの間隔を狭くするのが橋添流。ボールを見るときにこの2本が視野のなかに入るので、足元に置くよりも視覚的な効果が大きくなる スクエアに正しく構えることで、スイングもリズムもよくなる。
コースでいつも同じ構えになるように、練習を繰り返すことが重要です ターゲットライン上にスティックを置くと出球と目線が一定になる
ボールの先、ターゲットライン上にスティックを置くのが応用編で、こちらはショットがバラつく人にオススメ!目印となるそのスティックに向けてクラブを振り、ポールを真っすぐ打ち出すのがポイント。そしてインパクト後は、そこに目線を向けると、出球と目線が一定になるだけでなく、体が起き上がったりヘッドアップしたりするミスも修正できます。 ボールの先に置いたスティックを目印にしてボールを打ち出す
ボールの10~20センチ先のターゲットライン上にスティックを置く。こうしてターゲットラインを明確にすることが大事 インパクト後に目線をスティックに向ける
スティックに向けてボールを打ち出す。そして、目線をそこに向けると体が起き上がらず、真っすぐ飛ばせる
橋添穂
●はしぞえ・みのり/2000年生まれ、山梨県出身。154cm。21年にプロテスト合格。23年シーズンは、ステップアップツアーのラシンクRKBレディスで初優勝。国際スポーツ振興協会所属。
次は、山田彩歩プロの練習法です。 次は、テークバックをしないでカップ方向にボールを押す スタート前に行なうと効果的です!テークバックをとらずにフォローだけでボールを打つ
練習グリーンで平らなストレートラインを見つけて、カップまで1メートルの距離にボールを置く。そして、パターでボールを押してカップに入れる。この練習は、テークバックをしないことが最大のポイントです。
手首を使わずにヘッドをカップ方向に真っすぐ出すと、フェースの向きが安定し、低くて長いフォローになる。この理想的なフォームを体感し「こういうイメージで打つんだよ」と、脳と筋肉にしっかり伝えましょう。 1メートル先のカップを狙う
テークバックをとらずに確実にカップインさせるには、1メートルくらいが最適。遠いと難しくなってしまう 手首を使って押すのは NG !
手首を使ってボールを押すと、フェースの向きが安定せず、フォローの形が毎回変わってしまうので注意しよう ボールの手前にティーを挿してアッパーに振る
ボールの転がりが悪いときは、パターとボールの間にティーを深く挿し、その頭の部分(台座)に触れないようにボールを打つ練習をします。ほんの少しアッパーに振り、フェース面の下側でボールの中心をヒット! すると、グリーン面にボールがくっついたまま、跳ねることなく順回転になる。フォローでヘッドを無理に大きく出す必要はありません。 インパクトはゆるめない!
ボールの中心をしっかりヒットすることが大事。フォローは意識せず、「打って終わり」くらいのイメージでOK
ややアッパーに振ると順回転になる
アッパー軌道を作り、フェース面の下側でボールをとらえるのが山田流。順回転で転がりがよくなる
上から打つとボールが跳ねてしまう
ややダウンブローに打つ方法もあるが、ボールが跳ねると回転が悪 くなり、きれいに転がらない
山田彩歩
●やまださほ/1998年生まれ、北海道出身。157cm21年にプロテスト合格。23年シーズンはレギュラーツアー6試合、ステップアップツアー15試合に出場L.BCCレディス11位フリー。
次は、篠原まりあプロの練習法を紹介します。 フォワードプレスを大きくしてリズムよく打つ 構えたら手を目標方向に大きく出し1、2、3のリズムで打つ
カップに入れることばかり考えていると、リズム感を失い、ストロークが乱れてしまう。この悪いクセを直すには、手(グリップ)を真ん中に置いて構えたら、1で手を目標方向に大きく出す。
そして2でパターを引き、3でボールを打つ、という練習がオススメです。声に出しながら行うとより効果的で、リズムがよくなり、強い球が打てますよ。 強い球で伸びる!
フォワードプレスを加えると、インパクトでも手が前に出てハンドファーストに。そのぶん強い球になる 手の位置を上下左右にズラすと理想の構えが見つかる
パターにはさまざまな形状があり、それに合う構え方を見つけることがとても重要。そこで「手の位置」を上下左右にズラして、ボールの打ち出し方向やヘッドの挙動などを細かくチェックしましょう。左太モモの内側に左手を置くのが基本ですが、ハンドレイトにするとどう変わるのか。また肩の真下ではなく、ハンドアップやハンドダウンなど、いろいろなことを試してみてください。 構え方に唯一の正解はない
後方から見て、手が肩の真下に収まるのが基本だが、それより低くて体に近い「ハンドダウン」や、高くて体から遠い「ハンドアップ」もアリ!
いかがでしたか? 自分のなかでの理想の構えを見つけてみてください。
篠原まりあ
●しのはら・まりあ/1996年生まれ、大分県出身。162m。15年にアロテスト合格。23年シーズンは、レギュラーツアー3試合、ステップアッブツアー19試合に出場し、京都レディスオープン13位。フリー。
構成=小山俊正
写真=田中宏幸