2024年04月25日 04:00
『MIrror』によると、プレミアリーグの同じチームに所属する19歳の選手2人がレイプ容疑で逮捕されたようだ。 選手の1人は、暴行とレイプの幇助、加害の疑いで拘束された。尋問の後、翌日にチームメイトから2人目の逮捕者が出たという。なお、この選手がどこの誰であるのか、名前は明らかになっていない。 同紙によると警察は「レイプの報告を受け、警官は2人の男性を逮捕した」と語ったという。現在は尋問が終了し、さらなる問い合わせがあるまで保釈したことがわかっている。 2人の選手が所属するクラブは、すでに次のステップについて話し合いが進んでいると主張している。ただ現時点では警察の捜査の結果が出ているわけではない。2人の選手に試合出場停止などの処分が下されるのかは定かではない。 クラブは、「現在この問題は警察の手に委ねられているため、クラブはこの段階でこれ以上のコメントはできない」と語っているようだ。
2024年05月04日 18:05
最近、アーセナルのブラジル代表FWガブリエウ・ジェズスが、クラブ公式によるインタビューで「練習で対戦するのが最も難しいのは誰ですか?」と質問を受け、冨安健洋とガブリエウ・マガリャンイスの名前を挙げたのが話題となった。
これを受けて、英メディア『THE BOOT ROOM』は「アーセナルのトレーニングセッションではボールを扱う時間は一秒たりともない。どのようなものなのか、我々には想像もつかない」と綴っている。
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そして、日本代表DFについて、こう称えている。
「トミヤスが言及されたのは興味深い。日本代表はアーセナルでは縁の下の力持ちのような存在だが、ジェズスが言うように、この(移籍金が)1700万ポンドの男はチーム内で最も強力なディフェンダーの一人であり、どんなストライカーにとっても恐ろしい存在だ」
同僚が苦戦するのも納得できるという評価だ。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
2024年05月04日 17:35
U-23日本代表は現地時間5月3日、U-23アジアカップの決勝で、U-23ウズベキスタン代表と対戦。1−0で接戦をモノにし、4大会ぶり2回目の優勝を成し遂げると同時に、同じ相手に0−2で敗れた前回大会準決勝の雪辱を果たした。
アジア制覇に大きく貢献したのが、小久保玲央ブライアン(ベンフィカ)だ。90+1分に山田楓喜(東京ヴェルディ)がついにゴールを奪った直後、関根大輝(柏レイソル)がハンドでPKを与えるも、頼れる背番号1が渾身のストップ。大ピンチを防ぎ、歓喜と感動をもたらした。
圧巻のパフォーマンスに日本中から賛辞が寄せられるなか、ポルトガル紙『Record』もベンフィカGKの活躍に大注目。「コクボがPKをセーブし、日本のU-23アジアカップ優勝の立役者になった」と銘打った記事で、次のように伝えている。
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「偉業に最も貢献した人物の1人がレオ・コクボだ。この23歳のベンフィカBチームのキーパーは、90+10分にPKをセーブし、ウズベキスタン相手に1−0での勝利に導いた。誰もが延長戦にもつれ込むだろうと思ったその時、失点を防ぎ、日本の勝利を決定づけたのである」
小久保は柏U-18在籍時、アルカスカップで大会最優秀GKに。その活躍が高く評価され、2019年1月にベンフィカ入りした。いまだトップチームでのプレー機会はないものの、世界最高峰の舞台チャンピオンズリーグでのベンチ入りを経験している。
成長著しい守護神は勢いそのままに、ポルトガルの名門でトップデビューを果たせるか。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
2024年05月04日 17:16
パリ五輪のアジア最終予選を兼ねたU-23アジアカップは、現地5月3日に決勝が行なわれ、大岩剛監督が率いるU-23日本代表がウズベキスタンに1−0で勝利。2016年以来4大会ぶり2度目の優勝を成し遂げた。
大岩ジャパンがアジア王者としてパリ五輪に乗り込む一方、優勝候補の一角だった韓国は、準々決勝で格下のインドネシアにまさかの敗戦。10大会連続出場を逃している。
この結果を嘆いたのが、韓国メディア『ヘラルド経済』だ。「韓国とは違う。日本がU-23アジアカップで8年ぶりに優勝」と報じている。
【PHOTO】U-23日本代表のウズベク戦出場16選手&監督の採点・寸評。PKストップのGK小久保をMOMに。決勝弾の山田楓も高評価
同メディアは、アジア1位となったため、日本が本選ではパラグアイ、マリ、イスラエルと対戦する点に触れ、「平穏なグループを勝ち取った」と伝えた。
また、自国の予選敗退については、「人気スポーツのサッカー代表までオリンピックに不参加となり、今回の五輪の興行収入に赤信号が点灯した」と悲嘆している。
国内での盛り上がりに影響があると見ているようだ。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
2024年05月04日 17:00
カタールで行われたAFC U23アジアカップで見事に優勝を成し遂げたU-23日本代表。
2024年05月04日 16:41
日産スタジアムで5月3日に行なわれたJ1リーグ第11節で、横浜F・マリノスとジュビロ磐田が1−1で引き分けた。64分に均衡を破ったのは横浜で、FWアンデルソン・ロペスが、今季6点目を押し込んだ。粘る磐田は84分、FWマテウス・ペイショットが起死回生の同点ゴールを決めて、勝点1を持ち帰ることができた。
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横浜のハリー・キューウェル監督は試合後の記者会見で開口一番「Disappointed(がっかりした)」と苦渋をにじませた。攻撃サッカーが自慢のチームが18本のシュートを放ちながらも1点止まり。前半については「動きが受け身だった」「愚かなミスを犯していた」「創造性もなかった」と、否定的な表現ばかりが口をついて出た。
「能動的な自分たちのサッカー」という自負がある。仕掛けて得点チャンスを作り、「2点目、3点目を奪いに行くのが自分たちの良さであり、目ざしているスタイル」。それだけに「決めるべきチャンスを作り出していながら決め切れない」。そこに「悔しさ、歯がゆさ」を感じている。
キューウェル監督のプライドは、磐田の攻めを振り返った際にも表れていた。「ジュビロはゴール前50メートルやサイドから『頼むぞ』といった感じのボールを入れてくる」。その同点ゴールについても、半ば運頼みの「ハーフチャンス」と捉え、それがさらに悔しさを増幅させたのだろう。自陣左サイドからMF上原力也に上げられたクロスを、マテウス・ペイショットがヘディングで合わせた。
もっとも、磐田側からの見方は異なる。「(上原)力也のクロスはファーに流れてくることを日頃から感じていたので、そこにポジションを取った」とマテウス・ペイショット。ハーフチャンスではなく、普段からの練習で互いの特徴を把握し、しっかり構築されたプレーであることを強調した。
横浜の先制ゴールも、やはりクロスから生まれた。FWヤン・マテウスからのボールをアンデルソン・ロペスが頭で合わせ、GK川島永嗣が弾いたところを押し込んだもの。ピンポイントのクロスを長身センターフォワードの頭に合わせるという古典的な攻めが、ポゼッションや崩しがクローズアップされる現代サッカーにあって、依然として有効な手段であることを知らしめた一戦でもあった。
取材・文●石川 聡
2024年05月04日 16:38
日本人6選手が所属するシント=トロイデンは現地5月3日、ベルギー1部リーグのプレーオフ2第7節でウェステルローと敵地で対戦。2−2で引き分けた。
この試合でチームの全得点に絡んだのが伊藤涼太郎だ。開始8分、ペナルティアーク手前で右足を振り抜き、鋭いシュートを突き刺して先制点を挙げる。1−2と逆転されて迎えた69分には、正確無比なスルーパスでアドリアーノ・ベルタッチーニの同点弾を演出した。
【動画】ミドルをズドン! スルーパスをビシッ! STVV伊藤が1G1Aの活躍
今季7点目となるゴールに加えて、アシストも記録。抜群の存在感を発揮した26歳アタッカーに、SNS上では「まじでミドルうまい」「やっぱ涼太郎はレベチだったなぁ」「モンスター級の選手になりそう」「活躍してんなぁ」「代表また呼ばれて欲しい」「夏のステップアップに期待」といった声があがった。
同日には、チームメイトの藤田譲瑠チマ、山本理仁が大岩ジャパンの一員として参戦したU-23アジアカップで優勝。伊藤は「おめでたいですし、彼らなら必ず優勝してくれるだろうと思って、僕たちも送り出した」と祝福。「彼らもホッとしていると思うし、まだシーズンは終わっていないので、オリンピック前に帰ってきて、チームで良い競争ができるように頑張りたい」と意気込んだ。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
2024年05月04日 16:31
ヴァンフォーレ甲府は4日、DF孫大河とMF木村卓斗の負傷について報告した。
今回の発表によると、孫は先月27日のJ2リーグ第12節愛媛FC戦で、木村は今月1日のトレーニングで、それぞれ負傷したとのことだ。前者は左膝前十字じん帯部分損傷と左外側半月板損傷と診断され、全治は約6〜8週間。後者は左膝後外側支持機構損傷で、全治は約8〜10週間が見込まれていることを明らかにしている。
1999年6月13日生まれの孫は現在24歳。2022年にサガン鳥栖でプロキャリアを始めると、ツエーゲン金沢へのレンタル移籍を途中に挟み、今シーズンにヴァンフォーレ甲府に加入。ここまでのJ2リーグで8試合に出場していた。
2000年5月16日生まれの木村は現在23歳。横浜F・マリノスの育成組織出身で、明治大学を経由する形で2023年にトップチームに入団。ヴァンフォーレ甲府にレンタル移籍加入した今シーズンは、ここまで公式戦13試合に出場し2得点1アシストを記録するなど、好調を維持していた。
2024年05月04日 16:05
2月に腰を痛めたことで今シーズンを終えることになった三笘薫。
2024年05月04日 16:00
アーセナルの指揮官ミケル・アルテタは今夏の去就が騒がれているガブリエウ・ジェズスとオレクサンドル・ジンチェンコについて言及した。
今シーズンも昨シーズン同様にマンチェスター・シティとリヴァプールとのタイトル争いを繰り広げているアーセナル。CLでもラウンド8に進んだ同クラブはさらなるレベルアップを図るために今夏にも積極的な補強に動くことが予想されている。
そんななか、去就が注目されていたのは昨シーズンよりアーセナルでプレイするジェズスとジンチェンコだ。アルテタがシティから連れてきた2人は昨シーズン、アーセナルをステップアップさせるために奮闘。新たな風をもたらした。しかし今季、ジェズスはプレミア4ゴールに留まり、さらに怪我に悩まされるシーズンを送り、ジンチェンコも守備面を指摘され、絶対的な存在ではなくなりつつある。
プレミアリーグ第36節のボーンマス戦を前に、「ジェズスとジンチェンコがあまり必要とされていないのは、チームの進歩の証なのか」と、問われたアルテタは2人の重要性を主張している。
「いいえ。彼らはチームにとって非常に重要な選手だ。彼らの貢献は非常に重要であり、彼らがいてくれて本当に良かった。彼らは確かに、プロセスを加速させ、信念を生み出すのに手助けしてくれた2人の選手であり、彼らの存在は成功のために非常に重要だった」(英『The Athletic』より)
アルテタは2人の重要性を主張したが、新たなストライカー獲得が濃厚なチームの中でジェズスは結果を残す必要があり、ジンチェンコもユリエン・ティンバーが完全復活したら、来季は出場時間に悩まされるかもしれない。急速な成長を見せるアーセナルの中で2人もさらなる成長が求められるだろう。
2024年05月04日 15:45
アスレティック・ビルバオのGKウナイ・シモンが、3日のヘタフェ戦を振り返った。同日、スペイン紙『アス』が伝えている。
「彼を祝福する。全てにおいて素晴らしく、信じられないようなセーブをした」と、相手のハイメ・マタまでもが賛辞を送ったのが、3日のラ・リーガ第34節ヘタフェ戦で神がかったウナイ・シモンだ。このスペインナンバーワン守護神は、58分に、ミスからカウンターを喰らいかけた場面で本能的に手でボールを止めて1発レッドとなったイェライ・アルバレスを、78分には、スリップした弾みで相手選手を倒してダブルイエローとなったアイトール・パレデスを失ったものの、計34本のシュート浴びながらクリーンシートを達成。メイソン・グリーンウッドのPKストップは、勝ち点3を手繰り寄せるシーンだった。両CBの退場と、判定に異議を唱えたエルネスト・バルベルデ監督の退席というアクシデンタルな試合において、2−0の勝利の立役者となっている。
試合後、U・シモンは両CBの退場に関して「明白だった」と主張。最後は4−4−0のブロックで耐え切ったが、同選手は「結局、あのような罰を受けたことで、僕たちは苦しまなければならなくなった。もっといい試合ができたかもしれないけど、2人が退場した中で重要だったのは勝つことであり、チームにとって大きな通過点」と省察。続けて「1人、2人と減っていった状況では、高い位置からプレスをかけることはできない。以前のオサスナ戦(ラ・リーガ第2節)で退場者を出した経験が、教訓となったよ」と“苦しみ方”を知っていたことがカギだったと語った。
これで5試合ぶりの白星となり、チャンピオンズリーグ出場圏内浮上の望みを繋いだアスレティック・ビルバオ。シーズン16度目のクリーンシートを達成した、サモラ賞(ラ・リーガにおけるGKの個人賞)レーストップの守護神は「僕らGKの役割は、止められるものは全て止めるということ。ただ、いくつかのプレーで誤った判断をしてしまった」としつつも、「ゴールは観客に喜びを与えてくれるものだから、そういう人たちにとっては、GKはさながら映画の悪役みたいだろうね」と告白。さらに、「サモラ賞? それについては考えていないよ。あと4試合もクリーンシートを目指すことができる。大事なのは、勝ち点3を得ることだ」とゴールを守護する理由は“チームの勝利のため”と強調している。
アスレティック・ビルバオは次節、本拠地『サン・マメス』にオサスナを迎える。しかし、今節退場した両CBが出場停止となる他、負傷離脱中のダニ・ヴィヴィアンも間に合うかは怪しいところ。開幕前から同ポジションの層の薄さが懸念点に挙げられていたが、ここにきてそれが的中する形となっている。
2024年05月04日 15:40
サッカードイツ・ブンデスリーガ1部、バイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)の指揮官を今季限りで退任することになっているトーマス・トゥヘル(Thomas Tuchel)監督は3日、自身の後任探しが続いている中で、続投の可能性も視野に入れていることを示唆した。
現在バイエルンは次期監督を探しているが、前日には候補に挙がっていたオーストリア代表のラルフ・ラングニック(Ralf Rangnick)監督が続投を表明した。また、バイヤー・レバークーゼン(Bayer Leverkusen)を今季優勝に導いたシャビ・アロンソ(Xabi Alonso)監督や、ドイツ代表のユリアン・ナーゲルスマン(Julian Nagelsmann)監督も、バイエルンからのオファーを断ったと伝えられている。
トゥヘル監督は2月に今季終了後の退任でバイエルンと合意したが、当時から続投の希望を公言していた。
3位VfBシュツットガルト(VfB Stuttgart)とのリーグ戦を翌日に控えたこの日の会見では、今夏に退任する予定に変わりはないとしつつ、「何でも起こり得る」と発言した。
また、有力候補が何人もオファーを断ったことを受け、もはやバイエルンの監督は魅力的ではないのかと聞かれると、「自分にとっては十分に魅力的だった。そうでなければ、今は自分が監督なので、あまり話したくない。われわれの目の前には魅力的な仕事がある」と答えた。
今季はリーグ12連覇を逃したバイエルンだが、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2023-24)では準決勝まで勝ち残っている。レアル・マドリード(Real Madrid、スペイン)とホームでの第1戦を2-2で引き分け、8日には第2戦を控えている。
トゥヘル監督は、次期監督をめぐる不透明な状況が続けば選手たちにとって気が散る要因になりかねないとした一方で、「彼らがここからの5日以内に知りたがるとは思えない」と話し、「選手たちはあすの試合に集中している。それに水曜日(8日)の第2戦が自分にとって最優先事項だ」と述べた。
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2024年05月04日 15:38
遠藤航が来季もリバプールのユニホームを着るかは分からないという。
2024年05月04日 15:33
トロフィーを掲げた背番号8は、とびっきりの笑顔で仲間たちと喜びを分かち合った。そこに緊張や重圧から解放された雰囲気は微塵もない。安堵感とも違う。ただただ最高の瞬間に酔いしれた。
5月3日に行なわれたU-23アジアカップの決勝。日本はウズベキスタンを1−0でくだし、4大会ぶり2度目の優勝を飾った。
誰かひとりのおかげでアジアの頂点に立ったわけではない。23人の選手だけでなく、スタッフも含めて全員の力で勝ち取った勲章だが、“キャプテン・藤田譲瑠チマ(シント=トロイデン)”の存在なくして、覇権奪回は成し得なかっただろう。
2年前の2022年3月に立ち上がったパリ五輪世代のチームにおいて、発足当初からリーダー役に指名されていたのが藤田だった。大岩剛監督は明確にキャプテンを指名せず、試合毎に決めるスタイルを採用。それでも藤田は先発起用されれば、ほとんどのゲームで腕章を巻いていた。
16強入りした2019年のU-17ワールドカップも経験しており、メンバーの中で国際舞台での経験値は高い。中止となった21年のU-20ワールドカップでも出場していればキャプテンを務めていたはずで、物事を冷静に見る視点や、誰に対しても意見を言える性格は、まさにリーダータイプだ。
21年の東京五輪では事前合宿にトレーニングパートナーとして参加し、DF中山雄太(ハダースフィールド)やDF板倉滉(ボルシアMG)らが本音で議論しながらチームがまとまっていく様子を間近に見ていた。貴重な時間を共有できた点も含めて、パリ五輪世代で最もキャプテンに相応しい人材だったからこそリーダー役を任された。
「本気でサッカーの話をできる選手が少ない」と嘆いた時期もあったが、創意工夫をしながらチームをまとめ上げてきた。
正式にキャプテンに指名された今回のU-23アジア杯では、先達の助言をしっかりと聞き入れた。開催地カタールでプレーする日本代表のCB谷口彰悟(アル・ラーヤン)が開幕前にチームの激励に訪れ、その際に選手間ミーティングの重要性を説き、藤田もこれを実施する。
グループステージ(GS)最終節で韓国に0−1で敗れたタイミングで開催し、チームの心をひとつにさせた。要所でリーダーシップを発揮するなど、その振る舞いはまさに頼れるキャプテンだった。
自身のパフォーマンスもずば抜けており、GS第2節のUAE戦を除く5試合でピッチに立ち、そのうち4試合にフル出場。準々決勝のカタール戦(4−2)は120分を戦ったが、以降も疲労を感じさせないプレーで攻守のリンクマンとして奮闘する。
準決勝のイラク戦(2−0)では、鮮やかなフィードと正確なワンタッチパスで2アシストをマーク。決勝のウズベキスタン戦でも劣勢を強いられるなかで、中盤の底でピンチの芽を潰しながら、攻撃の起点となって勝利に貢献。山田楓喜の決勝点も、藤田の鋭い縦パスが起点となった。
質の高いパフォーマンスを示し続けた男は、大会MVPに輝く。決勝後のセレモニーでその名が読み上げられると、チームメイトから手荒い祝福を受けた。
【PHOTO】U-23日本代表のウズベク戦出場16選手&監督の採点・寸評。PKストップのGK小久保をMOMに。決勝弾の山田楓も高評価
ただ、藤田は優勝もMVP受賞も、自分の力ではないと感じている。優勝という結果自体には「率直に嬉しいでいっぱい」と笑顔を見せたが、自身の話になると冷静に言葉を紡いだ。
「MVPなんですけど、これはチームとして受け取ったもの。自分だけが受賞したと思わずに、チームのみんなに感謝したい」
確かにリーダーシップは発揮したかもしれない。だが、周りに支えられていたという想いが強いからこそ、仲間に対する想いが言葉になって表われた。それは次のコメントからも読み取れる。
「(キャプテンとして)本当に何もやっていなくて、選手ミーティングをやるというのも、谷口彰悟君からもらった案ですし、2回目の選手ミーティングも(内野)貴史がみんなでやろうって言ってくれてやっただけ。なので、自分からというのは本当になくて、自分はただプレーで見せたり、プレーで引っ張ることをしただけだと思います」
逆に言えば、藤田が言わずとも周りがリーダーシップを持って戦ってくれたという証でもある。副キャプテンのひとりである内野は、出場機会が少ないなかでも腐らずにやり続け、ベンチで盛り上げ役を担いながら、意見を出し合う場を設けるためにも動いた。
残る3人の副将であるMF山本理仁(シント=トロイデン)やMF松木玖生(FC東京)も積極的にチームに関与。GS初戦の中国戦(1−0)で退場となったDF西尾隆矢(C大阪)は、3試合の出場停止処分となったが、裏方の仕事を率先して行ない、ウェアなどの洗濯物をスタッフと一緒に畳むなど、自分ができることに懸命に取り組んだ。
リーダーグループ以外の選手も自発的に行動した。最年少で口数が少ないDF高井幸大(川崎)も自ら声を出し、チームメイトに発破をかける姿が見られるようになった。そうした振る舞いがあったことで、藤田は動く必要がなくなり、どっしりと構えていることができたのだろう。
大岩監督は常々、「全員がリーダーになってほしい」と言っていたが、まさに今大会中のチームは誰もがキャプテンという認識で行動をしていた。
藤田はMVPを受賞したが、あくまでもチームで掴んだ栄誉。仲間たちの成長なくしてMVPは掴めなかった。
2年の時を経て、強く逞しくなったチームは、最終目的地であるパリへ向かう。「自分自身もクラブで苦しい時期を過ごすなかでも呼んでもらった期間があったので感謝したいですし、本当にチームが良くなったなという気持ちがある。このままレベルアップをしてオリンピックに向かっていければいい」とは藤田の言葉。
熾烈なメンバー争いに再び身を投じるが、藤田は最高の仲間たちとともに、さらに良いチームを作り上げ、本大会への準備を進めていく。
取材・文●松尾祐希(サッカーライター)
2024年05月04日 15:01
[J1第11節]横浜 1−1 磐田/5月3日/日産スタジアム
1−1で引き分けたJ1第11節のジュビロ磐田戦で、横浜F・マリノスの喜田拓也がJ1通算250試合出場を達成した。
今季プロ12年目を迎える背番号8は、リーグ戦では開幕から不動のアンカーとしてチームを支えてきたが、4月10日の第3節・ガンバ大阪戦以降は、負傷離脱が続いていた。
【厳選ショット】アンデルソン・ロペス弾で横浜が先制するもマテウス・ペイショットのゴールで磐田が追いつく。横浜は3戦連続のドロー|J1第11節 横浜 1-1 磐田
約1か月ぶりの戦列復帰となった磐田戦で、先発に名を連ねたトリコロールのキャプテンは、59分まで躍動。試合はドローに終わったため、「この痛みから逃げないで、しっかり繋げないといけない」と悔しさを滲ませたが、自身の記録については、アカデミー時代からマリノス一筋の喜田らしい言葉で、周囲への感謝を表わした。
「もう感謝しかないです。試合に出た、出ないに関係なく、すべての瞬間をこのクラブで、毎日身を削って戦えることが、どれだけ幸せなことなのかを日々感じています。もちろん喜びもあれば悲しみもあるし、嬉しさや悔しさも、いろんな感情があります。そのすべてをこのクラブと共に噛み締め、乗り越えて来られたのは、本当に周りの人への感謝しかない。
自分もまだまだ未熟な人間だし、足りないところも多いけど、それでも逃げないでチャレンジし続けたい。誰かがやらないといけないのなら、自分が責任を持ってやりたいし、クラブを変えたいという強い気持ちを持ってやってきた。
自分に満足できることは何もないし、周りに素晴らしい人たちがいるという事実に満足してもいけない。そういう人たちに返せるものがあるのなら、自分のすべてを懸けて返していきたい」
強い覚悟を示した29歳の今後の活躍が楽しみだ。
取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)
2024年05月04日 15:00
現在プレミアリーグ暫定首位に立つアーセナル。しかし、勝点差1の2位マンチェスター・シティが1試合試合消化の少ない状態ですぐ後ろに迫っており、アーセナルは残り3試合を全勝で終わることがノルマだ。今節のボーンマス戦も当然、確実に勝利を挙げなければならないゲームとなる。
幸いにも、アーセナルはこの最終盤でフルスカッドに近いメンバーを揃えることができており、シーズンの大半を棒に振ったMFトーマス・パルティも帰ってきた。トーマスは第29節延期分のチェルシー戦、第35節のトッテナム戦にも先発出場を果たし、トーマスを含めた先発メンバーはアーセナルの今季のベストではないかとの声もあがった。
しかし英『The Standard』は、トーマス起用のリスクについても触れている。トーマスは相手FWの背後の危険な位置で最終ラインからボールを引き出すが、一歩間違えればピンチに陥る可能性の高いプレイだ。前節はダビド・ラジャがボールをトーマスにつなごうとしたところをクリスティアン・ロメロに奪われ、失点を喫した。このプレイはラジャのミスであるが、トーマスがいたからこそ狙ったプレイでもあると同紙は指摘している。
一方で、契約延長を行うと噂のジョルジーニョはトーマスほどのリスクを犯さず、試合をコントロールできる選手だ。だからこそ、ミケル・アルテタはタイトル獲得の可能性に向けてジョルジーニョを時には起用するかもしれない。今節のボーンマスのように格下の相手と戦う場合、またはハイプレスを狙ってこない相手の場合はジョルジーニョのほうが有効であることも考えられる。
アルテタは果たしてどんな判断を下すか。残り3試合で監督のリスクマネジメントも試されることになる。