2022年05月24日 17:00
リヴァプールが今季1月にポルトから獲得したルイス・ディアスは、すぐさまチームにフィットしてチームの戦力として大きな活躍を見せており、センセーショナルなデビューシーズンとなった。そんなリヴァプールが再びポルトから即戦力候補といえる存在を獲得するかもしれない。 ポルトガルメディア『A Bola』ではリヴァプールが中盤と攻撃陣の新たな補強としてポルトからMFオタビオを狙っていると報道。ポルトで成長を続ける27歳に関心を示しており、リヴァプールがアンフィールドへと迎え入れるのではないかと伝えている。 オタビオは2014年にインテル・ナシオナルからポルトへ加入。初年度はBチームからスタートし、翌年ヴィトーリア・ギマランイスで主力として活躍すると、ポルトでも徐々に頭角を現していく。すると今季はキャリアハイとなる32試合3ゴール11アシストを記録。ポルトをリーグ優勝に導く原動力となった。 トップ下やインサイドハーフ、ウイングなど様々なポジションでプレイ可能なオタビオ。今季のポルトでは主にインサイドハーフを務めており、ボールテクニックと精度の高いパスを供給して攻撃陣をけん引している。強度高いポルトのスタイルで11アシストとゴールへ直結できるパスを出せる能力はリヴァプールでも生かせるだろう。 リヴァプールではチアゴ・アルカンタラがパス精度の高さを見せ、チームでは唯一無二の存在となっている。ただその能力を彼に依存するだけではなく、同じようなパスセンスが発揮できる選手の獲得も必要だ。より攻撃的なプレイヤーではあるオタビオだが、その力をプレミアの舞台で発揮することとなるのだろうか。
2024年04月19日 17:46
イングランドサッカー協会(FA)は18日、同国プレミアリーグとの合意の一環で、FAカップ(FA Cup)本戦での再試合を来季から全ラウンドで廃止すると発表した。
FAカップの再試合はすでに5回戦から廃止されており、FAは「欧州サッカー連盟(UEFA)の主催大会が拡張されたことによるカレンダー変更を考慮した」結果、1回戦から再試合を行わないことで合意したと説明した。
欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)は来季から64試合が追加され、各国内リーグの日程は負担が増大。国際サッカー連盟(FIFA)が主催するクラブW杯(FIFA Club World Cup)も、2025年から32チームに拡大された。
しかし、リーグ2部、3部、4部を統括するイングリッシュ・フットボールリーグ(EFL)は、下部クラブがトップクラブと対戦する際に重要な収入源となる再試合の廃止は「いら立たしく残念」な決断だとして、補償を求めていく方針を示した。
FAによると、FAカップは全ラウンドが週末に実施されることになり、4回戦と5回戦、そして準々決勝が組まれている週末には、プレミアリーグの試合は行われないという。
FAカップは3部と4部のクラブが1回戦から、プレミアリーグとチャンピオンシップリーグ(2部)のクラブは3回戦からの参加となる。
5部以下のクラブが出場する予選ラウンドでは、これまで通り再試合が行われる。
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2024年04月19日 16:45
ヨーロッパリーグ(EL)準々決勝セカンドレグが現地時間18日に行われ、レヴァークーゼンはウェストハムと対戦。試合は1−1のドローで終了し、ファーストレグの結果を含めた2戦合計スコアを3−1としたレヴァークーゼンがベスト4へ駒を進めた。
敵地『ロンドン・スタジアム』に乗り込んだレヴァークーゼンは序盤の13分に先制を許す苦しい展開に。それでも、敗色濃厚となった89分、ヨシプ・スタニシッチのパスを受けてボックス内右へ侵入したジェレミー・フリンポンが左足を一閃。相手DFにディフレクトしたボールがネットを揺らし、土壇場で試合を振り出しに戻した。土壇場でドローに持ち込んだレヴァークーゼンは、今シーズン開幕からの公式戦無敗記録を「44」まで伸ばしている。
データサイト『Opta』によると、レヴァークーゼンが達成した公式戦44試合無敗は、欧州5大リーグ(プレミアリーグ、ラ・リーガ、セリエA、ブンデスリーガ、リーグ・アン)所属クラブにおける最長記録だという。これまでの最長はユヴェントスが2011年から2012年にかけて記録した「43」だったが、ウェストハム戦の劇的なドローにより、それを1試合更新することとなった。
開幕以来リーグ戦29試合無敗というドイツ新記録を打ち立て、クラブ創設120年目にして初のマイスターシャーレを獲得したレヴァークーゼン。既に決勝進出が確定しているDFBポカールに続き、ELでも次ラウンドへの進出を決めたことで、夢の“3冠”達成がますます現実味を帯びている。なお、DFBポカール決勝ではカイザースラウテルン、EL準決勝ではローマと対戦することが確定している。
また、残り5試合となったブンデスリーガでも、史上初の無敗優勝に加え、最多勝ち点や最多勝利記録更新の可能性を残しており、今後の戦いに大きな注目が集まる。
2024年04月19日 16:30
フランクフルトでプレイするエクアドル代表DFウィリアム・パチョ(22)はリヴァプールとアーセナルが獲得に興味を持っているようだ。英『Sky Sports』が報じている。
パチョは2022年にエクアドルからヨーロッパにやってきて、ベルギーのロイヤル・アントワープに加入。そして今シーズンよりフランクフルトでプレイしている。左利きのCBであるパチョは今冬にもリヴァプールやアーセナルといったビッグクラブから興味を持たれていたが、依然として同選手を監視しているようだ。
同メディアによると、フランクフルトは夏に900万ユーロで獲得した同選手に5000万〜6000万ユーロ(約82億円〜99億円)程度のオファーを受け取った場合は売却を容認する意向だという。この1年で同選手の価値は大きく上がっており、獲得にはある程度の金額がかかるが、アーセナルとリヴァプールはすでに接触しているようで、フランクフルトもこの2チームによる興味を認識しているという。
アーセナルにはウィリアム・サリバとガブリエウ・マガリャンイスという鉄壁コンビがおり、冨安などCBをこなすことができる選手も数人いるが、選手層を厚くする上では補強に動いてもいいかもしれない。ただストライカーや中盤など他のポジションの方が補強の方が優先順位は高いか。リヴァプールはジャレル・クアンサーという若手が台頭してきたが、現行契約ではジョエル・マティプがシーズン終了後に満了を迎えるため、CBの補強は必須となるだろう。
フランクフルト指揮官であるディノ・トップメラーはパチョについて、「ワールドクラスになるポテンシャルを持っている」と、以前コメントしており、今後の成長が楽しみな選手の1人だ。新加入ながらも今シーズンは、1試合を除くリーグ戦29試合すべてにスタメンフル出場を果たしており、すでにチームにおける存在感は抜群だ。
わずか1年でビッグクラブが注目する選手になったパチョは今夏にステップアップを果たすのだろうか。果たして。
2024年04月19日 16:30
ガンバ大阪は4月19日、虚偽の求人広告に注意喚起した。
2024年04月19日 16:17
欧州サッカー連盟(UEFA)は18日、サポーターによる人種差別的行為を理由に、FCバルセロナ(FC Barcelona)に2万5000ユーロ(約412万円)の罰金を科した。
10日に行われたパリ・サンジェルマン(Paris Saint-Germain、PSG)との欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2023-24)準々決勝第1戦後に、バルセロナのサポーターは警察の取り調べを受けていた。
仏パリ警察は、パルク・デ・プランス(Parc des Princes Stadium)での一戦でサルの鳴きまねをしたサポーターと、ナチス・ドイツ(Nazis)式の敬礼をしたサポーターの動画がソーシャルメディアに出回ったことを受け、尋問を行ったという。
バルセロナにはまた、次回の欧州大陸大会のアウェー戦チケットの販売を禁止する処分も下されたが、こちらについては1年間の執行猶予がついている。
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2024年04月19日 16:12
レアル・ソシエダのキャプテン、ミケル・オジャルサバルは、選手として、人間としてタケ・クボ(久保建英)を称賛し、この先何年もクラブにとどまることを確信している。
――この時期になるといつも同じことです。タケ、スビメンディ、メリーノ、ロビン(・ル・ノルマン)がソシエダを出て行く可能性があると思われています。彼らがアノエタでプレーし続けることを、少なくとも奪われないことを祈るしかありません。
「様々な噂が飛び交うのはサッカーの一部で、僕たち選手もその片棒を担いでいる。その時が来れば、分かることだ。最終的には、誰もがどうするか見ることになるはずだ」
――ソシエダが多くのものを与えてきたことを念頭に置かなければなりません。
「そうだね、ソシエダは多くのものを与えてくれた。僕にもね。それにタイミングというものもある。それぞれがどうするかは分からないけど、確かなのは、彼らの決断をリスペクトしなければならないこと。可能なら、今シーズン、チームを構成する全ての選手に残ってもらいたいけれど、サッカー界は移り変わりが激しい。チームも常に変わっていく。リスペクトすること、誰かを責めるのではなく、サポートすることが重要だ。今はシーズンが佳境を迎える中、全員がプレーに集中している。夏が来れば、どうなるかは分かる。今は誰も何も分からない」
――タケの最も驚いたことは?
「まず驚いたのは、彼の人間性だ。過去に何度か対戦したことはあったけど、面識はなかった。日々の生活の中で、ドレッシングルームにたくさんの喜びをもたらしてくれる。選手としてはすで能力の片鱗を見せていた。いまソシエダで培った自信を糧に最大限の力を発揮している」
――タケのこの2年の成長をどう見ていますか?
「タケは常に1対1の勝負を挑み、決定的なチャンスを作る。大きな進化を見せている。守備でも献身的にチームに貢献するけど、あらゆる面でまだまだ向上の余地がある」
――課題を挙げるとすれば?
「課題とまでは言わないけれど、まだ若く、あらゆる面で改善することができるのは事実だ。フィジカル能力の向上もその1つで、今以上にスプリントを繰り返すことができるようになれば、ドリブルで相手を置き去りにする機会も増えるはずだ」
――アジアカップの離脱は大きかった?
「アマリ(・トラオレ)のアフリカネーションズカップの離脱とも重なったから余計にね。右サイドで常時縦関係を築いている2人を欠くことになった。どんなチームでも影響を受けることで、ましてや僕たちはラ・リーガで欧州カップ戦の出場圏内をキープしようと戦いながら、コパ・デル・レイでも勝ち進んでいた。最終的に準決勝まで勝ち上がったけど、2人が蓄積した疲労に加えて、彼らがいないことで他の選手の負担が増え、それがその後の戦いに影響した可能性はある」
――タケの人柄は? 何かピッチ外でのエピソードはありますか?
「特定のエピソードに絞りたくはない。とてもナイスガイで、一緒にいてとても楽しい。常に笑顔を絶やさず、オープンな性格で、ピッチ上で与えてくれるものとは別に、チームにたくさんの喜びをもたらしてくれる」
――ビッグクラブから関心を集めていますが、オファーが来たら、キャプテンとして残留を説得しますか?
「タケがソシエダにコミットしていることは2029年まで契約を延長したことからも明らかだ。これからもソシエダを助けたいと望んでくれていることをキャプテンとしてとても嬉しく思う。今、そして近い未来、ソシエダが最高の場所であると考えてくれていることもね」
インタビュアー●ミケル・レカルデ(ノティシアス・デ・ギプスコア)
翻訳●下村正幸
※ノティシアス・デ・ギプスコアの許可を得て、インタビューを掲載しています。
2024年04月19日 15:33
アーセナルがニューカッスル所属のスウェーデン代表FWアレクサンデル・イサクとクリスタル・パレス所属のU−21フランス代表MFミカエル・オリーズに関心を寄せているようだ。18日、イギリス紙『ガーディアン』が伝えている。
昨年夏の移籍市場では総額2億ポンド(約383億円)以上を投じ、スペイン代表GKダビド・ラヤ(ブレントフォードからレンタル)、オランダ代表DFユリエン・ティンバー、イングランド代表MFデクラン・ライス、ドイツ代表FWカイ・ハフェルツを獲得したアーセナル。新戦力の適応もあり、プレミアリーグではマンチェスター・シティに「2」ポイント差で首位の座を譲っているものの、2年連続で熾烈なタイトルレースを展開している。
しかし、7シーズンぶりの参戦となったチャンピオンズリーグ(CL)では、ドイツ国内で不調のバイエルンに敗れてベスト8敗退。敵地『アリアンツ・アレーナ』にて行われたセカンドレグでは、スコアこそ0−1だったものの、90分間を通してなかなか決定的なチャンスを作り出すことができなかった。アーセナルのオーナーグループである「クロエンケ・スポーツ&エンターテイメント(KSE)」はこの敗戦を受け、チームのさらなるステップアップのためには、スカッドの大幅な強化が必要であると認識しており、今夏も昨年と同程度の補強資金を用意する可能性が高いという。
要補強ポジションの1つと見られているのがセンターフォワード(CF)で、現在はイサクへの関心を強めている模様。アーセナルは、2022年1月のニューカッスル加入前から同選手の獲得に興味を示していたが、現在も新たなストライカーの有力候補として動向を注視しているようだ。今シーズンここまで公式戦通算21ゴールを挙げているイサクの移籍金は、1億ポンド(約191億円)程度になる可能性が高いと報じられている。
また、ウイング(WG)の補強についても本格的に検討がなされているとのこと。かねてからウルヴァーハンプトン(ウルブス)所属のポルトガル代表FWペドロ・ネトが獲得候補と報じられているが、アーセナルはクリスタル・パレスで活躍中のオリーズにも関心を寄せているようだ。同選手は今シーズン負傷に悩まされているが、ここまで13試合の出場で6ゴール3アシストをマーク。契約解除条項は6500万ポンド(約125億円)程度に設定されているという。
なお、CFについてはイサク以外にスポルティング所属のスウェーデン代表FWヴィクトル・ギェケレシュや、ライプツィヒ所属のスロベニア代表FWベンヤミン・シェシュコが獲得候補に挙がっているとのこと。契約解除条項は前者が8600万ポンド(約165億円)、後者が4270万ポンド(約82億円)程度と見られている。
2024年04月19日 15:00
世界中に熱いファンを持つフットボールブランド『UMBRO(アンブロ)』。
2024年04月19日 14:51
来シーズンから変更となるFAカップの新フォーマットに、イングランドの下部クラブから批判の声が上がっているようだ。18日、イギリスメディア『BBC』が伝えている。
今回、FAとプレミアリーグはFAカップのフォーマットを強化し、新しい独占的なカレンダーウインドウを設けるという締結に合意。FAカップのフォーマットが変更となり、全ラウンドが週末開催になったことなどに加え、来シーズンからの最低6年間はこれまで4回戦まで採用されていた再試合制度が1回戦から廃止されることになった。
過密スケジュールが問題視されている現在のサッカー界に一石を投じる今回の変更は、日程緩和や負傷リスクの軽減などの観点から評価を受ける一方、主にEFLリーグ1(イングランド3部)以下の下部カテゴリーに所属するクラブからは批判の声が上がっている模様。EFLリーグ2(イングランド4部)のトレンメア・ローヴァーズFCは18日にクラブ公式サイトで声明を発表し、「EFLリーグ(3〜4部)のクラブ、ナショナルリーグ(5〜6部)のクラブ、アマチュアクラブにとって、この大会はサポーターの生涯の思い出を作る最高の機会であるだけでなく、非常に重要な収入源でもある」と述べつつ、「この決定とその方法は、フットボールピラミッドとそのファンに対する敬意をまったく欠いている」と厳しい言葉で批判した。
また、多くのクラブが経済的損失を危惧するなか、EFLリーグ1のスティヴネイジFCで会長を務めるフィル・ウォレス氏は、「ナショナルリーグのクラブがプレミアリーグのクラブと引き分け、ホームでドローになったときのことを想像してみてほしい。それがFAカップの“魔法”であり、もうそんなことは起こらないだろう」と主張。さらに、ナショナル・リーグ・サウス(6部)のファンボローFCは、「プレミアリーグのクラブがまだ大会に参加していないのに(※プレミアリーグのクラブは3回戦から参加)、1回戦から再試合を中止するのはさらに奇妙に思える」と疑問を投げかけている。
2024年04月19日 14:33
マンチェスター・シティがバイエルンに所属するドイツ代表MFジャマル・ムシアラへの関心を強めているようだ。18日、イギリス紙『ガーディアン』が伝えている。
前人未到の4連覇を目指すプレミアリーグのタイトルレースが佳境を迎えるなか、既に来シーズン以降のチーム編成にも着手しているマンチェスター・シティ。各ポジションに豊富なタレントを揃えているものの、ベルギー代表MFケヴィン・デ・ブライネが6月で33歳となり、ポルトガル代表MFベルナルド・シルヴァの去就が依然として不透明なことから、今夏の移籍市場では前線の補強に乗り出す可能性が高いと報じられている。
ウェストハム所属のブラジル代表MFルーカス・パケタやクリスタル・パレス所属のイングランド代表MFエベレチ・エゼらが獲得候補として浮上するなか、マンチェスター・シティは現在ムシアラへの関心を強めている模様。チームを率いるジョゼップ・グアルディオラ監督も、攻撃に複数のオプションをもたらし得るプレーヤーとしてムシアラを高く評価しており、今夏の移籍市場における“トップターゲット”に据えているとも報じられている。
現在21歳のムシアラは2019年夏にチェルシーユースからバイエルンのアカデミーに加入し、翌年6月にクラブ史上最年少の「17歳115日」にしてトップチームデビューを飾った。徐々に出場機会を増やし、攻撃の主軸に成長すると、昨シーズンのブンデスリーガ最終節ではチームを11連覇に導く決勝ゴールをマーク。ここまで公式戦通算161試合に出場し、43ゴール30アシストを記録している。
なお、移籍市場に精通するイタリア人ジャーナリストのファブリツィオ・ロマーノ氏によると、バイエルンも2026年6月末までとなっているムシアラとの契約を延長するべく、交渉開始に向けた準備を進めているとのこと。近日中に提示されるであろう新たな契約には、大幅な昇給が含まれる見込みだという。
2024年04月19日 13:45
今から11か月前、高井幸大(川崎)はアルゼンチンの地で奈落の底に突き落とされた。
若き日本代表の一員としてU-20ワールドカップに臨み、右SBで全3試合に出場。高さとフィジカル対策で、冨樫剛一監督(現・横浜ユース監督)から本職ではないポジションを任された。しかし――。
グループステージ突破が懸かったイスラエル戦。1−0でリードしていたが、残り15分を切ってから2失点し、ノックアウトステージ行きを目前にして日本はその権利を手放した。
アディショナルタイムの逆転ゴールは高井の目の前で奪われた。もう一歩だけ前にいればオフサイドが取れていたかもしれなかった。試合翌日に話を聞けば「自分のせいだと思っている。ラインのところはボールを見すぎた」と自責の念に駆られていた高井。だが、その経験は今思えば無駄ではなかった。
4月16日に行なわれたU-23アジアカップのグループステージ初戦。中国との一戦で、大岩剛監督が率いるU-23日本代表は、開始8分にMF松木玖生(FC東京)のゴールで先制。だが、17分にCB西尾隆矢(C大阪)が相手に肘打ちを見舞ってしまい、一発退場に。
まさかのアクシデントで、日本は数的不利での戦いを余儀なくされる。そこで存在感を示したのが、スタメンで起用されていた高井だ。
チーム最年少の19歳は、192センチの高さを活かした空中戦の強さと身体を張った守りで、中国攻撃陣を封殺。押し込まれる時間帯が長くなり、得意のビルドアップはあまり見せられなかったが、MOM級の活躍を見せたGK小久保玲央ブライアン(ベンフィカ)とともに奮闘。1−0の完封勝利に大きく貢献した。
かつての高井であれば、雰囲気に飲まれて、冷静さを欠くプレーが見られたかもしれない。しかし、この日はそんな姿は微塵も見せず、“ディフェンスリーダーは俺だ!”と言わんばかりのパフォーマンスだった。なぜ、高井は安定感が増したのだろうか。
まず、着実に実績を詰めていることが大きい。昨季はU-20代表でアジアと世界の舞台で戦い、ひとつのミスが敗戦に直結する怖さを知った。その経験をクラブに持ち帰り、J1で14試合に出場。今季は開幕から先発に名を連ね、ここまで5試合で出番を得た。しかも、得意としている右ではなく、左CBでの起用。プレーの幅を広げる要因になった。
【PHOTO】U-23日本代表の中国戦出場16選手&監督の採点・寸評。無失点に貢献の小久保、高井を高評価
さらに、思考力が高まった点も見逃せない。高井は言う。
「あまり自分のプレーに満足していないし、そうなった時に自チームでどれだけやれるかがキーだなと思って、去年も今年も考えながらやってきた。そこが良いサイクルになっている。ダメな試合もあれば、良い試合もある。そのなかで考えたことがたくさんあるし、それを続けられたことが良かった」
日々のプレーを振り返り、トライ&エラーを繰り返してきた。もちろん、今までも考えていなかったわけではないが、より高いレベルで戦うために、向上心を持って常に自分に矢印を向けてきた。その結果、一つの答えとして辿り着いたのが、コーチングの部分だったという。
「集中する際の声かけをすごく意識するようになった。声を出すことで集中するし、周りも見えるので自分にとって良いこと」
集中力の維持は課題のひとつだった。ふとした時に切れてしまう癖があり、それがプレーの不安定さに繋がっていた。だが、自ら発信することが集中力のキープにつながり、パフォーマンスが大幅に改善された。自信も深まったことで、国際舞台でも堂々と戦えるようになった。
顔つきが変わり、精悍さが増したように思える。それを高井に伝えると、「本当ですか? じゃあ、良かったです」と笑顔を見せた。その表情からは充実感が見て取れる。
19日のUAE戦はグループステージ突破を左右する大事な一戦。西尾不在の最終ラインを取りまとめ、守備陣の要として日本を勝利に導く使者となる準備は整った。
取材・文●松尾祐希(サッカーライター)
2024年04月19日 13:36
ジュビロ磐田に所属する元日本代表GK川島永嗣が、4月18日に自身のインスタグラムを更新。
2024年04月19日 13:20
18日に行われたサッカーヨーロッパカンファレンスリーグ(UEFA Europa Conference League)準々決勝第2戦で、アストン・ビラ(Aston Villa、イングランド)にPK戦の末に敗れたリール(Lille OSC、フランス)のオリビエ・レタン(Olivier Letang)会長が、相手GKエミリアーノ・マルティネス(Emiliano Martinez)の態度がふさわしいものではなかったと苦言を呈した。試合は2戦合計3-3で迎えたPK戦を4-3で勝利したビラが、4強入りを決めた。
マルティネスはアルゼンチンがPK戦の末にフランスを下した2022年のW杯カタール大会(2022 World Cup)決勝で挑発的な喜び方をしており、この姿を忘れていないリールのファンから終始敵意を向けられていた。PK戦ではナビル・ベンタレブ(Nabil Bentaleb)とリールの主将バンジャマン・アンドレ(Benjamin Andre)のキックをセーブしたが、その際に観客を黙らせるポーズを取ったり、キッカーを動揺させようとしたりするなど、おなじみのしぐさでサポーターを再び挑発した。
レタン会長は「この若者のことを話して時間を取られたくないが、彼は非常にハイレベルなアスリートの態度ではない」「勝っても負けても、冷静でつつましい態度を維持するべきだ。従って私たちは自分たちのことに集中し、ポジティブな面を出していきたい」と述べた。
リールでPKを決めた3人のうちの1人であるジョナサン・デイヴィッド(Jonathan David)は、マルティネスのふざけた態度を気にしないようにしていたといい、「マルティネスは気を散らすのが好きなんだ。最初のPKで見たように、ボールを奪いに走ったりとかね」と話すと、「普通ならただ自分のゴールに向かうはずだ。あれは、彼にとって戦術的なゲームであり、自分にとっては試合中のPKの一つだ。とにかく自分は覚悟を決めて、そのことに集中していた」と振り返った。
一方、マルティネスは試合前半に警告を受けた後、PK戦の途中でもイエローカードを提示されてひやりとする場面があった。ビラを率いるウナイ・エメリ(Unai Emery)監督は、マルティネスが退場になるかと思ったと明かしたが、数シーズン前のルール改正でイエローカードはPK戦には持ち越されないことになっていた。
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2024年04月19日 12:52
[ルヴァンカップ1stラウンド2回戦]YS横浜 0−4 FC東京/4月17日/ニッパツ三ツ沢球技場
「積み上げていくしかないですね。今日は完敗です」
J1レベルを痛感させられた一戦が、プロ3年目の19歳にとって、キャリアのターニングポイントになるかもしれない。
4月17日、Y.S.C.C.横浜はルヴァンカップの1stラウンド2回戦でFC東京とホームで対戦し、0−4で完敗した。
J1クラブのFC東京に試合巧者ぶりを見せつけられたゲームだった。13分にセットプレーから小柏剛に先制点を許すと、39分に原川力のミドルシュートで被弾し、前半を折り返す。
YS横浜は後半のスタートから3−5−2の左右のウイングバックを入れ替えるなど、巻き返しへの策を講じたが、アウェーチームの勢いを封じられず。61分に遠藤渓太、90+3分にジャジャ・シルバのゴールで突き放され、3回戦進出は叶わなかった。
昨夏に東京ヴェルディからの期限付き移籍期間を延長し、今季もYS横浜で戦うMF橋本陸斗は、右ウイングバックで先発したFC東京戦をこう振り返った。
「力の差を見せつけられました。対面したジャジャ・シルバが想像以上に速くて、自分だけ守備のラインが下がってしまう場面もあったし、自分の対応だけで頭がいっぱいになって、周囲の選手への声掛けもできなかった。今年、ウイングバックでディフェンス面のタスクも任されているなかで、守備力が自分に足りていないのは分かっていましたが、今日、高いレベルの相手とやったことで、改めて弱点を痛感させられました」
【厳選ショット】ジャジャ・シルバのダメ押しゴールでFC東京が貫禄の勝利!|ルヴァンカップ1stラウンド 2回戦 YS横浜 0−4 FC東京
橋本は2021年に当時J2の東京Vの2種登録として、15歳10か月26日の若さでJデビューを果たした。22年にはプロ契約を結んだが、1年半でわずか3試合の出場に留まり、成長を期して23年夏にJ3のYS横浜へレンタル移籍する。
新天地で徐々に持ち味のテクニックを出せるようになってきたなかでJ1クラブと戦えた経験は、今後のサッカー人生に大きな影響を与える可能性があると言える。
橋本もFC東京戦の黒星を次につなげたいと考えているようだ。
「攻撃面で自分の良さを出せた場面も何度かあったとはいえ、すべてが足りないと思わされた試合でした。難しさを感じたジャジャ・シルバも、試合前に映像を見て分析はしていましたが、それでも対応できなかった。彼が気になって前に出られず、自分のサイドからの攻撃が少なくなってしまいました。
ただ、上の舞台に行けば、あのレベルの選手はゴロゴロいる。明日から意識を変えて練習に取り組みたいですし、1試合ずつ全力で戦っていくしかないです。今日のゲームを良い経験だったと言えるように、頑張っていきたいです」
橋本はFC東京戦で味わった悔しさを糧に、飛躍を遂げられるか。久保建英(15歳5か月1日)、森本貴幸(15歳10か月6日)に次ぐJリーグ史上3番目の最年少出場記録を持つテクニシャンがどんな成長曲線を描くのか、楽しみだ。
取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)
2024年04月19日 12:50
マンチェスター・ユナイテッドに所属するブラジル代表MFカゼミーロが、レアル・マドリード退団時の秘話を明かした。19日、スペイン紙『マルカ』が同国のテレビ番組『エル・チリンギート・デ・ジュゴネス』内でのコメントを伝えている。
現在32歳のカゼミーロは、母国ブラジルの名門サンパウロの下部組織出身で、2010年にトップチームへと昇格を果たした。2013年にレアル・マドリード・カスティージャ(Bチーム)に加入し、ポルトへのレンタル移籍を経て2015−2016シーズンに復帰すると、以降はトップチームの主力に定着。“白い巨人”に帰還してからは公式戦通算310試合出場31ゴールを記録するなど、クラブのラ・リーガ制覇やチャンピオンズリーグ(CL)3連覇に大きく貢献し、2022年8月にマンチェスター・ユナイテッドへの完全移籍を決断した。
番組内でレアル・マドリードの“DNA”について問われたカゼミーロは、「説明するのは難しい」と前置きしながら、「CLで豹変するチームなんだ。そのスター性がある」とコメント。「CLでのこのチームは信じられないようなものだ。DNAは勝つこと」と述べつつ、「要求に疲弊することなく常にハードにプッシュしなければならない。マドリードでプレーするということはそういうことなんだ」と名門ならではの重圧を打ち明けている。
また、「CLで優勝した少し後に退団を決めたんだ。マドリードでの時間は終わったと思ったし、退団するにはいい年齢だった。決断は簡単ではなかった」と移籍を決めた際の心境を告白。続けて、「マドリードからマンチェスター・ユナイテッドに移籍することを迷ったのは1度だけだった」と語り始めると、「その日は金曜日で全てが終わっていた。トレーニングをしなければならなかったのにトレーニングをしなかった。(カルロ・)アンチェロッティに話をしに行くと、彼はすでに僕が去ることを知っていた。オフィスに行くと彼は振り返って泣いていたよ。アンチェロッティは僕に去ってほしくない、僕をとても愛していると言った」と指揮官とのやり取りを振り返り、「それで僕は躊躇したんだ。マドリードは僕をとても求めていたけれど、僕はすでにユナイテッドと約束をしていたし、それが何よりも大事だった」と回想した。