2024年04月18日 09:13
◆ 先発ローテ3番手ウィットロックが負傷者リスト入り 現地時間17日、ボストン・レッドソックスがギャレット・ウィットロック投手(27)が左腹斜筋の張りにより15日間の負傷者リストに入ることを発表した。 今季4年目のウィットロックは、先発3番手として開幕ローテーション入りを果たし、4試合に先発登板。18回1/3を投げて防御率1.96、1勝0敗という好成績を残していたが、同16日のガーディアンズ戦で負傷した模様で、この試合は僅か4回54球で降板していた。 レッドソックスは、ウィットロックに代わってリリーフ左腕のジョー・ジャックを昇格。ジャックは今季3Aウースターで4試合に登板し、4回で7失点を喫している。 数日前には先発ローテーション2番手のニック・ピベッタが負傷者リスト入りしたレッドソックス投手陣。アレックス・コーラ監督はウィットロックの負傷について「最短で戻ってくるだろう」と伝えているが、先発ローテーションに穴が開いた状況となっている。 現在3Aに所属している上沢直之は、現地時間16日の試合で今季2度目の先発登板を果たし、5回4失点の投球で初白星。今季2登板で10回を投げて10安打、2四球、10奪三振、7失点という成績。防御率6.30で1勝1敗をマークしている。米データサイト『FanGraphs』では、日本時間4月22日のパイレーツ戦での先発登板が予想されている。
2024年07月27日 08:00
「阪神5−1中日」(26日、甲子園球場)
阪神がクリーンアップ全員打点の活躍で後半戦白星スタートを切った。初回に4番・佐藤輝明内野手(25)、5番・大山悠輔内野手(29)の連続タイムリーで2点を先制。七回には3番・森下翔太外野手(23)の7号3ランで突き放した。
◇ ◇
約2週間の2軍生活では、北川2軍打撃コーチと二人三脚で打撃を見直した。北川コーチに伝えられたのは「結果がすべて」ということ。その上で「チームが勝つための行動をしていかないとダメ」と助言を受けた。
「ケースによっては自分が犠牲にならないといけないことはある」と北川コーチ。チャンスの場面では、詰まりながらでも前に飛ばす。きれいなヒットでなくても1点は1点。泥くさく戦う姿勢をたたき込まれた。
目指すべき姿として挙げられたのが中大の先輩、DeNA・牧だ。北川コーチは「牧は4番でありながらそういうことができるじゃないですか。『お前にはいい先輩がいるんだから』という話はしました」と明かした。
森下は、昇格前最後のウエスタン・オリックス戦では内野へのボテボテの適時打で先制点を挙げた。「1軍で結果が出るように、ファームの試合ではそういうところをやっていた。フォアボールでも貴重になると思うので。チームの打線のためになれるようなことはしたい」と森下。考え方も、一回りも二回りも大きくなった。後半戦はどんな形でもチームに貢献していく。(デイリースポーツ・山村菜々子)
2024年07月27日 07:47
「3番・一塁」で当初はスタメンも…ロバーツ監督が説明
【MLB】アストロズ ー ドジャース(日本時間27日・ヒューストン)
大谷翔平、山本由伸両投手の所属するドジャースのフレディ・フリーマン内野手が26日(日本時間27日)、敵地・アストロズ戦のスタメンから外れた。デーブ・ロバーツ監督は家族の事情と明かし、復帰時期については「わからない」と話した。
フリーマンはここまで全試合に出場。この日も「3番・一塁」でスタメンに名を連ねていたが、その後変更が発表された。現在は家族とともに過ごすためにロサンゼルスに戻っており、ロバーツ監督は「家に戻らせることを優先すべきだと感じた。書類上のことはフロントが対処する」と説明した。
フリーマンに代わって「8番・二塁」でスタメン予定だったキャバン・ビジオ内野手が「7番・一塁」に変更。「9番・二塁」にギャビン・ラックス内野手が入った。
フリーマンを巡っては24日(同25日)に妻チェルシーさんが、自身のインスタグラムのストーリーズ機能で三男マックスくんが一過性滑膜炎に罹患していたことを公表していた。ロバーツ監督も「彼はチームのために、(できるだけ)ここにいようとしている。マックスのことを祈っている」と願った。(Full-Count編集部)
2024年07月27日 07:43
メンドーサ監督「センガのためにロースター枠を空ける必要があった」
メッツは26日(日本時間27日)、藤浪晋太郎投手を負傷者リスト(IL)から復帰させ、メジャー出場前提となる40人枠から外す措置(DFA)をとったと発表した。カルロス・メンドーサ監督は試合前の会見で「フジナミは60日間のILにいた。(回復し)40人枠に戻す必要があった。(先発予定の)センガのためにロースター枠を空ける必要があった」と説明したと報じている。
藤浪はメジャー2年目の今季、2月に年俸325万ドル(約5億円)プラス出来高でメッツと契約。しかし、スプリングトレーニングでは5試合に登板して0勝1敗2ホールド、防御率12.27で、マイナー3Aで開幕を迎えていた。
5月13日(同14日)には右肩の張りでIL入り。6月5日(同6日)には60日間のILに移行した。3Aシラキュースでは14試合に登板して1勝0敗、防御率10.95だった。指揮官は「今年はフジにとってタフな1年だ」とも言及している。
この日は千賀滉大投手が本拠地でのブレーブス戦で復帰登板を予定。そのため、藤浪が“事実上の戦力外”となった模様だ。藤浪は前回登板となったブルージェイズ傘下3Aバッファロー戦では、5回から2番手として登板。先頭から3者連続四球を与え、1死後に押し出し四球。続く1死満塁から犠飛を許したところで降板となった。球速は最速99.8マイル(約160.6キロ)を記録していた。
今後は7日以内にトレードされるかウェーバー公示される。獲得を申し入れる球団がなかった場合はマイナーに留まるか、リリースとなる。去就に注目が集まる。(Full-Count編集部)
2024年07月27日 07:40
斗山ファンのウィンターさんが始球式に登場
韓国の女性アイドルグループ「aespa」(エスパ)のウィンターさんが25日、韓国・ソウルで行われた斗山-キウム戦の始球式に登場した。
2024年07月27日 07:30
ソフトバンクの石塚綜一郎が2軍で好成績を残している
ソフトバンクの石塚綜一郎捕手が24日に支配下登録選手となった。ウエスタン・リーグでは27試合に出場し、50打席以上立った選手のなかではリーグトップの長打率.586、OPS.1.054の成績を残して前半戦を折り返しており、ファンから「早く1軍でみたい」「プロスペクト」などと期待の声があがっている。
石塚はここまでウエスタン・リーグ27試合に出場。打率.310、4本塁打、19打点の好成績を残している。さらに出塁率.468、長打率.586、OPS1.054は50打席以上に立った選手のなかではいずれもリーグトップの数字を誇る。
2019年育成ドラフト1巡目で岩手の黒沢尻工高から入団。捕手登録ながらも、打力が武器で一塁や外野も守っている。
長打力を生かして支配下登録を勝ち取った23歳に対し、SNS上にはファンからの「冗談抜きでスタメンいける」「これは通過点」「捕手王国」「未来の大砲」「十分ポジれる」といった待望の声があがっている。
ソフトバンクでは石塚と同じタイミングで中村亮太投手、三浦瑞樹投手、前田純投手も支配下登録選手となった。(Full-Count編集部)
2024年07月27日 07:21
敵地・アストロズ戦前にキャッチボール
【MLB】アストロズ ー ドジャース(日本時間27日・ヒューストン)
ドジャース・大谷翔平投手は26日(日本時間27日)、敵地・アストロズ戦前にキャッチボールを行った。距離は術後最長となる120フィート(36.6メートル)。
大谷は試合開始前に約25分間キャッチボール。アストロズ本拠地の左翼から中堅にかけて、ときおり助走をつけるなど、高い強度で投げ込んだ。
この日の試合には「1番・指名打者」で出場する。2戦連発32号に期待がかかる。(Full-Count編集部)
2024年07月27日 07:20
2025年の米殿堂入り投票結果は来年1月下旬に発表予定
イチローの殿堂入り投票を巡り米メディアが注目している。米経済誌「フォーブス」のダン・シュロスバーグ記者は「イチローの2025年の野球殿堂への選出は、クーパーズタウンに記録的な観衆を集める可能性がある」と題した記事を寄稿。イチローの殿堂入りは確実としながら、焦点はどれあだけの観客を集めるかという点にあるとした。
MLBでは、今年の殿堂入りセレモニーが22日(日本時間23日)に行われた。しかし、クーパーズタウンの広報ディレクター、クレイグ・ミューダー氏が「1日休みを取り、その後すぐに2025年の準備を始めることになる」と発したとし、早くも関係者の話題は来年の式典へ移ったと言及。イチローが有資格1年目を迎える2025年の殿堂入り投票に向けて、現地では早くも動き出しているという。
また、2025年の式典では歴代最多8万7000人を集めた2007年を超える観客数になる可能性を指摘。その理由として「シアトル・マリナーズで長年スター選手として活躍したイチロー・スズキが、日本生まれの選手として初めて米国野球殿堂入りを果たすことがほぼ確実だからだ。彼は、マリアーノ・リベラ(2019年)に次いで、満票で殿堂入りする2人目の選手になる可能性もある」と記事では綴っている。
日米両国で圧倒的な成績を残した国際的スターとあり、「『日本の首相さえも来るかもしれない。東京の半分を連れてね』と、あるライターは冗談で言った」との話も紹介。加えて「別のライターは、アジアとアメリカの日本のファンがイチローの殿堂入り式典を大統領就任式のように扱うかもしれない」と語ったという。
クーパーズタウンはニューヨーク州中央部にあるこの小さな村で、メインストリートに唯一の信号機と一本の旗竿があり、定住する住民は2000人ほど。毎年、殿堂入り式典になると数万人以上が詰めかける。しかし、イチローの殿堂入り式典となれば「通常のアメリカ生まれの添乗員に加え、初めて通訳を加える必要がある」とも言及された。
イチローは通算3089安打、10年連続ゴールドグラブ&年間200安打など数々の功績を残した。類まれな成績はもちろん、ステロイド時代に一線を画すプレースタイルでも野球観を変え、各種メディアでも殿堂入りは確実、争点は満票か否かとの声が多い。果たしてその結果はーー。投票結果は来年1月下旬に発表が予定されている。(Full-Count編集部)
2024年07月27日 07:10
【ニューヨーク=平沢祐】米大リーグ・メッツは26日、藤浪晋太郎投手(30)をメジャー選手登録の40人枠から外したと発表した。
2024年07月27日 07:00
「ウエスタン、阪神5−2広島」(26日、倉敷マスカットスタジアム)
阪神は球宴明けとなる後半戦を福島の2ランを含む5得点で制し、上々の滑り出しを見せた。
創志学園出身の西純が先発。プロ初の凱旋(がいせん)登板で4勝目を挙げた。8安打ながらも6回2失点としあいを作り、持ち味のフォークを生かして7奪三振とした。九回に登板した漆原は降格後初登板で1安打無失点とアピールした。
打線は相手の失策が絡んで二回に2点を先制。2死二塁から福島がウエスタン1号となるランニング本塁打を放ち、さらに2点を追加した。
和田2軍監督の一問一答は以下の通り。
−福島がランニング本塁打。
「ケインらしいホームランというかね。相手外野手のミスジャッジもあったけど、足がもつれながらしっかりホームまで走って、まあ結果がホームランだったけど、やっぱりまさしくもうヒットの延長みたいな形で、しっかりと。やっぱりあそこの追加点っていうところ、非常に大きい1打だったんで。今日は相手先発、左ピッチャーだけどあえていかしたけど、しっかりと食らいついて追い込まれてからだったけどね。いいバッティングできたね。その1本で終わらずにもう1本打ってたっていうのがね、やっぱりこれは技術の向上にも自信にもつながるしね。右左関係なくいけますよっていうような、そういういいアピールになったんじゃないかな」
−いつもと違う球場でも後半1戦目で1打席目から結果を出せた。
「そういう意味では、1週間ほどゲームが空いたけど、その中でシートしたり実戦に近い形のことをしてきたんで。地方球場っていうこともあるけど、そういう意味ではみんなすんなり球宴明けの1戦目を迎えられて。しっかり1つエラーは出たけどね、エラーは付きもんなんで、地方球場だからこうだったっていうようなプレーはなかったよね」
−先発の西純は凱旋登板。
「状態自体はちょっとね。初回から球もあんまり走ってなかったし、制球っていうところでもちょっと苦労はしてたけど、本当に悪いなりにっていうピッチングができて、しっかり6回まで投げられたんでね。逆に言うと、なんとか持ったっていうような感じだったけど、ちょっとこっち戻ってきてからまだ先発で2戦目かな。あんまり長いイニングを投げられなかったんでね。今日やっと6回投げて、またこの暑さもあったし。大変だったと思うけど、こっからは少しでも多い球数、長いイニングを投げていけるようにやってってほしいね」
−漆原は降格後初登板で1回無失点。
「うん、最初のバッターにヒットは打たれたけど、球の走りもいいしやっぱりマウンドを見てても、1軍で投げてるピッチャーだなっていうような違いはみんなに見せてくれたんで。かなり1軍でも起用されて、しっかり抑えてきてたんでね。ちょっと疲労が取れた感じはあるよね。結構投げてたんでね。そういう意味ではもう一回状態取り戻して、1軍で勝負できる、そういうレベルの状態に戻してほしいね」
−後半1戦目をしっかり勝てたことはチームの勢いに。
「うん、勝ち負け最優先ではないけど、やっぱり勝つことでね。いいものも、また勝って反省点もいろいろ出てくるんで、試合に入るとね。そういう意味では、勝って反省できるっていうのは非常にいいことだと思うんでね。ゲームに入ると勝ちにこだわりながらやっていくんだけど、やっぱり今日みたいな引き締まったゲームが明日以降もできるようにやっていきます」
−明日の先発は。
「伊藤将」
2024年07月27日 06:00
「ヤクルト6−9広島」(26日、神宮球場)
赤ヘルが後半戦白星スタートを決めた。2点を追う二回に矢野雅哉内野手(25)が無死満塁から走者一掃の適時三塁打を放って逆転。伸び盛りの若鯉が奏でた快音が打線爆発ののろしとなり、この回、打者15人の猛攻で2年ぶりに1イニング9点を挙げた。首位・巨人を1ゲーム差でピタリと追走。ここから再び上昇気流に乗っていく。
三塁に到達した矢野は両手を大きく広げ、三塁ベンチに向かって拳を突き上げた。先制された直後の逆転打が、猛攻の合図になった。「狙い球を絞って打席に入れて、いい結果につながった」。価値ある一打で後半戦初戦の白星発進に大きく貢献した。
2点を追う二回無死満塁で打席が巡った。山野とは初対決。「(データとして)曲がり球が多くなるというのがあったので、それを狙った」と攻略への青写真を描いていた。見送った初球スライダーがボールになり、軌道を確認。「イメージと似ていたので、イメージ通りに入れた」。2球目のスライダーを振り抜いた打球は右翼線への適時三塁打。走者一掃の逆転打で、試合の流れを引き寄せた。
これが導火線となり、その後は6連打と打線爆発。野間と小園に適時打が飛び出して山野をKOした。7点目となる右前適時打を放った小園は、前半戦から数えて8試合連続安打。1ボールからの2球目を捉え「チャンスで自分らしく積極的な打撃ができました」と振り返った。この回、打者15人を送り込み、9安打を集めて一挙9得点。左翼スタンドはお祭り騒ぎとなった。
1イニング9得点は今季最多で22年9月10日・ヤクルト戦(神宮)以来2年ぶり。1986年6月3日・大洋戦、2020年7月11日・中日戦で記録した球団記録の1イニング11安打には及ばなかったが、面白いように打線がつながった。新井監督も「いいスタートが切れたと思う。球宴中に各自が調整してくれて、今日の試合を迎えてくれた。それは見ていて伝わりました」と、うなずいた。
逆転打を放った矢野にとって1試合3打点はプロ入り初。自慢の堅守には磨きがかかり、今季は課題の打撃でも成長した姿を示してレギュラーに定着している。前半戦最終戦となった21日・阪神戦でも3安打と躍動。この日も序盤の長打だけで終わらず、八回2死で右中間への二塁打とマルチ安打を記録した。
「前半戦はピッチャーに助けてもらっていることが多かった。後半戦は野手が何とかカバーしてやろうというミーティングもあったので、それが今日出て良かった」と矢野。確かな成長曲線を描く若武者が、真夏の戦いをさらに熱くしていく。
2024年07月27日 06:00
巨人5−2DeNA(セ・リーグ=26日)――巨人が3連勝。
六回に大城卓の適時打で追いつき、八回には岸田の2点二塁打と泉口の適時打で勝ち越した。DeNAはジャクソンが粘りきれず、3連敗となった。
◇
「何とか、みんなが粘ってくれて、こういう試合に持ち込めた」。巨人の阿部監督が、実感を込めて振り返った。先発の赤星が失点しても2度追いつき、終盤に打線が底力を見せた。しぶとくつかんだ勝利だった。
同点の八回。DeNAの先発ジャクソンの球威は100球に迫っても落ちず、巨人打線は、カットボール、チェンジアップと変化球も多彩な右腕に苦しめられていた。突破口を開いたのは2番の吉川。ファウルで粘ってから右越えの二塁打を放つと、ヘルナンデスも四球を選んで、ジャクソンを降板させた。
2番手の中川虎にフォークボールで攻められ、岡本和、大城卓が相次いで三振に倒れたが、坂本はフォークを見極めて四球。そして続く岸田が初球をフルスイングすると、左翼線への2点二塁打に。「フォークが続けて外れて四球となったので、直球が来ると思った」。捕手らしい読みがさえた。
6月下旬まで模索していた上位打線が機能している。同点にした六回も、先頭の吉川の中前打から好機を作り、5番の大城卓がきっちりと走者をかえした。村田総合コーチは「固定した1〜5番でうまく流れを作り、下位にもいいチャンスが巡っている」と、手応えを感じている。
シーズンを首位で折り返したが、阿部監督が「また開幕だと思って、ゼロからスタートする」と宣言して迎えた後半戦。打のキーマンたちが仕事を果たし、白星発進した。(平山一有)
2024年07月27日 05:32
敵地・アストロズ戦に「1番・DH」で出場する
【MLB】アストロズ ー ドジャース(日本時間27日・ヒューストン)
ドジャース・大谷翔平投手は26日(日本時間27日)、敵地・アストロズ戦に「1番・指名打者」で出場する。
2024年07月27日 05:01
「阪神5−1中日」(26日、甲子園球場)
「普通」の岡田野球を聖地の虎党に見せつけた。首位・巨人と3・5差の4位から始まった後半戦。チャンスの数や安打数で相手を下回りながらも効率的な試合運びで快勝した。内容より結果を得た阪神・岡田監督は「後半戦は勝ち負けの勝負になってくる」と胸を張った。
初回、先頭の近本がフルカウントから四球を選ぶと、続く中野が初球で犠打を決めた。1点リードの七回にも、先頭の坂本が中前打で出塁すると、代打・長坂が再び初球に犠打を成功させた。
前半戦では幾度となく犠打の失敗や走塁ミスが繰り返され、「普通」のことができていないと指揮官も指摘していた。この日は2度の犠打が成功し、いずれも得点に結び付いた。「そういうことやでやっぱり。流れいうのがあるからな」と満足そうにうなずいた。
試合前のミーティングでは原点である「つなぎの意識」を再徹底させた。面白いように打線が機能し、12得点で大勝した前半戦最後の21日・広島戦(甲子園)を持ち出し「もう一回、それを基本というか、『つなぐことを思い出して』と選手には言った」と明かした。
DeNAが敗れたため、3位に浮上した。残りは52試合。「もう勝ち負けですよ、後半(戦)はね」と繰り返した。混戦を抜け出し、連覇に手を掛けるためには、「普通」の野球で勝利を拾っていくだけだ。
2024年07月27日 05:01
「阪神5−1中日」(26日、甲子園球場)
こんな勝ち方が見たかった。1点リードの七回2死一、二塁で阪神・森下翔太外野手(23)が左越えに勝利を決定づける7号3ラン。初回に2者連続適時打を放った佐藤輝、大山を含めてクリーンアップが奮闘し、後半戦開幕を勝利で飾った。DeNAを抜いて、3位に浮上した岡田虎。ここからの夏本番、連覇に向かって再進撃といきたい。
勝負強い森下が帰ってきた。“らしい”フルスイングから放たれた白球は、大歓声に乗ってアーチを描き、左翼スタンドへ。後半戦白星発進をたぐり寄せる一発。右手人さし指を掲げながら、ダイヤモンドを一周した。
「この感触をずっと待ってました」
1点差に迫られた七回2死一、二塁。代わったばかりの藤嶋の3球目だった。「ゾーンで勝負してくるかな」とスプリットを思い切り振り抜いた。「完璧なホームランは久々だった」。勝利を決定づける一発は、6月2日・ロッテ戦以来の7号3ラン。甲子園では4月26日・ヤクルト戦以来のアーチとなった。
「チームに迷惑ばっかかけていたんで、1本大きいのが出て良かった」。少しほっとした様子だった。打撃不振により、7月6日に2軍降格。いつ1軍に戻れるか、先も見えなかった。いつも元気な森下だが、今までにないほど暗い顔をしている時もあった。それでもやるしかなかった。「結果を出すしかない」。いつもそう言って自分を奮い立たせた。試合後1時間、鳴尾浜の室内練習場で打ち込むこともあった。
19日に1軍復帰してからも、なかなか結果が伴わなかった。後半戦に突入。試合前にはこうつぶやいた。「今日に合わせてきたので。今日打てればいいかなと。今年はいろんなピッチャーにやられてるので、後半戦から頑張りたい」。熱い思いをバットに乗せた。そして、自身としても、チームとしてもスタートダッシュを決めた。「ああいう期間があったから打撃を見つめ直すことができたので、落ちた期間もプラスに捉えて。今、結果が出れば良かったかなと」。やってきたことは無駄ではなかった。
岡田監督は「結果が出れば自分もこのやり方でいいっていうね、そういうね、気が持てるわけやから。そんなんスイングとしたらまだまだよ」と厳しくも、さらなる奮起を促した。森下は東海大相模の先輩・小笠原からも左前打を放ち、2安打3打点。お立ち台では佐藤輝の横で「アイブラックコンビで頑張っていきたい」と笑った。
そして「ここから勝ちを続けて必ず優勝したいなと思うので、熱い応援これからもよろしくお願いします」とファンに宣言。試合後には「ここからオリンピックに負けないように頑張りたいと思います。言わせられました(笑)」とちゃめっ気たっぷりに報道陣を笑わせた。昨季も夏場に強かった森下。ここから加速し、今年も後半戦の主役となる。
2024年07月27日 05:01
「阪神5−1中日」(26日、甲子園球場)
銀傘に止まったセミの鳴き声は大歓声にかき消された。難攻不落の左腕から口火を切る一打。得意の夏を迎えた阪神・佐藤輝がギアを上げた。
初回。村上が無死二、三塁からクリーンアップを打ち取って無失点でしのいだ。「粘って投げていたので」。右腕の気迫に4番が結果で応えた。
初回2死二塁。小笠原の浮いたスライダーを捉え、鋭い打球を右前に運ぶ。二走・近本の好スライディングもあり、先制打となった。「ランナーを絶対にかえす気持ちで打席に入った。何とか点を取れて良かった」。チームの初回得点は6月16日・ソフトバンク戦以来、26試合ぶり。小笠原からは今季16イニング目にして初得点でもあった。
佐藤輝は続く大山の右前打で二塁から生還。初回の適時打2本は今季初で、2人がアベック打点を記録すれば今季6連勝となった。
六回無死でも中前打を放ち、7試合ぶりのマルチ安打。チームとともに後半戦初戦で最高の滑り出しを見せた。
村上、森下と並んだお立ち台では夏について問われると「好きです」と答えた。「いいんじゃないですか、盛り上がれるんで。寒いよりは」と笑う夏男。実際に昨季も後半戦に圧倒的な成績を残している。
オールスター後の58試合は224打数72安打で打率・321、14本塁打、50打点。本塁打と打点は後半戦だけで半分以上をたたき出した。
「もっともっと“熱い夏”にします」。残り52試合。何度もファンの胸を躍らせることができれば、リーグ連覇が近づいてくる。