2023年06月01日 02:00
「西武4−0阪神」(31日、ベルーナドーム) 快進撃の5月が終わった。阪神は再三の好機を生かせず、今季4度目の完封負け。連勝は9でストップした。球団新記録となる月間20勝を逃したが、この1カ月は19勝5敗、貯金14と大きく勝ち越した。岡田彰布監督(65)の「出来過ぎやと思うよ」という言葉がすべてだろう。月が替わって6月。歩みを止めることなく、再進撃するのみだ。 敵地・所沢でついに進撃の虎が止まった。10連勝、月間20勝はならず。黒星は5月19日・広島戦(甲子園)以来、実に12日ぶりだ。久々に黒星を喫した試合後の岡田監督は苦笑いだった。 「いや、そら負けるよ(笑)。まあ、誰かが1本打って、どっかで出たら言うても、ゲームやからなあ。まあ出んかったらこういう展開になるわなあ」 チャンスは作った。初回は1番・近本が二塁打で出塁。前夜に続いて一気呵成(かせい)ムードが漂ったが、2番・中野のライナーは三塁・マキノンの正面に。「右打ちやってたけど外ばっかりやったから普通に打てにしたんよ。あの当たりはもう結果論やわ」。 二回以外も塁上をにぎわせた。ただ西武のブルペンデーに苦戦。先発の技巧派・本田に四回まで無得点に抑えられ、2番手以降の森脇、ティノコ、平井、佐藤隼、増田とタイプの違う投手からあと一本が出ない。「すぐバッターボックスの中で対応はなかなか難しいわな」。今季4度目の完封負けを岡田監督は潔く受け止めた。 最後に敗れたとはいえ、5月は19勝5敗の快進撃だった。貯金17まで積み上げ、2位・DeNA戦と6ゲーム差を付ける。「そら出来過ぎやと思うよ」。想像以上の結果に将のタクトも幅が広がる。 「(勝率)5割いったりきたりする展開やったら、思い切った選手の起用もできひんと思うけどなあ。そら前川も上げてないよ」 交流戦の開幕と同時に高卒2年目・前川を2試合連続でスタメン起用。不調のエース・青柳だけでなく、主力の原口、糸原に再調整期間を設けられているのもチームに余裕があるからこそだ。虎は12球団唯一、3連敗がない。連敗阻止への意気込みを問われると、余裕の笑みを浮かべた。 「2回まで負けられるやろう。まだ猶予がある。でもまあ、明日勝たなあかんわな」 この夜も右翼席は虎党で埋まり、まるでホーム球場のような雰囲気だった。前回7連勝がストップした翌日から9連勝しただけに、今回も…。6月も再進撃の予感が高まる。
2024年04月25日 07:40
松久信幸氏がドジャース-ナショナルズ戦に登場
■ドジャース 4ー1 ナショナルズ(日本時間24日・ワシントンDC)
ドジャース・大谷翔平投手は23日(日本時間24日)、敵地・ナショナルズ戦に「2番・指名打者」で出場。試合前にはベンチで山本由伸投手と一緒にサインをするなど、仲良さげに接する男性がいた。中継にも映され「誰だろう?」と話題となっていたが、2人で訪れたこともある日本食レストラン「Matsuhisa」の松久信幸氏だった。
この日は、日本文化を祝う「ジャパニーズ・ヘリテッジ・デー」として行われ、ナショナルズのユニホームを来た松久氏が登場。ビジョンには「世界的に有名なシェフ兼レストラン経営者」と紹介された。
Matsuhisaは、1987年に開店した老舗の日本食レストランで、ビバリーヒルズの店舗を構える。ハリウッドセレブら著名人も多く来店する人気店だ。大谷と山本も昨年12月に同店を訪れ、松久氏と3ショットを撮影していた。
試合前には大谷と山本との2人にベンチでサインをもらう様子が映され、ネット上では「知り合い?」「この赤ユニの方どなたかしら?」とファンが反応していた。MLB公式X(旧ツイッター)は試合後にグラウンドで撮影した3人の写真を投稿。「日本食でも振る舞うのでしょうか」「あの、高級和食店のNobu様とスリーショット!」「松久さんはナショナルズファン」「とっっっても素敵な写真じゃないか」「あの時のChefさんでしたか!」などとコメントが寄せられていた。(Full-Count編集部)
2024年04月25日 07:30
エンゼルス戦で6回途中無失点の好投…2016年以来、自身2860日ぶりの白星を挙げた
かつてヤクルトでもプレーしたオリオールズのアルバート・スアレス投手が22日(日本時間23日)、敵地でのエンゼルス戦で6回途中無失点の好投を見せ、自身2860日ぶりの白星を挙げた。7年ぶりにメジャー復帰した34歳の右腕は、今季初登板となった17日(同18日)のツインズ戦でも6回途中無失点と好投。米記者によると、5年以上のブランクがある選手で、復帰後2度の登板それぞれで5回以上を投げて無失点だった投手は1893年以降、131年間で初めてだという。
2019〜2021年までヤクルトでプレーした右腕がメジャーの歴史に名を刻んだ。今季3勝0敗と抜群の安定感を誇っていたエンゼルスのリード・デトマーズ投手を相手に好投を見せ、5回2/3を4安打5奪三振、無失点の内容でルーキーイヤーだった2016年6月23日(同24日)以来、実に8年ぶりとなる白星をつかんだ。
MLB公式サイトのサラ・ラングス記者はスアレスの投球を受けて、X(旧ツイッター)を更新。「アルバート・スアレスは、1893年にマウンドが現在の距離になって以来、5年以上MLBから遠ざかっていた後、最初の2登板のそれぞれで5回以上を投げて無失点に抑えた最初の投手です」と言及した。
131年間で初めてとなる偉業に対し、SNSでは「5年登板なしの後、5イニング以上の登板を2度した投手が何人いるだろうか? それだけでもかなりの偉業に思える!」「彼のストーリーは素晴らしい。それに彼の投球はクオリティが高い!」「すごく具体的なスタッツのように思うけど、うん、いいね」「ビューティフル」「彼のオリオールズでのキャリアは、素晴らしいスタートとなったね」と称賛の声が相次いだ。
ヤクルトでは3年間プレーし、40試合の登板で10勝8敗1セーブ3ホールド、防御率3.00を記録した右腕。長いブランクを経て再びメジャーのマウンドに戻ってきた34歳が米国に驚きを与えている。(Full-Count編集部)
2024年04月25日 07:20
アストロズのアブレイユは打率.068、0本塁打、1打点、OPS.223と苦しむ
かつてのMVPが苦しんでいる。アストロズのホセ・アブレイユ内野手は23日(日本時間24日)時点で、打率.068、0本塁打、1打点、OPS.223。59打数でわずか4安打しか放っていないだけではなく、四球も選べぬ惨状となっている。
米移籍情報サイト「MLBトレード・ルーマーズ」は、「ホセ・アブレイユほど酷いスタートを切った打者はいない」と伝えた。出塁率.138より低い打者は、メジャー全体でカージナルスの守備が売りの新人、スコット2世だけだという。
さらに、DFA(事実上の戦力外)の可能性に言及。2022年11月に5850万ドル(約90億4500万円)で契約しており、「アブレイユが今季と来季ともに年1950万ドル(約30億円)を稼ぐことを思うと、アストロズが(アブレイユをDFAして)完全に前に進む準備ができていないのは、特に驚くことではない」とした。
かつてはキューバ代表として頭角を表し、2013年に亡命してホワイトソックスと契約。2014年に新人王に輝くと、2019、20年には打点王とメジャーを代表する打者として活躍した。コロナ禍のため60試合制の短縮シーズンで行われた2020年には打率.317、19本塁打、60打点、OPS.987の成績でMVPにも輝いていた。(Full-Count編集部)
2024年04月25日 07:12
ロバーツ監督が大谷におねだり「新しい車が必要」
■ナショナルズ ー ドジャース(日本時間25日・ワシントンDC)
ドジャース・大谷翔平投手は24日(日本時間25日)、敵地・ナショナルズ戦に「2番・指名打者」で出場する。
2024年04月25日 07:10
元西武の高木大成氏は甲子園で活躍し一躍、注目の高校生となった
西武で10年間プレーした高木大成氏(株式会社埼玉西武ライオンズ事業部部長)は桐蔭学園(神奈川)3年時の1991年、主将として夏の甲子園大会に出場。珍しい「1番・捕手」として打率.545を残し一躍、プロ注目の存在になった。3回戦での敗退後には「何事かと思った」ほどに環境は激変。結局、プロ志望の意向がないことを表明し、慶大へ進んだ。当時のフィーバーぶりと進学を選択した胸中を明かした。
強肩強打の「1番・捕手」。強豪校の主将も務め、甲子園で11打数6安打と大暴れした。3回戦で鹿児島実に敗れたが、地元に帰ると想像だにしない光景が飛び込んできた。
「新幹線の新横浜駅の改札を出たら大量の人がいました。何事かと思ったら、我々を待っていたんです。しかも自分のところにブワーッと。自分は3年の夏しか甲子園に出ていないのに、こんなに注目されていたなんて終わってから知りました。監督も大会期間中は選手にテレビを見せなかったのもあって」
熱烈な歓迎だけではなかった。高木氏の元に届いたのはダンボール箱を埋め尽くすほどのファンレター。「正直、読めないくらい届きました。全て読むのは無理。なんだか怖かったです」。影響は学校生活にも及んだ。“スター球児”を見ようと、学校にまでファンが押しかける事態に発展した。
ついには、3年秋の学園祭には「学校側から『来ないでほしい』と言われました。混乱を避けるために」と異例の依頼を受けた。やむなく高校生活最後の学園祭への参加を“自粛”。しかも「次に学校に行ったら私の上履きがなくなっていました」と苦笑した。プロ入り“回避”を表明、慶大進学を希望「超満員になる早慶戦に出たい」
甲子園のスターの進路に注目があつまる中、高木氏はドラフト会議に先立って、プロに進む意思がないことを表明した。「もちろんプロ野球選手は夢でしたけど、具体的な目標でいうと甲子園であり、東京六大学野球。特に超満員になる早慶戦に出たいという思いは中学時代からあったんです。あの時点でプロに行きたい思いはありませんでした」。
神宮球場にも足を運び、早慶戦を観戦。慶大の野球に魅了された。「慶応と早稲田では全然、野球が違う印象でした。特に慶応は学生が中心となって野球をやっているというか、いわゆる“エンジョイ・ベースボール”を体現していて、ここでやりたいと思いました」。
しかし、桐蔭学園から慶大への指定校推薦は1枠のみ。「その枠でエースが推薦をもらったんです。相当悔しかったですよ」。土屋恵三郎監督からは推薦の対象となっていた早大を勧められたが、慶大志望を貫き、面接や小論文などのAO入試で受験。総合政策学部に合格した。
第1志望の慶大に受かったが、高木氏の通う神奈川・藤沢市のキャンパスから、横浜市の日吉にある野球部のグラウンドまで当時は電車で片道2時間強。「慶応に受かった瞬間に絶対に4年間で卒業するのが第1目標でした。単位を落とさないように必死で、1年生の時は、ほぼ練習に間に合いませんでした」。
個別練習などで体は動かしたが、授業のない土日の試合に“本隊”に合流するような状況で、先輩からは「お前は土日の神宮にしかいないな。助っ人か」と皮肉のような冗談も言われたという。当然ながら野球で好成績は残せずに「これはまずいな」と危機感を抱いた。
2年時から授業の選択科目を工夫するなどして、練習に打ち込むと、2年時に外野手、3、4年時に捕手でベストナインに選出。再びプロ注目の選手となり、1995年に西武を逆指名し、1位で入団を果たした。(湯浅大 / Dai Yuasa)
2024年04月25日 06:59
本拠地・オリオールズ戦に先発出場
■エンゼルス ー オリオールズ(日本時間25日・アナハイム)
エンゼルスのマイク・トラウト外野手が24日(日本時間25日)、本拠地のオリオールズ戦に「1番・指名打者」で先発出場し、両リーグ最速の10号を放った。2桁本塁打は3年連続。(Full-Count編集部)
2024年04月25日 06:50
◆ 「打てないコースが出てきてる」
DeNAの度会隆輝は2試合連続で5打数無安打に終わり、24日終了時点で打率は.202まで下落。4月は18試合で打率.171と調子が上がらない日々が続いている。
24日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』で番組MCを務める真中満氏は「心配なのが度会選手。やっぱり力みも若干あったりだとかなかなか1年目で難しい部分もあると思うんですけど…」と開幕からトップバッターとして起用されているルーキーの不調を懸念。
解説の松中信彦氏は「カード一回りしてある程度データが出てきて、打てないコースが出てきてると思うんですね。それで本人が打ちたい打ちたいというところで、ちょっと強引に振りすぎていますね。振った後に早くファースト側に(身体が)向いてしまっているのは、やっぱり打ちたいっていう気持ちが強すぎるので(そうなってしまう)。そのへんのプロの壁を乗り越えていかないといけないと思います」と、試練に直面するルーキーにアドバイスを送った。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』
2024年04月25日 06:40
◆ 「弱気は最大の敵」
DeNAは24日、阪神との試合を3−5で敗戦。
2024年04月25日 06:30
◆ ここまで打率.362、OPS.809と好調!
巨人に3−2で勝利した中日は連敗を「5」でストップ。貯金は再び「2」となった。
連敗中の重苦しい空気を一掃したのは「3番・三塁」でスタメン出場したオルランド・カリステ。初回の第1打席、一死一塁で左翼ポール直撃の1号2ランを放ち、これがチームにとって24イニングぶりの得点となった。また、2リーグ制後の球団ワーストタイ記録だった本塁打なしの連続試合も「13」でストップ。貴重な一撃を放った2年目助っ人は「出場するチャンスをくれたチームに感謝。コーチやみなさんのおかげで打ちことができた」と今季1号を喜んだ。
同点の7回は先頭の7番・木下拓哉が二塁打でチャンスメイクし、三塁へ進んだ代走・尾田剛樹が、相手捕手・岸田行倫の牽制悪送球を誘い決勝ホームに生還。投げては先発の涌井秀章が6回2失点で勝利投手となり敵地での接戦を制した。
24日放送のフジテレビONE『プロ野球ニュース2024』では、高橋周平の故障離脱後、代役としてここまで打率.362(47打数17安打)、1本塁打、4打点、OPS.809と結果を残しているカリステの活躍ぶりに着目。解説者の松中信彦氏は「(カリステが)3番に入って活躍することで、次に中田選手、細川選手と続いていくので、得点力は上がっていくんじゃないかなと思います」と期待を寄せた。
カリステは来日1年目の昨季、9月以降だけで5本塁打を放つなど、ユーティリティー選手でありながら非凡な長打力も魅力。番組MCの真中満氏も「(チームが)得点力で苦しんでいるので、ここぞの一発は大きい」と2年目助っ人の活躍を称えた。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』
2024年04月25日 06:20
◆ 延長に持ち込む執念の4安打!「最後に見せた粘りは必ず生きてくる」
9日からの11試合を1勝10敗と苦しむ西武は24日、オリックスと対戦し延長10回・3−4xでサヨナラ負けを喫した。打線は3−0で迎えた9回、オリックスの守護神・平野佳寿に対して先頭の3番中村剛也が第2号ソロを放ち、一気に反撃のムードを作る。4番佐藤龍世がフェンス直撃の三塁打で続くと、無死三塁で5番平沼翔太が適時二塁打を打ち1点差に詰め寄った。6番西川愛也の犠打や代打外崎修汰の四球などで二死一・三塁と同点に追いつくチャンスの場面。ここで9番金子侑司が適時打を放ち、土壇場で3点差を追いつく執念の攻撃を見せた。
延長10回に紅林弘太郎のサヨナラ適時打で今季2度目の4連敗となったが、意地を見せた西武打線に24日放送のフジテレビONE『プロ野球ニュース2024』でも称賛の声が上がった。
松中信彦氏は「今日は源田壮亮と外崎が先発出場しておらず、苦しいチーム状況だと思う」と分析したうえで「最後に見せた粘りは今後必ず生きてくる。なんとかチーム皆で頑張っていくしかない」と終盤に同点に追いついた打撃陣に高評価を送った。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』
2024年04月25日 06:20
◆ 攻撃陣は9試合連続2得点以下…
巨人は中日との接戦を2−3で落とし連勝ならず。失策で決勝点を与えてしまった。
2−2の同点で迎えた7回表、巨人は今季初勝利を目指す先発・赤星優志が一死三塁のピンチを招き、代打・大島洋平を打席に迎えた。赤星は2ボール1ストライクから内角低めに食い込むカットボールで空振りを奪ったが、直後にバッテリーを組んだ岸田行倫の三塁牽制が三走・尾田剛樹の足を直撃。跳ね返ったボールが二塁ベース付近まで転がる間に、尾田に決勝点となる生還を許した。
赤星は7回8安打3失点(自責点2)と力投したが、今季初勝利とはならず開幕2連敗。攻撃陣は3回以降得点を奪えず、これで9試合連続2得点以下となった。
24日放送のフジテレビONE『プロ野球ニュース2024』では、決勝点となった岸田の送球エラーについて議論。映像では尾田が飛び出した距離は判別できなかったものの、状況的に“ギャンブルスタート”だったと推測し、現役時代に名捕手として鳴らした解説の達川光男氏はまず「(尾田の)あのリードでサード送球をできないキャッチャーはプロ野球を辞めた方がいい」と、岸田の反応と三塁送球は“当たり前”と指摘した。
その上で「もうちょっと中に投げないといけなかっただけ。これは技術的な問題。ギャンブルスタートでものすごく出てきてる。(三塁の)坂本ももう少し、中に入って走者と重ならないように(ジェスチャーできていれば)」と注文をつけた。
結果的に勝敗を決める痛い失策となったが、達川氏は「しょうがない、これは」と岸田のプレーを擁護。「技術的なものだから、明日からまた(練習を)頑張ってください」と、今季はスタメンマスクの機会を増やしている27歳捕手にエールを送った。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』
2024年04月25日 06:14
敵地・ナショナルズ戦前に報道陣の取材に対応、メディアの笑いを誘う場面も
■ナショナルズ ー ドジャース(日本時間25日・ワシントンDC)
ドジャースの大谷翔平投手は25日(日本時間26日)、敵地・ナショナルズ戦前に報道陣の取材に応じた。
2024年04月25日 06:10
◆ 今宮・柳田が見せた攻めの姿勢に達川氏「だから現在首位を走っている」
ソフトバンクは24日、カード勝ち越しをかけてロッテと対戦。試合前から雨が降りしきる中、10−1(7回表・降雨コールド)と大勝した。打線は0−0で迎えた3回、今季支配下登録された1番川村友斗がこの試合2本目の安打を放ち出塁。2番今宮健太と3番柳田悠岐が四球を選び、無死満塁と先制のチャンスを作った。続く4番山川穂高のレフトへの犠飛で、三塁走者の川村が生還。その間に二塁走者の今宮と三塁走者の柳田もそれぞれ進塁し、一死二・三塁とチャンスが継続。5番近藤健介の二ゴロで三塁走者の今宮が生還し、この回に2点を先制した。ソフトバンクは3回以降も打線が繋がり、13安打10得点とワンサイドゲームでカード勝ち越しを決めた。
24日放送のフジテレビONE『プロ野球ニュース2024』の解説・松中信彦氏は、この試合の勝因として、好調な打撃でチームを引っ張る今宮と柳田が見せた走塁意識の高さを挙げた。
松中氏は「山川の犠飛は、三塁走者が普通に生還できる当たりだったが、この送球の間に今宮・柳田がそれぞれ三塁と二塁に進んだ」と振り返り、「もし一・二塁で止まっていれば、近藤の二ゴロで併殺となり、1点止まりで攻撃が終了していた」と分析。「この隙の無さが、今のホークスの強さ。すごく大きな走塁になった」とベテラン二人が率先して示した攻めの姿勢を絶賛した。
達川光男氏も「隙の無さで、現在首位を走っている」と攻撃陣の意識の高さを称賛したうえで、「ロッテの守りに隙がありすぎた。あの犠飛で走者がそれぞれ進塁できるのは、守備がだらしない。気合を入れてほしい」とロッテの守備陣に注文をつけた。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』
2024年04月25日 06:00
「ヤクルト(降雨中止)広島」(24日、神宮球場)
広島の新井貴浩監督(47)が24日、4番を務める堂林翔太内野手(32)に不変の信頼を寄せた。現在打率・266で0本塁打4打点という成績ではあるが「すごく疲れていると思うけど、踏ん張りどころ。頑張ってもらいたい」と期待。この日のヤクルト戦(神宮)は降雨中止となった中、今後も4番を託すことを示唆した。
4番打者のバトンは脈々と受け継がれる。自らもその座を長く担ってきた新井監督は、苦しさや責任の大きさを理解した上で堂林を4番に据え、戦いを進める。「それだけのものを持っている」。能力、精神面、全てを総合的に考えて不変の信頼を寄せた。
堂林はここまで20試合中18戦で4番を務め、打率・266、0本塁打、4打点。長打は6日・中日戦(マツダ)で放った二塁打のみという状況だ。他球団の4番と比べると数字上はどうしても見劣りしてしまうが「率とか打点とか、ホームランにしてもそういうのはあんまり求めてない」と新井監督。「要はどこで打つか。打率が低くてもいいところでヒット1本打ってくれれば。それがホームランだったら、なお良いと思っている」と勝負どころでの価値ある一打を期待した。
21日・巨人戦(マツダ)の試合前練習では、約20分にわたって堂林へのマンツーマン指導も敢行。新井監督自身、4番の重責は理解するところだ。「ずっと4番を打っていると、精神的にも肉体的にもすごい疲労してくる。期待値も高いし、そういうふうに見られるから」。寄り添う思いが行動に表れていた。
堂林も「練習でもだんだん良い形が出てきているので、昨日(23日)も3打席凡退しましたけど、自分の中では手応えのある3打席だったので、前向きに捉えています」と明るい表情を見せる。23日・ヤクルト戦(神宮)では2点リードの九回無死一塁から犠打を決めるなど、つなぎの4番としての側面も目立つ中、「他の球団の4番バッターとは違うと思っていますし、4番というより4番目。エンドランでもバントでも、なんでもやる気持ちでいるので、開幕からやってきたスタイルは変えずにやっていきたいです」と新井野球を体現していく覚悟だ。
この日は雨天中止となり、チームは神宮球場の屋内練習場などで調整。堂林もバットを振り込んで汗を流し、今季初の5連勝と貯金生活に向けて息を整えた。
新井監督は堂林を「晩成型。少しずつ階段を上っていく選手だと思う」と表現する。32歳の大きな伸びしろに目を向けつつ、指揮官は背番号7に4番を託し続ける。
2024年04月25日 06:00
中日3―2巨人(セ・リーグ=24日)――中日が連敗を5で止めた。
同点の七回に敵失で1点を勝ち越し。涌井の後、3投手がつないでリードを守り切った。巨人は五回以降、無安打と打線が沈黙した。
◇
打線が思うように得点できない中では、一つのミスが命取りになる。巨人は二回に追いついて以降、攻めあぐねていた。同点のまま迎えた終盤、七回の守りで勝敗の行方を左右するプレーが出てしまった。
粘り強く投げていた赤星が先頭打者に二塁打を浴び、犠打で一死三塁。次打者が4球目を空振りし、飛び出した三塁走者を刺そうと、捕手の岸田はけん制球を投じた。ところが、送球は慌てて頭から帰塁した走者の足に当たり、球が二塁方向へ転がる間に、生還を許した。
内野ゴロでも本塁を突こうと、三塁走者はスタートを切る構えを見せていた。アウトにできればピンチを摘むビッグプレーとなっただけに、勝負にいった末の結果は責められない。捕手出身の阿部監督も「刺しにいったので、致し方ない」とかばったが、チームにとっては痛恨の失点となってしまった。
プロ7年目の27歳。大城卓がマスクをかぶることが多かった昨季は46試合の出場にとどまった。それでも、巧みな配球や若い投手陣を鼓舞するリードなど守備面の評価は高く、出番を増やしている。今季5試合目の先発出場となったこの日は、二回にいったん同点とする犠飛を放つなど、1安打1打点とバットでも気を吐いていた。
阿部監督はしばしば、プレーの成否を「紙一重」と表現する。敗戦後、ファンの声援に感謝するため、チームメートとともにグラウンドに整列した岸田は、ぐっと唇をかみ締めた。ワンプレーの重みを、強く胸に刻んだに違いない。(平山一有)