2021年09月18日 06:30
阪神の佐藤輝明内野手(22)は17日、ウエスタン・中日戦(ナゴヤ球場)が雨天中止となり、室内練習場でバットを振った。現時点で最短での昇格は、巨人戦の予備日が組み込まれている20日。2軍での残り2試合は、とにかく結果が求められる。 怪物新人は最短昇格の意欲を聞かれると、迷いなく言い切った。「しっかり打って、上にいけるためにやっていきたい」。16日には降格後初のマルチ安打を放つなど、状態は上向いている。 やはり、昇格を決定づけるためには豪快な一発が必要だ。「そこ(本塁打)は自分の持ち味なので。そこを出していければ、上に上がれるんじゃないかなと思います」。佐藤輝も豪快なアーチが、1軍への“近道”だと理解していた。 この日のティー打撃では、インパクト時に軸足である左足を蹴り上げる動作を取り入れるなど、試行錯誤。「一つの遊びです」と笑う余裕も見られ、徐々に理想のフォームに近づいているようだ。 井上ヘッドコーチは現状での最短昇格は「ダメ」とバッサリ。ただ「きっちりいいものを見せてくれて、2軍の監督の推薦があってから考える」と2軍戦の結果次第での、最短昇格の可能性を示唆した。 「(感覚は)良くなってきている。安打も出たし、あとは長打を打てるように調整しながらです」と佐藤輝。1軍昇格の光が見えてきた。そのためにも、まずは名古屋の空にきれいな放物線を描いてみせる。
2024年04月25日 17:56
初回に先制の4号2ラン、チームの勝利に貢献した
■ヤンキース 7ー3 アスレチックス(日本時間25日・ニューヨーク)
ヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手が24日(日本時間25日)、本拠地で行われたアスレチックス戦で4号2ランを放った。実は相手投手に直前に起きていた“悲劇”にファンも同情の声を上げている。
初回1死一塁、1ボール2ストライクからの4球目はゾーン内に決まり、ダグアウトに引き返そうとするジャッジ含め誰もが見逃し三振と思われたが、まさかのボーク判定となった。そして仕切り直しとなり、5球目を豪快に振り抜き、逆方向の右翼席に突き刺した。
米メディア「ジョムボーイ・メディア」のヤンキース専門アカウント「トーキン・ヤンクス」が映像を公開。SNS上には「あのボークでジャッジが目覚めたのかもね笑」「なんておもろい流れだ」「(ボークで三振取り消しとなりその直後にHRは)クレイジーだな」「マジかよ」「三塁審に感謝……彼は本物だ」といった声が。ひとつのプレーで完全に流れが変わり、チームを勢いづかせて2連勝に導いた。(Full-Count編集部)
2024年04月25日 17:41
サンテレビが5月6日午後4時から「開局55周年記念番組 サンテレビボックス席の日」を放送すると25日、発表した。
野球中継の裏側に迫るドキュメンタリーや「熱血!タイガース党SP」、午後6時から初回放送と同日、同カードとなる広島戦(甲子園)を真弓明信、掛布雅之両氏の解説で完全中継する。
1969年に開局したサンテレビは「プレーボールからゲームセットまでの完全中継」を売りに、阪神戦を中心にしたプロ野球中継を半世紀以上続け、タイガースファンの熱い支持を受けている。来月5月で中継数は4500試合に到達する。
2024年04月25日 17:40
24日のナショナルズ戦で飛距離137.2メートルの6号ソロを放った
ドジャースの大谷翔平投手は23日(日本時間24日)のナショナルズ戦で打球速度118.7マイル(約191キロ)、飛距離は450フィート(約137.2メートル)の特大6号ソロを放った。
データ解析システム「スタットキャスト」を使い、本塁打の詳細データを可視化する「Home Run Report」によれば、同日メジャーリーグで飛び出した本塁打は31本。29人の打者が計31本を打ち、飛距離の合計は2.3マイル(3701.49メートル)だった。
その中でも、大谷の一発は最速かつ最も飛んだアーチとなった。24日(同25日)の試合前に取材に応じた際には「感覚的にも、人生の中でもトップクラスではないかなと」と振り返っていたが、データでもその異次元ぶりは浮き彫りになった。
ファンも「やっぱり、すごい」「オモシロイ」「大谷さん、別格の飛距離!」「お見事」などと称えていた。(Full-Count編集部)
2024年04月25日 17:21
阪神は25日、甲子園で行われる26日からのヤクルト3連戦について、前売りで完売し当日券は販売しないと発表した。
2024年04月25日 17:14
「ウエスタン、阪神6−1中日」(25日、鳴尾浜球場)
阪神は高橋が肘などの手術から2度目の先発で1回3安打1失点2奪三振。「腕の状態的に、前回よりいいかなって感じ」と収穫の1イニングとなったことを明かした。二回から登板したビーズリーは今季最長の7回を1安打無失点、初めて連投したベタンセスは1回無失点2奪三振とともに好投。好調の中日打線を封じ込め、和田2軍監督は「よかった。球の強さもキレもありながら」「落ち着いて今日が一番安定感もあった」などと2人の投球を評価した。
打線は戸井が3月24日以来となる複数安打で発の3安打を記録し1打点と活躍した。
和田2軍監督の一問一答は以下の通り。
−先発の高橋は2度目の登板。
「いや、よかったよ。最初の左翼線に落ちたやつか。あれはもうアンラッキーというか。しっかり、いろんな条件を頭に入れてれば捕れた打球だと思うし。そこでちょっとしんどくなっちゃったけど、あと他の球はそんな悪くないし。前回同様の球を投げててたんじゃないかな」
−今後、投球イニングは増えるか。
「いや、まだまだ。もう一回ぐらいね。1回だけ。それぐらいちょっと念には念を入れながら、前に進んでいこうと思ってます」
−基本的には先発で。
「いやね、できればっていうところはあるけど、全部が全部っていうわけにはね。他のピッチャーもいるし、なるべくそういう配慮はしていきたいとは思うけど」
−ビーズリーは7回1安打無失点。
「いや、よかったよ。あの球の強さもキレもありながら。もう、ほんとにいつもだけどね向かっていく姿勢というかね。ちょっと力みすぎて、引っかけてしまったりね。制球がちょっと乱れることがあるかもしれないけど、それでもしっかりその後、修正してね。きっちり投げられてたんで、状態自体は非常にいい感じじゃないかな」
−イニング数は徐々に伸ばしてきた。今後は今回と同じようなイニングをずっと投げながらか。
「先発してないから、ちょっと感じは違ったかもしれないけど。やっぱ今日も本人がね、100球ぐらい、近いところを投げたいっていうことで。試合展開にもよるんだけど。1安打かな。しっかり投げることができたんで。次回もそういう感じになってくるよね。先発しながら、いけるとこまでという」
−ベタンセスは初めて連投だった。
「今日は連投テストっていうところで。どんな展開でもいかそうとは思ってたんだけど。ほんとに投げるたびにというかね、落ち着いて今日が一番安定感もあったし。球自体は、もう最初の登板から良かったけど、だんだんこう、落ち着いてきて、制球もまとまってきてるんでね。うん、非常に楽しみだよね」
−ミエセスは遠征に帯同する。
「もう制約っていうか、ここまでっていうあれ(制約)は取れたんでね。あとは体力の問題もあるから、全部がフル出場っていうことは、現時点ではないけど。少しずつ、打席であったり、守備につくね、回数であったり。そういうところが増えてくというか、増やしてくというか。試合の体力を取り戻さないといけないんでね。そこら辺のところ、頭入れながら起用していきます」
−井坪や中川といった若い選手も躍動した。
「戸井も含めて、山田の守備にしてもそうだし、やっぱりそこらへんの選手が。中心にはね、1軍クラスの選手が何人かね、座ってるけど。やっぱりここにいる若い選手がね、躍動しながらゲーム出られたら。毎日、出られるわけではないけど、出た時にしっかり。毎日ね、簡単に結果が出るような世界じゃないけど。そういうことをね、求めながら、やっぱりもう前を向いてね、やってってほしい中で。うん、今日の試合に関してはね、そういう気持ちがゲームでも現れてたし、やっぱりそうやって勝ちに貢献していくことでね、力が付いていくと思うんでね。なるべくね、試合も、そういう勝ちゲームというよりも、そういう接戦をしながら、うん、経験を積ましていきたいなとは思ってます」
−明日の先発は。
「(西)純矢」
2024年04月25日 17:04
大谷はナショナルズ戦で、もう少しで本塁打というフェンス直撃二塁打を放った
■ドジャース 11ー2 ナショナルズ(日本時間25日・ワシントンDC)
ドジャース・大谷翔平投手は24日(日本時間25日)、敵地・ナショナルズ戦に「2番・指名打者」で出場し、6打数3安打2打点。3本の二塁打を放って勝利に貢献した。9回の第6打席には、あと少しで本塁打というフェンス直撃二塁打を放ち、大谷やチームメートの表情が、ファンの間で「悲しそう……」などと話題になっている。
6点リードの9回2死一、三塁、大谷が放った飛球は左中間フェンスを直撃。この日3本目の二塁打となった。もう少しで3試合連続の7号だった打球は、飛距離386フィート(約117.7メートル)。MLB公式のデータサイト「ベースボール・サバント」によると、この一打はメジャー5球場で本塁打。その1つにドジャースタジアムも含まれていたという。
“幻”となった本塁打に、大谷は塁上で悔しそうな笑みを浮かべ、手をふりふりのパフォーマンス。中継で映されたベンチの同僚たちも、大谷のパフォーマンスに呼応しながらも苦笑したり、悔しそうに手を叩いたりするなど、残念そうなリアクションを見せていた。
この様子にSNS上のファンも“共感”。「ちょっとガッカリしながらダンス」「がっかり笑顔」「笑顔の中にガッカリが表現されてる」「表情(笑)」「分かる!」といったコメントを寄せていた。(Full-Count編集部)
2024年04月25日 16:51
ロッテは25日、4月27日から29日楽天戦(いずれもZOZOマリンスタジアム 14時00分試合開始)の3日間限定で、マリキャンコラボグルメを販売することになったと発表した。
「マリキャン」とは、2023年12月にオフシーズン特別企画として球団公式YouTubeで公開したアウトドアのキャンプ企画であり、動画内で「隊長」と呼ばれるほどキャンプ好きである澤田圭佑投手を筆頭に、美馬学投手、唐川侑己投手、益田直也投手、荻野貴司外野手の5名で発足された千葉ロッテマリーンズのキャンプ部で。
今回は、動画内で選手たちが作った料理を再現した5品を球場外周のマリキャングルメ特設販売ブース(球場外周サブストリート横)にて販売。
▼ 澤田圭佑投手コメント
「マリーンズに入団して1年目のオフに、まさか大先輩たちとキャンプに行けるとは思いませんでした!そして今回は、その時先輩たちに振舞った僕のキャンプ飯が球場グルメになるなんて驚きです!先輩たちみんな『美味しい』と言って食べてくれたので、ファンの皆さんも球場でぜひ食べてみてください!」
▼ 商品詳細一覧
・澤田隊長の特製玉子入り豚バラ豆苗丼:1,200円
・ボッチャチャンピオン美馬っちのカルボナーラ風:1,200円
・山の人荻野と益田料理長の「にんにくを効かせた目玉焼きが乗った牛肉ガーリック丼」:1,200円
・成田王子のチーズフォンデュ風ソーセージ野菜:800円
・澤田隊長と美馬っちの男飯ホットドッグ(2個セット):1,000円
2024年04月25日 16:46
ロッテは25日、4月24日にZOZOマリンスタジアムで兵庫県丹波篠山市、岩手県大船渡市、青森県三沢市、北海道苫小牧市の各4市と2024シーズンのオフィシャルスポンサー契約を締結したと発表した。
2024年04月25日 16:36
「DeNA3−5阪神」(24日、横浜スタジアム)
阪神が雨中の熱戦で逆転勝ちを収めた試合で珍しいシーンがあった。
2点を追った九回。代打・糸原の左前打に続いて右前打を放ち、その後、大山の中前打で同点のホームを駆け抜けた近本。なおも無死満塁でノイジーが勝ち越しの押し出し四球を選んだ瞬間、三塁側ベンチで大きく口を開けて吠え、感情をむき出しにするシーンがあった。さらに木浪が左前適時打を放ち、5点目を奪った場面でも、同様のシーンが繰り広げられた。
近本といえば、本塁打やタイムリーを打っても喜びの感情を前面に出すことは珍しく、一方でボールだと見送った1球をストライクと判定されたり、打ち取られた場面でも怒りの表情を出すことも少ない。
かつてのイチローがそうであったように、試合中のプレーに一喜一憂したり、喜怒哀楽を表すことが少ないタイプの選手であると見られてきた。だが、6回までノーヒットノーランを続けてきた伊藤将が七回に逆転を許し、このままでは敗戦投手になってしまう展開をひっくり返した試合内容に、内面に宿る闘争心が表に出た。非常にレアな瞬間だった。
2024年04月25日 16:24
西川株式会社が公式YouTube動画を投稿、大谷の新企画を発表した
ドジャースの大谷翔平投手と睡眠コンディショニングサポート契約を結ぶ、寝具を扱う西川株式会社が25日、公式YouTube動画を投稿。大谷が小学生?大学生団体に計約2500本のマットレスを無償でプレゼントする「大きな夢をみようプロジェクト」を行うと発表した。大谷は動画にも登場し、自筆の「いっぱい寝よう!」のメッセージも公開している。
動画に登場している大谷は「僕が自分のために小さい頃から大切にしていたのは睡眠です。しっかりした睡眠があったからこそ、いつも前向きな行動が実現できているんじゃないかなと思っています。ぜひ皆さんにも、この“エアー”で良い睡眠をとってもらい、一緒に大きな夢を見てもらいたなと思っています」と眠ることの重要性を伝えた。
「そこで僕も長年愛用しているnishikawaエアーマットレスを日本中の子どもたちに、僕から無償提供したいなと思っています。皆さん、ぜひ応募してもらって、もっともっと大きな、そして良い夢を見られると嬉しいです」
動画の最後には大谷の自筆の「いっぱい寝よう!」のメッセージが紹介されている。「大きな夢をみようプロジェクト」として小学生?大学生団体に計約2500本をプレゼントする。新たな大谷の大型企画にファンは「でました太っ腹谷」「最高です! 日本の宝です!」「子供達に夢を与えるのは大人の役目だけど、何もそこまでしなくても……」「またまたビッグプロジェクト!?」「学生に戻りたい」などとコメントしている。
最近の大谷は全国の小学校に3つずつ、合計約6万個のジュニア用グラブを贈呈した他、能登半島地震への寄付、総合教育・生涯学習機関で英会話大手ECCとの共同プロジェクトで子供たち100人を米留学に招待するなど、数々の社会貢献活動が話題となっていた。(Full-Count編集部)
2024年04月25日 16:08
ロッテの中村稔弥は今季初登板となった4月6日のオリックス戦で2回を投げ4失点したが、4月12日の楽天戦から現在3試合連続で無失点に抑えている。
24日のソフトバンク戦では0−10の5回二死一塁で登板し、近藤健介をレフト・荻野貴司のファインプレーもあり左飛に打ち取ると、イニングまたぎとなった6回は二死後、甲斐拓也、牧原大成に連打を浴びたが、川村友斗を空振り三振に斬って取り、1回1/3・32球を投げ、2安打、2奪三振、無失点だった。
◆ ストレートを磨く
中村稔弥は今季に向けて、「真っ直ぐを速くというイメージでやってきたんですけど、ランニングを重点的にやってきました。体幹であったり、中日の小笠原のところに行ったので、(昨年12月は)槍投げのトレーニングにも行っていました。そういうトレーニングもあって真っ直ぐの精度は上がってきているのかなと思います」と、昨年12月はやり投げのトレーニングで真っ直ぐの質を高めた。
年が明けてからはチームメイトの田村龍弘、佐藤都志也と自主トレ。12月に教わったトレーニングを継続して行いながら、田村、佐藤との自主トレでは「体幹、柔軟性、ランニング。ピッチングもしっかり受けてもらっていました」と体力強化に励んだ。
練習試合は2月23日の楽天との練習試合で3回を投げ4失点したが、そのほかの3試合は無失点に抑えるなど、4試合・9イニングを投げ、6被安打、2奪三振、2与四球、防御率は4.00。オープン戦も3月6日のDeNA戦で3失点したが、そのほかの4試合は無失点に抑え、5試合・5イニングを投げ、防御率5.40だった。
オープン戦を終えた段階でストレートに関して「去年の後半よりもストレートを投げる割合を増やしていて、ストレートあっての変化球だと思うので、そういう面ではしっかり打者に投げられているのかなと思います」と話し、スピードについても「徐々に球速も上がってきたので、いい感じかなと思います」と手応えを掴んでいた。
今季の中村を見るとカウント球で、「やっぱりまっすぐが速くないので、カーブを使って緩急使って投げていくのが大事かなと思って投げています」と、90キロ台のカーブを投げる。昨年までは90キロ台のカーブよりももう少し速いカーブと、ハーマンから教わったカーブの2種類を投げていたが、90キロ台のカーブを投げるようにした理由については特にないとのことで、「ストライクを取る感じで投げています」とのことだ。
開幕はファームスタートとなったが、4月5日に昇格。ここまでの投球に、「最初点を取られたんですけど、取り返すしかないので、無失点に抑えることだけ考えて投げています」と決意。
4失点したが、4月6日のオリックス戦で安達了一を見逃し三振に仕留めたインコースのストレート、中川圭太を見逃し三振に仕留めた144キロのストレートは良かった。右打者のストレートについて「右バッターに対して昨年よりインコースに投げられていると思います」と明かした。こだわってきたストレートもシーズンが始まってから、「いい感じで投げられている」と好感触。
今季もここまでビハインドゲームでのロングリリーフの登板が中心になっているが、試合を立て直す意味でも重要なポジション。今後に向けて、「まだ前半でどうなるかわからないので、とりあえず無失点に抑えたいです」と誓った。
取材・文=岩下雄太
2024年04月25日 16:05
23日の横浜戦。
2024年04月25日 15:51
ソフトバンク移籍1年目の昨季、本塁打王&打点王の2冠、打率はリーグ2位
巧みなバットコントロールと抜群の選球眼を兼ね備えた近藤健介外野手。2022年オフにFA権を行使しソフトバンクへ活躍の場を移すと、移籍1年目はリーグ2位の打率.303をマークしただけでなく、本塁打王と打点王の2冠に輝いた。これまでは2021年に記録した11本塁打が自己最多だったため、近藤がホームランキングとなる姿を想像できたファンは少なかっただろう。移籍でどのような変化が起こっていたのかを探っていきたい。(数字はすべて4月14日終了時点)
近藤といえば、3割を超える通算打率が示すように卓越したミート力の持ち主である。コンタクト率は例年リーグ内でも上位の80%後半を記録していたが、昨季は前年から8ポイントも低下する大きな変化があった。依然としてコンタクト率はリーグ平均より優れてはいるものの、空振りの増加とともに三振の割合も上昇していた。これらのデータを見るに、コンタクトヒッターから長打を狙う打撃スタイルへの変更を図っていたことが推測される。
スイングの傾向が前年から変わった近藤だが、近年は打球の質にも変化が起きていた。年々ゴロが減少してフライが増加しており、19年には32.9%だったフライ割合が昨季は53.0%を記録。この5年間でフライ割合は20ポイント近くも上昇しており、バットのスイング軌道が年々アッパースイングになっていることが推測される。ホームランや外野手の頭を越えるような長打を増やすためには打球の角度が求められるが、その下地は移籍以前から整いつつあった。そこに強振する打撃アプローチが組み合わさったことで、昨季は長打力が劇的に向上したようだ。
こうした打撃スタイルの改造によって、近藤は本塁打を大幅に増やすことに成功した。26本塁打の内訳を見てみると、11本がレフト方向となっており、逆方向へのアーチが最多となった。昨季パ・リーグの打者が放った607本塁打のうち逆方向の割合は9.7%だったため、近藤の本塁打方向がいかに異質であるかが分かるだろう。フライ打球は年々増加の傾向を見せていたが、昨季は特にレフト方向への打球の75%がフライとなっており、逆方向に角度をつけた打球を飛ばす技術に磨きがかかったようだ。今季は流し打ち減少…さらなる打撃スタイルの改良を模索か
逆方向へ11本塁打は、2位以下を大きく引き離し、堂々のリーグトップを記録した。これまでのアベレージヒッターのイメージから一変し、流し打ちでも引っ張った時と遜色ない打球を飛ばすスラッガーへと見事に変貌を遂げている。長打力を増した打撃スタイルへと変化しながらも、高打率をキープするところは近藤の真骨頂であり、対戦する投手にとって脅威でしかないだろう。
そして迎えた今季、近藤は開幕から14試合を終えて打率.340、2本塁打と好調なスタートを切った。ただ、その打撃スタイルは昨季から変化の兆候を見せている。昨季は逆方向への長打力を強みとしていたが、今季は流し打ちが減少して引っ張った打球が増加。この傾向はオープン戦から確認でき、さらなる打撃スタイルの改良を模索しているようだ。
実は、昨季逆方向に放った11本塁打のうち、本拠地のPayPayドームで放った5本はすべてホームランテラスへの着弾で、ZOZOマリンでの2本もホームランラグーンへの着弾と、逆方向弾はラッキーゾーンに集中していた。地の利を生かした打撃ではあるものの、逆方向への打球は飛距離が突出していた訳ではなかったのだ。そのため、昨季以上の長打力を求め、飛距離が伸びやすい引っ張った打球を増やすスタイルへの変化を図っているのかもしれない。今季はここまでレフト方向へのアーチがない。今後もこの傾向が続くのかどうか、打球方向の推移は注目したい。
昨季は2冠に輝いたものの、打率は首位打者の頓宮裕真捕手(オリックス)にわずかに及ばず、惜しくも3冠王とはならなかった。開幕から各チームとの対戦カードのひと回りを終えた時点では、打撃3部門でいずれもリーグ5位以内と好位置につけており、今季も打撃タイトル争いの最右翼といっていいだろう。高い打撃技術を誇りながらも、変化を恐れずに進化を続けるヒットメーカーが、パ・リーグでは2004年の松中信彦氏(当時ダイエー)以来となる偉業達成へ挑む。(「パ・リーグ インサイト」データスタジアム編集部)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)
2024年04月25日 15:11
衝撃の打球速度…大谷翔平がド軍の上位を独占
■ドジャース 11ー2 ナショナルズ(日本時間25日・ワシントンDC)
ドジャース大谷翔平投手は24日(日本時間25日)の敵地ナショナルズ戦で、3本の二塁打を放った。第1打席の右中間二塁打は、速度115.6マイル(約186キロ)の爆速打だったが、米データ会社によると、チームの今季の打球速度で大谷はトップ12のうち、11本を占めている。投稿された画像は“大谷だらけ”で、ファンは「ベッツもフリーマンもランクインしてないのが意外というか、大谷が規格外すぎるのか」「相変わらず、間違い探しのような」と声をあげている。
米データ会社「コーディファイ・ベースボール」は公式X(旧ツイッター)で「今年のドジャースの最速打球」を紹介。添付された画像は12マスで、大谷は1〜7位、9〜12位を占めているため、“笑顔の大谷”だらけだ。6位にジェームズ・アウトマン外野手が入り、間違い探しのようになっている。
21日(同22日)にも同様の投稿がなされ、大谷が9位までのうち、8つを占めていた。その後、23日(同24日)の同カードでは、本塁打としては自己最速の118.7マイルをマークした。この打球が1位で、この日の二塁打は3番目。まさに無人の野を行く状態だ。
同僚のムーキー・ベッツ内野手やフレディ・フリーマン内野手らを圧倒する爆速打球。ファンは「#大谷翔平 がほぼ独占! 間違いさがしのように1人だけ #アウトマン」
「アウトマンの画像の配置変わってるの当たり前なんだけどジワジワマン」「まだまだ間違い探し」「写真が『間違いを探せ』のパズルみたいになってる…」「相変わらず、間違い探しのような」とコメントを寄せている。11/12を占める大谷の打棒に改めて感嘆していた。(Full-Count編集部)
2024年04月25日 15:00
ドジャース入団前日に流れたトロント行きの噂
ビッグニュースが続き、すでに4か月前がかなり昔の出来事のように思えてくる。ドジャース・大谷翔平投手は24日(日本時間25日)、敵地・ナショナルズ戦に「2番・指名打者」で出場し、3本の二塁打を放った。結婚発表に元通訳の水原一平容疑者の追訴。ドジャース入団が決まる前日の“トロント騒動”は過去のものとなっていた。
この日の試合前、大谷は14分間の取材に応じた。記者会見で米メディアから飛んだのは、26日(同27日)から始まる敵地・ブルージェイズ戦についての質問だった。「オフ期間中に契約するという噂も流れた」「アナハイムからトロントへ向かう飛行機が追われていたけど」と続いた。
ドジャース入団を発表する前日の昨年12月8日(同9日)、トロント行きのチャーター機に大谷が乗るという噂がSNSで広がった。一部報道でもトロントへ向かったと報じられるなど情報が錯綜し、チャーター機を多くの野球ファンが追いかけた。
当時はビッグニュースとして報じられ、パロディTシャツが販売されるなど話題になった。しかしその後、2月に結婚を発表すると、3月には水原容疑者が球団から契約解除に。さらにここまで打率.371、6本塁打、14打点、OPS1.128でチームをけん引している。
大谷も常に「過去のことよりこれからのこと」と話してきた。さらに大活躍もあり、騒動の話はかき消されていった。ただ、トロントに行けば、獲得できなかった悔しさと歓迎の意味が込められた大きなブーイングを浴びせられることは大いに予想できる。ただ、それをド派手な一発で黙らせる気がしてならない。(川村虎大 / Kodai Kawamura)