2022年12月04日 09:10
<LPGA Qシリーズ(前半) 3日目◇3日◇RTJマグノリア・グローブGC(米アラバマ州)> ステージ1、ステージ2を勝ち抜いてきた唯一の日本勢である識西諭里。その経験を生かして初日に日本勢最上位に立ったが、2日目は「すべてがかみ合わなかった」と61位タイに後退してしまっていた。 そんなうっ憤を晴らすようなプレーをこの日見せた。クロッシングズコースの1番からスタートすると、2番でピンに絡めて早々にバーディを先行。その後もバーディを積み重ねると16番のパー5では残り70ヤードの3打目がピン直撃。半分ほどカップに収まるもピンにあたって出てしまう。だが、続く1メートルのパットをしっかりと沈めて5つ目のバーディを奪い、トータル5アンダーの25位タイまで浮上した。 会心のラウンドには3つの理由がある。まずはグリーンブックを手に入れたこと。「あるって知らなくて…。キャディさんに言われるがままに打っていたのですが、理解していて打つのとそうでないのとはやっぱり違っていました。セカンドショットのつけるラインとかもわかりやすくなりました」とパッティングはもちろん、その前の段階でも大いに役立った。 2つ目はコーチに「ショットの調子が良くない」と相談したこと。「フェアウェイが湿っていてダフりやすい。それを警戒して薄い当たりや右に行くことが多かったんです」。そこで提案されたティアップしてのアイアンショットでボールコンタクトのイメージを再構築。さらに「ミスした時でも大丈夫な準備をする」と準備の仕方も見直した。 さらにこの日はクラブを自身の手で調整した。「ドライバーのヘッドを軽くしたんです。何かつかまらなくて。鉛を2枚はがしました。そしたら振り感が良くなりましたね」。試合中に大きなメスを入れたのは「昨日が悪すぎたので(笑)」というのが理由。鉛の調整は最近自分でするようになったといい。「この前の試合でも軽くしてよかったので」と成功体験をトレースしたかたちだ。 「プレッシャーはないですが、あしたは気楽に回れそうな位置になってよかった(笑)」と、前半戦を終えて70位タイまでに与えられる来週への切符をほぼ手中に。「8日間の半分もまだ行っていないですが、きのうから20位以内を意識しています。上に行けるように頑張りたいですね」。そのためにも、まずは前半戦の最終日にさらに順位を上げておきたい。(文・秋田義和)
2024年04月20日 12:35
◆米女子プロゴルフツアー 今季メジャー第1戦 シェブロン選手権 第2日(19日、米テキサス州カールトンウッズ・クラブ=6889ヤード、パー72)
5打差18位から出た古江彩佳(富士通)は3バーディー、2ボギーの71で回り、通算2アンダーで6打差の21位につけている。中継局のWOWOWの取材に応じ「なかなかバーディーチャンスにつけることができなかったが、1アンダーで回れたのは良かった」とうなずいた。
8番パー5では、第3打を2メートルにつけるショット力を見せた。1つ伸ばして迎えた12番をボギーとするも、13番ですぐさま取り返した。「簡単ではないパー5だったが、うまくチャンスにつけられて、バウンスバックできて良かった」と笑みを浮かべた。
この日は「昨日よりもショットに悪い感触があった」と話しながらもフェアウェーキープ率は92・9%(13/14)をマークした。初のメジャー制覇へ向けて「しっかり集中して、もうちょっとアンダーを目指せたら」とバーディーラッシュを目指す。
2024年04月20日 11:55
【シェブロン選手権】第2日
【もっと読む】渋野日向子「特典」が今年で期限切れ…来年から海外メジャー出場は全英女子だけに?
◇ ◇ ◇
パリ五輪(7月26日開幕)まで100日を切った。女子ゴルフの代表は全米女子プロ選手権終了直後の6月24日付五輪ランキングで決まる。
東京五輪代表を逃した古江彩佳(23=写真)は、パリ五輪代表を「ずっと意識している」と公言。今季米ツアー8試合でベスト10入り4回と好調、五輪ランキングの基になる世界ランキング18位の畑岡奈紗(25)に次ぐ22位。日本勢の2番手にいる。メジャーは獲得ポイントが大きく(優勝100ポイント)、今大会と5月の全米女子オープン、6月の全米女子プロで上位に入れば代表に近づく。
古江を追う2年連続国内女王で同ランキング26位の山下美夢有(22)は、ライバルの順位は関係なしに、各国・地域最大4人までが出場できる同15位以内を目指しているが、スポット参戦で好成績を収められるほど海外メジャーは甘くはない。
古江にとって怖いのは、むしろ同ランキング25位で日本勢3番手の笹生優花(22)ではないか。21年全米女子OPで畑岡をプレーオフの末に破った笹生は、東京五輪は母の母国であるフィリピン代表として出場(9位)。パリ五輪は父の母国代表として金メダルを狙う。昨年の全米女子プロでも最終日に66と爆発し1打差2位だった笹生は、2つ目のメジャータイトルを逃すもビッグゲームでの強さを見せつけた。
古江の夢を砕くのは僅差に迫る笹生かもしれない。
2日目が終わって古江と畑岡は通算2アンダー21位タイ、笹生はイーブンパー41位タイ。日本勢トップは5アンダー5位タイの勝みなみ。渋野日向子は1オーバー49位タイで今季初の予選通過となった。
2024年04月20日 10:23
【ウッドランズ(米テキサス州)=平沢祐】女子ゴルフの今季メジャー第1戦、シェブロン選手権は19日、米テキサス州ウッドランズのクラブ・カールトンウッズ(パー72)で第2ラウンドが行われ、2位で出た勝みなみは4バーディー、3ボギーで通算5アンダーの5位となった。
古江彩佳、畑岡奈紗が2アンダーの21位で、笹生優花と山下美夢有はイーブンパーの41位。渋野日向子は1オーバーの49位で、稲見萌寧、西村優菜、岩井明愛が2オーバーの60位。西郷真央は予選落ちした。アタヤ・ティティクル(タイ)ら2人が8アンダーで首位。
2024年04月20日 09:34
「米女子ゴルフ・シェブロン選手権・第2日」(19日、カールトンウッズ・クラブ=パー72)
101位で出た渋野日向子が5バーディー、2ボギーの69でスコアを三つ伸ばし、通算1オーバーの49位で予選を通過した。
2024年04月20日 09:00
季節に出がち! 出るとスコアが崩れてしまう!しっかり直したい!”チーピン病”対策レッスン 「左から左に曲がる」はじつはスライサーに出やすいミス
左に出て左に曲がる引っかけ球、通称「チーピン」はコントロール不能な球でOBになりやすい最悪のミスショット。寒い冬は体の動きが悪くなって、頻発するミスでもあります。
チーピンは左に曲がるので、フック系が持ち球の人のミスだと思われがちですが、カット軌道でフェースがかぶったときにも起こりやすく、じつはスライサーにもよく出ます。
それ以外にもさまざまな要因があるので、まずは自分のチーピンがどのタイプかを知ることが大事。防ぎ方は上の3タイプに分けて解説していきますので、ミスの傾向などを参考にタイプを見極めて対策してください。 【case3】ヘッドの高さをキープ“水平素振り”でオンプレーンを意識しよう 直立して水平素振り
前傾せずに肩の高さを手とヘッドが通るように水平素振り。
顔の左前あたりで手元がヘッドを追い越すイメージをもとう
最後に、カット軌道のぶっつけ打ちで出るチーピン対策です。
これはスイング軌道が右上から左下へのカット軌道なのが諸悪の根源。コースで修正するには、肩の高さで行なう水平素振りが有効です。肩の面をヘッドがスムーズになぞるイメージを養い、上体を前傾させても同じように肩の面に対して水平に振る感覚があればチーピンは出ません。ポイントは右手の主張を抑え、右手はクラブを下から支える感覚をもつことです。 慣れたらスイングを大きく
「右向き打ち」は、まずは小さな振り幅からはじめ(画像)、
慣れてきたらスイングを大きくしていこう
練習場で修正するなら「右向き打ち」がオススメ。胸を右に向けたまま、腕だけを振って球をつかまえる。体の開きを抑え、カット軌道を緩和する効果があります。真っすぐ打ち出してフックする球が出れば、チーピンは直ったも同然です。
体の開きが早い、上体が左に突っ込む、右手がリキむなどもチーピンの原因だ 右手でクラブを下から支えて振るイメージ
右手がリキんでしまうとクラブはカット軌道になりやすい。水平素振りでも、右手はクラブを下から軽く支えるだけでOKだ
担ぎ上げてから振り下ろすのはNG
バックスイングでクラブを右上に持ち上げ、それを左下に振り下ろす感覚はカット軌道になるためチーピンのリスクも高い
いかがでしたか? このレッスンを参考に、スコアアップを目指しましょう。
レッスン=アッキー永井
●ながい・あきふみ(永井研史)/1987年生まれ、神奈川県出身。“アッキー〞の愛称で親しまれている人気コーチ。人体解剖学や物理学の視点を取り入れたわかりやすいレッスンに定評がある。
構成=鈴木康介
写真=田中宏幸
協力=千葉セントラルゴルフクラブ
2024年04月20日 08:00
プロゴルファーの吉田優利がInstagramを更新。先輩プロゴルファーである上田桃子と宮崎の大自然を満喫したと報告しました。 「たくさんパワーもらえました」天孫降臨の町で二人旅
吉田プロは「高千穂神社と天岩戸神社行ってきました」とコメントして、上田プロとのオフショットを投稿しました。写真では神社での2ショットや遊歩道で笑顔を浮かべた写真も公開。
日本神話にも登場する天孫降臨の町、高千穂。そんな神話の舞台ともなった場所を訪れた吉田プロは「自然からたくさんパワーもらえましたし、本当に行って良かった場所でした」と文章を綴りました。
また一緒に神社を巡った上田プロに対して「もう長く一緒に練習させていただいていますが、一緒にいるすべての時間が勉強で、学ぶことしかないのに、一緒にふざけてくれる所が本当にだいすきです!」と尊敬と感謝を込めた気持ちを明かしました。
上田プロも自身のInstagramでこの時のことを振り返り「誘ってくれてありがとね」「思考も行動力も本当に素晴らしい選手です!益々パワーアップしたな」と吉田プロに対してコメントをしていました。 「一緒にひたすら話して楽しかった~」吉田プロがお茶会を公開
今季は米国女子ツアーに出場し、さらなる活躍にも期待がかかる吉田プロ。2月25日の投稿では「アイドル担当」である菅沼プロと年末にスイーツを満喫したと報告しました。
写真では白いニットを着た吉田プロと、同じく白いニットとベレー帽姿の菅沼プロが、沢山のスイーツを目の前にして仲睦まじくお茶会をしている様子がアップされています。吉田プロは「一緒にひたすら話して楽しかった~」と楽しいひと時を過ごせたとコメント。最後に「フレンチガーリーの奥は深いです、、」とつづり、投稿を締めくくりました。 「可愛いもかっこいいも兼ね備えていて最高」吉田プロのコーデを選んだ驚きの相手とは?
別の投稿ではウェア契約を結んでいる、「TOMMY HILFIGER」の表参道店でコーディネートしてもらったと報告しました。
吉田プロは、「TOMMY HILFIGER」「Calvin Klein」を展開するPVHジャパンの社長であるラジーブ・シャルマ氏との2ショットを披露。さらに「この日は私服を一緒に選んでいただきました」と社長自らコーディネートを担当したと告白しました。
最後に「いつも素敵なゴルフウェアを着せていただきありがとうございます」とお礼を記し文章を締めました。シャルマ氏も自身のInstagramにて、この日のことを「一緒にお洋服選びして、たくさんスタイリングして楽しい時間でした」と振り返り、最後に「今後日本ではなかなか会えなくなるのが寂しいですが、陰ながら応援しています!!」と吉田プロへ応援コメントを送っていました。 「やっぱり…」吉田プロがサングラス・眼鏡をかける理由とは?
吉田プロは「先日OAKLEY渋谷ショップに行ってきました 妹と一緒に選んできました!」と報告。写真では妹と様々なサングラスをかけた笑顔の2ショットや、サングラスを前に店のスタッフと相談をしている姿が公開されていました。
「OAKLEY」はアメリカ生まれのアイウェアメーカー。特にサングラスはさまざまなスポーツ選手が愛用することでも有名です。吉田は「サングラスから普段用のメガネまでお世話になっています」と語り、「今回は新作をいただきました!」と報告。さらに「やっぱりアニメやYouTubeをたくさん見る私にとってブルーライトカット眼鏡は必須です」とメガネ・サングラスをつける理由を語りました。
また「ブルーライトだけでなく海外の強い日差しから目を守れると思うと安心です」と、オフを過ごすだけでなく、米国ツアーに参戦するうえで重要な役割を担っているともコメントしました。最後に「しっかり目のケアも頑張ります」とつづり、文章を締めました。
いかがでしたか? ぜひ吉田プロのツアーでの活躍をチェックしてみてくださいね!
【参考】
※yuri_yoshida__/Instagram
2024年04月20日 07:00
日本ツアーでは男女ともに20代前半の選手の活躍が目立つようになってきた。若い選手の特徴は、飛んで曲がらないこと。女子でも250ヤード、男子では300ヤードが普通になってきた。
その要因は”ひと昔前”とは違う新しい飛ばし方にある! 岩井ツインズはツマ先立ちの代表格! 岩井千怜
妹・千怜は2年連続で年間2勝をマーク。昨季は平均飛距離が246から253ヤードに伸びた。
一時期、日本の女子ツアーでも「ベタ足スイング」の選手が活躍しましたが、今は右足をツマ先立ちにして打つ選手が主流です。昨年大活躍した岩井ツインズのインパクトは、2人そろってキレイなツマ先立ちになっています。右足がツマ先立ちになるのは、右サイドで上下方向の体重移動をしているからです。
昔の体重移動は左右でしたが、今は上下の体重移動が飛ばすためのポイントです。バックスイングでは上、ダウンスイングでは下に体重(重心)を移すことで、体の回転スピードとヘッドスピードがMAXまで上がります。 岩井明愛
昨季3勝して賞金ランキング2位になった姉・明愛の平均飛距離は257ヤードで5位。 上下に力を入れることでヘッドスピードをMAXまで上げる BackSwing:左ヒザを前に出して右ヒザを引く アドレス時よりも左ヒザを前に出して、右ヒザをうしろに引く。左足のツマ先に体重をかけつつ、腰の右側は高い位置をキープ(写真左)。バックスイングでは、体の右サイドに上方向の力が入る感覚でOK(写真右)。 DownSwing:右足をペダルのように踏み込む 右足をペダルのように踏み込んで下方向の力を入れることによって、上半身がスピーディに回転する(左写真)。右足を踏み込みながら、体全体のパワーを下方向(ポール方向)に向ける(右写真)。
いかがでしたか? インパクトの時は、上下方向の体重移動を意識しましょう!
レッスン=小野耕平●おの・こうへい/1997年生まれ。プロコーチ石井忍を師事して、大学生のころからレッスン活動を開始。最新機器や最先端のスイング理論に精通し、現在は「エースゴルフクラブ」でインストラクターを務める。
構成=野中真一
写真=相田克己
協力=エースゴルフクラブ赤坂
2024年04月20日 06:00
方向性抜群のアイアンショットでグリーンに乗せて正確なパッティングでカップにボールを入れる。
2024年04月20日 05:45
◆女子プロゴルフツアー フジサンケイレディス 第1日(19日、静岡・川奈ホテルGC富士C=6494ヤード、パー71)
初優勝したばかりの21歳には、すでにトッププロの風格があった。竹田はスコアが伸びやすい前半に5バーディーを奪い、難しい後半は1ボギーで耐えた。最難関の17番パー3では第1打をグリーン右の崖下に落としたが、第2打を約3メートルに寄せてパーパットをねじ込んだ。攻めるホールでは攻め、守るホールでは守る。安定したプレーで首位に立った竹田は「前半はいいリズムで回れた。後半は風の判断ミスがありました」と冷静に振り返った。
93、94年の賞金女王で叔母の平瀬真由美(54)は今大会でも2勝。この日、テレビ中継の解説を務めた叔母には「17番はナイスパー」と褒められた。
今大会は兄の有男(ゆうた)さん(23)がバッグを担ぐ。兄は熊本城北高と日体大の野球部でプレーしたが、ゴルフは競技経験がなくスコアは90前後という。竹田も「私はプロキャディーさんに頼り過ぎることがあるので、今週は自分で(ラインやクラブを)判断しています」と実戦での向上を図っている。
今季、先週までの平均ストロークは唯一の60台(69・95)。確かな実力と勢いがある竹田はツアー史上4人目の初Vからの2週連続優勝へ好発進した。さらに、その先には叔母に続いて年間女王になれる可能性も秘めている。(竹内 達朗)
■ワンウェー方式全選手1番から 〇…今大会は全選手が1番からスタートする「ワンウェー方式」で行われている。第1組は午前7時、最終組は午後1時7分のスタートで6時間以上も離れていた。最終組のホールアウトは午後6時前。初日は穏やかな天候で、条件面では大きな違いはなかった。
2024年04月20日 05:00
「女子ゴルフ・フジサンケイ・レディース・第1日」(19日、川奈ホテルGC富士C=パー71)
プロ2年目の大須賀望(22)=フリー=が69で回り、首位と2打差の6位と好発進を決めた。ツアーの登録上では歴代最小の146センチながら、昨季、ステップ・アップ・ツアーで2週連続Vを果たし、今季からレギュラーツアーに主戦場を移した注目の若手。だが、大会前時点の7戦で予選通過は1度だけと振るわなかった。
不振にあえぐ中、今週の練習ラウンドで助言をくれる救世主が現れた。ツアー通算41勝のレジェンド・森口祐子から、スイング時の骨盤の動きを指南されると、ばらついていたショットがすぐさま改善傾向に。「まずは予選を通過したい」と小柄な体を目いっぱい使って、優勝を争える位置を狙っていく。
2024年04月20日 05:00
「女子ゴルフ・フジサンケイ・レディース・第1日」(19日、川奈ホテルGC富士C=パー71)
前週のKKT杯バンテリン・レディースで、ツアー初優勝を果たした竹田麗央(21)=ヤマエグループHD=が5バーディー、1ボギーの67をマーク。2022年の岩井千怜以来となる史上4人目の初優勝から2週連続Vへ単独首位発進を決めた。68で回った尾関彩美悠ら4人が2位。前年大会を制した神谷そらは2打差の6位につけた。
箔(はく)が付いて一皮も二皮もむけた。前週、悲願のツアー初勝利を果たした竹田の勢いは加速する一方だ。「今までは早く勝たないとという感じだったけど、伸び伸びプレーできた」と、気負うことなく自然体でスタートダッシュを決めた。
また一つ念願がかなった。スタートホールのティーグラウンドでは、ツアー優勝者として選手紹介された。「そういうアナウンスをされたかったので、うれしかった」と照れ笑い。ただ、プレーに入ると、川奈の絶景にも目もくれないほど集中力を最大限に高めた。
今週は兄・有男(ゆうた)さんがキャディー。だが、きょうだい2人で力を合わせてツアー屈指の難コースを攻略したかというと、決してそうでもない。前半からショットが決まり5バーディーの猛攻。後半のスコアは伸び悩んだものの、17番パー3ではグリーン右の崖下から寄せワンのスーパーセーブ。好プレーを連発した一方で、“相棒”にはあえて助けを求めなかった。
なぜなら、兄は日体大野球部出身で、日本ハム・矢沢宏太と同期だったアスリートだが、ゴルフは趣味でたしなむ程度。「本当は相談したいけど、どういう答えが返ってくるか分からない(笑)」と助言を送りたそうな雰囲気を醸し出した兄を横目に、マネジメントは頭の中で自己完結した。
それでも、献身的に支えてくれた。張り詰めた空気感の中でも、兄は野球談議でオリックス好きの妹の気を紛らわせてくれる。「家族なのでリラックスできますね」と竹田。叔母の平瀬真由美、母の哲子(さとこ)さんばかりが注目されがちだが、ここにも固い血の絆があった。あうんの呼吸で2週連続の頂点を目指す。
2024年04月19日 17:10
◆女子プロゴルフツアー フジサンケイレディス 第1日(19日、静岡・川奈ホテルGC富士C=6494ヤード、パー71)
前週に地元のKKT杯バンテリンレディス(12〜14日、熊本空港CC)で悲願の初優勝を挙げた竹田麗央(りお、ヤマエグループHD)が5バーディー、1ボギーの4アンダー、67で回り、首位でホールアウトした。
2024年04月19日 16:00
◆女子プロゴルフツアー フジサンケイレディス 第1日(19日、静岡・川奈ホテルGC富士C=6494ヤード、パー71)
今季1勝でポイントランク2位の小祝さくら(ニトリ)が難関の17番パー3で、もう少しでホールインワンのナイスショットを放ち、バーディーを奪った。
打ち上げで、グリーンの左右に深い崖がある17番パー3は、日本有数のシーサイドコースの中でも名物の最難関ホール。大会期間中は達成者全員に600万円の特別賞金が贈られる。大会前日(18日)のプロアマ戦で、小祝は実測154ヤードを6アイアンでホールインワンを達成。「今まで右にも左にも(崖下に)落としたことがあります。難しいホールですが(きょうのホールインワンで)ああいうふうに打てば入るんだな、と思えた。明日(19日)もこういう感じでプレーしたいです」と、にこやかに話していた。
その言葉通り、17番で、ギャラリーに快挙再現の夢を見させた。この日のピン位置は実測177ヤード。小祝が6アイアンで放った第1打はピンに向かった。「打った瞬間というより、グリーンに乗った時『きょうも入るかも』と思った。本当に惜しかったです。でも、バーディーが取れてよかったです」と、いつも通りに、柔らかな笑みをたたえながら話した。わずか約30センチだけ届かなかったが、悠々とバーディー奪取。ツアー屈指のショットメーカーが有言実行のプレーを見せた。
小祝は2バーディー、1ボギーの1アンダー、71で回り、ホールアウト時点で12位。まずまずのスタートとなった。
先週のKKT杯バンテリンレディス(4月12〜14日、熊本空港CC)で初優勝を挙げた竹田麗央(りお、ヤマエグループHD)が5バーディー、1ボギーの4アンダー、67で回り、首位でホールアウト。初優勝からの2週連続優勝に向けて好スタートを切った。
2024年04月19日 14:42
◆女子プロゴルフツアー フジサンケイレディス 第1日(19日、静岡・川奈ホテルGC富士C=6494ヤード、パー71)
2011年大会覇者の金田久美子(スタンレー電気)が前半の9ホール(パー35)を6バーディー、1ボギーの30で回り、絶好のスタートを切ったが、後半の9ホール(パー36)はバーディーなし、4ボギーの40と苦戦し、1アンダーの70でホールアウトした。前半と後半で10打も違う「大波」のスコアで、金田がホールアウトした時点では、15位となった。
先週のKKT杯バンテリンレディス(4月12〜14日、熊本空港CC)で初優勝を挙げた竹田麗央(りお、ヤマエグループHD)が14ホール終了時点で5バーディー、ボギーなしの5アンダーで首位に立っている。
2024年04月19日 14:12
【シェブロン選手権】第1日
【もっと読む】渋野日向子に未曾有の危機…昨季以上に精神的ダメージ大きい「5戦連続予選落ち」
◇ ◇ ◇
日本勢は最多の10人が出場する女子の海外メジャー初戦が開幕した。
昨年の大会初日、日刊ゲンダイは「シブコ 海外メジャーの『法則』」の見出しで以下の事実をこう報じた。渋野の過去のメジャー(15試合)の成績を見ると、優勝した2019年全英女子(66)や4位の20年全米女子OP(68)、22年シェブロン(69)、優勝を争って3位になった22年全英など、好成績を残した大会は例外なく初日に60台のスコアを出している。一方、20年全英(76)、21、22年全米女子OP(73、76)、22年エビアン(74)のように、初日をオーバーパーで終えた大会は予選落ち。4オーバー(93位)発進でも予選を通過したのは21年全米女子プロ(40位)だけ。初日60台なら大いに期待できるし、オーバーパーなら決勝へ進んでも上位争いは「絶望」という内容だった。
昨年の今大会は初日イーブンパーで最終日は28位でフィニッシュ。その後の出場4大会も「法則」はほぼ生きており、全米女子プロ、全米女子OP、全英女子はオーバーパー発進で予選落ち。1オーバー64位から4日間プレーしたのはエビアン(59位)のみだ。
今季の渋野はここまで5試合に出場し予選落ち4回。4日間プレーした1試合は予選カットがなく、最下位から3番目と不振にあえいでいる。
スイング改造中でショットに不安を抱えながら迎える海外メジャーの舞台は、フェアウエーは硬く、グリーンは苦手なバミューダ芝。今週は連日風も吹いており、「今の渋野にいきなり60台のスコアを期待するのは酷」と、誰もが思って迎えた注目の初日は1バーディー5ボギーの76で101位タイ。過去の成績からすると予選落ち濃厚の苦しいスタートとなった。
◇ ◇ ◇
関連記事【もっと読む】…では、渋野が直面している精神的な「未曽有の危機」について報じている。