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2023年03月29日 17:47
鹿島アントラーズは29日、ユニオン・サン・ジロワーズ(ベルギー1部)に期限付き移籍中のDF町田浩樹が、同クラブに完全移籍することを発表した。 1997年8月25日生まれの町田は現在25歳。鹿島アントラーズの下部組織出身で、2016年にトップチーム昇格を果たした。その後は在籍6シーズンに渡ってプレーし、クラブ公式戦通算116試合に出場。2022年1月からは自身初の海外挑戦としてユニオンSGにレンタル移籍加入すると、今年1月に戦列に復帰して以降はリーグ戦6試合に出場している。また、今月に行われた『キリンチャレンジカップ2023』に臨む日本代表メンバーにも追加招集されていた。 町田は鹿島アントラーズ退団に際し、クラブ公式サイトで感謝の思いをコメントしている。「ユニオン・サン・ジロワーズに完全移籍することになりました。昨年に渡欧してからこれまで、優勝争い、大怪我、日本代表選出など、酸いも甘いも経験しました。そのたびに、アントラーズでともに戦った仲間、関係者、サポーターに支えられていることに気づき、助けられてきました。本当に感謝しています。人として、サッカー選手としての自分の根幹は、アントラーズで作りあげられたものです。これからもピッチでそれを表現し、アントラーズの名を背負って戦っていくことに変わりはありません。僕自身、9年間下部組織に所属し、アントラーズの選手に憧れ、育ったように、アントラーズの育成の目標としてもらえる選手になれるよう、日々成長したいと思います。ありがとうございました!」
2024年03月29日 20:22
2003年4月、チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝の舞台となったオールド・トラフォードに、ひとりのロシア人がいた。ロマン・アブラモビッチである。ロシアで70億ポンド(当時のレートで約1兆3300億円)強の財を築き、世界有数の大富豪となった当時36歳の彼は、「欧州最高峰の戦い」と「夢の劇場」と謳われるスタジアムの雰囲気に酔いしれた。イングランドのフットボールクラブを買収したい──。その決意を固くしたアブラモビッチはさっそく、ロンドン北部を本拠とするトッテナムを訪れた。
トッテナムに強い興味を持ったのは、2000年にクラブを買収していたダニエル・レビーとジョー・ルイスが売却に応じる姿勢を示したから。しかし、本拠地ホワイト・ハートレーンを訪れたアブラモビッチは、側近にこう漏らしたという。
「このあたりは、ロシア中部のオムスクよりみずぼらしいな」
その界隈はいまでこそ雰囲気も治安も落ち着いているが、ロシア人は当時の環境をあまり気に入らなかったようだ。そして、次に目をつけたのがチェルシーだった。ケン・ベイツがオーナーを務めるチェルシーは深刻な財政問題を抱えていたが、それは大富豪のネックにはならなかった。CL出場権を有していたのも魅力で、本拠地がロンドン南西部の高級住宅地にあることも買収への意欲を高める要素だった。チェルシーとの交渉は30分足らず。2003年7月に正式契約に至った。
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アブラモビッチはここからロンドン中、いや、世界中を驚かせるビッグディールを連発する。03年夏の移籍市場で1億5000万ポンド超の巨費を投じ、アドリアン・ムトゥ、ファン・セバスティアン・ベロン、クロード・マケレレ、エルナン・クレスポ、ダミアン・ダフ、ジョー・コールら国内外のスターを乱獲。絢爛豪華なチームに変貌を遂げたチェルシーは国内リーグ2位と躍進し、CLではクラブ史上初となるベスト4進出を果たした。
それに飽き足らないアブラモビッチは、さらなる一手を打つ。クラウディオ・ラニエリ監督を解任し、ポルトで欧州制覇の快挙を成し遂げたばかりの新進気鋭、ジョゼ・モウリーニョをロンドンに引っ張ってきたのだ。陣容強化の手も緩めず、前年を上回る資金を湯水のごとく使い、ディディエ・ドログバやアリエン・ロッベン、ペトル・チェフら新たな才能をかき集めた。
迎えた04−05シーズン、チェルシーは55年ぶり2回目となるリーグ制覇を達成。翌シーズン、そのタイトル防衛に成功するなどプレミアを文字通り席巻した。07年まで続いたこのモウリーニョ第一次政権下で、アブラモビッチはアーセン・ヴェンゲル率いるアーセナルからロンドンの主役の座を奪ってみせた。そして買収から約9年の12年5月、CL制覇の大願を成就させ、ロシア人オーナーは悦に入った。
しかし、チェルシーとの蜜月関係は唐突に終わりを告げた。22年2月、ロシアがウクライナに侵攻すると、ウラジミール・プーチン大統領と近しい存在とされるアブラモビッチの英国内における資産が凍結されたのだ。侵攻開始から3か月後の22年5月、アブラモビッチは米国の投資グループにクラブを売却し、オーナーを辞任した。
本人にとっては望まぬ形での終焉になったとはいえ、チェルシーでの輝かしい功績は色褪せるわけではない。二度のCL制覇と5度のプレミアリーグ優勝は、アブラモビッチなくしてありえなかった。彼はチェルシーのすべてを変え、ロンドンのみならずイングランドサッカー界のヒエラルキーを大きく覆す特大のインパクトを残した。
文●ジョナサン・ノースクロフト(サンデー・タイムズ紙)
翻訳●田嶋コウスケ
※ワールドサッカーダイジェスト2月1日号より転載
2024年03月29日 20:18
躍動を続けるリバプールの遠藤航は、現地での注目度も高まっている。
英衛星放送『SKY SPORTS』は3月27日、遠藤がベルギーのシント=トロイデン(STVV)に在籍していた時にアシスタントコーチだったイサメ・シャライ氏などのインタビューを紹介。日本代表MFの過去に迫っている。
「彼はとても内気で、英語もあまり上手ではなかったので、大変だった。彼に映像を見せたり、我々が期待していたものを見せたりすることがたくさんあった」
加入当初の遠藤の様子についてそう回想したシャライ氏によれば、チームの結束を高めるトレーニングとして実施していた『謎解き脱出ゲーム』で、「多くの暗号を発見したのはエンドウであるとわかった」という。
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「彼はピッチ上で非常に賢いし、ピッチ外でもとてもクレバーだ。それで、彼は他の選手たちから多くの信頼を得たんだ」
同氏は「彼の最大の特徴は、チームにバランスをもたらすことだ。彼は試合をよく読む。チームがボールを失ったときに何をしなければならないかを常に考えている」と続けている。
「彼はワンタッチやツータッチでプレーするのが好きなので、試合をあまり複雑にしない。それでいて、テクニックも上手いし、メンタルもとても強い」
シャライ氏は当時から遠藤のポテンシャルを認めていたようだ。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
2024年03月29日 20:10
3月25日から同28日にかけて大阪府堺市で開催されたのが、「PUMA CUP U-17 in SAKAI」だ。
東は前橋育英高から西は神村学園高まで、全国強豪の26チームが一堂に会する大会とあって、Jクラブや大学のスカウトが多数視察に訪れたなか、一番注目を集めたのは大津高。初戦で履正社高に8−0で大勝すると以降も快勝を続け、終わってみれば4試合で20得点・1失点という他を寄せ付けない成績を残して頂点に立った。
大津は大会前に福岡県で行なわれた国際大会「サニックスカップ」でも危なげない戦いぶりで優勝しており、チーム状態の良さが目を惹く。それもそのはずで、今年は大津にとっての勝負の年。大津は3年周期でタレント揃いの年が訪れると言われており、日本代表のDF谷口彰悟(アル・ラーヤン/UAE)をはじめ、7人ものJリーガーを輩出した1991年組がその筆頭だ。
以降もDF植田直通(鹿島アントラーズ)、FW豊川雄太(京都サンガF.C.)の1994年組、DF野田裕喜(柏レイソル)、MF河原創(サガン鳥栖)の1997年組、DF福島隼斗(栃木SC)、FW大崎舜(ロアッソ熊本)の2000年組と続く。
選手権で準優勝を果たした2003年組もGK佐藤瑠星(筑波大)、MF森田大智(早稲田大)など、大学経由でJリーガーになりそうな選手が揃っている。大津高では学年ごとに体操服の色が違い、3年に1度訪れる緑色の体操服をまとう世代が豊作の年だと自身もOBである山城朋大監督は口にする。
今年の最上級生はそうした3年周期にあたる代で、入学時から期待されてきた。ただタレントが揃うだけでなく、近年は経験値を積む舞台が整っていることも彼らの成長を促進してきたのは間違いない。
今年の3年生が入学した2022年からは、Aチームがプレミアリーグ、Bチームがプリンスリーグ九州に参戦。選手の多くが下級生のうちから高いレベルの舞台を経験してきた価値は大きく、MF嶋本悠大(3年)はこう語る。
「今年は昨年からプレミアで試合に出ている選手だけでなく、プリンスでも主役として出ていた選手が多い。選手層も厚いので、全員が主体となって気持ちよくプレーできています」
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経験値が豊富な選手が多いため、新チームへの移行もスムーズだ。2月に行なわれた九州新人大会でも対戦相手の監督が舌を巻くほど圧倒的な実力差を見せつけたが、神村学園高との決勝は0−1で敗戦。確かな手応えを感じ、一つ目のタイトル奪還に向けたモチベーションは高かっただけにショックも大きかったが、敗戦を機に選手の目の色が変わったという。
「チームとして一番変わったのは味方への要求。チームメートが簡単なミスをしたら、きちんと指摘するようになったので練習の雰囲気が変わった」と話すのはMF舛井悠悟(3年)。主将を務めるDF五嶋夏生(3年)も「各々があの一戦で負けた悔しさを持ちながら練習に取り組めているので、以前よりも強度が高く、良い質でやれている」と続ける。
加えて、積雪を回避するため、2月半ばから北海道コンサドーレ札幌が学校近くの大津町運動公園で長期間にわたるキャンプを実施。スタメンの多くがトレーニングパートナーとして、日替わりでの練習参加を経験したことも成長をさらに促進した。
PUMA CUPでは、ボランチからコンバートされたばかりのFW兼松将(3年)が5得点を奪い、得点王に輝いた。右サイドの舛井もスピードに決定力が加わり、ブレークの予感が漂う。昨年から主力を務める五嶋や嶋本は他との違いを感じさせるだけでなく、ピッチに立つ全員が主役クラスのプレーを披露している。視察に訪れたあるJクラブのスカウトも「誰か一人が良いのではなく全員が良い。穴がない」と太鼓判を押すほどだ。
「簡単に負けるようなチームではないと、みんなプライドを持ちながらやっています」と舛井は自信を覗かせるが、チームに気の緩みは見られない。
山城監督も「ここまで対戦してきたのは初見のチームばかり。特徴を知られたなかでどれだけやれるかは、シーズンが始まってみないと分からない。そこで出た課題に対してこれからやっていきたい」と気を引き締める。
強さが知れ渡れば渡るほど警戒網は強くなる。勝負の年であるがゆえに難しさもあるのは確かだが、今年の大津はそれすらも打ち破れるだけのポテンシャルを秘めている。
取材・文●森田将義
2024年03月29日 20:00
チェコサッカー協会(FACR)とキットサプライヤーのPumaは27日、欧州選手権(EURO2024)に向けたチェコ代表の新ユニフォームを発表した。
2024年03月29日 19:58
バイエルンは来季以降のトップチームを率いる新監督候補を複数リストアップしているが、そのなかにはかつてレアル・マドリードで成功を収めたジネディーヌ・ジダン氏と、現役時代にバイエルンで圧巻の活躍を見せたフランク・リベリー氏の“セット”も含まれているようだ。ドイツメディア『ビルト』が28日に報じた。
ドイツの“絶対王者”として、前人未到のブンデスリーガ12連覇を目指すシーズンを過ごしながら、現在バイエルンは首位を走るレヴァークーゼンに勝ち点差「10」をつけられている。取りこぼしも目立つシーズンのなか、2月21日には当初2025年6月30日までとなっていたトーマス・トゥヘル現監督との契約を1年間前倒しして解消することを発表した。
このような状況を受けて、バイエルンの次期監督候補には大きな注目が集まっている。2019−2020シーズンにクラブを三冠獲得に導いたハンジ・フリック氏や、現在シュトゥットガルトで指揮官を務めるセバスティアン・ヘーネス監督なども候補として名前が挙がったが、『スカイ・ドイツ』など複数のメディアが“最有力候補”として報じたのはレヴァークーゼンを率いるシャビ・アロンソ監督だ。
リヴァプールも次期監督候補としてX・アロンソ氏に熱視線を送っていたが、イギリスメディアなど『BBC』複数のメディアによると、同監督は今夏の移籍市場ではクラブを離れる意思を持っていないという。移籍市場に精通するイタリア人記者のファブリツィオ・ロマーノ氏も、X・アロンソ監督の契約には2025年7月から有効となる契約解除条項が付随していることから、それまではレヴァークーゼンに残留する見込みだと報じた。また、『BBC』は28日にバイエルンの名誉会長を務めるウリ・ヘーネス氏のコメントを紹介しており、そのなかで同氏は「不可能ではないにしても、恐らく連れてくるのは難しいだろう」と語っている。
X・アロンソ監督のレヴァークーゼン残留が濃厚と報じられたことで、バイエルンの次期監督候補は誰になるのかが再び注目の的となっているが、今回の報道によると、あくまで“プランA”はX・アロンソ監督で、その決定は既にクラブ内部で下されている模様だ。“プランB”として熱視線を送っているのは、ブライトンを率いるロベルト・デ・ゼルビ監督。X・アロンソ監督の招へいが困難となったことで、バイエルンはデ・ゼルビ監督側との交渉を水面下でスタートさせているという。
上記の2つのプランが難しくなった場合、バイエルンは現在のリストから最も適した人物を選ぶこととなるが、そのなかには“フランス人のセット”が含まれているようだ。まず、監督して関心を示しているのはジダン監督。現役時代にはユヴェントスやレアル・マドリードで数々のトロフィーを掲げ、さらにはフランス代表でもFIFAワールドカップフランス1998を制した希代のテクニシャンは、指導者転身後も類稀な手腕を発揮。古巣のレアル・マドリードでチャンピオンズリーグ(CL)3連覇をはじめ、合計11ものタイトルをもたらした存在だ。
そして、ジダン監督のアシスタントコーチとして、リベリー氏を呼び戻す計画が動いているという。現役時代のリベリー氏は2007年夏にマルセイユからバイエルンへ完全移籍加入すると、12シーズンにもわたってバイエルンで活躍。9度のブンデスリーガ優勝、6度のDFBポカール制覇だけでなく、2012−13シーズンにはクラブを12年ぶりのCL制覇へ導いた。特に、元オランダ代表FWアリエン・ロッベン氏との“両翼”は「ロベリー」と称され、一時代を築いたコンビだった。
リベリー氏は2022年10月にサレルニターナで現役を引退すると、そのまま同クラブのテクニカルコーチに就任。だが、チームが最下位に低迷する苦しいシーズンを過ごすなかで、今年3月にステファノ・コラントゥオーノ氏が今季4人目の監督としてクラブにやって来ると、そのタイミングでテクニカルコーチの座を離れたという。一時期はバイエルンがアカデミー部門のコーチとしてリベリー氏を招へいする可能性も報じられていたが、今回の報道によると、行き先がトップチームになる可能性も0ではなさそうだ。
一方で、以前から指摘されてきたように、ジダン氏がドイツ語を話せないことが交渉の障壁となる可能性は低くはない。バイエルンは現在のトップチームが国際色豊かになったことで、監督に必須条件としてドイツ語の知識を求めているわけではないという。実際、トゥヘル現監督もスピーチは英語で行う機会が多いようだ。だが、ジダン氏は過去に「その国の言葉を話せずにクラブに行く監督がいることは知っているし、リスペクトもしているが、私のやり方は異なる」と発言していた。現在の考えが変わっている可能性は無きにしも非ずだが、語学面が壁となり、バイエルン行きに消極的となることも指摘できる。
監督としてレアル・マドリードで成功を収めたジダン監督と、選手時代にバイエルンに“栄光”をもたらしたリベリー氏。果たして、この2名がクラブにやってくる未来はあるのだろうか。
2024年03月29日 19:42
京都サンガF.C.は3月29日、J1第5節で東京ヴェルディと敵地で対戦。22分に豊川雄太が先制点を挙げる。
開始3分に鋭い抜け出しからネットを揺らしていた豊川だが、その時はオフサイドの判定でノーゴールに。だが、次のビッグチャンスは確実にモノにした。
【動画】出ましたゴラッソ! 豊川雄太が胸トラップから右足一閃!
敵陣ペナルティエリア手前左でロングボールを胸トラップで収めると、迷わず右足を振り抜く。ほぼ無回転の強烈な一撃をゴール右上に突き刺した。
DAZNで実況を務める原大悟氏が「ゴラッソ!」と叫べば、解説の元日本代表DFの坪井慶介氏は「このシュートはとんでもないですね。見事なインパクト」と称賛。「サッカーをやっていたら、人生で一度は、ああいうシュートを決めてみたいなと思いますね」と感心した。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
2024年03月29日 18:52
元日本代表MFの小野伸二氏が3月29日、フジテレビ系列のバラエティー番組「ぽかぽか」に生出演。名前の由来を明かした。
まず家族構成について、「10人兄弟で上から数えると6番目。上が長女で、男の中だと五男」と明かし、出演者を驚かせた小野氏。なぜ「伸二」なのかを質問を受けると、こう答えている。
【画像】小野伸二、セルジオ越後、大久保嘉人、中村憲剛ら28名が厳選した「 J歴代ベスト11」を一挙公開!
「だいたい周りの方から『次男なんだ?』と言われるんですけど、五男なんですよ。お母さんが(ウクレレ漫談家の)牧伸二さんが当時好きだったらしくて、そこから取ったらしいです」
この事実にスタジオから「へぇー」という驚きの声があがっていた。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
2024年03月29日 18:42
J1復帰を目ざす横浜FCで、新たな得点源として期待されていた森海渡だが、3節・山形戦で負傷。
2024年03月29日 18:40
今月13日、ラツィオを指揮していたマウリツィオ・サッリが辞任を表明した。これにより序列が変わると期待されているのが日本代表MF鎌田大地だ。
鎌田は昨夏にフランクフルトを離れ、ラツィオに加入。しかしサッリのアプローチとは合わず、ここまではセリエAで本領を発揮できないままでいる。
しかしサッリがクラブを離れたことにより、状況が変わる可能性が出てきた。サッリからバトンを受け取ったイゴール・トゥドールは[3-4-2-1]のシステムを検討しているようで、伊『La Lazio siamo noi』はこの変更で鎌田にチャンスが巡ってくると見ている。
「鎌田大地にとって新たなチャンスだ。監督の変更は彼の状況を少しは揺さぶるものになるかもしれない。シーズン終了まで残り2カ月だが、鎌田はその後にラツィオへ留まるかどうか決断しなければならない」
「サッリ体制ではアプローチに苦しみ、すぐグエンドウジに追い抜かれた。出場時間の確保と継続性を見つけることに苦労していたが、今はシーズンの終わりへ向けて道を切り開こうとしている。ここまでの鎌田は失敗だ。フランクフルトで昨季9ゴール7アシストを記録したことは、遠い記憶となりつつある。サポーター、クラブの誰もがトゥドールの下で鎌田が復活することを望んでいる」
鎌田はラツィオでの現状もあり、最近は日本代表も離れている。しかし中盤で攻撃のリズムを作れる鎌田の才能は貴重で、今後の森保ジャパンに必要な戦力のはず。そのためにもクラブでのアピールが求められるところだが、シーズン終盤へラツィオでインパクトを残せるか。
2024年03月29日 18:40
U-23日本代表は4月、パリ五輪のアジア最終予選を兼ねたU-23アジアカップに挑む。
大岩ジャパンは今月、最終予選前最後の活動を国内で実施。U-23マリ代表戦には1−3で敗れたものの、続くU-23ウクライナ代表戦は2−0の勝利を収めた。
この活動前のメンバー発表会見で、A代表に名を連ね、所属クラブでも主力の久保建英(レアル・ソシエダ)、鈴木彩艶(シント=トロイデン)が招集外の理由を問われた大岩剛監督は、「ハードルは簡単ではない。クラブとの交渉が成立しないとだめで、貸し出してもらえない」と語っていた。
2人に加えて鈴木唯人(ブレンビー)、小田裕太郎(ハーツ)らこれまでチームの主軸だった選手がメンバー外だったことからも、U-23アジア杯でも自クラブで主力級の欧州組の招集は難しいとみられる。
そのため、今回の2連戦のメンバー26人をベースに、大岩監督が選ぶアジア最終予選の23人を予想した。
【画像】セルジオ越後、小野伸二、大久保嘉人、中村憲剛ら28名が厳選した「J歴代ベスト11」を一挙公開!
GKは小久保玲央ブライアン、野澤大志ブランドン、藤田和輝の3人。藤田は今回の2連戦に出場できておらず、変更があるとすればここか。これまで招集されていた柏レイソルの佐々木雅士らも最終予選前の自クラブでの活躍次第で、メンバー入りの可能性があるかもしれない。
CBコンビは、ウクライナ戦で無失点に抑え、安定感があった馬場晴也と鈴木海音は堅い。バックアッパーには西尾隆矢に加え、3月の活動では招集外だった、シュツットガルトのセカンドチームでプレーするチェイス・アンリも選んだ。
今回、19歳ながら飛び級で招集された高井幸大は、出場したマリ戦で安定したプレーを見せるも、3失点と守備者としては満足のいかない結果に。187センチの長身で強靭なフィジカルを誇り、屈強な海外選手を相手に戦っている大型CBチェイス・アンリに入れ替えると見立てた。
SBは今回の活動で上々のパフォーマンスだった半田陸、バングーナガンデ佳史扶がファーストチョイス。右のもう一枚はウクライナ戦に先発し、逆サイドへの展開や攻撃の起点となる縦パスを供給するなど、積極的だった関根大輝か。
また左SBはウクライナ戦に出場した大畑歩夢ではなく、本来は右だが、左もこなせる万能性が魅力の内野貴史でカバーすると推測した。
中盤6枚は3月シリーズと同じか。アンカーは、チームのバランサー・藤田譲瑠チマと、献身性が武器の川崎颯太。インサイドハーフの山本理仁と松木玖生は、ともに今回の2連戦で中盤の潤滑油的存在となり、中盤でのボール奪取など、闘争心溢れるプレーは頼もしかった。ウクライナ戦で追加点の田中聡、2年ぶりの招集で存在感を示した荒木遼太郎も入るだろう。
左ウイングには佐藤恵允と、2連戦では鋭いカットインからのフィニッシュなど、圧巻の仕掛けで目立っていた平河悠。右ウイングの山田楓喜は、セットプレーのキッカーとしてもチームの武器となり得る。
CFも細谷真大、藤尾翔太、染野唯月の3枚で変わらず。一番手はエースとしてこの世代を引っ張ってきた細谷で、得点力があり右ウイングもできる藤尾、マリ戦では途中出場で、冷静なボール捌きとプレスバックでチームに流れを引き戻した染野が入ると予想した。
なお、2試合ともに途中出場だった小見洋太は、サイドから果敢にシュートを狙ったが、相手のチェックを受けるとパスが乱れるシーンも。植中朝日は、先発したマリ戦でなかなかボールを収められなかった。3月シリーズで大きなインパクトを残せたとは言えないこの2人は、選外と予想した。
文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)
2024年03月29日 18:24
世界最高と呼ばれるプレミアリーグはシーズン終盤に差し掛かり、勝ち点1差に3チームがひしめく史上最も白熱した優勝争いが繰り広げられている。
今週の日曜日には、現在3位のマンチェスター・シティが首位アーセナルをホームに迎える大一番を控えており、全く目が離せないタイトルレースとなっているが、果たしてどのチームが有利なのか見てみよう。
[写真]=Getty Images
■首位はアーセナルだが…
残り10試合を迎え、アーセナルとリヴァプールが勝ち点64で並び、その2チームをシティが1ポイント差で追う展開となっている。得失点差の関係上、アーセナル(+46)がリヴァプール(+39)を抑えて首位に立っているが、アーセナルが優位というわけではないようだ。
各チームの残り10試合の難易度を見ると、アーセナルの試合が最も難しそうだ。ロンドンのサッカーメディア『football.london』は各試合の難易度を5段階で評価しており、その集計で最も難しいゲームを控えているのがアーセナルだ。まずは、今月31日の敵地でのシティ戦だが、これは最も難しい「難易度5」。その他にも敵地でのトッテナム戦やマンチェスター・ユナテッド戦といった「難易度4」の試合も残しており、10試合の合計難易度は「30」だという。
一方、2位のリヴァプールは難易度5の試合が1つもなく、敵地でのユナイテッド戦とアストン・ヴィラ戦という難易度4の試合が2つあるだけで、合計難易度は「27」。3位シティは、アーセナル戦が難易度5だが、他に難しいのは敵地でのスパーズ戦(難易度4)くらいで合計難易度は「28」。そのため残り試合のカードを考えると、リヴァプールとシティが優位と見られている。
実際にアーセナルはシティとのアウェイゲームは8連敗中(カップ戦を含め)。最後に敵地でシティに勝ったのは9年前の2015年1月。65パーセントの支配率を許しながら、粘り強い守備で2−0の勝利を収めて以降、エティハド・スタジアムでは一度も勝てていないのだ。そもそもアーセナルはホームゲームも含め、プレミアでのシティ戦は最近13試合で1勝12敗と散々な成績。唯一の勝利が86分にFWガブリエウ・マルティネッリが決勝点を決めた今季10月の対戦なのだ。そのため、今回のエティハド・スタジアムでの一戦もホームのシティが圧倒的に有利と見られており、データ会社『Opta』のスーパーコンピューターによると、シティの勝利確率が53パーセントなのに対してアーセナルは20%となっている。
現時点での優勝の確率を見ると、プレミア3連覇中のシティが本命視されており「43.5%」。一方でリヴァプールは「35.3%」、アーセナルに至っては「21.2%」と不利な状況にある。さらにアーセナルは、もし今週末のシティに敗れてしまうと、優勝確率が「9%」まで減少すると『Opta』は予想している。
同じようにデータを取り扱う『Gracenote』も優勝争いはシティとリヴァプールの一騎打ちと見ており、残り試合について「アーセナルは10試合のうち6試合がトップ10との対戦。さらに、そのうち5試合がアウェイゲーム」と指摘する。彼らの予想によると、最終成績はシティとリヴァプールが勝ち点86で並び、アーセナルは83ポイントに留まって20年ぶりのリーグ制覇を逃すという。いずれにせよ、アーセナルにとっては今週末のシティ戦が正念場となりそうだ。
ちなみに英国ブックメーカー『William Hill』の優勝オッズを見ても、シティが2.1倍、リヴァプールが3倍、アーセナルが3.75倍となっており、やはりシティが本命視されている。
■1ポイント差に3チームって…
そもそも、1992年に発足したプレミアリーグにおいて、第28節を終えた時点で1ポイント差に3チームがひしめく優勝争いは史上初なのか? 実は、そういうわけではない。例えばアーセナルが最終的に頂点に立った2001−02シーズンは、第28節以上を消化した3月2日にユナイテッド(57ポイント)、アーセナル(57)、リヴァプール(56)の3チームが1ポイント差の中にいた。2013−14シーズンなどは、シーズン終盤の5月4日の時点でシティ(80)、リヴァプール(80)、チェルシー(79)が1ポイント差の三つ巴を繰り広げていた。だが、いずれのケースも試合消化数に差異があり、「残り試合数も同じ」という条件を加えると、今シーズンはプレミア史上最も熾烈な優勝争いと呼ぶことができるだろう。
ちなみに2013−14シーズンは、残り3試合でリヴァプールが2位以下に5ポイント差をつけて首位に立っていたが、2位チェルシーとの大一番でスティーヴン・ジェラードが足を滑らせて失点を喫して差を詰められると、第37節のクリスタル・パレス戦では3−0のリードから追いつかれてしまい首位陥落。最終的にシティが頂点に立っており、やはり3つ巴のタイトルレースは最後まで何が起こるか分からないようだ。
■解説者たちの見解は…
あまりにも熾烈な優勝争いのため解説者たちも頭を悩ませている。元ユナイテッドのロイ・キーン氏も『Sky Sports』にて優勝予想は「決められない」と漏らした。「昨シーズンは最終的にシティが勝つと確信していた。今季も数週間前までシティが優勝すると思っていたが、少し怪しく感じてきた。リヴァプールが毎試合のように良いプレーでチャンスを作ってゴールを決め続けているからね。アーセナルも昨季と比べてフィジカル面が強化されたので、昨年のように失速することはないだろう。今季はどこが優勝するか決められない」
元リヴァプールのジェイミー・カラガー氏は、3連覇の実績を持つシティを警戒しながらも最後まで分からないと述べる。「首位はアーセナルだが、リヴァプールからすると彼らがシティに勝つか引き分けてくれる方がありがたい。シティはシーズン最後の5試合を見ると全勝しそうだ。だからシティが、これからの3、4試合で勝ち点を落とさなければ、彼らを止めるのは難しい。チャンピオンズリーグでは、アーセナルとシティが勝ち上がれば準決勝で当たることになり、かなり消耗するはずだ。だから、いま見えていることだけでなく、もっともっと何かが起こるだろう」
元リヴァプールのマイケル・オーウェン氏は「心情的にはリヴァプール」だが「理性的にはシティが今でもプレミア最強なのでシティが優勝すると思う」とリーグ公式HPで語っている。反対に元シティのネダム・オヌオハ氏は「シティに優勝して貰いたいが、今年はリヴァプールだと思う。監督が今季いっぱいで退任するなど、彼らは優勝する運命にあると思う」と話す。トッテナムでのプレー経験を持つ元イングランド代表FWダレン・ベント氏は「昨年の同時期は怪我で選手を失ったが今は選手層も厚い。経験も積んだのでアーセナルが優勝すると思う」と主張する。
結局、12名の元選手たちの見解によると、シティの優勝予想が「6票」、リヴァプールは「4票」、アーセナルは「2票」ということで、前人未到のリーグ4連覇を目指すシティがやはり優位と見られているようだ!
2024年03月29日 18:19
2024年、川崎からMLSのロサンゼルス・ギャラクシーへの移籍を決めたのが、日本代表としてカタール・ワールドカップにも出場した右SBの山根視来である。
2024年03月29日 18:00
プレミアリーグも終盤に差し掛かっている中、現在首位はアーセナル。リーグ半ばの苦戦から立ち直り、現在は8連勝で首位に立っている。しかしアーセナルの次節の相手は因縁のマンチェスター・シティだ。怪我人を多く抱えているシティだが、容易いはずはない。1位のアーセナルと3位のシティは勝点差が1ポイントのため、この試合は最終順位にも大きく関わってくるだろう。
勝点がアーセナルと同じ2位リヴァプールも好調を維持しているが、次節は現在8位のブライトンを迎える。前回の対戦では2−2の同点に終わっている。リヴァプールもここで勝ち点を落とすわけにはいかない。しかしブライトンもEL出場権獲得のために順位を上げる必要があるため、そう簡単には勝点を獲得させてもらえないだろう。
『METRO』によると、そんななか元イングランド代表でFWとして活躍したピーター・クラウチ氏が、今季のプレミアリーグの優勝クラブについて言及した。クラウチ氏はリヴァプールが優勝するという予想を立てつつも、アーセナルを賞賛するコメントを残している。
「シーズン初め、私はリヴァプールの優勝を堂々宣言したが、多くの人がそこには偏見があるという。若干彼らの意見は正しいだろうね」
「しかし今、アーセナルのことを無視はできないよ」
「最近の歴史を考えると、マンチェスター・シティが明らかな優勝候補であるが、アーセナルが再び順位を上げている」
「アーセナルはここまでどれだけの勝利を収めた? 怪我している選手が復帰したら本格的に三つ巴の戦いになるだろう」
「ただ私はそれでもリヴァプール優勝の意見は変えない。彼らはまだやれるよ」
クラウチ氏が言うように、上位3チームは力に差がほとんどない状態でまさに三つ巴の戦いが繰り広げられている。たった1敗でも優勝するには命取りだ。
2024年03月29日 18:00
欧州リーグも佳境を迎えつつある中、欧州王者の決めるチャンピオンズリーグ(CL)もベスト8が決定。いよいよ4月9日からは4強の座をかけた戦いが始まる。
その一角に名を連ねているのがドイツのドルトムントだ。準々決勝に残った8チームのうち、アーセナルを除く7チームにはドルトムント出身選手が在籍。近年では、ノルウェー代表FWアーリング・ハーランド(現マンチェスター・シティ)やイングランド代表MFジュード・ベリンガム(現レアル・マドリード)といったホープが欧州のメガクラブに引き抜かれるなど、有望な若手の発掘・育成にも定評がある。
かつてはMF香川真司(セレッソ大阪)が所属し、ユルゲン・クロップ監督(現リヴァプール)の元で飛躍を遂げるなど、日本人にとっても馴染みの深いドルトムントから、アジア太平洋担当総裁のジュリア・ファーと、東アジア担当総裁のベンジャミン・ウォールが来日。CL8強が決まった直後ということもあり、笑顔の絶えない両氏にドルトムントが考えるアジアの市場や、今後の展望などについて話を聞いた。
■ハーランド、ベリンガム…有望な若手を輩出する土壌
──嬉しそうですね(笑)
ベンジャミン:ふたりともニコニコしているのは、チャンピオンズリーグのベスト8に入ってクラブ全体が興奮状態にあるということです(笑)。
──早速ですが自己紹介をお願いできますか?
ベンジャミン:私はベンジャミンです。東アジアの責任者で日本、韓国、中国を担当しています。隣にいるジュリアはアジア太平洋の責任者で、オーストラリアから東南アジアまでを統括しています。先週にはニューヨークにもオフィスをオープンし、海外では上海とシンガポール、そしてニューヨークに拠点を構えています。
──これまではどのようなことをやってきたのでしょうか?
ベンジャミン:10年間ほどレヴァークーゼンで働いていて、7年ほど前にドルトムントがアジアに進出したいということで今のボスに誘われました。中国でオフィスを開きたいので参画しないかと声をかけていただき、私を含め家族全員がドルトムントのファンだったので、迷わずに決断しました。そして、2017年から上海オフィスの責任者を務めています。
──世界的にも、そして日本でも有名ではありますが、あらためてボルシア・ドルトムントがどのようなクラブなのか教えてください
ベンジャミン:ドルトムントは、ドイツ国内ではインパクトのあるクラブです。スタジアムも大きく8万人以上が入りますし、常にソールドアウトしています。どこも黄色と黒色で有名だと思いますが、国内ではすでにある程度の存在感があります。国内でこれ以上、市場を大きくするのは難しいので、世界中にいるファンにリーチするためにも国際化を目指していかないといけないと考えています。
ジュリア:ドルトムントの特徴のひとつに、若い選手にチャンスを与えるという部分があります。高いお金で有名な選手を獲得するだけでなく、若い選手にチャンスを与えながらスーパースターに育てていく。ジェイドン・サンチョ(マンチェスター・ユナイテッドからレンタルで復帰中)やアーリング・ハーランド、ジュード・ベリンガムなど、誰もが知っている選手たちもドルトムントの出身です。そして私たちには、サッカーファミリーの一員、コミュニティの一員という考え方があることもドルトムントの特徴のひとつだと思っています。
──若く優秀な選手を次々に輩出している要因はどこにあるのでしょう?
ベンジャミン:ドルトムントは20年ほど前に破綻しそうになった時期がありました。その時に気づいたのは、お金で選手を買うばかりではなく、育てていかないといけないということ。17〜20年前から若い選手を育てるという方針に舵をとりました。そこから20年近くやってきたことで、その実績が出てきている。世界中にたくさんの良いスカウトがいます。どうやって有望な選手を連れてくるのかというと、ドルトムントのようなクラブでプレーできて、チャンピオンズリーグのような大きな舞台にも立てるということは、若い選手たちも認識しています。そのため、選手たちもドルトムントでプレーしたいと考えることがひとつ大きな要因ではないかと思っています。
■アジアのファンとより近い距離で
──2022年には東南アジアでもツアーを行いましたが、アジアという市場をどのように考えていますか?
ベンジャミン:一番最初のきっかけはシンジ(香川真司)です。それまでは、“ドイツのクラブとして”という考え方が強かった。シンジがプレーするようになって、アジアにこれほど多くのファンがいるのかということに気づいて、そこからもっとファンに近づかないといけないということで、2014年にシンガポールのオフィスを立ち上げました。
プレミアリーグのクラブと少し違うのは、私たちがファンとより近い関係でいたいというのもありますが、クラブのロゴや選手の画像だけを貸してというよりも、コミュニティの一員でありたいという考えが根底にあります。アジア各地で定期的にパブリックビューイングのようなことやファンの集いをやったり、一緒に試合を見て一緒に歌うというところが、私たちと他のクラブとの少しの違いなのかなと思っています。
──では、アジアの市場における日本の位置付けは?
ベンジャミン:私たちにとっての日本は、重要なマーケットであり、これまでも色々な活動を行ってきました。ひとつは、ドルトムントサッカーアカデミーを数年前からやっていますが、すでに1000人近い子供たちが参加していて、ドルトムントのジャージを着て練習しています。それからシンジが在籍しているセレッソ大阪とも交流を続けていますし、ドイツ人学校にも私たちのスタッフを派遣して、そこでサッカーを教えたりもしています。我々にとっては関係が深く、重要なマーケットとなっています。
ジュリア:近年は日本人選手が所属していませんが、シンジが退団してからも日本のファンとの交流を続けていますし、スクールなどもやっています。日本には有望な選手がいることもわかっていますし、いつか次のシンジを見つけ出したいと思っています。それまではSNSなどを通じてファンとの関係性を続けていきたいと思っています。
■ジャパンツアーの可能性は!?
──今回の来日にはどのような目的があったのでしょうか?
ベンジャミン:もちろん、アカデミーやセレッソとの関係もあるので、日本現地のパートナーたちと会うことが大きな目的のひとつではあります。もうひとつは、私たちはドイツからではなく、上海、シンガポールという近い距離から来ていますし、けっこう頻繁に訪れています(笑)。常にどうやったらファンとの交流を深められるのかを考えていますし、近いうちにチームを日本に連れて来れないかといったことも模索しています。
──前回のジャパンツアーは2017年でした
ベンジャミン:2017年以来、日本には来ていないですし、私たちにとっても海外でのツアーはファンとの交流という意味では一番のツールだと考えています。近年、夏には必ずどこかにツアーしています。アメリカにも何回か行っていますし、来年のクラブワールドカップ(アメリカ開催)に出ることも決まっています。その先にはアメリカでのワールドカップもありますが、私たちとしてはアジアの担当ということもあり、チームを日本に連れてくることを視野に入れています。
──今後のアジアでの展望は?
ベンジャミン:クラブとしても色々な側面がありますけど、その中で重要な要素のひとつが育成です。どうやって若い選手を育てるのかには常に関心があります。私たちにとっても重要なことではあるので、それに関しては今後どうやってアジアでさらに広めることができるのかということは、クラブとしてやりたいことではあります。
ジュリア:クラブとしてはマーケティング要素があったり、育成やパートナーといったこともありますけど、その他にもCSR(企業の社会的責任)やサステナビリティ、女性の活躍にも力を入れていいます。ただ単にサッカークラブということではなく、総合的に色々なことにチャレンジし、貢献しているクラブとしても認識してもらいたいです。
──最後に日本のファンへメッセージをお願いします
ベンジャミン:まず、ファンの皆さんには応援してもらっていることにお礼を言いたいと思います。ボルシア・ドルトムントというクラブには常にドラマがあり、そのドラマに共感いただけていることに感謝しています。これからも応援をよろしくお願いいたします。
ジュリア:日本人選手がいてもいなくても、変わらず応援いただいていることに感謝の気持ちを表したいと思います。これからもよろしくお願いいたします。
取材・文=平野由倫
2024年03月29日 18:00
マンチェスター・ユナイテッドは今夏の移籍で、ユヴェントスに所属するブラジル代表DFグレイソン・ブレーメルを獲得したいと考えられている。
ユナイテッドは今夏のディフェンスラインの強化を図ることを計画しており、現在様々な選手の獲得を検討している中、ユヴェントスの守備の要ブレーメルをトップターゲットに挙げているようだ。
伊『La Gazzetta dello Sport』によると、ブレーメル獲得には6000万ユーロから7000万ユーロ(約98億円から114億円)が必要になる可能性があるようだが、ユナイテッドは現在ヘタフェにレンタル中のFWメイソン・グリーンウッドを含めた契約で価格を下げようと試みる可能性があるという。
グリーンウッドは今夏の去就が注目されている選手の1人であり、現在はユナイテッド復帰より完全移籍による退団が濃厚と考えられている。グリーンウッドにはバルセロナやアトレティコ・マドリードなど多くのビッグクラブが獲得を狙っていると噂されており、スペインで輝きを取り戻したレフティがチームに加わることはユヴェントスにとっても悪くない。
しかし、ブレーメルはユヴェントスのディフェンスラインの要であり、今シーズンは累積による出場停止となった1試合を除いてリーグ戦全てにスタメン出場を果たしている。ユナイテッドはブレーメル獲得に向けた動きを強めているようだが、移籍を実現させることはできるだろうか。