2023年05月31日 11:21
女子テニスのイガ・シフィオンテク(Iga Swiatek、ポーランド)が30日、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻がスポーツの世界に「混乱」をもたらしていると話した。 シフィオンテクは仏紙ルモンド(Le Monde)のインタビューで、「実際、選手間には緊張があるし、控室がひどく重い雰囲気のときもある」と明かし、「侵攻の開始時点でテニス界の上層部にリーダーシップが欠けていて、この複雑な状況をどう扱い、どう振る舞うつもりかを一緒に説明できなかった」と発言。ウクライナとロシアの選手が対戦する問題に対して、リーダーシップを発揮できなかった男子プロテニス協会(ATP)と女子テニス協会(WTA)を批判した。 「一番かわいそうなのはウクライナの選手で、彼女たちの気持ちや、何に耐えているかに私たちがもっと気をつけてあげれば、いい方向へ進むと思う」 現在開催中の全仏オープンテニス(French Open 2023)では、シフィオンテクの懸念が現実になり、29日に行われたアリーナ・サバレンカ(Aryna Sabalenka、ベラルーシ)とマルタ・コスチューク(Marta Kostyuk、ウクライナ)の試合では、コスチュークがサバレンカとの試合後の握手を拒否してブーイングを浴びた。 来年のパリ五輪でも、ロシアと同盟国ベラルーシの選手の出場を認めるかが問題になっている。ウクライナの隣国ポーランド出身のシフィオンテクは、両国の五輪参加を支持するかと問われ、「それは私たち選手が決めることではない」と話し、「今はスポーツ界がある種混乱しているから、これ以上は悪化させず、正しい価値観を共有して、侵攻を許さない姿勢をはっきり示すことが何より大切になる」と答えた。■関連記事
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2023年05月31日 10:46
全仏オープンテニス(French Open 2023)は30日、女子シングルス1回戦が行われ、大会第1シードの前回女王イガ・シフィオンテク(Iga Swiatek、ポーランド)は6-4、6-0のストレートでクリスティーナ・ブクサ(Cristina Bucsa、スペイン)を下し、2回戦に進出した。 女子では16年ぶりの大会連覇を目指すシフィオンテクは、序盤につまずいたが立ち直って勝利した。世界ランキング1位だが、今大会の結果次第ではアリーナ・サバレンカ(Aryna Sabalenka)かエレナ・ルバキナ(Elena Rybakina、カザフスタン)にトップを明け渡す可能性がある。 全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2023)覇者で第4シードのルバキナは、10代のブレンダ・フルビルトバ(Brenda Fruhvirtova、チェコ)に6-4、6-2で勝利し、シフィオンテクへのプレッシャーをかけ続けている。 また、昨年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2022)と全米オープン(US Open Tennis Championships 2022)で準優勝した第7シードのオンス・ジャバー(Ons Jabeur、チュニジア)も、6-4、6-1で前週WTAツアー初優勝を飾ったルシア・ブロンゼッティ(Lucia Bronzetti、イタリア)に快勝した。 ロシア出身の16歳で、予選を勝ち上がってきたミラ・アンドレーワ(Mirra Andreeva)は、四大大会(グランドスラム)本戦デビューでアリソン・リスク・アムリトラジ(Alison Riske Amritraj、米国)に6-2、6-1で勝利した。 前回ファイナリストで第6シードのココ・ガウフ(Coco Gauff、米国)は、苦しみながらも3-6、6-1、6-2でレベッカ・マサロバ(Rebecca Masarova、スペイン)を退けたが、2021年大会女王で第13シードのバルボラ・クレイチコバ(Barbora Krejcikova、チェコ)は2-6、4-6でレシヤ・ツレンコ(Lesia Tsurenko、ウクライナ)に敗れ、2年連続の初戦敗退となった。■関連記事
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2023年05月31日 10:07
全仏オープンテニス(French Open 2023)は30日、男子シングルス1回戦が行われ、大会第22シードのアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)は7-6(8-6)、7-6(7-0)、6-1でロイド・ハリス(Lloyd Harris、南アフリカ)を下し、ローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)復帰戦を白星で飾った。 昨年の全仏準決勝のラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)戦で足首に重傷を負い試合を棄権したズベレフは、その後のシーズンを棒に振っていた。 前回大会は第3シードだったものの、ツアー復帰後は好調を取り戻すのに苦しんで今年は22シードにとどまったズベレフだったが、それでもストレートの勝利でハリスを寄せ付けなかった。2回戦ではアレックス・モルチャン(Alex Molcan、スロバキア)との対戦が決定。6年連続の3回戦進出を目指す。 一方、第6シードのホルガー・ルーネ(Holger Rune、デンマーク)は6-4、3-6、7-6(7-2)、6-2でクリストファー・ユーバンクス(Christopher Eubanks、米国)を下し、勝ち上がりを決めた。第2セットを落とし、続く第3セットも厳しいプレッシャーにさらされたルーネだったが、タフなテストを乗り越えた。 昨年のパリ・マスターズ(Rolex Paris Masters 2022)でノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)を下して優勝を果たしたルーネは、今クレーシーズンではモンテカルロ・マスターズ(Monte-Carlo Rolex Masters 2023)とイタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2023)で決勝に進出。イタリア国際の準々決勝でもジョコビッチに勝利している。 2回戦の相手はベテランのガエル・モンフィス(Gael Monfils、フランス)に決定。モンフィスは3-6、6-3、7-5、1-6、7-5でセバスティアン・バエス(Sebastian Baez、アルゼンチン)に勝利した。 また、第9シードのテイラー・フリッツ(Taylor Fritz、米国)は6-2、6-1、6-1でマイケル・モー(Michael Mmoh、米国)に勝利している。■関連記事
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2023年05月31日 09:23
全仏オープンテニス(French Open 2023)は30日、男子シングルス1回戦が行われ、ダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev)は6-7(5-7)、7-6(8-6)、6-2、3-6、4-6で予選勝者のチアゴ・ザイブチ・ビウチ(Thiago Seyboth Wild、ブラジル)に敗れ、ショッキングな初戦敗退に終わった。
2023年05月31日 08:32
全仏オープンテニス(French Open 2023)は30日、男子シングルス1回戦が行われ、大会第27シードの西岡良仁(Yoshihito Nishioka)は1-6、3-6、6-4、6-3、6-3でJJ・ウルフ(J.J. Wolf、米国)から逆転勝ちを収め、2回戦進出を決めた。■関連記事
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2023年05月30日 12:47
全仏オープンテニス(French Open 2023)は29日、男子シングルス1回戦が行われ、元大会覇者のスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)は38歳という年齢を振り払い、4時間35分に及んだアルベルト・ラモス・ビノラス(Albert Ramos-Vinolas、スペイン)との激闘を7-6(7-5)、6-4、6-7(2-7)、1-6、6-4で制して2回戦に駒を進めた。 現在世界ランキング89位につけるワウリンカは、ローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)では2020年大会以来の白星を飾り、次戦はタナシ・コキナキス(Thanasi Kokkinakis、オーストラリア)を迎え撃つことになった。 14番コートでワウリンカは、76本のウイナーたたき込んだ一方で79本のアンフォーストエラーを記録。タイトルを獲得した2015年大会を思い起こさせる全力攻撃を披露した。 フルセットの熱戦を制したワウリンカは「プレーを続ける大きな理由の一つは、こういう感情を追体験するところにある」とし、「きょうもまた多くのファンから声援を受けて特別な日になった。ファンのおかげで試合に集中できたし、戦い続けることができた」と述べた。■関連記事
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2023年05月30日 12:14
男子テニスのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は29日、全仏オープン(French Open 2023)の試合後にカメラに向かって「コソボはセルビアの心臓だ。暴力をやめろ」と記し、物議を醸した。コソボ北部では現在、セルビア系住民と警察の衝突で緊張が高まっている。 セルビアの首都ベオグラード出身のジョコビッチは、この日コート・フィリップ・シャトリエ(Court Philippe-Chatrier)で臨んだアレクサンダル・コバチェビッチ(Aleksandar Kovacevic、米国)との1回戦で勝利すると、セルビア語でこのメッセージを書いた。 セルビアのメディアに対しては「コソボはわれわれの発祥の地であり、拠点であり、わが国にとって最も重要な中心地だ。カメラに向かってそう書いた理由はたくさんある」と述べた。 コソボ北部では先月、セルビア系住民が選挙をボイコットして有権者の3.5パーセント以下というわずかな投票率となったにもかかわらず、アルバニア系住民が地元議会の主導権を握ることになった。 こうした民族間の緊張が高まっている中で、選出されたばかりのアルバニア系市長の排除を要求してセルビア系住民がこの日再び警察と衝突。北大西洋条約機構(NATO)主導の平和維持軍が鎮圧に乗り出し、その際に兵士約25人とデモ隊50人以上が負傷した。 ジョコビッチは「自分は政治家ではないし、政治的議論に関わるつもりはない。これはとても繊細な話題だ」とした上で、「もちろん、コソボでの出来事や、わが民族が地方議会から実質的に排除されたやり方を目の当たりにして、セルビア人としてとても心を痛めている」と語った。「公人としてだけでなく、コソボで生まれた男の息子として、同胞とセルビアへの包括的な支援を表明するさらなる責任を感じている」 ■関連記事
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2023年05月30日 11:16
全仏オープンテニス(French Open 2023)は29日、男子シングルス1回戦が行われ、中国の張之臻(Zhang Zhizhen、ジャン・ジジェン)は6-1、4-1とリードしたところでドゥサン・ラヨビッチ(Dusan Lajovic、セルビア)がけがで途中棄権したため、中国男子勢では86年ぶりとなる大会白星を記録した。
2023年05月30日 10:04
全仏オープンテニス(French Open 2023)は29日、女子シングルス1回戦が行われ、ウクライナのエリナ・スビトリーナ(Elina Svitolina)は、昨年大会ベスト4で第26シードのマルティナ・トレヴィザン(Martina Trevisan、イタリア)を6-2、6-2で下し、2022年全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2022)以来となる四大大会(グランドスラム)の初戦を白星で飾った。 元世界ランキング3位のスビトリーナは、出産に加え、ロシアによる母国への侵攻による心身の疲労を理由に競技から離れていたが、最近になってツアーに復帰した。この日の試合後には、「こうした瞬間というのは、とても低いレベルでの小さな勝利であっても、ウクライナの人々に喜びをもたらす」と語った。 第5シードのキャロリン・ガルシア(Caroline Garcia、フランス)は、中国の王曦雨(Wang Xiyu)を7-6(7-4)、4-6、6-4を下し、地元ファンの声援に応えた。 全仏準優勝の実績を持つスローン・スティーブンズ(Sloane Stephens、米国)は、第16シードのカロリーナ・プリスコバ(Karolina Pliskova、チェコ)を6-0、6-4で撃破。2021年大会の準優勝者アナスタシア・パフリュチェンコワ(Anastasia Pavlyuchenkova)は、リンダ・フルビルトバ(Linda Fruhvirtova、チェコ)に6-2、6-2で勝利した。■関連記事
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2023年05月30日 09:29
全仏オープンテニス(French Open 2023)は29日、男子シングルス1回戦が行われ、男子歴代最多となる四大大会(グランドスラム)通算23勝目を目指すノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)と自身2度目のグランドスラム制覇を狙うカルロス・アルカラス(Carlos Alcaraz、スペイン)が、ともにストレートで初戦を突破した。 ローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)で2度の優勝を誇る大会第3シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は、コート・フィリップ・シャトリエ(Court Philippe-Chatrier)での大会初戦でアレクサンダル・コバチェビッチ(Aleksandar Kovacevic、米国)を迎え撃ち、終盤の追い上げを制して6-3、6-2、7-6(7-1)で勝利を収めた。2回戦では、これまで4戦負けなしと相性の良いマートン・フチョビッチ(Marton Fucsovics、ハンガリー)と対戦する。 第1シードのアルカラスは、これがグランドスラム初出場となる予選勝者のフラビオ・コボッリ(Flavio Cobolli、イタリア)に手こずる場面がありながらも、力強いショットを繰り出すなどして6-0、6-2、7-5で圧勝。2回戦の相手はダニエル太郎(Taro Daniel)に決まった。 今大会ではラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)が不在の中で、優勝候補の筆頭に立つアルカラスは、このまま順当に勝ち進めば準決勝でジョコビッチと激突する。 その他では、第10シードのフェリックス・オジェ・アリアシム(Felix Auger-Aliassime、カナダ)が4-6、4-6、3-6でファビオ・フォニーニ(Fabio Fognini、イタリア)に屈し、ローラン・ギャロス4度目の出場にして3度目の初戦敗退を喫した。 第14シードのキャメロン・ノーリー(Cameron Norrie、英国)は、地元ファンが応援するワイルドカード(主催者推薦)のブノワ・ペール(Benoit Paire、フランス)とコート・スザンヌ・ランラン(Court Suzanne Lenglen)で対戦し、フルセットの激闘の末に7-5、4-6、3-6、6-1、6-4で勝ち抜けた。■関連記事
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2023年05月30日 08:29
全仏オープンテニス(French Open 2023)は29日、女子シングルス1回戦が行われ、日比野菜緒(Nao Hibino)は3-6、6-3、4-6でアンナ・レナ・フリードサム(Anna-Lena Friedsam、ドイツ)に敗れた。■関連記事
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2023年05月30日 08:14
全仏オープンテニス(French Open 2023)は29日、男子シングルス1回戦が行われ、ダニエル太郎(Taro Daniel)は6-0、6-2、6-4でクリストファー・オコネル(Christopher O'Connell、オーストラリア)からストレート勝ちを収め、2回戦に進出した。
2023年05月29日 11:38
全仏オープンテニス(French Open 2023)は28日、男女シングルス1回戦が行われ、男子では大会第5シードのステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)や第7シードのアンドレイ・ルブレフ(Andrey Rublev)が初戦突破を果たした。 2021年大会準優勝のチチパスは7-5、6-3、4-6、7-6(9-7)で世界ランキング455位のイリ・ベセリ(Jiri Vesely、チェコ)に勝利。モンテカルロ・マスターズ(Monte-Carlo Rolex Masters 2023)覇者のルブレフもラスロ・ジェレ(Laslo Djere、セルビア)を6-1、3-6、6-3、6-4で退けた。 女子では2021年のベスト4で今大会第8シードのマリア・サッカリ(Maria Sakkari、ギリシャ)が6-7(5-7)、5-7でカロリーナ・ムチョバ(Karolina Muchova、チェコ)に敗れ、初戦敗退となった。 世界ランク43位のムチョバは昨年の2回戦でもサッカリを破っており、これで四大大会(グランドスラム)ではトップ10選手を相手に4連勝となった。 第3シードのジェシカ・ペグラ(Jessica Pegula)は、ダニエル・コリンズ(Danielle Collins)との米国勢対決を6-4、6-2で制した。■関連記事
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2023年05月29日 10:31
28日に開幕した全仏オープンテニス(French Open 2023)の女子シングルス1回戦で、ベラルーシのアリーナ・サバレンカ(Aryna Sabalenka)との試合後の握手を拒否したウクライナのマルタ・コスチューク(Marta Kostyuk)に対して、観客がやじとブーイングを浴びせる出来事があった。 コスチュークは以前から、母国ウクライナに侵攻したロシア、さらに同盟国ベラルーシ出身の選手が大会出場を続けていることを激しく批判しており、昨年の全米オープン(US Open Tennis Championships 2022)でもベラルーシのビクトリア・アザレンカ(Victoria Azarenka)との握手を拒否。今回もサバレンカと握手はしないと事前に宣言していた。 コスチュークは観客の行動に疑問を呈し、「10年後、戦争が終わったときの人々の反応を見てみたい。彼らの行為を良くは思わないだろう」と話すと、「予想外だった。みんな恥ずかしいと思うべきだ」と続けた。 サバレンカは対戦が決まり、握手拒否の意向を知った時点で「憎まれていても仕方ない」と話し、さらに「ロシアの選手も、ベラルーシの選手も、誰も戦争を支持してなどいない」と主張していた。 しかしコスチュークは「彼女が個人として、不支持を表明するのは聞いたことがない」「戦争を支持しているテニス選手がいるのを個人的に知っている」と反論すると、「世界の無数の人が目にするプラットフォームを持っている中で、この世で最も重要な話題について自分の意見を言う責任を回避しているのだから、尊重はできない」とコメント。「アリーナ・サバレンカや、誰か選手を憎んでいると言ったことはない。ただ、彼女の姿勢を尊重できないだけ」と述べた。 一方のサバレンカは、「最初は自分に向けられたブーイングかと思った」と困惑したことを明かしつつ、「私たちと握手をしたら、ウクライナ側から何をされるか分からない」とコスチュークの態度に理解を示した。「個人に向けた行為ではないのも分かっている。彼女があんなふうな去り方をしなければならなかったのはおかしい」 試合は世界ランキング2位で、全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2023)女王のサバレンカが6-3、6-2で快勝し、自身初の全仏2週目の進出へ向けて好調な滑り出しを切った。 ■関連記事
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2023年05月28日 14:44
男子テニスのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は、股関節のけがのため、驚異的な強さを誇る全仏オープン(French Open 2023、28日開幕)を今年は初めて欠場する。初出場した18年前の全仏でナダルの最初の対戦相手となったドイツのラース・ブルクスミュラー(Lars Burgsmuller)氏(47)は、ナダルは当時から「異次元」だったと振り返った。 ナダルが全仏で通算14回優勝するのはまだ先の話だった2005年大会に、当時29歳で世界ランキング96位につけていたブルクスミュラー氏は、18歳だったナダルと1回戦で顔を合わせた。「彼が次の大物だという話は、あちらこちらで耳にしていた」という中で、試合は1-6、6-7、1-6で敗れたが、第2セットではナダルをタイブレークまで追い詰めた。 現在は居住地の独エッセン(Essen)で放射線科医を務めるブルクスミュラー氏。試合の結果には失望したが、偉業の始まりを目撃している実感があったという。「何のねたみも持たずに、とにかく彼のプレーが異次元であると認めざるを得なかった」。ナダルの才能は確信したが、初出場だった同大会でそのまま優勝したことには驚いたとも話した。 その後の17年間で、ナダルは全仏史上最多14回の優勝を果たし、大会通算115試合を戦って許した黒星はわずかに三つ。四大大会(グランドスラム)では男子歴代最多タイとなる22個のタイトルを獲得した。■関連記事
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