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2023年05月31日 05:00
攻守の重要局面となる「バイタルエリア」で輝く選手たちのサッカー観に迫る連載インタビューシリーズ「バイタルエリアの仕事人」。第28回は、清水エスパルスのDF吉田豊だ。 前編では復帰した古巣での覚悟や、未勝利が続いた今シーズンの序盤戦などについて訊いた。後編では、自身の武器である“尻”や秋葉忠宏監督についてさらに掘り下げていく。まずはバイタルエリアでの守備を語ってもらった。 ――◆――◆―― 秋葉監督が就任してから数試合が経ちますが、前からの守備など、インテンシティが高くなって、僕ら守備者も助けられています。 試合状況によってはバイタルエリアを使われてしまう場合もある。でも今、ディフェンスの4枚とボランチの選手で、数的不利な状況でもしっかり守れているのは、しっかりと犠牲心を持って、自分がこの選手だけ見ればいいではなくて、2人を見るようなポジショニングや、相手を遅らせる時間の作り方が本当に上手くできているからだと思います。 危ない場面でもしっかりと身体を張って、シュートを限定しながら最後は権ちゃん(権田修一)に守ってもらう。そんな阿吽の呼吸で守備ができています。 自分が評価してもらうこと多い対人守備は、実は小さい頃から大きい選手ではなかったんですけど、周りの選手から図太いとか、骨太とか、やっぱり当たり負けはしなかった、とよく言われていました。 声を大にして言える話ではないんですけど、今はそこまでフィジカル的なトレーニングはしていないんです。良い食事を摂って、良い睡眠をとって、良いトレーニングをするのがモットーです。 もちろん、チームのトレーニングメニューの中でしたことはあるんですけど、自分の中でのルーティーンはない。練習で常に100パーセントを出してやっているので、こういう筋肉の付き方になったのかなと。 身長は167センチ。決して大きいとは言えない。そのなかで、体格差のある相手と対等に渡り合ってきた要因は、吉田が持つ当たり負けしない鋼の肉体にある。 一番武器は、自慢の“尻”だ。ボールと相手の間にうまく入り込み、尻を使ってブロックし、奪い取る。その使い方や対人守備の極意も訊いた。――◆――◆―― 多少、ほかの人よりお尻が大きくて、南米の選手とかはお尻が上がっているように筋肉がついているのが多いんですけど、自分もそんな感じに似てると思うんです。 僕は身長が大きくなくて重心が低いので、下から突き上げるように身体を入れて相手選手のバランスを崩す。それを繰り返していたからお尻の辺りが強くなったのかな。それもとくにトレーニングをしてきたわけではないので、立派な身体に産んでくれた両親に感謝ですね。 ただ、やっぱり対人守備で重要なのは寄せるタイミングだと思います。特に相手のサイドチェンジが逆サイドから自分のほうに来た時に、そのボールの軌道をしっかりと見て、自分と相手の距離を1メートルでも詰められるか。 それがすべてではないですけど、ボールが動いている最中にどれだけ相手選手に素早く寄せられるか。自分の間合いにさせるかが重要だと考えています。 今季の清水は、開幕から7戦勝利なしと勝ち切れなかったが、秋葉忠宏監督の就任以降は劇的に変化。第15節まで8試合無敗と好調を続けた。 試合後のフラッシュインタビューでは、良い時は良い、悪い時は悪いと感情をはっきりと表に出す印象が強い秋葉監督。選手の目にはどのように映っているのだろうか。――◆――◆―― 当然、勝っているときは良い要素が多く、負けているときは悪い要素、修正点が多い。なので、そういったところを、そのままはっきり感情を出す監督です。 1 2 次へ
2024年03月29日 17:42
2024年、川崎からMLSのロサンゼルス・ギャラクシーへの移籍を決めたのが、日本代表としてカタール・ワールドカップにも出場した右SBの山根視来である。30歳での初の海外挑戦。その姿を追ったインタビューを3回に分けてお届けしよう。
――◆――◆――
山根は2022年の年末には夢であったカタール・ワールドカップ出場も果たしてみせた。ピッチに立ったのは先発したグループリーグ第2戦・コスタリカ戦での62分のみだったが、「自分のやりたいプレーも出せた一方、逆に経験が足りないなと思う場面もあった」と、躍進した日本代表の一員として貴重な経験を積んだのである。
そして迎えた、昨年の2023年シーズン。川崎での4年目とあって、慣れ親しんだ環境で落ち着いてスタートすることができた。しかし、これが山根のなかでは引っかかっていたという。
「ワールドカップという目標に突き進んで、その大きな大会が終わった時に、クラブに戻って新しいモチベーションを見つけてサッカーに取り組むなか、やっぱり川崎はすごく居心地が良かったんです。
キャンプもこういう感じでこうなっていくんだろうな、とイメージできてしまう自分がいた。そのなかでもちろん全力で取り組んでいましたし、より成長することを意識していました。ただ同時に環境はすごく大事だなと感じていました。
僕は選手には『同じ環境でやり続けられる選手』と『厳しい環境に行くことで新たにエネルギーを生み出していく選手』の2パターンがいると思っています。僕は明らかに後者だった。だからこそ、思い悩んでいたんです。
これはどちらが正解というわけではなく、現にフロンターレには長く在籍しても常にギラギラしている先輩たちがいて、自分もそういう人たちを見習っていけば、より成長していけるとの想いはありました。ただどこかで、スッキリしない自分もいた。もっとも移籍というのは自分がしたいと言ってできるものではない。だからこそ、まずは目の前のことに全力を尽くしていました」
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価値観は人それぞれであり、考え方が異なるのは当然である。ただ、共通しているのは“今の自分よりも成長したい”という想いだろう。山根の胸のなかでもその気持ちが膨らんでいったに違いない。
2023年シーズン、川崎はリーグ8位に甘んじたように厳しい1年を過ごした。その苦境において山根はあえて悪者になるかのように、チームメイトへ厳しい要求をし続けた。それは大好きなクラブへの彼なりの恩返しでもあったように映る。
「なぜか点がいっぱい入って勝つ試合もありましたが、とにかく失点が減らなかった。これってなぜだろうと考えると、やっぱり『日常が緩くなっているんだろうな』という考えに行き着いたんです。
トレーニングが始まるというタイミングでも、ワイワイしているのは良いと思うんです。僕もそうしたいタイプですから。でも緩んだ空気になってしまうのは絶対に違う。だから周りに厳しい声がけをすることもありましたし、意見がわざとぶつかるような話をしたり、いろんなアプローチをしていましたね」
山根の想いは、シーズン終盤に結実した。
リーグ戦でも復調傾向にあったチームは、年末に行なわれたACLのグループリーグを無敗で勝ち抜き、天皇杯では柏との決勝戦を制し、見事にトロフィーを掲げたのである。
天皇杯の優勝後、これまで見せたことのないような喜びようをサポーターの前で示す山根の姿があった。
この天皇杯決勝の前後で、山根のもとにはロサンゼルス・ギャラクシーからオファーが届いていたという。
「以前から興味を持ってもらっているとの話はいただいていて、それが正式なオファーになるかどうかは分からない状況でした。でも、もしかしたら天皇杯が最後になるかもしれないとの想いがありました。
だからこそ後悔しないようにPK練習も相当にやっていました。決勝戦がPK戦にもつれることは容易に想像できましたから。“俺が外して、チームが負けて、移籍します”は、絶対に違うだろと自分に言い聞かせていました。だから1、2か月間、ほぼ毎日のようにPK練習はやっていましたね。
それで実際に試合はPK戦になり、あれだけ練習したのに『俺は8番目か!!』と、後々、オニさんに冗談で言いましたが(笑)、いざ蹴るとなるとめちゃくちゃ緊張しました」
ネットを揺らしたあと、何度もガッツポーズを作り、サポーターへ両腕を突き上げた彼の姿が、脳裏に焼き付いている人は多いのではないか。その熱は周囲に確実に伝播していた。
最後は両GKがキッカーになるまでもつれた一戦を、川崎は根気強く、身体を張って手にしたのである。決して綺麗な形ではない。それでも想いの詰まった会心の勝利であった。
「フロンターレに来てからの優勝でダントツで嬉しかったですね。自分が移籍してきた時は圧倒的な優勝が続きましたし、駆け抜けた印象が強かったのですが、この天皇杯はみんなで一つひとつ勝ち進んで、リーグ戦では調子が悪かった分、『なんとしても』という想いがみんなからも、オニさんからも伝わってきていました。自分はそれに応えたかったですし、1年間、不甲斐ないプレーをしても使い続けてくれたオニさんと、絶対に優勝したかった」
山根のなかではひとつの区切りがついたという想いがあったのかもしれない。勝ち上がっているACLを2024年もともに戦いたいという、後ろ髪を引かれる気持ちもあったが、改めて当時の胸中を明かしてくれた。
「現状を変えたかったというのが一番にありました。もちろんACLを優勝したいという気持ちも強かったですし、それができるクラブだと思っていました。みんなでアジア王者になりたかった。そこは一番悩んだ点でした。
ただ、フロンターレでも去年、いろんな選手、スタッフが新しいチャレンジを決めたなかで、自分も刺激された面はありました。すごく居心地が良かったからこそ、逆にそれが自分にとっては良くない、と。何かを変えなくちゃいけない。想いはそこでしたね」
もっとも簡単に移籍を決断できたわけではない。そこにはチームメイトらとの会話、流した涙があった。
【PART3へ続く】
■プロフィール
やまね・みき/1993年12月22日生まれ、神奈川県出身。178・72。あざみ野F.C.―東京Vジュニア―東京VJrユースーウィザス高―桐蔭横浜大―川崎―ロサンゼルス・ギャラクシー。J1通算196試合・14得点。J2通算37試合・0得点。日本代表通算16試合・2得点。粘り強い守備と“なぜそこに?”という絶妙なポジショニングで相手を惑わし、得点も奪う右SB。
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
2024年03月29日 17:19
2024年、川崎からMLSのロサンゼルス・ギャラクシーへの移籍を決めたのが、日本代表としてカタール・ワールドカップにも出場した右SBの山根視来である。30歳での初の海外挑戦。その姿を追ったインタビューを3回に分けてお届けしよう。
――◆――◆――
大谷翔平の一挙手一投足に沸き、アリーナでは八村塁が眩いスポットライトを浴びる。
今、日本人の歓声が大きく増しているアメリカ・ロサンゼルス。夢の詰まったこの街で、またひとり、新たな男が壮大なチャレンジをスタートさせている。
山根視来、30歳。2020年に湘南から川崎に移籍して以降、数々のタイトルを手にし、2022年のカタール・ワールドカップ出場も果たした右SBである。
「お久しぶりです。こっちの生活ですか? 夜は暇でしょうがないんですよ(笑)。実際はそんなことないんでしょうが、夜出かけるのはやっぱり怖いじゃないですか。なんだかひとりで歩いているとゾクゾクするというか(苦笑)。だからひとりで英語の勉強をしていることが多いですかね」
MLSの開幕直前、山根は相変わらず裏表のない言葉でこちらを笑わせてくれる。ちなみに英語は自称「中学1年生レベル」。だからこそレッスンには精力的なんだとか。
「確認のテストのようなものもあって、今日も怒られないために、ちゃんと宿題をやって頑張って勉強しておいて良かったです。褒めてもらえました(笑)」
その笑顔はまるで新たな発見を手にした少年のようだ。
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取材に応じてくれた時点では、まだ家族は渡米しておらず、自身も家を探しながらホテル住まいをしている最中。それでも初の海外での生活は刺激の連続だという。
「昨日は引っ越しに向けてマットレスを買いに行ったんですが、どのマットレスが良いか伝えるにもすごく時間がかかってしまって。
2時間くらいして、やっと支払いにいけるぞとなったら、まだこっちの銀行のカードを持っていなくて、日本のカードでは支払いができないと(苦笑)。結局買えず、クラブのスタッフの人に『あとで払うから代わりに買ってほしい』とお願いしました。さすがに疲れましたが、真新しいことばかり。それにこっちの人はみんな優しくて、店の人もめちゃくちゃ時間がかかったのに『気にするな』と。周りの人に助けてもらっていますね」
さらに大きな存在もいる。日本代表に続き、チームメイトとなった吉田麻也である。
「こっちにきて約1か月ですが、すでに4、5回は麻也くんの家族と食事をさせてもらっていて、今日も自宅に誘ってもらい、ご馳走になってきたばかりなんですよ。本当にありがたいですね。
あの人以上に頼りになる日本人っていないんじゃないですかね。でも、だからこそミーティングなどでも、麻也くんになんでも聞かないように、できるだけ自分で意思疎通をできるように努力しています。ただ試合中にどうしても周りに伝えたいことがあると、麻也くんに助けてもらうようにしています。本当にいつもサポートしてくれるので、感謝してもし切れない存在ですね」
持ち前の積極性と、周囲のサポート受けながら、山根の新天地での挑戦は一歩ずつ進んでいるのである。
山根の川崎からロサンゼルス・ギャラクシーへの移籍が発表されたのは2024年になったばかりの1月6日。
日本ではあまり馴染みのないMLSへの挑戦。その背景には大きな葛藤があった。
ここで少し時計の針を戻そう。
2020年に湘南から川崎に加入した山根は、すぐさま4−3−3の右SBに定着し、前年はリーグ3連覇を逃したチームの快進撃の一端を担い、黄金期を仲間とともに築いた。当時の川崎にはそれこそ、三笘薫、旗手怜央、守田英正、田中碧、谷口彰悟ら今や日本代表の常連となったメンバーが顔を並べ、さらには中村憲剛、家長昭博、小林悠といった偉大な先輩たちの背中があった。
誰もが厳しい意見を出し合いながら高め合うグラウンドで山根も日々力を付け、2021年3月には27歳でA代表デビューを飾ることになる。
国際親善試合として組まれた横浜での日韓戦。山根が“持っている”のはこうした舞台で結果を残すからである。17分、右SBとしてスルスルと駆け上がった山根はエリア内でパスを受けると豪快なシュートでネット揺らす。その名を広く知らしめるには十分な一発だった。
もっともこのゲームが、川崎と日本代表という二足の草鞋を履く濃密で、何度も厳しい現実を突きつけられる日々の始まりでもあった。
「ここ数年、自分の実力とA代表でやらなくちゃいけないレベルと、すごくギャップは感じていました。自分のなかでバランスを崩すことがすごく多かったですね。代表の試合に行くと、本当に速くて、強くて、身体を当てても弾かれるとか、足が長いとか、そういう相手が基本で、それをJリーグに持ち帰って意識してプレーするようにしていました。
フロンターレと日本代表のふたつのチームで、守備のやり方や個人に求められるものの違いについては、自分の頭を混乱させることが多かったと思います。
それこそ無理に取りに行ってしまったり、自分のなかで駆け引きをして、本来ならやられないためにポジションを取らなくてはいけないところを、自分ひとりで奪うためのポジションを取ったり。いろんなことにチャレンジしてみましたが、それが上手くいく試合と、いかない試合の対比がすごくありました。代表に行くたびに、ひとりで奪い切る能力の高い選手の姿を見て、Jリーグに帰って、自分だけガーっとボールにいって穴をあけることも多々ありましたから」
それでも、そんな山根の姿勢を川崎の鬼木達監督は認めてくれた。
「オニさんに、その奪いにいくプレーを否定されたことは一度もないです。それこそ『ドンドン行って良いし、それがミキの魅力だから』といつも声をかけてもらっていました。そこは本当にありがたかったですね」
誤解を招かないように山根も「Jリーグだからダメだとは自分も思っていません」と強調する。「(Jリーグでも)できる選手はできるし、日常にしていくことが大切」と続けるように、現にチームメイトだったCB谷口彰悟は、川崎所属として出場したカタール・ワールドカップで、世界の一線級の選手たちと堂々に渡り合ってみせた。
それでも山根の胸のなかには消化し切れないある想いが広がっていったのである。
【PART2へ続く】
■プロフィール
やまね・みき/1993年12月22日生まれ、神奈川県出身。178・72。あざみ野F.C.―東京Vジュニア―東京VJrユースーウィザス高―桐蔭横浜大―川崎―ロサンゼルス・ギャラクシー。J1通算196試合・14得点。J2通算37試合・0得点。日本代表通算16試合・2得点。粘り強い守備と“なぜそこに?”という絶妙なポジショニングで相手を惑わし、得点も奪う右SB。
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
2024年03月29日 17:19
横浜FCの伊藤翔が絶好調だ。
開幕からの4試合はいずれも途中出場だったが、5節・群馬戦で今季初先発を飾ると、11分に福森晃斗の右CKからヘディングシュートを叩き込み、さっそく結果を残す。チームはこの1点を守り抜き、1−0で勝利を収めた。
伊藤は6節・鹿児島戦(4−0)でもスタメン起用され、2ゴールの活躍ぶり。開始3分に山根永遠のクロスを右足ダイレクトで流し込めば、33分にはPKを仕留めた。
2戦3発。3月30日に行なわれる7節・仙台戦では“3戦連発”に期待がかかる。伊藤は「それはもちろん狙います。出る以上は、狙っていきたい」と意気込む。
「良い流れで今は来ている。チームも勝っているし、これをまず途切れさせないように。連勝、連勝でいきたいと思います」
仙台戦を数日後に控えたトレーニングでも、軽快にネットを揺らしていた。調子は良さそうだ。
「ミートの感じも別に悪くない。あと、ちょっと暖かくなってきたし、天候と同時に、身体も温まってきましたね(笑)」
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先日には、浦和からFW郄橋利樹の加入が発表された。前線のポジション争いはまた激しくなりそうだが、35歳の熟練アタッカーはむしろ歓迎する。
「良い選手が来て、チームが勝つのであれば、それは良いこと。どのチームにも競争は毎年、毎週、毎日あるから。一緒に切磋琢磨していければいい」
いずれにせよ、目下連勝中の横浜FCで伊藤は抜群の存在感を示している。得点源としてだけでなく、チャンスメイクや献身的な守備でも貢献。J1復帰を目ざすチームで攻守に奮戦している。
勝点11で現在3位の横浜FC。伊藤は「とりあえず目の前の試合を戦っていくっていうことしか、今のところはない。一戦一戦、頑張るだけです」と気合を入れた。
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)
2024年03月29日 17:10
今シーズンより使用されているサンフレッチェ広島の新スタジアム「エディオンピースウイング広島」。
2024年03月29日 17:04
イングランドサッカー協会(FA)は28日、プレミアリーグのニューカッスル・ユナイテッド(Newcastle United)に所属するサンドロ・トナーリ(Sandro Tonali)が、50件に及ぶ賭博規定違反の疑いで処分対象になったと発表した。
トナーリの複数回に及ぶFA規則への違反は、2023年8月12日から10月12日までに行われたとみられている。
昨年10月にイタリアサッカー連盟(FIGC)が賭博規定違反で10か月の出場停止処分を科し、これを国際サッカー連盟(FIFA)も承認したため、トナーリはクラブや代表戦で今季すべてを欠場することが決まっていた。
代理人によるとギャンブル依存症に苦しんでいるというトナーリは、調査に協力したため3年に及ぶ可能性があった処分期間が10か月となり、2万ユーロ(約325万円)の罰金も科された。
■関連記事
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・ユーベのファジョーリに7カ月出場停止、サッカー賭博違反で
2024年03月29日 16:53
昨シーズン限りで現役を引退した元日本代表の小野伸二氏が3月29日、フジテレビ系列のバラエティー番組「ぽかぽか」に出演。驚きのエピソードを披露した。
10人兄弟の6番目(五男)である事実を明かし、スタジオを騒然とさせた小野氏は、兄弟もサッカーをやっていたのかを尋ねられると、こう回答した。
「僕の5個下、6個下に弟が2人いるんですけど、その2人だけはやっています。上の兄貴たちはバスケ、野球。僕からサッカーでした」
【画像】小野伸二、セルジオ越後、大久保嘉人、中村憲剛ら28名が厳選した「 J歴代ベスト11」を一挙公開!
日本が誇る天才MFは「5個下の子が、途中でグレちゃったんですけど、中学校ぐらいまでの技術があったら、自分なんてもっともっと超えていった。僕がというより、教えてくださった指導者がみんな言うんですよ。全員」と続け、出演者を驚愕させた。
小野を超える技術の持ち主――。ごく身近にそんな存在がいたと言うのは衝撃だ。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
2024年03月29日 16:33
ナポリに所属するスロヴァキア代表MFスタニスラフ・ロボツカの去就に注目が集まっているようだ。28日、スペイン紙『マルカ』が報じている。
チャンピオンズリーグ(CL)・ラウンド16のナポリ戦前、シャビ監督は「ロボツカは、私が好きな選手。ビルドアップのレベルでボールを失わず、ナポリに違いを生み出している。バルセロナのようなチームで彼を見たい」と告白した。ティキ・タカの“羅針盤”を担っていたセルヒオ・ブスケツの退団は、いまだに尾を引いている。昨夏に獲得したオリオール・ロメウ、フレンキー・デ・ヨングやアンドレアス・クリステンセンを同ポジションで起用したものの、手応えを掴めずにいるため、今夏も移籍市場で動くと目されるバルセロナ。そうした中、公の場での賛辞となっていた。
もちろん、シャビ監督一個人の評価だ。実際、シーズン終了後の退任を明言している同指揮官が、仮にロボツカがバルセロナに加入したとしても、自身が指導することはないだろう。ただ『マルカ』は、クラブにおけるシャビ監督の地位は確固たるもので、デコSD(スポーツディレクター)が意見を聞き入れる可能性が十分にあると指摘。クラブの財政的な状況等々から、決断は下されていないものの、獲得候補としてリストアップしているようだ。
対するロボツカの代理人は、ナポリの主力として活躍しており、現行契約を2027年6月30日まで残している今夏での獲得は簡単ではないとコメント。昨夏まではセルタ史上最高売却額の選手となっていたロボツカは、南イタリアの地で自身の価値をさらに高め、今現在の市場価値は3000万ユーロ(約49億円)に上昇した。また、スロヴァキアのラジオ『RTVS』に出演した同選手は「幼い頃からのアイドルに、シャビに自分のプレーを褒められるのは嬉しいものだ。ハードワークを続けるエネルギーにもなるね。でも今は、ナポリのことしか考えていない。この夏になにが起こるのかを見てみよう」と語っている。
果たして今夏、シャビ監督から届いた”プロポーズ”に、ロボツカはどのような決断を下すのだろうか。
2024年03月29日 16:30
昨年のドーピング検査で陽性となり、今年に入ってから4年間の出場停止処分を言い渡されたユヴェントスMFポール・ポグバ。
2024年03月29日 16:08
チェルシーを率いるマウリシオ・ポチェッティーノ監督が、今季絶望となったベルギー代表MFロメオ・ラヴィアに言及した。28日、クラブ公式サイトが伝えている。
現在20歳のラヴィアはアンデルレヒトのアカデミーから2020年7月にマンチェスター・シティの下部組織に加入した。2021年9月にはトップチームデビューを果たし、通算2試合に出場したものの、出場機会を求めて2022年7月にサウサンプトンに完全移籍。2022−23シーズンはハムストリングの負傷により離脱する時期もあったものの、公式戦34試合に出場した。また、昨年3月に行われた国際親善試合のドイツ代表戦では、記念すべきベルギー代表デビューも飾っていた。
昨季サウサンプトンが降格したことでラヴィアには多くのクラブから関心が寄せられていたなか、チェルシーが争奪戦を制して総額5800万ポンド(約111億円)と見られる移籍金で獲得に成功した。しかし、加入早々の練習中に足首を負傷して出遅れると、昨年12月28日に行われたプレミアリーグ第19節のクリスタル・パレス戦に途中出場を果たし、デビューを飾ったものの、この試合でハムストリングを負傷してしまい、再び離脱していた。
復帰時期には注目が集まっていたが、チェルシーは27日に回復が遅れているため、ラヴィアは今シーズンの残り試合を欠場することを発表した。
チェルシー加入1年目のシーズンはわずか1試合(32分間)の出場に終わってしまったラヴィアについてポチェッティーノ監督は「彼にとっては本当に困難な状況であり、もちろん彼は悲しくて幸せではない。新しいクラブに来たのに30分しかプレーできていないのだからね」と語りながら、次のように続けた。
「サッカーでは時々、起こることだ。クラブが彼と契約した時、彼は問題を抱えてサウサンプトンからやってきた。それでも、今はサウサンプトン時代とは別の問題だ。9カ月間で私たちと一緒にトレーニングをしたのは数週間だけだった。到着した時はトレーニングができず、始めたら足を負傷してしまった」
「その後、数週間一緒にトレーニングをした後、ウルヴス(ウルヴァーハンプトン)戦で起用可能となったが出場せず、クリスタル・パレス戦で30分プレーをして大腿四頭筋を負傷してしまった。そして、12月以降は一緒にトレーニングをする機会もなかった」
「これは本当に悲しいニュースだ。なぜなら、新しいクラブに加入した選手は常に活躍してチームを助けたいと思っているからね。今はプレシーズン、次のシーズンを待って彼が起用可能になることを待つ必要がある。もちろん、私たちは彼がプレシーズンに出場できるように、そして来シーズンに真の力を発揮できるように手助けをするつもりだ」
2024年03月29日 16:00
マンチェスター・ユナイテッドは現在エスパニョールからレアル・マドリードにレンタル中のFWホセル(34)の獲得に興味を持っているとスペイン『Relevo』が報じた。
ユナイテッドはストライカーのFWラスムス・ホイルンドのバックアッパーとして獲得を検討しているようであり、すでに夏の契約の可能性を確認するためスペインに関係者を送っているようだ。
ホセルは今夏にレアル・マドリードに復帰しており、今シーズンは印象的なパフォーマンスを残している。FWロドリゴやFWヴィニシウスといった攻撃陣の中で、スタメン出場が多いわけではないが、ここまで公式戦38試合に出場し13ゴール3アシストをマーク。大型FWのホセルはロドリゴやヴィニシウスと違った形でチームに貢献している。
レアルもホセルのここまでの活躍に満足しており、ホセルのプロフェッショナルな姿勢やパフォーマンスを高く評価しているという。このレンタル移籍には150万ユーロ(約2億4000万円)の買取オプションがついていると考えられており、ここまでの同選手の貢献度を考えると、レアルが行使してもおかしくない。
またホセルの優先事項もレアルに残ることだと、同メディアは伝えており、指揮官カルロ・アンチェロッティ監督も信頼を寄せている。ホイルンドのバックアッパーはユナイテッドが今夏に補強したいポイントの1つだが、今季レアルで充実したシーズンを過ごし、クラブからの評価も高いホセルの獲得は困難なことが予想される。
2024年03月29日 15:30
昨年にFWガレス・ベイルが現役を退き、ウェールズ代表は新チームでEURO2024予選を戦ってきた。しかし結果は、惜しくもプレイオフ敗退だ。26日に行われたポーランド代表とのプレイオフ・決勝を落としてしまい、ウェールズはEURO出場権を逃した。
ポーランド戦はホームのカーディフ・シティでのゲームだっただけに、ウェールズのショックは大きいだろう。長身FWキーファー・ムーアを中心に積極的な姿勢は見せたが、最後までポーランドのネットを揺らせないままPK戦へ突入。最後はFWダニエル・ジェイムズが失敗し、ウェールズは涙を呑んだ。
この敗北をベンチから見守っていたのは、長らくベイルと一緒に代表を引っ張ってきた33歳のMFアーロン・ラムジーだ。アーセナルなどで活躍してきたラムジーもウェールズの躍進に大きく貢献してきた実力者で、ポーランド戦ではベンチに入っていた。
しかし、最後までラムジーには出番が回ってこなかった。英『Wales Online』によると、ラムジーは代表引退も検討しているという。33歳とすでにピークを過ぎた印象があり、次のワールドカップを目指すのは厳しいかもしれない。
ポーランド戦は120分を通して相手の枠内シュートが0だっただけに、ウェールズがチャンスを活かせなかったのは痛かった。ベイルが抜けたことで決定力が著しく低下したとも言えるが、ウェールズは2026年のワールドカップで出場権を掴めるのか。
2024年03月29日 15:23
シーズン後や年末に各メディアが表彰する「最優秀監督」に何度も選ばれたことのある名将ジョゼ・モウリーニョは、サッカー研究においてオタクと言っていいほどのマニアだ。
2024年03月29日 15:08
元日本代表DFの内田篤人氏が、MCを務めるDAZNの『内田篤人のFOOTBALL TIME』で、名ウイングのフェイントに驚嘆した。
日本を代表する右SBが称えたのが、フランス代表FWウスマンヌ・デンベレ(パリ・サンジェルマン)がドイツとのフレンドーマッチ(0−2)で披露したフェイントだ。
35分、ボックス内の右サイドでボールを受けると、相手2人に寄せられながらも、左足でクロスを上げると見せかけて切り返し。右足に持ちかえて、シュートを放った。
【画像】セルジオ越後、小野伸二、大久保嘉人、中村憲剛ら28名が厳選した「 J歴代ベスト11」を一挙公開!
内田氏は「デンベレのキックフェイントえぐいな。引っ掛かるよな、クロスと」と感嘆。ゲスト出演したパリ五輪世代のMF山本理仁(シント=トロイデン)も「絶対に付いていけないです」とコメントした。
左右両足を自由に使える、デンベレらしいテクニックだった。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
2024年03月29日 15:05
Jリーグは29日、フジテレビ地上波にて4月1日より、『MONDAY FOOTBALL みんなのJ』が放送開始されることを発表した。
今回の発表によると、往年のサッカーファンには馴染み深い『MONDAY FOOTBALL(通称:マンフト)』が、新たにレギュラー番組としてパワーアップし、9年ぶりに復活するとのことだ。フジテレビ地上波にて、4月1日より毎週月曜日の24時25分〜24時55分の放送枠に決定。同番組のメイン解説を小野伸二氏が、選手タイトルコールをジョン・カビラ氏が務めるとともに、初回放送には、野々村芳和チェアマンもVTR出演することを併せて伝えている。
番組概要は以下の通り。
▼タイトル
『MONDAY FOOTBALL みんなのJ』
▼放送日時
毎週月曜日 24:25〜24:55
※初回は4月1日
※関東ローカルに加え他一部地域でも放送予定(詳しくはフジテレビホームページを参照)
▼出演者
メイン解説:小野伸二氏
選手タイトルコール:ジョン・カビラ氏
進行:堀池亮介氏(フジテレビアナウンサー)、原田葵氏(フジテレビアナウンサー)
2024年03月29日 15:00
ユヴェントスに所属するイタリア代表FWフェデリコ・キエーザはプレミアリーグの様々なクラブから注目を集める選手の1人である。
2020年にフェイオレンティーナから2年間のレンタルでユヴェントスに加入したキエーザは2022年に左膝前十字靭帯断裂の大怪我を負ってしまい、昨シーズンも怪我に悩まされるシーズンを送った。そこから復帰を果たした同選手は今シーズン、ここまでセリエA24試合に出場し、7ゴール2アシストをマークしている。
そんなキエーザは現行契約では2025年夏までとなっており、ユヴェントスは契約延長の交渉に動いている。しかし昇給を求めるキエーザと怪我の絶えないキエーザの要求に応える姿勢ではないクラブと対立しており、交渉は進んでいないと考えられている。
このまま契約延長の交渉がうまくいかなかった場合、今夏には契約は残り1年となってしまい、フリー退団を避けるためにもクラブは売却に応じる可能性があると考えられている。そんななか、スペイン『FICHAJES』によると、リヴァプール、アーセナル、チェルシー、ニューカッスルといったクラブがキエーザに目をつけているようだ。
アーセナルはブカヨ・サカやガブリエウ・マルティネッリのローテーション要員を探しているようであり、チェルシーとニューカッスルは攻撃陣のさらなる戦力アップを狙っているとのこと。リヴァプールもエースのモハメド・サラーがサウジアラビアのクラブに狙われていることもあり、ウイングの選手の補強を画策していると考えられている。
これまでにも多くのビッグクラブがキエーザ獲得に動いてきたが、今夏の移籍は実現するのだろうか。