2021年09月22日 04:04
現地時間9月21日にカラバオカップ(リーグカップ)3回戦が行なわれ、リバプールはノーリッジと対戦。開幕から出番のなかった南野拓実が先発に名を連ねた。 すると、今シーズンの公式戦初出場となった日本代表FWがいきなり結果を残す。開始4分、CKからオリギがヘッドで落としたところに反応し、右足を振りぬいて、GKの股間を抜くシュートを決めてみせた。
南野のイングランドでのゴールは、サウサンプトン時代の2月20日のチェルシー戦以来7か月ぶり、リバプールでは昨年12月19日のクリスタル・パレス戦以来、9か月ぶりとなった。構成●サッカーダイジェストWeb編集部【動画】ケイタ→サラー→タキ!PSMで南野が鮮やかな連係から奪った一発
2024年04月19日 19:44
突然の退団表明に、OBが苦言を呈した。
鎌田大地が所属するラツィオのルイス・アルベルトは先日、試合後のインタビュー中に今シーズン限りで退団する意向を明らかにした。
2016年からラツィオでプレーするルイス・アルベルトは、“魔術師”の愛称で親しまれ、その高い技術と創造性を武器に、司令塔として長年にわたりチームの主力となってきた選手だ。今季から加入した鎌田とポジションを争ってきたライバルでもある。
シーズン開幕前に契約延長を巡ってクラブとの関係に緊張が走ったこともあったが、秋に新契約を締結。今後もローマの街で長く戦い続けると見られていた。
しかし、昨季のセリエAで2位だったラツィオは今季、リーグ戦で7位と不振。不満を抱くサポーターの怒りの矛先は、ルイス・アルベルトにも向けられている。主将チーロ・インモービレとともに、低迷の責任を問われてきたひとりだ。
それらが影響したのか、ルイス・アルベルトは前節の試合後、「もうラツィオから1ユーロももらいたくない」と述べ、契約解消をクラブに申し出たと話している。
この発言に、レジェンドOBのブルーノ・ジョルダーノは納得がいかないようだ。『Radiosei』の番組で「自分のキャリアがラツィオにおいてのみだと思い出さなければならない」と話した。
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「それまでの彼は誰も知らなかったのだからね。欧州で彼が知られているのは、ラツィオの功績だ。感謝が必要だよ。ラツィオが困難にあるときに、あのような発言は避けるべきだったはずだ」
ルイス・アルベルトの発言には、クラウディオ・ロティート会長も「フリーで移籍したいんだろうがダメだ」と述べている。OBや会長の反応に、ルイス・アルベルトは何を思うか。本当に今季でラツィオとの関係は終わるのか。今後の進展に注目だ。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
2024年04月19日 19:10
浦和レッズアカデミー初の「ロールモデルコーチ」に、元日本代表MF松井大輔氏がこのほど就任した。松井氏は卓越したドリブルを武器に、鹿児島実業高校卒業後の2000年に京都パープルサンガでプロデビューを果たした後、フランスなどで活躍。今年2月に現役を退いた。また、日本代表でも主力として活躍し、同い年である浦和レッズユースの阿部勇樹コーチとは2004年アテネ五輪と2010年南アフリカワールドカップでともに日の丸をつけて闘っている。
浦和はなぜ松井氏を育成年代の指導者として招聘したのか。アカデミーダイレクターを務める内舘秀樹氏に尋ねると、真っ先に出てきたのは「刺激」という言葉だった。
「レッズアカデミーでは今季、『刺激』という言葉をテーマに掲げています。各カテゴリーのコーチを一新したのも刺激の一環ですし、その中で今季は阿部コーチがS級指導者ライセンス取得のために不在の日が多くなるということで、経験豊富でアカデミーの選手からも良く知られている松井さんにロールモデルコーチをお願いしました」
トップチームの方針との統一性も重要な意図のひとつだ。今季からトップチームで指揮を執っているペア マティアス ヘグモ監督は4−3−3システムを採用しており、「ウイングには高いポジションを取ることと、そこから裏を取ることを求めます。また、サイドチェンジのときは1対1のプレーで相手のバランスを崩すことを求めています」と語っている。これは、現役時代にウイングやサイドハーフを主戦場とした松井コーチの特性と合致している。
松井氏は独特の感覚で相手をかわす、しなやかで切れ味の鋭いドリブルからチャンスを量産し、もちろん得点も奪っていた。フランス時代は手足の長いアフリカ系のDFと対峙することも多く、さまざまなタイプの相手を攻略してきた。
内舘ダイレクターは「現役時代の松井コーチは見ていて面白い選手、自然と目がいく選手でした。すごくトリッキーなプレーをするのですが、そこにはしっかりとした技術が身についていると感じながら見ていました」と語る。
今季の浦和は4−3−3システムを採用しており、ウインガーの選手の重要性は非常に高い。内舘ダイレクターはこのように語る。
「ヘグモ監督の4−3−3システムは前のワイドの選手が非常に重要だと思います。そのポジションの選手が起点になったり、自分で仕掛けて突破したりと攻撃において非常に重要であり、松井コーチが最も得意とするポジションでもあると思います。アカデミーにとってもトップにつなげていく重要なポジションのひとつ。そういった意味でも非常に期待していますし、特にアカデミーの選手の個を伸ばしてもらいたいと思います」
松井コーチはすでにアカデミーでの指導を開始。週2日で12月までの間、主にレッズユースの選手にドリブルに特化した指導を行うほか、スケジュール次第では試合にも同行する予定だ。
そんな中、早くも狙いとしている「刺激」が姿を見せ始めている。まずは選手。浦和アカデミーの選手たちは、松井コーチが指導に当たった初日から積極的に教えを請い、個別で指導を受ける様子が見られたという。また、浦和アカデミーのコーチ陣の中には昨年、松井コーチと一緒にA級ライセンスを取得した者もおり、「そういったつながりもあったし、松井コーチが来てくれることで選手だけではなくコーチ陣にも刺激が入ると思っています」と期待を込める。
一方、松井コーチ自身も浦和アカデミーでの指導を非常に楽しみにしているようだ。
昨今のサッカー界は、テクノロジーが発展したことでポジション別に細分化されたさまざまなデータが数値化され、可視化されている。そういった状況で松井コーチが見越しているのは、監督やチーム戦術のコーチだけでは指導が難しい細部にも、専門知識と強いこだわりをもって指導することができる、各ポジションに特化したコーチの出現。松井コーチはこのように語る。
「これからの時代は個別の戦術に特化していくようになるのではないかと思っています。だから、ポジション別にドリブラーコーチ、サイドアタッカーコーチ、ストライカーコーチ、ミッドフィールダーコーチ、ディフェンスコーチ、サイドバックコーチが出てくるというのも良いのではないか。浦和がそういうところに目をつけて、僕のような指導者を迎えるというのはすごく面白い取り組みだと思います」
具体的な指導として最初に教えたいというのが縦への突破だ。その理由は「今の時代、中盤では攻防が激しくなってくるので、時間を作れるのはサイドしかなくなってきている」(松井コーチ)から。
「もちろん、サイドアタッカーだけではなくすべてのポジションで重要なことですが、やはり、1個のドリブルで人をはがせてプラスワンの数的優位を作れるのは大きい。ドリブラーがサイドを使うことで守備ラインを下げることもできます。だから、縦のドリブルをまずは教えたい」
加えて、松井コーチは「ドリブルにはロジック(理論)があります」と言う。若い頃は「感覚派だった」という松井コーチがドリブルの「ロジック」を頭の中で整理できたのは、選手キャリアの終盤にフットサルをやっていた時期だ。
「今はサッカーIQが高くなければいけない時代ですから、ドリブルのロジックをまず選手全員が知っておくことが必要です。ロジックを感覚として残して、ゲームで発揮するんです。ドリブラーはロジックと感覚の二つを持っていなければいけません」
そのうえで、選手個々の特徴に応じた指導を行う。
「ドリブラーにはいろいろなタイプがいますが、個々が何を使えるのかというのも教えていきたい。縦突破は絶対条件として、足が遅かったらグリーリッシュ(マンチェスター・シティFC)のようなフェイントをしたり、パスをしながら逆サイドにセンタリングしたり、中に入って45度からのシュートをしたり、ペナルティーエリアの角に入っていったり、そういう動きをうまく教えることができれば良いなと思います」
10代の選手が、日本屈指のサイドアタッカーとして実績を残してきた松井コーチが何年もかけて培ってきたものを伝授される。この光景が今季の浦和アカデミーで繰り広げられるのだから楽しみだ。
松井コーチは「今は最先端のものを取り入れて、常にアップデートを繰り返す時代。同じサッカーをやっているだけではもう通用しなくなっています。監督は全体を見ないといけませんが、僕は切り取りの指導。監督が教えることができないところを教えられるのは楽しみですね」と意欲を前面に出している。
これまでに浦和アカデミーからプロになった選手は原口元気や鈴木彩艶など延べ約90人。浦和のトップチームには現在、宇賀神友弥、関根貴大、松尾佑介、伊藤敦樹、堀内陽太、早川隼平と6人のアカデミー出身選手が所属しており、他のJクラブや海外クラブで活躍している選手も多い。しかし、松井コーチの目には浦和アカデミーの可能性はもっと大きなものに映っている。だから、あえて「浦和というクラブは生え抜きの選手が世界に出ていく姿をもっと見せないといけない。それが浦和の使命だと思います」とも語っている。
内舘ダイレクターは、「浦和アカデミーの“目標”は、トップチームへ選手を送り出すのはもちろんですが、トップチームから世界へ羽ばたき、活躍する選手を輩出することです」と言う。
具体的な数字の目標もある。それは「2つ先のワールドカップ(2030年)に4人以上を輩出すること」だ。これは、2022年FIFAワールドカップカタールに川崎フロンターレのアカデミー出身選手が3人(板倉滉、三笘薫、田中碧)出場していたことを受け、その数字を超えようという意気込みである。
さらに、もうひとつ。「浦和アカデミーのコーチ経験者も海外クラブなどから引っ張ってもらえるように成長してほしい」ということも目標だ。
「松井コーチはワールドカップやいろいろなリーグでプレーした経験を持っているので、そういった部分を選手たちだけでなく、コーチングスタッフにも伝えてほしいと話しています」と、内舘ダイレクターは言葉に力を込めた。松井コーチ加入によるさまざまな刺激と、それがもたらすアップデートに注目していきたい。
文=矢内由美子
2024年04月19日 19:09
U-23日本代表は現地4月18日、U-23アジアカップのグループステージ第2節・U-23UAE代表戦の前日練習を実施した。
このトレーニング前、松木玖生は「昨日、ホテルでリカバリーを行なったので、自分的には身体はきつくない」とコンディションの良さを強調。そのうえで、UAE戦に向けてこう意気込んだ。
「能力が非常に高くて、スピード感も結構、高くなってくるとは思うので、タフな試合になる。ここでしっかりと勝って、グループステージ突破を優位に進めるようにしていかないといけないなと思います。明日は自分たちが思っているようなサッカーができるように、そしてセットプレーからの得点も増やしていけるようにしていきたい」
【PHOTO】カタールで開催されるU-23アジアカップに向け、新背番号でポートレート撮影に臨んだU-23日本代表!
UAEの試合を映像で確認し、分析したうえで、「サイドバックの裏も結構空いていたので、そういうところも狙っていきたい。隙あらばミドルも狙っていきたい」と気合を入れる。
UAE戦は日本時間で19日の24時30分にキックオフ予定だ。
取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)
2024年04月19日 19:03
現地18日、ヨーロッパリーグ(EL)の準々決勝・第2レグが各地で行なわれ、セミファイナルに駒を進める4強が出揃った。
2024年04月19日 19:00
Jリーグは8日、J1全20クラブとVTuber / バーチャルライバーグループ「にじさんじ」とのコラボレーションを2024シーズンも行うことを発表。
4月15日(月)には「J1全20クラブ」×「にじさんじ」の組み合わせ発表会が行われ、以下の通りに決まった。
北海道コンサドーレ札幌
イブラヒム
鹿島アントラーズ
渡会雲雀
浦和レッズ
フレン・E・ルスタリオ
柏レイソル
海妹四葉
FC東京
セラフ・ダズルガーデン
東京ヴェルディ
ソフィア・ヴァレンタイン
FC町田ゼルビア
町田ちま
川崎フロンターレ
長尾景
横浜F・マリノス
風楽奏斗
湘南ベルマーレ
叢雲カゲツ
アルビレックス新潟
獅子堂あかり
ジュビロ磐田
リゼ・ヘルエスタ
名古屋グランパス
伊波ライ
京都サンガF.C.
先斗寧
ガンバ大阪
宇佐美リト
セレッソ大阪
倉持めると
ヴィッセル神戸
壱百満天原サロメ
サンフレッチェ広島
佐伯イッテツ
アビスパ福岡
鏑木ろこ
サガン鳥栖
四季凪アキラ
チャンネル登録者数181万人を誇るサロメ嬢こと壱百満天原サロメは、昨季のJ1王者ヴィッセル神戸と組むことに。
SNS上では早くも各クラブのファン・サポーターとの交流がスタート。コラボ3年目となる今シーズンも様々な形での結びつきが期待できそうだ。
Jリーグとレヴァークーゼンでプレーした5名
今コラボレーション限定の描き下ろしイラストを使用したオリジナルグッズは、第1弾が5月1日(水)15:00より楽天コレクションにて販売される。
2024年04月19日 18:41
ドイツサッカー連盟(DFB)は19日、同国代表を率いるユリアン・ナーゲルスマン監督と新契約を締結したことを発表した。新たな契約期間は2026年に北中米3カ国で共催されるFIFAワールドカップ26終了までとなっている。
36歳の青年監督が次回のFIFAワールドカップまでドイツ代表を率いることが決まった。当初の契約が今夏のEURO2024終了までとなっていたことから、その去就に大きな注目が集まっていたナーゲルスマン監督。『ビルト』をはじめとした国内有力メディアは、2021年夏から昨年3月まで指揮を執ったバイエルンへの再就任の可能性を報じていたが、最終的にはDFBとの契約を約2年延長した形となった。
ナーゲルスマン監督は1987年7月23日生まれ。2016年2月にブンデスリーガ史上最年少となる28歳でホッフェンハイムの指揮官に就任すると、降格圏に沈んでいたチームを立て直し、2年目にはチャンピオンズリーグ(CL)出場権を獲得した。その後、ライプツィヒでも2年連続でCL決勝トーナメントに進出するなど優れた手腕を発揮し、2021年夏にバイエルンの監督に就任。初年度の2021−22シーズンはチームをブンデスリーガ10連覇に導いたものの、昨シーズンは随所で不安定さを露呈し、昨年3月末に解任の憂き目に遭った。
昨年9月にはハンジ・フリック前監督の後任として、大不振に陥っていたドイツ代表の指揮官に就任。就任後の4試合は1勝1分2敗と黒星が先行したものの、先月のインターナショナルウィークではフランス代表(2−0○)とオランダ代表(2−1○)相手に連勝を飾っている。
契約延長が発表されたナーゲルスマン監督は、DFBの公式サイトを通じて次のようなコメントを発表している。
「これは私の決断だ。代表チームを率い、国内最高の選手たちと協力できることは非常に光栄なことだよ。情熱的なパフォーマンスを見せることで、国全体を鼓舞するチャンスがあると思っている。3月のフランス戦とオランダ戦の2つの勝利ではそれを味わうことができたし、本当に感動したよ。ホームでのEUROで成功を収めたいと思っているし、コーチングチームと共にワールドカップへ挑戦することを楽しみにしているよ」
2024年04月19日 18:32
セレッソ大阪に所属する元日本代表MF清武弘嗣が、4月18日に自身のインスタグラムを更新。公式戦の復帰を報告した。
負傷の影響で離脱していた清武は、17日に行なわれたルヴァンカップの1stラウンド2回戦のいわてグルージャ盛岡戦で今季初出場。78分に投入されると、キャプテンマークを巻いてプレーし、1−0の勝利に貢献した。
待望の復帰を果たした34歳は、腕章を託された経緯を「もうキャプテンではないけど、鳥(鳥海晃司)が気を使ってくれて感謝です。ありがとう」と説明。「今できる事を!」と綴った。
【画像】「今できる事を!」セレッソ清武弘嗣が今季初出場を報告
この投稿には、「嬉しくて電車の中で号泣しました」「真司さんとのペアプレーが見たいです!」「復帰楽しみに待っていました。おかえりなさい!」「嬉しくて試合に入る場面何度もみています」といった声が寄せられた。
また、現役選手も反応。川崎フロンターレの家長昭博は拍手の絵文字、ヴィッセル神戸の酒井高徳は力こぶの絵文字を残し、横浜F・マリノスの小池龍太は「キヨくんおかえりなさい」とコメントした。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
2024年04月19日 18:10
チャンピオンズリーグ(CL)とヨーロッパリーグ(EL)の舞台からプレミアリーグ勢が姿を消した。
2024年04月19日 18:08
4月17、18日と2日間に渡りサンフレッチェ広島を取材したなかで選手たちのコメントから感じ取れたのは、ミヒャエル・スキッベ監督への信頼だ。例えば、北海道コンサドーレ札幌の前日に全体練習を行なわない異例のコンディション調整(散歩程度で済ますとの情報)を受け、DFの塩谷司は18日の囲み取材で次のように述べていた。
「サッカー人生で(こうした調整方法は)初めてです。意外とこれが上手く行ったりするケースもあるし。(スキッベ監督は)僕らの常識とは違うことをやるので、今回も上手く行くんじゃないですか」
中3日の連戦中もオフを2日間与える時があるなど、スキッベ監督には常識にとらわれない一面がある。しかしそれがチーム内で不評か言えば、そうではない。実際、GKの大迫敬介も「問題になったことはない。むしろ良いコンディションで臨めたりします」とポジティブな見解を示していた。
今季で在任3年目のスキッベ監督は、ハイプレス&ショートカウンターの戦術をしっかりと浸透させて強固なチームを作り上げている。事実、過去2シーズンはJ1リーグでいずれも3位、今季は8試合を消化してチームを2位に導くなど、好成績を残しているのだ。
人心掌握に加え、標榜するスタイルを選手たちに落とし込めている手腕も見事で、今やJリーグ屈指の監督と言えるだろう。
囲み取材でも記者の質問に丁寧に答えるナイスガイであり、その姿を見てきっと彼なら…、と思ってしまった。
日本代表でも結果を出せるのではないかと。森保一監督を解任すべきと主張しているわけではない。仮に森保監督が北中米ワールドカップ後に退任した場合、その後任に相応しいのはスキッベ監督なのではないかと、勝手ながらそう考える自分がいた。
文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)
【記事】試合前日に全体練習なし? 広島の塩谷がサッカー人生で「初めて」という異例の調整方法「僕らの常識とは違うことをやる」
2024年04月19日 18:08
横浜FCでコーチ2年目の中村俊輔は現在、S級コーチ養成講習会に参加している。試合の視察、分析発表、グループワーク、座学など、限られたスケジュールの中で様々なカリキュラムを受けている。
学生たちの協力を得て行なわれる指導実践もある。たとえば、試合2日前の練習を想定し、俊輔は監督役となり、「高い位置からの守備」をテーマにコーチングする。
ホワイトボードを使いながら、どうやってボールを奪うかを細かく指示し、トレーニングがスタート。ハイプレスからマイボールにして、シュートを決めるシーンもあった。
“監督”として手応えもあったのではないか。だが、俊輔は「全然、できなかった。走らせすぎた。違う追い方にすれば良かった」と振り返る。取材時に横を通りかかった学生に「全然はまらないじゃん! うそうそ。俺の設定が...ああなるとは思わなかった」と声をかける。
チャレンジ&カバーなど、サッカーの原則を踏まえたうえで、自らが考えたゲームモデルでアプローチする。うまくいかなかった原因を探るのは当然として、「なんで守備がハマったか」の成功例も分析する。「自分が気づかないまま、勝った・負けただけをやっていたら、次の成長はないから」だ。
【PHOTO】あの時、君は若かった…厳選写真で振り返るレジェンドたちの“ビフォーアフター”(国内編)
選抜された受講生たちとともに、刺激的な日々を送っている。
「学びの場だから。いろんなことをトライして、いろんな人の意見を聞いて、また改善していく。毎日、毎日、指導実践以外でも、たくさんある。学ぶことと、知識を得ること。だから充実している。そもそも、より深くサッカーを知りたいから」
国内最高位のライセンス取得が最大の目的だが、それ以上のものを欲している。
「指導者目線だけじゃなくて、サッカーの奥深さっていうか、そういう欲がある。もちろん、S級を取って、プロの監督になるための資格を得るのもあるけど、それ以上のものを得たいっていうのがある」
サッカーを愛し、サッカーに魅せられた男は、「いろんな考え方、方法がある。それを持ち合わせて、いろいろと言ってもらって気づく。それを毎日、繰り返している」というサッカー漬けのなか、果てのない世界で貪欲な探求心をたぎらせている。
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)
2024年04月19日 18:03
ウェストハムとの契約が今季限りで、延長するかどうかで注目を集めるデイビッド・モイーズ監督が、ちょっとしたバトルを繰り広げた。英公共放送『BBC』が伝えている。
現地時間4月18日に開催されたヨーロッパリーグ(EL)の準々決勝・第2レグで、ウェストハムはレバークーゼンとホームで対戦。第1レグは0−2で落としていたなか、1−1で終わり、無敗でブンデスリーガ初制覇を決めた難敵に屈した。
プレミアリーグは8位に留まるなか、この敗退は去就に影響するのか。試合後の会見で1人の記者から「今シーズンで任期が終わるのであれば、どう振り返る?」という質問が飛んだが、モイーズ監督は「すまない、その質問は受けない」とピシャリ。
そのうえで、改めて記者から「私はあなたがヨーロッパのカップ戦を戦った3年間と、ファンに(感動を)与えた瞬間について考えているのだが...」と振られると、昨年に還暦を迎えた指揮官はこう語った。
【PHOTO】まさにスタジアムの華!現地観戦する選手たちの妻、恋人、パートナーら“WAGs”を一挙紹介!
「マシな質問だ。我々は準々決勝に3度進出し、2度勝ち、今夜は惜しかった。レバークーゼンはチャンピオンズリーグのチームであり、そのようにプレーしている。私たちは素晴らしい3年間を過ごし、より良い4年目を迎えられるよう祈っている」
ウェストハムはモイーズ体制5年のうち、ここ3年でELベスト4、ヨーロッパカンファレンスリーグ優勝、そしてELベスト8となった。来季、欧州でリベンジを果たすためにも、残り5試合で国内での順位を上げなければならない。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
2024年04月19日 18:00
ラツィオのMF鎌田大地の動向に対する注目度が日増しに高まっている。
2024年04月19日 18:00
ドイツ随一の集客力を誇る人気クラブにして、数々の栄冠を手にしてきた強豪クラブ。それが全ヨーロッパにあまねく知られる名門ドルトムントだ。
ドイツ・ブンデスリーガの発足(1963年)後、初めて手にしたメジャータイトルが、66年のカップウィナーズカップ。ドイツ勢として初めてヨーロッパのカップ戦を制したクラブでもある。もっとも、ブンデスリーガ制覇は90年代を迎えてからだ。ケルト・ニーバウムが会長職に就くと、マティアス・ザマーらドイツ代表の主力選手たちを次々と補強。見事に戦力を充実させ、あっという間に絶対王者バイエルンの座を脅かす存在にのし上がった。
そして、天才肌のMFアンドレアス・メラーを獲得した94-95シーズン、ついに宿願のリーグ優勝を成し遂げる。その勢いは衰えず、翌95-96シーズンも堂々のリーグ連覇。さらに96-97シーズンにはUEFAチャンピオンズリーグ(CL)を制し、ヨーロッパ最強クラブの座へ上り詰めた。ドイツ勢ではバイエルンに続く快挙だった。決勝では当時飛ぶ鳥を落とす勢いだったイタリアの名門ユヴェントスに3-1で快勝。戦前の下馬評を覆し、勝利へと導いた指揮官のオットマール・ヒッツフェルトはその評価を高め、名将の仲間入りを果たしている。
当時は4バックのゾーナル・プレッシングが戦術面での一大トレンドだったが、ヒッツフェルト率いるドルトムントはドイツ伝統の3バックによるリベロ・システムを操って頂点に立ったのも興味深かった。その要でもあったザマーは“皇帝”フランツ・ベッケンバウアー以来の名リベロとして躍動。ドイツ代表でもEURO96制覇に貢献し、同年末に『フランス・フットボール』誌選定のバロンドール(ヨーロッパ年間最優秀選手賞)に輝いている。なお、ドイツ人では4人目、DFとしてはベッケンバウアー以来の受賞となった。
CL初制覇以後、主力の高齢化に伴い、戦績は下降線の一途をたどるが、2000年夏を境にV字回復を遂げることになる。99年夏に現役を退き、ヘッドコーチを務めていたザマー(当時32歳)が新たな指揮官に就任。このクラブ史上最年少監督は余剰人員の整理を含め、沈みかけていたチームを鮮やかに立て直し、リーグ戦で3位へと導いた。さらに、戦力を充実させた翌01-02シーズンに久々のリーグ制覇。前シーズンの途中に加入したチェコ代表の司令塔トマス・ロシツキーが中盤で華麗にタクトを振るい、チェコ代表の大巨人ヤン・コレルとブラジル代表の鬼才マルシオ・アモローゾら新加入のアタック陣がゴールラッシュを演じている。
だが、栄華は長く続かなかった。フロントの戦略ミスで経営危機に直面。巨額の損失を抱え込み、一時は債務超過で破綻寸前まで追い込まれた。その後、ニーバウムが会長職を離れ、新CEOに就任したハンス・ヨアヒム・ヴァツケらを中心にクラブを再建。若手の育成に大きく舵を切り、ベテランの域に達したスター選手たちの放出に踏み切った。常に若く優秀なタレントが集う《シン・ドルトムント》の始まり――と、言ってもいい。
再びトップクラブの座へ返り咲くのが10年代。つまりは、名将ユルゲン・クロップに率いられた時代である。伏兵マインツを躍進させたクロップの手腕に惚れ込み、新監督へ迎え入れたのが08年夏。それからシーズンを追うごとにチーム力を高めると、ポーランドの点取り屋ロベルト・レヴァンドフスキや日本の攻撃的MF香川真司を獲得した10-11シーズンに念願のリーグ制覇を果たすことになった。黄金時代の幕開けである。香川の見事な活躍もあり、ドルトムントの名が日本で大きく広まるのもこの頃からだ。
最終ラインを束ねるマッツ・フンメルスはもちろん、中盤の司令塔イルカイ・ギュンドアン、天才マリオ・ゲッツェらドイツの誇る若きタレントが次々とブレイク。まるで五輪代表のような若者たち(23歳以下)の演じる高強度のフットボールが観る者を驚かせた。その金看板こそ、いつでもどこでも失ったボールの即時奪回を試みるゲーゲン・プレッシングだ。
ただの守備戦術ではない。クロップによれば「ゲーゲン・プレッシングこそ最高の司令塔」である。ボールを刈り取った瞬間、総じて相手側の防御組織は整っておらず、逆襲に転じやすいというわけだ。事実、ドルトムントの試みる《奪取速攻》の破壊力は絶大だった。
伝統的なリベロ・システムの成功ゆえに、ゾーナル・プレッシングの導入が遅れたドイツにおいて、新時代を切り拓く斬新なプレッシング戦術の使い手が現れたのだから面白い。リーグ連覇に加え、12-13シーズンにはCLのファイナルに進出。だが、惜しくも決勝で敗れ、涙を呑んだ。相手は同シーズンからゲーゲン・プレッシングを採り入れ、格段に強くなったバイエルンだった。
やがてクロップ時代は終わりを告げる。香川を筆頭とする主力選手の多くが次々と金満クラブに引き抜かれていった。それも健全経営を誓い、若手の育成に舵を切ったクラブの宿命か。人材の流出ペースに供給が追いつかなければ、高いチーム力を維持するのが難しくなる。そのリスクを認識するクラブは常に国の内外にアンテナを張りめぐらせ、未来のスター候補生を掘り当てる作業に力を尽くしてきた。実際、昨今のフットボール界で話題を振りまくメガタレントがドルトムントのユニフォームに袖を通している。ノルウェー代表の怪物FWアーリング・ハーランド(マンチェスター・シティ)やイングランドが誇る万能型MFジュード・ベリンガム(レアル・マドリード)がそうだ。
指揮官が代わってもクロップ時代に始まったハイインテンシティのフットボールを継続しつつ、将来を嘱望される若きタレントたちがクラブを支えてきた。昨季もまた、クラブのDNAの何たるかを知るエディン・テルジッチ監督の下、絶えずフルスロットルのフットボールを展開し、最後の最後までリーグの覇権を争った。いまもって、クラブの伝統はしかと息づいている。
そんなドイツきっての強豪クラブがこの夏、日本へやって来ることになった。果たして、どんな戦いを演じてみせるか。未来の出来事は予測しがたいが、ドルトムントらしい全速前進のフットボールを目撃できるはずだ。彼らがクラブのDNAを手離さぬ限りーー。
文=北條聡
セレッソ大阪 vs ドルトムント
■開催概要
正式名称:EUROJAPAN CUP 2024
対戦カード:セレッソ大阪 vs ドルトムント
試合会場:ヤンマースタジアム長居
開催日時:2024年7月24日(水)19:15試合開始/16:15開場予定
EUROJAPAN CUP 2024 特設ページ
2024年04月19日 18:00
日本代表FW堂安律が所属するドイツ1部SCフライブルクとキットサプライヤーのNikeは18日、クラブ創設120周年を記念した特別ユニフォームを発表した。21日のマインツ戦で選手が着用する。SC Freiburg 2023-24 Nike 120th Anniversary
フライブルク 2023-24 Nike クラブ創設120周年記念 ユニフォーム
記念すべき120周年記念ユニフォームは、チームカラーであるレッドとホワイトによるシンプルなストライプ柄を採用し、クラシックなスタイルに。
フライブルクのユニフォームのデザインには決まったパターンがないため、時代によって全く異なる表情を見せるが、今回のようなストライプ柄は決して多くない。
胸部の中央には120周年記念のロゴマークを装着し、特別感を演出する。
現在のSCフライブルクが誕生したのは1912年で、二つのクラブの合併によるもの。この時の片方のクラブであるフライブルガーFV04が“前身クラブ”とされており、そのクラブが誕生した1904年がSCフライブルクの創設年に定められている。
なお、FV04の創設日については記録が残されていないようで、3月創設や5月創設など諸説あるようだ。
このユニフォームは背中も大きなポイント。今回採用した背番号のタイポグラフィ(フォントデザイン)は、80年代や90年代を感じさせる立体型で、これはクラブが初めてブンデスリーガ1部に昇格した1993-94シーズンでの背番号を再現したものだ。
記念すべき120周年ということで、ユニフォームのビジュアルには往年のレジェンド選手が参加している。写真上の29番は90年代終盤から2000年代前半にかけてプレーしたトビアス・ウィリー。そして8番はクラブ初の1部昇格に貢献したマルティン・ブラウン。
撮影場所はおそらく、1953年から2021年までトップチームが使用した旧ホームタジアム「シュヴァルツヴァルト・シュタディオン」と思われる。なお、同スタジアムは現在ユースチームと女子チームが本拠地として使用している。
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この120周年記念ユニフォームは、21日にホームで行われるブンデスリーガ第30節マインツ戦で選手が着用。そして5月には女子チームも23-24シーズン最終戦で着用する予定だ。
2024年04月19日 17:53
鎌田大地はラツィオとの契約が今季で満了する。選手に権利のあるオプションがついており、行使されれば複数年の延長だ。移籍市場に精通するファブリツィオ・ロマーノ記者は先日、鎌田が5月中に100ユーロ(約1万6000円)を払えば、ラツィオとの契約を延長できる条項があると報じた。
だが、鎌田は退団する意向とも言われている。マウリツィオ・サッリ前監督のときと違い、イゴール・トゥドール現監督の下では、すべての試合でピッチに立ってきた。リーグ戦でスタメン復帰も果たしている。それでも、延長・残留には至らないとの見方が強い。
その場合、鎌田は2年連続でフリー移籍となる。新天地候補と言われているのが、勝手を知るブンデスリーガのクラブだ。古巣フランクフルトや、板倉滉らが所属するボルシアMGからの関心が噂になってきた。
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だが、鎌田は新しいリーグに挑戦する意向という報道もある。ドイツ『fussball.news』の報道を、ラツィオ専門サイト『La Lazio Siamo Noi』が4月18日に伝えた。
「現時点で古巣復帰は不可能という。選手は違う経験をし、他リーグにトライする考えというのだ。例えばプレミアリーグ。ドイツメディアによると、イングランドに行く機会があるようだ。より正確には、クリスタル・パレス。フランクフルト時代からよく知るオリバー・グラスナー監督と再会する。ひとつの可能性でしかない。だが、カマダの未来に関しては、すべての選択肢を有効とする必要がある」
ラツィオのアンジェロ・ファビアーニSDは先日、残留か退団か、選手の意向は誰も知らされていないと話した。ラツィオでの今後、そして移籍する場合の新天地と、この夏の鎌田の選択には大きな注目が集まる。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部