2024年04月30日 06:49
五輪出場決定戦で快勝した日本に海外メディアも注視している。 現地4月29日、大岩剛監督が率いるU-23日本代表はカタールで開催されているU-23アジアカップ(パリ五輪アジア最終予選を兼ねる)の準決勝でイラクと対戦。2−0で大一番に快勝し、8大会連続のオリンピック出場を決めた。 28分に、エース細谷真大の巧みなシュートで先制した日本は、42分に荒木遼太郎の追加点でリードを広げる。 【動画】細谷が鮮烈フィニッシュで2戦連発弾&荒木が華麗な連係から追加点 その後も何度も決定機を作り出し、イラクに押し込まれる時間帯もあったものの、完勝といっていい内容だった。 この結果を伝えた中国のポータルサイト『捜狐』は、「近年、日本は各年代でアジアのトップレベルに位置しているが、イラクは依然としてアジアの二流にとどまっており、両国の間には一定の力の差がある」と指摘した。 記事は「キックオフ後、脅威となる攻撃を展開した」「日本はイラクの反撃をものともせずゲームをコントロールしてゴールを守り切った」と報道。こう続けている。 「日本がオリンピック出場権を獲得したのは今回で12回目、8大会連続となる。これは、1996年のアトランタ五輪以来、一度も不参加がないことを意味する」 安定した戦いぶりに感服している様子だ。 構成●サッカーダイジェストWeb編集部
2024年05月16日 23:30
アジア制覇を成し遂げたU-23日本代表において、もっとも悔しい思いをした選手であろう西尾隆矢。
所属のセレッソ大阪に戻った23歳のセンターバックは、15日のFC町田ゼルビア戦でU23アジアカップ後初めて試合に出場。町田が誇るFW陣、オ・セフン、藤尾翔太、ミッチェル・デューク、エリキらと激しく渡り合った。
結果は2失点を喫しての敗戦。ゲームの中での“一瞬の判断”が勝負を分けるという話から、U23アジアカップに話が及ぶと、西尾は中国戦で相手の挑発に乗り一発退場した場面をこのように振り返った。
「本当にもう、あの一瞬でしたけど、忘れられない一瞬でした。そこはもうやはりずっと下を向いているわけにもいかないですし、駄目なことですけど『ああいう経験をポジティブに生かす』というように自分に言い聞かせてやっていければいいかなと思います」
大会自体、「日本が優勝したことはすごく嬉しかったですけど、ここまで悔しすぎる1ヶ月は本当に今までの人生でもなかったかなと強く感じました。大会期間中は別につらいとかはなかったんですけど、本当に試合に出たいという気持ちは強かったです」と明かした西尾。
だからこそ、セレッソ大阪という“家”に戻り、キャプテンマークを巻いて臨んだこの試合で、西尾は「ある気持ち」を胸にプレーしたという。
「悔しさもすごくあった中で、こうしてチームに戻ってきて、しっかり使ってもらえるということにすごく感謝しています。改めて、当たり前にサッカーができることに感謝しないといけないですし、試合に出るからにはチームの勝利に貢献しないといけないという強い気持ちを持って今日の試合に入りました」
また、町田戦ではセレッソ大阪U-18の同期でもあるU-23日本代表FW藤尾翔太との対決も話題に。ただ本人曰く、やりづらさはまったくなかったようだ。
「全然ないです。翔太はもう、逆に分かっているので。どういうプレーをするかも分かりますし、僕は全然何も思わなかったです。(怖さとかも?)全然ないです。翔太には申し訳ないですけど(笑)でもあいつは(今日)点取ってないんで」と笑いながら答えつつ、町田のFW陣全体について話が及ぶとこんなふうに話していた。
「翔太もそうですけど、クオリティが高い選手が次から次へと交代で入ってきて、そこに対応していくというのは…自分たちは90分間走りながらですけど、あそこを抑えられるとやっぱり選手の価値はすごく上がると思うので、今日は本当に良い相手とできたなというのは素直に思いましたね」
U-23日本代表、U23アジアカップに招集できなかった「海外日本人」の逸材たち12名
良いFW、しかもさまざまなタイプの選手と対峙できた喜びを語った西尾。
U23アジアカップでは大きなミスを犯してしまったが、時間は決して元に戻らない。逆に重い十字架を背負ったからこそ、これからの成長に期待したい一人だと言える。
パリ五輪の開幕まで残り2ヶ月。サバイバルの渦中にある西尾とともにセレッソ大阪は今週末の18日(土)、アビスパ福岡とのアウェイゲームに臨む。
2024年05月16日 23:10
今季33試合を戦って勝ち点64を稼ぎ、リーグ・アン2位を確定させたASモナコ。チームを指揮するアドルフ・ヒュッターは攻撃的なサッカーを好んでおり、それが今季の躍進に繋がったのは間違いない。
英『The Guardian』によると、ヒュッターは自身のスタイルについて「退屈な1-0よりエキサイティングな5-2の方が好きだ」と語っている。今季のモナコはパリ・サンジェルマンに次いでリーグ2番目に多い64ゴールを奪っている。失点が上位6チームの中で最も多い42失点もあるのは修正ポイントだが、それを補うだけの攻撃力があるのだ。
ここまでリーグ戦で実に15選手が得点を記録しているのも特長的で、特定の選手に依存しているわけではない。ここまではエースのFWウィサム・ベン・イェデルが15ゴールでチーム1位、2位は9ゴールを挙げる日本代表FW南野拓実、他にも7ゴールのFWフォラリン・バログン、マグネス・アクリウシェ、6ゴールのMFアレクサンドル・ゴロビン、4ゴールのMFデニス・ザカリア、ユスフ・フォファナと続いており、多くの選手がネットを揺らしてきた。
開幕前にはFWケビン・フォラントが退団し、昨季12ゴールを挙げていたFWブリール・エンボロも大怪我でシーズンの大半を棒に振った。その中でも南野の覚醒を促すなど、ヒュッターは総合力を高めてチームを2位へ押し上げてきた。今季の仕事ぶりは評価されるべきだろう。
来季はチャンピオンズリーグの戦いもある。南野にとっても充実した時間になっており、来季はFWキリアン・ムバッペが抜けるPSGをも追い越してリーグの頂点を狙う戦いだ。
2024年05月16日 22:40
現在、14試合を終えてJ1リーグ6位につけているガンバ大阪。16位に終わった昨シーズンに比べ、ここまでは好調だ。
6勝4分4敗のG大阪の特徴は得点数と失点数だ。首位と7ポイント差の6位G大阪の得点数はわずか11。これは現在リーグ最下位の京都と同じで最小ゴール数となっている。一方の失点数は10となっており、これは首位神戸と並んでリーグ最小失点数を誇る。リーグ最小ゴール数ながらも最小失点で勝ち点を積み重ねていくのが、ここまでのG大阪のスタイルだ。
得点力は改善が必要だが守備陣は素晴らしいパフォーマンスを発揮している。クリーンシート数は町田、神戸、福岡と並び現在トップであり、ここまで14試合で複数失点も2回しかない。そんなJ1屈指の守備陣を形成するチームの中で、大きな存在感を放っているのが中谷進之介だ。
名古屋から今シーズンより加入した中谷は今のG大阪のディフェンスリーダーとして欠かせない存在だ。GK一森の存在もこの失点数の少なさに影響しているが、中谷はここまでクリア数でリーグ2位を記録。さらにブロック数や空中戦勝利数ではチームトップとなる数字をマークしており、全試合出場している中谷の存在の重要さがわかる。
10節の鹿島戦で中谷とCBのコンビを組んでいた三浦が負傷してしまうが、その後4試合では1失点となっており、三浦不在でも中谷はディフェンスリーダーとして強固な守備陣を形成している。昨年は61失点で札幌と並んでリーグ最多失点で幕を閉じたG大阪だったが、中谷加入の効果もあってここまではリーグ最小失点を誇る守備陣を擁している。
鈴木やウェルトン、岸本といった新加入選手が躍動しているのがここまでのG大阪だが、その中でも中谷は別格だと言っていいだろう。
2024年05月16日 21:40
ブンデスリーガ2部で3位に入り、昇格プレイオフへ回ることになったデュッセルドルフ。
2024年05月16日 21:28
サムライ戦士も賛辞を贈った。
現地時間5月14日に行なわれたプレミアリーグ第34節(延期分)で、2位のマンチェスター・シティは5位のトッテナムと敵地で対戦。難敵を2−0で撃破し、4連覇に王手をかけた。
勝負を分けたビッグプレーが飛び出したのが、1点リードで迎えた86分だ。正守護神エデルソンが相手DFと激突した影響で途中出場した控えGKのシュテファン・オルテガが、カウンターからの大ピンチで、ソン・フンミンのシュートを右足でブロックしたのだ。
【動画】ソン・フンミンとの1対1を阻止!ペップが驚嘆したシティGKのビッグセーブ
このドイツ人守護神とビーレフェルト時代にチームメイトだった堂安律は自身のインスタグラムのストーリーに、このファインセーブのシーンと共に、こう綴っている。
「なんてGKだ、シュテファン・オルテガ」
日本代表MFも感嘆するスーパープレーだった。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
2024年05月16日 21:04
かつてマンチェスター・ユナイテッドなどで活躍した元イングランド代表FWウェイン・ルーニー氏が、古巣のメンバー構成について言及した。15日、イギリス紙『デイリー・メール』が伝えている。
ここまで37試合を消化したリーグ戦で17勝6分14敗を記録し、勝ち点「57」の8位につけているマンチェスター・ユナイテッド。来季の欧州大会出場へ向け、19日にブライトンとのプレミアリーグ最終節、25日にマンチェスター・シティとのFAカップ決勝を控える同クラブだが、ルーニー氏は今季の開幕から苦しい戦いが続く同クラブのメンバーに不満を抱いているようだ。
ルーニー氏は、「ブルーノ(・フェルナンデス)を中心にチームを作らなければならない。彼はクオリティーが高く闘争心がある」と自らの考えを告白。続けて、「若い選手を残し、ブルーノを残すんだ」と述べつつ、「大規模な放出が必要だと思う。そうしなければならない。1年では無理だろうけど、2、3年のうちにそうなると思う」と古巣に対して大幅なメンバーの入れ替えを要求した。
また、「(アンドレ・)オナナは不安定なスタートだったと思うが、1年を通してどんどん良くなってきた。私にとって、(ディオゴ・)ダロトはよくやったし、(ハリー・)マグワイアは浮き沈みのあるシーズンを過ごした」と語った上で、「このリーグで戦うには、もっといい選手が必要だ」とコメント。「誤解しないでほしいが、これらの選手たちはいい選手だ」と口にしつつ「でも、マンチェスター・シティ、リヴァプール、アーセナルと競争するには、もっといい選手が必要なんだ」と主張している。
さらに、今シーズン終了後の退団の可能性が噂されるイングランド代表FWマーカス・ラッシュフォードについても言及。「マーカスにはトップレベルでプレーする能力があるが、それをまだ見せれていない」と厳しい言葉を送り、「マーカスはどこか別の場所でプレーする時期が来たのだろうか、自問自答しなければならないと思う。彼にはこのクラブに残って、記録を塗り替えてほしい。彼はハードワークし、冷静になる必要がある」と自身の見解を示した。
2024年05月16日 20:28
ドイツサッカー連盟(DFB)は16日、来月に開幕するEURO2024へと臨むドイツ代表のメンバーを発表した。
1996年大会以来、28年ぶりのEURO制覇を目指すドイツ代表。ホスト国として臨む今大会はグループAに組み込まれており、スコットランド代表、ハンガリー代表、スイス代表と決勝トーナメント進出を争う。今回、指揮官を務めるユリアン・ナーゲルスマン監督は、ヨシュア・キミッヒ(バイエルン)やイルカイ・ギュンドアン(バルセロナ/スペイン)ら主力を順当に招集。代表に復帰を果たしたトニ・クロース(レアル・マドリード/スペイン)もメンバーに名を連ねた一方、マッツ・フンメルス(ドルトムント)やレオン・ゴレツカ(バイエルン)などが選外となった。また、27名のメンバーが発表されたものの、最終的には26名の登録選手リストを6月7日まで欧州サッカー連盟(UEFA)に提出する必要がある。
今回発表されたドイツ代表は、来月3日にウクライナ代表、7日にギリシャ代表と国際親善試合を行い、14日にEURO2024・グループリーグ初戦のスコットランド代表戦へと臨む。なお、招集されたメンバー27名は以下の通り。
▼GK
オリヴァー・バウマン(ホッフェンハイム)
マヌエル・ノイアー(バイエルン)
アレクサンダー・ニューベル(シュトゥットガルト)
マルク・アンドレ・テア・シュテーゲン(バルセロナ/スペイン)
▼DF
ヴァルデマール・アントン(シュトゥットガルト)
ベンヤミン・ヘンリヒス(ライプツィヒ)
ジョシュア・キミッヒ(バイエルン)
ロビン・コッホ(フランクフルト)
マクシミリアン・ミッテルシュテット(シュトゥットガルト)
ダヴィド・ラウム(ライプツィヒ)
アントニオ・リュディガー(レアル・マドリード/スペイン)
ニコ・シュロッターベック(ドルトムント)
ヨナタン・ター(レヴァークーゼン)
▼MF
ロベルト・アンドリッヒ(レヴァークーゼン)
クリス・ヒューリッヒ(シュトゥットガルト)
パスカル・グロス(ブライトン/イングランド)
イルカイ・ギュンドアン(バルセロナ/スペイン)
トニ・クロース(レアル・マドリード/スペイン)
ジャマル・ムシアラ(バイエルン)
アレクサンダル・パブロビッチ(バイエルン)
レロイ・サネ(バイエルン)
フロリアン・ヴィルツ(レヴァークーゼン)
▼FW
マクシミリアン・バイアー(ホッフェンハイム)
ニクラス・フュルクルク(ドルトムント)
カイ・ハフェルツ(アーセナル/イングランド)
トーマス・ミュラー(バイエルン)
デニズ・ウンダヴ(シュトゥットガルト)
【動画】DFBが公開したメンバー発表動画
2024年05月16日 20:00
既に導入から5年以上が経過し、プロサッカーの試合では今やすっかりお馴染みとなったVAR(ビデオ・アシスタントレフェリー)。
2024年05月16日 20:00
15日、マンチェスター・ユナイテッドは、ニューカッスルと対戦し、3-2で勝利した。しかし、プレミアリーグでのユナイテッドの順位は8位で、新共同オーナーのサー・ジム・ラトクリフ氏のもと、改革のシーズンオフが始まると多くのメディアで報道されている。報道によるとその内容は過激なもので、イングランド代表MFコビー・メイヌー、アルゼンチン代表FWアレハンドロ・ガルナチョ、デンマーク代表FWラスムス・ホイルンドの3人以外の全選手へのオファーを検討するというものだった。
そんななか、試合後に取材に応じたユナイテッドのキャプテンでポルトガル代表のブルーノ・フェルナンデスは下記のように語った。
「クラブが私を将来の一員として望んでくれるなら、ここに残るつもりだ。何らかの理由でチームが私を望まないなら、私は去る」(英『SkySport』より)
フェルナンデスは、残って欲しいと望まれればであれば残るが、チームの意向次第ではユナイテッドを離れることも辞さないという姿勢を示した。
その後、フェルナンデスのコメントを聞いたユナイテッドの指揮官、エリック・テン・ハーグ監督はこの件にコメントしている。
「クラブは間違いなくブルーノを引き留めたいと思っている。私が彼の知っていること全て伝えると、彼はユナイテッドを愛しているユナイテッドのファンで、チームの為に全力でプレイしている選手だ」(英『BBC』より)
テン・ハーグ監督はこのように述べたが、フェルナンデスの去就は不安定と言わざるを得ない。バイエルン・ミュンヘンやサウジ・プロフェッショナルリーグのチームからの興味を報道するメディアも存在し、フェルナンデスはチームの現状に不満を持っているという報道もある。
今季ユナイテッドに残された試合は2試合で、プレミアリーグの最終節とFAカップの決勝だ。FAカップの決勝で負けるとなると、ユナイテッドの無冠が確定し、1シーズンの「敗戦数」や「失点数」といった不名誉な記録を更新したチームに“大鉈”が振るわれることになるだろう。
ユナイテッドとマンチェスター・シティが対戦するFAカップ決勝は、5月25日に行われる。ユナイテッドの今後を左右する1戦に注目が集まる。
2024年05月16日 19:45
[J1第14節]鳥栖 5−2 川崎/5月15日/駅前不動産スタジアム
13節のホーム・札幌戦は3−0で勝利したものの、続く14節のアウェー・鳥栖戦は2−5の完敗。浮き沈みの激しい戦いを見せている川崎にあって、複雑な想いを抱えながらチームのために戦っている男がいる。
今年30歳を迎えたMF瀬川祐輔である。
昨季川崎に加入した瀬川は本来、アタッカーとしての役割を担うが、新シーズンは本格的に右SBに挑戦。着実に出場機会を掴み、前述の札幌戦ではJ1通算150試合出場を達成した。
瀬川といえば明治大時代、一般企業への就職も予定するなか、土壇場でJ2群馬に入団したエピソードも知られている。そこからコツコツ結果を残し、大宮、柏、湘南と活躍の場を広げてきた。
それだけにJ2でも通算82試合・21得点という成績を記録してきたが、本人にとってJ1での150試合出場(24得点)はどういった意味を持つのか。
「遅かったなというのが印象ですかね。(Jリーグで)通算したら230くらいに出ていると思いますが、まだまだ上には偉大な選手がいるなかで、僕はもう30歳なので、ちょっと遅かったかなという気持ちはあります。
一方でそこまで意識もしていなかった面もあり、気付いたらあと1試合と周りから教えてもらいました。J1で150試合に出場できるとは、僕のプロになるまでの経緯を考えたら想像できなかった部分もあるので、その意味では素直に嬉しいです」
【動画】鳥栖×川崎のハイライト
もっともその記念すべき札幌戦は、9試合ぶりのベンチスタートとなり、出場機会が巡ってきたのは試合終盤の88分だった。そして続く鳥栖戦もベンチスタート。
今季はCBを担うことが多かった佐々木旭が、高井幸大のU23アジアカップからの復帰、そしてジェジエウの戦列復帰によって本職の左SBに改めて移り、その分、左に入っていたファンウェルメスケルケン際が右SBにスライドしたことで、瀬川が控えとなった形である。やはりプロとして先発を掴めない状況には忸怩たる想いがあるようだ。
「僕はアタッカーの選手ですが、今季はキャンプからずっとサイドバックでやらせてもらっているので、サイドバックで勝負したいという気持ちはキャンプから作ってきました。ただ、自分がスタメンの時に負け越したり、勝てない試合が多く、そこは自分自身に目を向けながらやらなくてはいけないと思います」
そのなかで、札幌戦の後には鬼木達監督とも想いを語り合ったという。
「札幌戦で外されてしまった時に、その後、オニさん(鬼木監督)とコミュニケーションを取らせてもらったと言いますか、オニさんから話をしてもらえました。その時に自分の想いもぶつけさせてもらいました。コミュニケーションを取ってくれる監督ですし、切り替えるには難しい部分もありますが、そういう機会を作ってくれて、また臨むことができています」
チームは鳥栖戦の大敗で、改めて仕切り直しが求められる。そういうシチュエーションでは周囲を盛り上げ、ポリバレントとして臨機応変に振る舞える瀬川のような選手は必要に違いない。
改めて今季は右SBへの想いも強い。そこには同年代で、今季の開幕前にアメリカへ移籍した山根視来の存在もあるようだ。
「視来が抜けて、ずっとあいつが守ってきたポジションなので、そこで勝負したいです。またポジティブにやっていきたいですね」
14試合を終えて4勝4分6敗、首位と勝点13差の13位。それでも指揮官を筆頭に川崎の面々は逆転での覇権奪回を諦めていない。
「シーズンの最後には優勝したチームのサイドバックでいたいです」
150試合を越えても、瀬川はこれまで通り、自らに求められる役割に真摯に向き合いながら、チームのために戦うはずである。その姿はきっと周囲に小さくない影響を与えるはずだ。
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
2024年05月16日 19:39
4月に開幕した高円宮杯U-18プレミアリーグEAST。東日本の強豪12チームがしのぎを削るなか、好発進を見せているのが昌平高校だ。
5月11〜12日の第6節時点で、3勝2分1敗の勝点11で3位につけており、「今季はプレミア制覇も狙えるのではないか」と関係者の評価が高まっている。
今年の3年生は、2021年12月に行なわれた第33回高円宮杯全日本U-15サッカー選手権で準優勝したFCラヴィーダ出身者が中心。同ファイナルのサガン鳥栖U-15戦で1点を奪った山口豪太が10番を背負い、チームをけん引している。
全国屈指のタレント集団を率いているのが、今年2月に指揮官となった元日本代表の玉田圭司監督だ。柏レイソル、名古屋グランパス、セレッソ大阪、Vファーレン長崎で23年間のプロキャリアを過ごし、2006年ドイツ大会、2010年南アフリカの両ワールドカップにも参戦した彼は、2021年末に現役を引退。
その後は自身がプロデュースするサッカースールの運営を行なう傍らで、長崎のアカデミーや年代別代表などで不定期に育成年代を指導していたという。
そして2023年4月には昌平のスペシャルコーチに就任。藤島崇之前監督、村松明人コーチ(FCラヴィーダ監督)、関隆倫コーチら同校スタッフには習志野高校時代の同期がズラリと並んでおり、共通するサッカー観を持つ仲間とともに10代のトップ選手を直々に指導できるのは、玉田監督にとっては理想的な環境と言えた。
「昨年から毎月1週間ずつ通って、選手に技術・メンタル的なアドバイスをしたり、試合前後のミーティングで話をしたりしていました。その1年間で今の2・3年生の個性や特徴、人間性などをある程度、把握できていた。それは自分にとっても大きな収穫でした」と彼は言う。
迎えた今年2月。2024年度の活動について話し合う場が設けられ際、玉田監督は「ウチで監督をやらないか」といきなり打診を受けた。昌平側も昨年10月に藤島前監督が退任し、高校選手権は村松コーチが暫定的に指揮を執ったものの、彼のメインはラヴィーダだ。ゆえに、新たな監督を招聘し、指導体制を整えることが急務の課題だったのだ。
「他の仕事や家族のこともあるので『いったん持ち帰って考える』と答えましたけど、正式にオファーをもらえたことは嬉しかった。1つのチームを1年間しっかり教えるのは、ものすごくやりがいがあるし、高校時代の仲間と一緒に仕事できるのも魅力でしたね。
それに昨年1年間の指導を通して、どういう選手がいるかを理解していたし、彼らをいかに組み合わせたら良いチームができるかというイメージも持てた。だからこそ、ぜひ引き受けたいなと思ったんです」と玉田監督は就任の経緯を語る。
それからの3か月間は、選手をどのように輝かせるかを最優先に考え、模索を続けてきた。彼が選手にアプローチしていくうえで、一番大事にしているのは「お互いをリスペクトし合える関係性を構築すること」。それは彼自身が長い現役生活を送るうえで、必要不可欠だと感じたポイントだという。
「今まで出会った特定の監督のアプローチや、やり方を真似しようというのではなく、数多くの監督の良いところを少しずつ取り入れて、僕らしいスタイルを作りたいと思って始めました。自分は高校の教員じゃないし、一方的に上から目線で何かを教える立場ではない。彼らとは同じ土俵で向き合い、お互いにリスペクトし合って、一緒に成長していける関係になれればいいと思いながらやっています。
自分のプロ生活を思い返してみても、2010年にJ1制覇した名古屋のピクシー(ストイコビッチ監督)は僕をリスペクトしてくれたし、個性や長所を尊重してくれた。ピクシーはサイドバックの(田中)隼磨や阿部(翔平)ちゃんなんかにはかなり細かく指示していましたけど、僕らアタッカーには特に何も言わなかった。だからこそ、伸び伸びと自分らしさを出せたのかなと思います。
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2024年05月16日 19:30
今週末に最終節を迎えるプレミアリーグ。
2024年05月16日 19:07
昨シーズンに大ブレイクしたブライトンの三笘薫は今季、怪我に苦しんだ。現在も腰を痛めて戦線を離脱している。
それでも、移籍市場での高い評価は変わらない。『3ADDEDMINUTES』は、「アーセナルとブライトンの夢の夏のトレード契約は、両クラブを次のレベルに引き上げる可能性がある」と題した記事を掲載。冨安健洋が所属するアーセナルが三笘をターゲットにしていて、「ミケル・アルテタ監督が熱望している」と伝えている。
記事はマンチェスター・シティやマンチェスター・ユナイテッドも日本代表アタッカーに関心を持っていると報じたうえで、「現段階では具体的な詳細はほとんど明らかにされていないが、ガナーズが26歳の獲得レースで始めの先導者であると理解されている」と綴った。
【動画】ブライトンのシーズン最優秀ゴールを受賞した三笘薫のドリブル弾
そして、三笘の代わりとして、ブライトンがアーセナルの選手を獲得するトレード案を提言。放出候補となっているリース・ネルソンやエミール・スミス・ロウとの交換に言及し、こう見解を示している。
「その意味で、これは本当に誰にとっても都合の良い取引であると言えるかもしれない。一方、ガナーズはキャリア最盛期のトップリーグで最も天賦の才能に恵まれたドリブラーの一人を低価格で獲得し、ミトマ自身には最高のチームの一つでチャンピオンズリーグでプレーする機会が与えられる」
同メディアは、「ブライトンに関して言えば、移籍金を受け取り、自分が選んだ選手を獲得し、エミレーツから幸運を掴んだ者は、プレミアリーグで最もエキサイティングで賞賛されるクラブの一つで、低迷していたキャリアを再び活性化することができる。そう考えると、本当にウィンウィンの状況のように感じる」と主張している。
三笘が冨安とチームメイトになるのか。動向が注目される。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
2024年05月16日 19:04
FC町田ゼルビアは5月15日、J1第14節でセレッソ大阪とホームで対戦。2−1で白星を手にした。
この試合で眩い輝きを放ったのが、U-23日本代表のMF平河悠だ。23分、自陣でクリアボールを収めると、自ら持ち持ち運んでペナルティエリア内まで独走。シュートは敵GKに阻まれるも、23歳のアタッカーが持ち味を存分に発揮した。
【動画】平河悠が自陣から圧巻のドリブルを披露!
快足を飛ばしてビッグチャンスを作った平河に、SNS上では「はんぱねえ」「これこそ平河悠!!」「マラドーナみたい」「誰もが惚れちゃう」「頼りになる」「決めてたらまじでエグかった」「異次元だった」などの声が上がった。
圧巻のドリブルに、元町田の鄭大世氏も反応。自身の公式Xで「日本代表確定」とゼルビアの新鋭を称えている。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
2024年05月16日 19:00
今季のブンデスリーガもいよいよ今週末の最終節を残すのみとなる中、ドイツ紙『Bild』は今季のバイエルン・ミュンヘン各選手のパフォーマンスについて6段階評価(1が最高、6が最低)での採点と寸評を掲載した。
開幕前は優勝候補筆頭に挙げられながらレヴァークーゼンにリーグタイトルを奪われただけに、バイエルンの選手達の評価は総じてあまり高くはないが、それでも『Bild』は唯一FWハリー・ケインにだけ評価点1の最高評価を与え、以下のような寸評で同選手の活躍を称賛している。
「昨年夏にこのストライカーは、1億ユーロ(当時のレートで約150億円)というクラブ史上最大の出費でトッテナムから加入した。この金額に伴うプレッシャーをケインははねのけ、ブンデスリーガでの得点記録を次々に打ち破った。36ゴールという数字はデビューイヤーでの歴代最多得点数であり、ロベルト・レヴァンドフスキの持つシーズン最多得点記録(41ゴール)にさえ迫っている。キャプテンマークを巻いていなくても、彼はバイエルンのリーダーであり模範的存在だ」
一方、ケインと同じく今季開幕前にバイエルンに加入したDFキム・ミンジェは、DFダヨ・ウパメカーノ、DFアルフォンソ・デイビス、MFブライアン・サラゴサらとともにチーム最低タイとなる評価点5、寸評でも厳しい言葉が並んでいる。
「この韓国人は、セリエA最高のディフェンダーという評価とともにナポリから5000万ユーロ(当時のレートで約75億円)でやって来たが、控え選手としてシーズンを終えようとしている。チャンピオンズリーグでのレアル・マドリード戦で彼が犯した二つのミスは、チームを敗退へと追いやった。彼は、もはや非売品と呼ばれるような存在とは見られていない」
ともに大きな期待を寄せられてバイエルンにやって来たケインとキムだが、今季は明暗がはっきりと分かれる結果となったようだ。