2023年03月26日 02:00
「大相撲春場所・14日目」(25日、エディオンアリーナ大阪) 優勝争いは2敗の小結大栄翔と3敗の関脇霧馬山に絞られた。大栄翔は3敗だった平幕翠富士を突き倒して快勝。霧馬山は対戦相手の関脇若隆景の休場により、不戦勝となった。小結若元春は関脇豊昇龍の上手投げに屈して4敗目を喫し、優勝戦線から脱落した。千秋楽は大栄翔と霧馬山の一番が組まれ、大栄翔が勝てば2度目の優勝、霧馬山は勝てば初優勝をかけた決定戦に持ち込まれる。 思わぬ形で初優勝への挑戦権を手にした。対戦が予定されていた若隆景が、13日目の取組で右膝を痛めて休場。不戦勝のアナウンスに場内からどよめきも起こる中、土俵に上がった霧馬山は淡々と勝ち名乗りを受けた。 6日目以降は7勝1敗と調子を取り戻していた難敵と戦わずして、貴重な1勝を挙げた。疲れもたまる最終盤。体力を温存できたのはプラス材料だ。一方でリズムの変化は懸念の材料。幕内後半戦の浅香山審判長(元大関魁皇)は「休みが入るのは微妙なところ。本来なら相撲を取って勝って迎えるのが一番望ましい」と話した。 大栄翔と千秋楽に雌雄を決する。星一つ先をゆく大栄翔の有利は動かない。ただ、1場所15日制が定着した1949年夏場所以降、優勝争いが2人に絞られた1差での千秋楽直接対決で決定戦に持ち込まれた31例中、逆転Vも10例。霧馬山にも十分にチャンスはある。 三役として2場所連続の11勝以上も確定。浅香山審判長は、今場所後の大関昇進の可能性には「まだまだそんな話は出ていない」と否定的だったが「しっかり最後良い相撲が取れれば、また次が面白くなると思う」と、残り一番で来場所の大関とりに弾みをつけることを期待した。 取組後のリモート取材には姿を見せなかった霧馬山。この日の朝稽古後には「プレッシャーは全然ない。眠れてますよ。優勝争いに残っていると、緊張して寝られないとか結構聞くけど、自分は全くない」と笑顔で話していた。賜杯レースのヤマ場で吹いた思わぬ“追い風”を生かせるか。最高の答えを土俵で出す。
2024年04月23日 22:30
「燃える闘魂・アントニオ猪木展in FUKUOKA」でアントニオ猪木語録とプロ野球・ソフトバンクホークスがコラボレーションしたタオルが24日から発売される。
アントニオ猪木さん関連のライツ管理を手がける猪木元気工場によると、今回発売されるのは、「闘魂タオル 福岡ソフトバンクホークス」と、「福岡ソフトバンクホークス アントニオ猪木語録タオル」。
大丸福岡天神店本館1Fアンテナプラスの「燃える闘魂・アントニオ猪木展inFUKUOKA」会場で発売される。
2024年04月23日 22:30
WWEのキング・オブ・ストロングスタイル中邑真輔(44)が、復活へ向けて奮闘を続けている。
先の祭典「レッスルマニア40」出場がかなわず、このところ黒星が続く。22日(日本時間23日)のロウ(オハイオ州コロンバス)では、元WWE王者の強敵シェイマスと一騎打ち。リングサイドでドリュー・マッキンタイアが見守る中、コーナーに載せたシェイマスのボディーに強烈なヒザ蹴りを打ち込んだ。さらにけいれん式ストンピングから「カモーン!」と挑発。キックの連打からカカト落としで攻め込む。
だが、パワーに勝るシェイマスのラリアートで反撃にあった。パンチ連打からエプロンでヒザ蹴りをくらったが、場外でシェイマスがマッキンタイアに気をとられた隙に、ハイキックをぶち込んで逆襲。実況席に叩きつけると、場外バリケードから飛んでヒザ爆弾をくらわせた。シェイマスの猛攻をしのぎ、スライディングジャーマンからダイビングニーを放つも、3カウントを奪えない。
それでもシェイマスの雪崩式ホワイトノイズをカウント2ではね返し、白熱の攻防に。中邑はシェイマスの後頭部にキンシャサをぶち込んだ。トドメのキンシャサをキャッチされてパワースラムからブローグキック、ヒザ蹴りを浴びるも、3カウントは許さない。ケルティッククロスをかわしてキック連発で勝負に出た。ところが、カウンターで2発目のブローグキックを浴び、マットに沈んだ。
またしても惜敗で勝利は挙げられなかったが、メインロースターとして復権への戦いは続けている。17〜20日には「WWE LIVE」として行われた英国ツアー4連戦に出場。複数の海外メディアによると、バーミンガム、カーディフ、ロンドン、ベルファストの各地で、何と4戦連続で新統一WWEユニバーサル王者のアメリカン・ナイトメアコーディ・ローデスに挑戦した。
コーディは7日の祭典で、前王者ローマン・レインズの超長期政権を1316日で終わらせたばかり。世界最大団体の新エースと中邑はかねて遺恨関係にあったが、いきなり最高峰王座連続挑戦の抜てきだ。悲願の最高峰タイトル奪取はならなかったが、連日メイン戦で奮闘した。中邑もツアー中に自身のインスタグラムを更新し「戦い続けて UKツアー中」とポストし、復権へ戦っている。
26日のスマックダウン、29日のロウでは「WWEドラフト」を予定。ロウのアダム・ピアース、スマックダウンのニック・オールディス両GMへ向け、格好のアピールになったはずだ。
この日のロウは「ABEMA」にて放送された。
2024年04月23日 21:40
新日本プロレス23日の後楽園ホール大会で、「バレットクラブ・ウォー・ドッグス」が「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン(LIJ)」とのシングル5番勝負を制した。
対抗戦では4試合目のドリラ・モロニーと内藤哲也との試合中に、ノアのジェイク・リーが電撃登場。内藤をKOしてモロニーの勝利をアシストするなど、大荒れの展開が続いた。
2勝2敗で迎えたメインイベントではリーダーのデビッド・フィンレーが高橋ヒロムと対戦。互いに意地と意地を張り合う激闘の末、オーバーキルで3カウントを奪い、ウォー・ドッグスに凱歌が上がった。
さらにメイン終了後のバックステージでは、再びジェイクがウォー・ドッグスと合体。フィンレーは4月27日広島大会で行われるLIJとの5対5イリミネーションマッチにジェイクを投入することを予告。同大会が新日本初参戦となるジェイクは「内藤哲也をぶっ倒しにきた男だ。いつでもやってやるぞ」と宣戦布告した。
2024年04月23日 21:16
「プロレス・新日本」(23日、後楽園ホール)
全日本プロレスで3冠ヘビー級王座、プロレスリング・ノアでGHCヘビー級王座に君臨したジェイク・リーが出現し、内藤哲也を急襲した。
2024年04月23日 21:12
新日本プロレス23日の後楽園ホール大会で、NEVER無差別級6人タッグ王者の棚橋弘至(47)、矢野通(45)、ボルチン・オレッグ(31)組が「ハウス・オブ・トーチャー(H.O.T)」のEVIL、高橋裕二郎(43)、金丸義信(47)組の挑戦を退け、初防衛に成功した。
14日の台湾大会で行われた新王者決定トーナメントを制してベルトを奪取した棚橋組だが、決勝戦で撃破したH.O.T(EVIL&SHO&金丸)のイチャモンによりV1戦での再激突が決定。SHOが裕二郎に変わったトリオを挑戦者組に迎え撃った。
H.O.Tの悪の連係に苦しめられた王者組は、孤立した棚橋が裕二郎のインカレスラムを浴びて窮地に陥る。さも当然のように介入してきたセコンドのディック東郷のスポイラーチョーカーで締め上げられた。
しかし、ここに矢野が救出に訪れると、金丸のウイスキーミストを裕二郎に誤爆させる。両チーム入り乱れての急所攻撃合戦は、棚橋がEVILにさく裂させて裕二郎を孤立させることに成功。最後はボルチンのカミカゼのアシストから、ハイフライフローを投下して乱戦に終止符を打った。
V1に成功した棚橋は「今日はカバーしてもらった。ボルチンの成長がチームの成長」と、期待のホープの活躍にご満悦。ボルチンも「プロレス強くなってると思うけど、これは先輩のおかげ、このベルトのおかげ」と、さらなる飛躍を誓っていた。
2024年04月23日 20:56
新日本プロレス23日の後楽園ホール大会に、ノアのジェイク・リー(35)が電撃登場した。
まさかの男が襲来した。この日の大会では「バレットクラブ・ウォー・ドッグス」と「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン(LIJ)」のシングル5番勝負が行われた。迎えた4戦目ではドリラ・モロニーと前IWGP世界ヘビー級王者・内藤哲也が激突した。
試合中にマーティー浅見レフェリーが選手と衝突し場外へはじき飛ばされると、リング上は無法状態に。内藤が変型レッグロックでモロニーを捕らえていると、直後のメインイベント出場を控えていたウォー・ドッグスのリーダーのデビット・フィンレーがリングイン。さらに直後に姿を現したのがジェイクだった。
場内が大混乱に陥るなか、ジェイクは内藤にジャイアントキリングからFBSを発射。そのままモロニーがドリラキラーをさく裂させて乱戦に終止符が打たれた。
ジェイクはなおも敗者にムチを打つ。決着後のリング上で動けない内藤を場外へ連れ出すと、鉄柵に設置して再びFBSを発射。完全に内藤をKOすると、会場からの「帰れ」コールに不敵な笑みで応じながら退場した。
内藤を巡ってはウフィンレーが20日町田大会で「俺にDMしてきてるヤツがいる。そして内藤、誰かがお前との一戦を望んでいるようだぞ?」と、新たな刺客の存在を示唆。内藤自身も「来るならさっさと来いよ。俺が遊んでやるぜ、カブロン!」と挑発していた。
ジェイクは前日22日のノア新宿大会で清宮海斗とのGHCヘビー級王座次期挑戦者決定戦に敗北。その翌日にいきなり行動を起こし、バレットクラブとの共闘が急浮上した。
2024年04月23日 20:00
「プロレス・新日本」(23日、後楽園ホール)
第27代王者組の棚橋弘至、矢野通、ボルチン・オレッグ組がハウス・オブ・トーチャー(HOT)のEVIL、高橋裕二郎、金丸義信組の挑戦を受けたNEVER無差別級6人タッグ選手権試合が行われ、棚橋組が初防衛に成功した。
王者組は先手を取ったものの、その後は矢野がローンバトルを強いられたが、ボルチンがセコンドのディック東郷と金丸を次々とリフトからのスープレックスで投げ飛ばして反撃。最後は王者組が挑戦者組と東郷の4人全員にHOTのお株を奪う急所攻撃を繰り出して分断し、ボルチンが裕二郎を前方に投げると棚橋がハイフライフローからの片エビ固めで3カウントを奪った。
矢野は「いつの間にか勝ってた。ボルチンありがとう」、棚橋も「成長がすごい。ホントに今日はカバーしてもらった。ボルチンの成長がチームの成長」と、ボルチンを称賛。ボルチンは「熱い戦いで強くなると思うので、それを楽しみにしています」と素直に話した。棚橋に「成長も止まってる?」と詰められた来月で46歳になる矢野も「いやいや、まだまだ、タケノコのように」と、さらなる成長を誓っていた。
2024年04月23日 18:41
新日本プロレス23日の後楽園ホール大会の試合前、IWGPジュニアヘビー級王者・SHO(34)と挑戦者・DOUKI(32)による王座戦(29日、鹿児島)の調印式が行われた。
2024年04月23日 16:40
新日本プロレスは23日、女子プロレスのスターダムを運営する株式会社ブシロードファイト(6月28日に株式会社スターダムに社名変更予定)の全株式を株式会社ブシロードから取得することを発表した。
今回の株式取得の目的は「ブシロードグループのスポーツユニットにおける重複業務を削減し、事業効率の向上を図るため」となっている。株式譲渡の効力発生日は6月28日となっており、同日をもってブシロードファイトは新日本プロレスの完全子会社となる。
新日本の棚橋弘至社長は「合同興行、IWGP女子王座やSTRONG女子王座の設立など、さまざまな形で協力をしてきた新日本プロレスとスターダムですが、バックオフィスの部分でも連携できることがまだまだたくさんあります。大会日程の調整や会場の確保も連携していくことでビッグマッチの日程をなるべく被らないようにしたり、プロモーション活動やスポンサー営業なども協力していくことで、より幅広い層にアピールすることができます」と説明。
「連携を強めるために、子会社化して意思決定を迅速にし、経営の効率性を高めていくことが、それぞれのプロレスを日本中そして世界中のより多くの皆様にお届けすることにつながると考えました」とコメントを発表した。
ブシロードファイト岡田太郎社長もコメントを発表。「昨年末からスターダムの体制改革を断行していく中で、よりバックオフィスでの連携ができるのではないかというところから今回の経営判断、発表に至りました。リング上の協力もさることながら、バックオフィスの部分でも連携することにより、日本のプロレスの素晴らしさをより広く世界中の皆様にお届けできると考えております。もちろん、それぞれのリング上は変わらずに今後も進化を続けてまいります」と約束した。
2024年04月23日 14:23
「ボクシング・4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(5月6日、東京ドーム)
王者・井上尚弥(31)=大橋=に挑戦するWBC1位、WBO2位、WBA5位のルイス・ネリ(29)=メキシコ=が23日、都内で公開練習と記者会見を行った。
21日に来日したネリは記者会見で「100パーセントの体調で、最高のコンディション」と好調アピール。現在の体重は127ポンド(57・6キロ)だといい、スーパーバンタム級のリミット122ポンドまであと2・3キロ。減量の状態は「とてもいい」、時差ぼけも「全くない。自分は時差に慣れるのはとても早い」とした。
会見中は終始、物静かで、笑顔も見せたネリは「パウンド・フォー・パウンドのナンバーワンを決めるような試合を皆さんに見ていただきたい。人生の中で見たことがない試合を目撃するだろう。流血を見るだろう」と予告し、「必ず勝つ。4団体統一をやり遂げたい」と言い切った。
井上については、弱点が「いくつかある。学んだ」と指摘して「今はしゃべれないが、試合ではそれを見てもらうことになる」と攻略に自信を見せ、「何ラウンドかは分からないが、必要なラウンドにそれ(KO)が現れるだろう」と、KOを宣言。海外メディアには井上を「過大評価」と評していたが、この日も「そう(過大評価)だと思う。タパレスと11ラウンドも戦ったというところが過大評価につながるのではないか。いい選手だが、バスケットボールにおけるマイケル・ジョーダンのような選手ではない」と述べた。
とはいえ、「2人にとってとても厳しい試合になると思う。2人も勝つ可能性はある。だが、自分はメキシコ人だ。全てをリング上に出して、リング上で死ぬ覚悟だ」という言葉からは、井上を決して甘く見ているわけではないことがうかがえた。
公開練習ではシャドーボクシングとミット打ちを1ラウンドずつ披露した。予定されていたサンドバッグ打ちを突然キャンセルしたあたりに、わずかながら悪童らしさをのぞかせていた。
2024年04月23日 11:00
プロレス界を席巻する最恐双子の原点とは…。全日本プロレスの世界タッグ王者・斉藤ブラザーズ(ジュン&レイ=37)がインタビューに応じ、そのルーツを語った。知られざる高校・大学時代の米国留学や、相撲を志し引退するに至った裏話を披露。二人三脚で人生の荒波を乗り越え、「2023年度プロレス大賞」で新人賞を受賞した2人の絆はこうして生まれた。(構成・前田 聡)
レイ 俺たちは1986年12月19日に宮城県角田市で生まれた。父は米海軍の軍人ダニエル・エドワード・フレドリギィル。父の乗る空母が横須賀に滞在していた時、母の由美子と出会って一緒になったんだ。その後、俺たちが生まれる前に父は米国に帰らなければいけなくなり、母は日本に残る決断をして地元で俺たちを生んだ。ケンカ別れしたわけじゃないから、その後も電話や手紙でやり取りをしていた。
ジュン 父親を初めて見たのは、高校に通うために米国に渡った時だった。中学卒業時に呼ばれて「英語も身につくし、行こう」となって行ったんだ。本格的にスポーツを始めたのもこの頃だ。
レイ 父に指定された場所にわけも分からぬまま行ったら…。
ジュン アマレスの練習が始まったんだ。
レイ アメリカの高校は、シーズンごとにスポーツが変わる。俺たちはアマレスとアメフトと陸上をやって、成績もそこそこ残した。高校最後の年には所属していたアメフトのチームがモンタナ州の大会で優勝した。俺はレギュラーだった。
ジュン チームに強いヤツが集まっていてぶっちぎりで優勝して、地元の新聞にも…。
レイ 載ったな! アマレスでも州の大会で3位とかになった。
ジュン 体もどんどんデカくなって自信もついて「将来はスポーツとか格闘技でメシを食っていきたい」と思うようになったんだ。それで父親に「卒業したら日本に戻ってキックボクシングをやりたい」と話したんだ。俺はK−1が好きだったからな。でも「大学は出てほしい」と反対されて、コミュニティーカレッジに入った。日本でいう短大のようなものだな。で、俺は卒業後に少し働いてから、22歳で日本に戻ったんだ。でも、弟は俺より前に戻っていた。
レイ 俺は1年半で休学したんだ。ユーチューブで朝青龍関の動画を見たのがきっかけだ。相撲のイメージが変わって「俺もできないかな」と思った。それで調べたら入門に年齢制限があったから、父親に言って先に帰って一度、出羽海部屋に入ったんだ。でも、正式に入門する前に1週間くらいで実家に帰った。アメリカから帰ってきたばかりで、団体生活になじめなくて…。その後はアルバイトをしていた。
ジュン 俺は日本に帰って、あるキックボクシングジムで寮生のテストを受けたんだ。弟も一緒に行ったけど…。
レイ 俺は落ちた。太ってて無理だって…。
ジュン 俺だけ寮生になったけど「とにかく体重を落とせ」と言われて、毎日食べないでめちゃくちゃ走ってな。食べないで練習するなんて無理だと思っていたら、弟から連絡があったんだ。
レイ「やっぱり相撲をやろう」と(笑い)。
ジュン 相撲なら間違いなく腹いっぱい食べられるしな。相撲も格闘技というか戦いだし、気持ちを切り替えて出羽海部屋に2人で行ったんだ。
レイ みんなビックリしていたよ。1人で出ていったら2人になって帰ってきたんだから。
ジュン 相撲は最初は順調で3年で幕下まで上がった。でも、そこから番付は上がったり下がったりの繰り返しだった。
レイ 俺も三段目に行ったが、そこから上がらなかった。ケガもあったけど、一番は気持ちだな。
ジュン 努力が足りなかった。人並み以上にはやったが、上に行く人は他人の5倍も10倍も稽古する。倍じゃあ全然、足りないんだ。
レイ それで30歳近くなって引退を決断した。
ジュン 28歳くらいで「これ以上、番付を上げるのは無理だな」と思ってしまったんだ。それで2人で話し合って、親方に引退することを伝えた。その後は一度アメリカに行ったけど、母親を一人残していたからまた日本に戻って働いたっけな。
レイ 山小屋とか、いろんなところで住み込みで働いたな。
ジュン その時に弟から、今度は「プロレスをやらないか」と誘われたんだ。もう30歳を超えていたから、最初は断ったよ。でも、あまりにしつこくて折れたというか。「どんなに厳しくても『辞める』って言うなよ」って条件でOKしたんだ。
レイ きっかけ? ユーチューブでプロレスの新人デビューを追ったドキュメントを見たんだ。それで「熱い」と思った。
ジュン お前、いつもユーチューブだな…。
レイ 俺は影響されやすいからな。その後、試合も見て「俺もできないかな」と思って、ジュンも誘ったんだよ。誘った理由? コイツ、ずっと体を鍛えていたんだよ。異常なくらい。
ジュン 相撲がダメだったモヤモヤがあって、トレーニングを続けていたんだ。
レイ それから1年くらい働きながらトレーニングをして、全日本に連絡したんだ。体の大きい人が多いイメージに俺たちは合っていると思ってな。入門テストに受かったけど練習がめちゃくちゃきつかった。最初はマット運動が苦手だった。
ジュン 受け身も慣れるまで時間がかかったな。どちらも相撲にはない動きだからだろう。実際、俺はこの頃、後ろの肋骨に何度かヒビが入ったんだよ。でも練習生が練習をできなくなったら、クビになると思って隠した。
レイ 俺はジュンに「辞めたい」って言ったことがあるんだ。俺も結構あちこち痛めてたから。そしたら「誘っといて先に辞めたら殺すぞ」って言われてな。で「本当に無理なら会社から言われるはずだ。辞めろって言われないように頑張ろう」となったんだ。
ジュン 支え合ってきた? そうだな…。俺たちは一緒にいたいわけじゃなくて「協力してやっていこう」っていう感じなんだ。だから、これから国内外団体問わずベルトを増やして、世界タッグも防衛を重ねたい。
レイ あとはリング以外の仕事もドンドンやっていきてえよな。「TAXIめし」(ミヤギテレビ)もだけど、メディアの仕事も増えたらうれしいぜ、フアーオ!
ジュン DOOM。
☆さいとう・ブラザーズ 1986年12月19日生まれ・宮城・角田市出身。兄ジュンが193センチ、116キロで、弟レイは192センチ、145キロ。大学卒業後に大相撲の出羽海部屋に入門し、09年秋場所で初土俵。17年に引退すると、20年12年の公開入門テストに合格し全日本プロレスに入団。21年6月9日の後楽園ホール大会でデビュー。23年10月に世界タッグ王座初戴冠。角田市のPR大使も務める。
2024年04月23日 06:00
決意の裏には――。
2024年04月23日 06:00
ノアの清宮海斗(27)が、方舟マットのかじ取り役に復帰する。
22日の新宿大会ではジェイク・リー(35)とのGHCヘビー級選手権次期挑戦者決定戦を制し、5月4日東京・両国国技館大会で王者イホ・デ・ドクトル・ワグナーJr.(32)への挑戦が決定。ここ最近は拳王の嫌がらせで心を乱されていたが、この日は「ここ最近、面倒くさいこととか、面倒くさいこととか、面倒くさいこととか…。いろいろありましたけど、もう迷いは一切ないです」と笑顔。「やっぱりノアは、自分が引っ張っていかないとダメだと思うんで。やってやりますよ!」と拳を握った。
ここ1年ほどは新日本プロレスなど他団体に積極的に参戦。改めて痛感したことがある。「見たことがない景色を見て、そこで同世代の人たちと出会って、自然と『自分がいかなきゃな』という気持ちになっていました」と明かす。「若い人間がトップに立つことで団体が明るくなると感じたんで。両国でピープルズチャンピオンであるワグナーを倒して、僕が未来をつくっていこうと思います」
なお拳王との今後について問うと、何も聞こえなかったかのように去っていった。視界にあるのはベルトのみ。雑音を遮断し前進あるのみだ。
2024年04月23日 05:00
「ボクシング・WBA・IBF統一世界スーパーフライ級タイトルマッチ」(7月7日、両国国技館)
WBA世界スーパーフライ級王者の井岡一翔(35)=志成=が、7月7日に東京・両国国技館で、IBF同級王者のフェルナンド・マルティネス(32)=アルゼンチン=との2団体王座統一戦に臨むことが22日、発表された。都内で両者が出席しての記者会見が行われ、WBA王座の2度目の防衛もかかる井岡は「見ている人たちが熱くなれる試合をして、ベルトを統一した姿をお見せしたい」と王座統一を宣言。3度目の防衛戦でもあるマルティネスは「血を呼ぶかもしれない」と物騒な予告を放った。
井岡は2012年にWBCミニマム級王者として、WBA王者の八重樫東に勝って王座を統一し、WBOスーパーフライ級王者として臨んだ22年のWBA王者ジョシュア・フランコ(米国)との統一戦はドロー。「統一戦は本当に特別。簡単にできる試合ではない。今回は勝ってベルトを2本取りたい」と悲願成就を誓った。
IBF王座についても、アムナト・ルエンロン(タイ)に挑戦した14年のフライ級タイトルマッチでは、1−2の判定で惜敗。主要4団体では唯一、未戴冠とあって「全てのメジャー団体のタイトルをそろえるという上では、IBFのベルトもいちボクサーとして取りたいという気持ちが強い」と明かした。
マルティネスについては「スタイルとしてはファイターで、接近戦が強いという印象がある」と分析。「彼の得意な距離で打ち勝たないと、彼は止まらないと思う」と予測し「勝負して、その中で倒していきたい」とKO宣言した。
5月からは米ラスベガスで合宿を張る予定。12年ぶり2度目の王座統一を達成した暁には「エストラダ選手と3団体統一戦ができたらいいなと思うけど、指名試合もあると思うし」と、WBC王者フアンフランシスコ・エストラダ(メキシコ)や、WBA暫定王者ダビド・ヒメネス(コスタリカ)との対戦を見据えていた。
2024年04月23日 05:00
新日本プロレスの辻陽太(30)が、混迷するIWGP世界ヘビー級王座戦線(現王者はジョン・モクスリー)に物申した。早くも3戦先まで決まっている挑戦者の乱立ぶりに加え、流出先の米AEWでの唐突な王座戦決定を団体が容認したことを猛批判。「NEW JAPAN CUP(NJC)」覇者として、IWGPの価値を守る重要性を説いた。
辻が内藤哲也に敗れた6日両国大会以降のIWGP戦線は激動の一途をたどっている。12日(日本時間13日)の米シカゴ大会で内藤からベルトを奪取したモクスリーは、5月4日福岡大会で成田蓮を挑戦者に迎え撃つ。その勝者には11日(12日)のシカゴ大会で海野翔太が挑戦することが早々に決まった。
ところがこれらの発表があるにもかかわらず、何と24日(25日)の「AEW DYNAMITE」でモクスリーがパワーハウス・ホブスとV1戦を行うことが緊急決定。3戦先まで挑戦者が決まる異例の事態に怒り心頭なのが、NJC制覇という正当な手段を経て挑戦にたどり着いた辻だ。
「IWGPの価値はどこにいったんだと。モクスリーが王者として承諾したのであれば、王座戦をやる権利は確かにある。問題はそこに何も言わない新日本プロレスですよ。X(旧ツイッター)で『タイトルマッチ電撃決定!』みたいな、あの感じは何ですか。そこに違和感を感じないのかなと。嫌悪感しか感じないし不愉快ですよ」と断罪した。
さらに「ならNJCやG1は何のためにあるのか。すごい選手なのかもしれないけど、NJCに優勝しなくても、新日本にかかわりのない、新日本に来たこともない選手がいきなり最高峰のベルトに挑戦するのはおかしな話でしょ」とホブスの挑戦資格を疑わない団体を糾弾。「そもそもその選手はビザ持ってるのかと。仮にベルトを取れたとして、福岡に来れるのかって話ですよ。いつまでIWGPにリスペクトのないAEWに、尻に敷かれてるんだと。自分たちで最高峰の価値を落としている、この状況は打開しなきゃいけないと思ってます」と危機感をあらわにした。
早期にIWGP戦線へ舞い戻りたい気持ちは強いが、すでに3番手まで挑戦者が決まっている現実は受け入れるしかない。「それもそれでおかしな話ですけど、そこに割り込むような、AEWのような品のないことは俺はしない。ただいつでもいくチャンスは狙ってます」と言い切る辻は5月3日福岡大会でのデビッド・フィンレーとのシングル戦からの逆襲を予告。「実力は確かだと思ってるし、倒せれば勢いもつく。ベルト戦線に返り咲く第一歩ですね」と必勝を誓った。