2024年05月05日 10:00
【プロレス蔵出し写真館】広大な土地にひときわ大きな建物が建っていた。イベント会場かと見まがう自慢の豪邸。 「ハイウエー401号線を通るドライバーはみんなウチを見る。特に夜はライトアップされ、ウチだけが目立っているからな」。そう自慢げに語りポーズを取るのはタイガー・ジェット・シンだ(写真)。 今から35年前の1988年(昭和63年)11月16日、川野辺修記者とカナダ・トロントのダウンタウンから約40キロ、オンタリオ州ミルトンのシンの自宅を訪ねた。当時は家の前は道路があるだけだったが、その後、庭やら噴水の装飾が施されたようだ。 案内してくれたのは川野辺記者の大学の先輩、小幡宰さん。川野辺記者は「先輩はトロントの日本領事館に務めている。シンのワーキングビザ取得を手配している」と説明してくれた。 「シンが『オレは日本ではビッグスターだ。スゴイだろ』。そう言って東スポを見せるんだって。で、小幡さんが『その記事を書いてるのは私の後輩だ』って言ったら、シンの態度がコロッと変わっちゃって。それまで、シンから蹴飛ばされたり、サーベルでしばかれたりしてたんだけど、ファミリーみたいな扱いになっちゃって…。今度トロントへ行くんだけどって話したら『じゃ、ぜひウチに来てくれよ』って言われて、じゃあ先輩も一緒に行くからよろしくとシンに伝えてたんだよ」。シンの家に着く前に、そう教えてくれた。 そう、シンは最も恐ろしいレスラーだった。東スポでもテレビ朝日で解説を務めた桜井康夫編集局長をはじめ、現場の記者やカメラマンは必ず一度は殴られるか蹴られた。全日本プロレス参戦時、いきなり外国人控室からものすごい勢いで飛び出してきた記者もいた。顔から血を流し、つんのめって転んでいた。控室でいきなりシンにサーベルで殴られたと、息を弾ませ口を開いた。 まさに脱兎のごとくという言葉がピッタリの光景を今でも思い出す。私は幸いに、一度蹴飛ばされただけだったが、自宅豪邸の写真をプレゼントしてから、控室での撮影もOKになり手を出されることはなかった。 今でこそ慈善の人と言われるシンだが、全盛時はまさにインドの狂える虎だった。 さて、そんなシンが今年4月29日付で発表された外国人叙勲として旭日双光章を受章した。政治や芸術、文化などの分野で功績を残した人に贈られるという叙勲は1年に2回、春と秋にありシンはスポーツを通じた日本とカナダの友好親善・相互理解の促進に寄与したとして春の叙勲に選ばれた。 シンが主宰する慈善団体「タイガー・ジェット・シン財団」は2011年の東日本大震災の被災者支援活動をはじめとする、日本との友好親善への貢献を評価され、21年2月25日には佐々山拓也・駐トロント総領事から在外公館長表彰も授与されている。 シンは「世界は日本のために祈る」と日本語で書かれたリストバンドを製作し、10年秋にミルトンに開校した「タイガー・ジェット・シン学校」を中心に1つ5カナダドル(当時、約420円)で販売し、2か月で1万個以上も売ったという。リストバンドの収益金はすべて義援金として日本に送られた。 03年にはカナダ政府から特別功労賞を贈られ、07年にはミルトンの市政150年を記念して設立された「ウオーク・オブ・フェーム」(市民栄誉賞)を長男(タイガー・アリ・シン)と親子で受賞。同年7月1日にはオープンカーによるパレードも行われた。 今回の叙勲で共同通信社が行ったインタビューでは、「日本は第2の故郷、家族のような存在。(アントニオ)猪木が一番強かった。試合後は打撃の痛みが数週間残った」と語り、「日本のすべてのプロレスファンへ与えられた栄誉だ」と話した。 外国人叙勲で旭日双光章を受章したプロレスラーはザ・デストロイヤー(17年)、ミル・マスカラス(21年)についで3人目の快挙だ 川野辺記者は「インドのマハラジャみたいな家だったよね。地下1階、地上2階。一番自慢していたのは1本の木をくりぬいて作った階段だったね。シンは『家の周辺の土地はすべて自分のモノ。近くの湖だけは買えなかった』って言ってたね。あれは、保護区だから無理だよね」そう言って笑った(敬称略)。
2024年05月18日 22:55
新日本プロレスジュニアの祭典「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」18日八王子大会のBブロック公式戦で、石森太二(41)がフランシスコ・アキラ(24)に初黒星を喫した。
開幕から無傷の3連勝を飾っていた石森に、まさかの落とし穴が待っていた。首と肩に狙いを定め安定した試合運びを見せていたが、ジャンピングニーからのブラディークロスは決められない。
さらにアキラの丸め込みをカウント2で返したところで、飛び付き式のDDTを浴びてしまう。そのまま長座との状態となったところにファイヤーボールを叩き込まれ、3カウントを奪われた。
連勝ストップとなった石森は「ブラボー! 今日に関してはあのイタリアーノ・アキラにサルーテ、完敗だ」と潔く認めた。それでも最後は「全勝できてたのにな、止められちまったよ。まあいい、次、切り替えて1つ1つ潰していくぞ」と出直しを誓っていた。
この日は同じくBブロックで開幕3連勝を飾っていたKUSHIDAも、ロビー・イーグルスに敗れて初黒星。Bブロックは公式戦4戦目にして全勝がいなくなり、混戦ムードが漂ってきた。
2024年05月18日 22:25
新日本プロレスジュニアの祭典「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア(BOSJ)」18日八王子大会のAブロック公式戦で、エル・デスペラードがケビン・ナイト(27)に2敗目を喫した。
今大会の優勝候補と目されるデスペラードは、得意の足攻めで試合の主導権を握った。しかし、ヌメロ・ドスをロープに逃げられると、ピンチェ・ロコも回避される。ならばとマッケンローで足にダメージを与え、再びヌメロ・ドスを仕掛けた。
だが、これを切り返され、コーナー上の攻防からアッパールームを浴びてしまう。さらにその場飛び式のフットスタンプで踏みつぶされてしまい、最後はスパイクDDTでマットに突き刺され、3カウントを奪われてしまった。
バックステージでは「油断? そんなことはしないよ。BOSJ公式戦だ。たとえ相手がヤングライオンだって、俺は全力だ。今日の俺も全力だった。全力で負けた! 全力で負けたんだ、クソッ!」と悔しさをあらわに。「『決勝で会おう』だ? 待っててやるよ、俺は必ずそこにたどり着く」と、巻き返しを予告していた。
2024年05月18日 22:22
新日本プロレスジュニアの祭典「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」18日八王子大会のBブロック公式戦で、高橋ヒロム(34)がIWGPジュニアヘビー級王者・SHO(34)から2勝目をあげた。
地元・八王子凱旋となったヒロムは、大会のオープニング前にリング上でのあいさつ中にSHOの襲撃を受ける。何と両手を手錠でつながれると、メインの試合開始まで拘束されてしまう。
先に入場したSHOが不戦勝を主張する中、何とか抜け出してリングに登場したヒロムのTシャツと体には、小学生低学年レベルの醜いラクガキが…。さらに手錠のカギがなかなか見つからず、長時間にわたって両手を使えない状態での戦いを強いられた。
まったく見つけられないヤングライオンに代わって佐藤健太レフェリーがカギを発見し、ついにヒロムの両手に自由が戻っても、今度は「ハウス・オブ・トーチャー」のセコンド・高橋裕二郎の介入に苦しめられる。完璧に決まったTIME BOMBは、裕二郎が場外からレフェリーのカウントを邪魔したため、幻の3カウントとなってしまう。
ならばとロスインゴ・ベルナブレス・デ・ハポンからはBUSHIが助太刀に現れ、裕二郎にトぺ・スイシーダを発射。絶好のアシストを受けたヒロムは、ヒロムちゃんボンバーからTIME BOMBで大乱戦に終止符を打った。
試合後のリング上では「SHO、待てよテメエ。なんだかんだ言ってお前すごいよ。俺さ、お前のこと認めてるんだ…なーんて言うと思ったか! 八王子、いや全国の皆さんに謝れバカヤロー!」と悪行三昧だった王者を罵倒。
その一方で「BUSHIさんはAブロック、俺はBブロック…準決勝、決勝で当たる可能性がある俺を助けてくれてありがとうございました。準決勝、決勝でお会いしましょう」と盟友への感謝を口にした。
この日の大会開始前には、6月9日大阪城ホール大会のメインがBOSJ決勝戦になることが発表された。ヒロムは「もちろん大阪城ホールのメインイベントのリングに立つのはこの俺だ。そしてBOSJ31優勝して、また来年八王子に帰ってくるぞ。次の八王子大会で、皆さんのこと、待ってます。残りのBOSJ31も、もっと、もっと、もっと、もっと、みんなで! 楽しもうぜ!」と宣言して大会を締めくくった。
一方でヒロムは、この日の観衆が1639人にとどまり、会場にも空席が目立った現実に対し、切実な思いを吐露した。
「このBOSJ始まって、入りとしては最高(の人数)だったんじゃないかな。たださ、大きい会場だからそれでも空席が目立っちゃうんだよな。5000人規模でもそこを埋めるの大変だよ、でも埋めたいじゃん。もう1回思い出さないと。『プロレスやってるんだ』って知ってもらわないと。日本全国超満員…コロナ前、すごかったよ。でもそんなの過去だよ。(今は)後楽園埋めるのも大変なんだから。悔しいじゃん。恥ずかしいなんてないんだよ、埋めたいんだから」と、コロナ禍以降は動員の苦戦が続く新日本の再興を掲げていた。
2024年05月18日 21:30
女子プロレス「スターダム」のワンダー王座戦(18日、横浜武道館)は、王者の安納サオリ(33)が壮麗亜美(27)を退け、3度目の防衛に成功した。
2024年05月18日 21:23
「ボクシング・8回戦」(18日、エディオンアリーナ大阪第2競技場)
22年度全日本スーパーバンタム級新人王の安村綺麗(24)=ディアマンテ=がセミファイナルのフェザー級8回戦でアヌーチャ・トングボー(タイ)に1回2分11秒TKO勝ちし、再起戦を飾った。安村の戦績は9戦8勝(3KO)1敗。
安村は昨年12月の坂本佳朗(本多)戦で初黒星。再起戦では初回から左フックのカウンターでダウンを演出する。立ち上がった相手に対し、右ボディーアッパーでダウンを追加し、最後は右ストレートで倒して決着をつけた。「初めての外国人選手との対戦だったので、慎重に出ていった。前回は試合前に風邪をひいてしまい、悔いの残る試合になりました。今回は倒すパンチを身につけるための練習も行ってきた。最後の右ストレートはガツンと拳に残る感覚があった。この感じをつかめればこれからもKOを増やしていけると思う」と手応えを語った。今後に向けて「同期で一緒に新人王を取った迅くん(二階堂迅)が高校の先生になり、引退したので迅くんの分も自分が頑張ってチャンピオンを目指して、これからジムを引っ張りたい」と意気込んだ。
ディアマンテジムの野上真司オーナーは「初黒星を喫して、ショックは大きかったと思うが、負けてすぐに『必ずはい上がってチャンピオンになりたい』と言っていた。本人の希望もあり、ランキング復帰を目指していきたい。ここからが勝負だと思う。もう一つ上の実力をつけるためにも、自覚を持ってさらに練習に取り組んでいってほしい」と再浮上を期待した。
2024年05月18日 20:51
「ボクシング・日・中・タイ友好6VS6親善試合」(18日、後楽園ホール)
2人が棄権して4対4になった親善試合は、メインイベントの128ポンド(58キロ)契約10回戦で日本フェザー級7位、WBOアジアパシフィック5位、東洋太平洋6位の中野幹士(28)=帝拳=が、WBCアジア・スーパーフェザー級暫定王者でWBC世界35位のサタポーン・サアート(20)=タイ=に7回1分32秒、TKO勝ちし、日本の2勝2敗という結果になった。
2020年12月以来2度目のメインとなった中野は2回に右フックを効かせ、3回にも左フックでよろめかせたが、その都度復活してくるサタポーンに手を焼き「どうやったら止まるんだろうと。入っても一瞬目が飛ぶけど、また普通になって打ってきた。めっちゃタフだなと思ってやってました」と振り返った。
6回にも左から追い込み、7回に「流れで打ったのが倒れた。感触がなくてビックリしました」と打ち明ける左ボディーでダウンを奪う。すぐに立ち上がってきたサタポーンを左ボディーで止め、めった打ちしたところでレフェリーが試合を止めた。
5試合連続のKO勝ちとなった中野はバックステージで「もっとスカッと勝ちたかったんですけど…」と話したところで泣き出し、「いつもテンカウントで終わっていたのが立たれて、そこはちょっとうれしかった。立たないでと思ったけど、ダウン後の再開は初めてでうれしかったけど、立たないでほしかったですね」と、複雑な思いを口にしてまた涙。「いろんな感情です。うれしいですけど」と、涙の理由を説明した。
セミファイナルでは日本スーパーウエルター級1位の玉山将弥(30)=帝拳=がスーパーウエルター級8回戦で元WBA中国ミドル級王者のヅアン・ファン(28)=中国=と対戦。ヅアンの手数に苦戦し、スプリット判定で惜敗した。
第3試合のフェザー級6回戦では上野永吉(22)=ワタナベ=がダウスリテ(23)=2回1分42秒、中国=のアッパーにTKO敗。
第2試合の138ポンド(62・6キロ)契約4回戦では、timelesz(元Sexy Zone)の菊池風磨の弟・菊池音央(20)=新日本木村=がゴン・エンコン(中国)に1回47秒、TKO勝ちした。
2024年05月18日 20:50
女子プロレス「スターダム」の中野たむが、再起に燃えている。
18日の横浜武道館大会では、米AEW・TBS王者ウィロー・ナイチンゲールに挑戦。168センチ、88キロの相手に果敢に攻め込んだ中野は、張り手の乱れ打ちでベルトへの執念を見せつけた。さらにコーナーに上ったナイチンゲールに、投げっぱなしジャーマンを敢行。一気に流れを引き寄せると、フロントネックロックからの腕固めで勝負に出た。
しかし、AEWのトップ戦線を走る王者からペースを奪えず、ラリアート3連発からのキャノンボールをくらい大の字に。食らいついた中野だったが、最後はデスバレーボムからのベイブ・ウィズ・ザ・パワーボムを決められ、3カウントを献上した。
試合後、疲労困ぱいの中野は「ウィロー・ナイチンゲール、かわいくて強かった! 世界ってすごいな。今日負けたけど、より一層あのベルトが魅力的に見えた」とつぶやいた。
昨年は団体最高峰のワールド王者として活躍したが、10月の同王座戦で左ヒザを負傷。長期欠場に入り、王座返上という悔しさを味わった。2月の復帰後初の王座戦で再起を狙っていたが、王座取りは失敗に終わった。
それでも「すごい悔しいけど、意外と落ち込んでない。全然落ち込んでない! 落ち込んだことないから!」と絶叫。「とんでもない地獄をたくさん見てきたので、まだまだ這い上がりますよ。たむロード、ここからなんで! まだやらなきゃいけないこともいっぱいあるからね」と前を向いた。
2024年05月18日 20:00
人生初のダウンと、そこから挽回しての衝撃的なKO劇。
2024年05月18日 19:31
女子プロレス「スターダム」のハイスピード王座戦(18日、横浜武道館)は王者・上谷沙弥(27)が、飯田沙耶(26)を退け初防衛に成功した。
2019年デビューの同期対決は、両者が全速力でリングを駆け回り一進一退の攻防を展開した。5分過ぎ、飯田から強烈な逆水平チョップ連打をくらった王者は大悶絶。その後もラリアートやブレーンバスターで吹っ飛ばされ苦戦を強いられた。
それでも立ち上がった王者はスピンキックを命中させ形勢逆転に成功。最後は一瞬の隙を突きフランケンシュタイナーで丸め込んだ。
試合後、飯田と握手を交わし健闘をたたえ合った上谷はバックステージで「みんな見てましたか? ハイスピードフェニックス! 速くて華麗でそして情熱的。でも、そんな試合ができたのは相手が飯田沙耶だったから。それは間違いない」と断言。その上で「飯田、このベルトもっと欲しくなったでしょ? お前の行く道全てに私が立ちはだかってやるから、今日みたいな熱い戦い、またやろう」と呼びかけた。
先月27日の横浜大会でハイスピード王座初戴冠を果たし、心境地を開拓中の上谷は「これからもこのハイスピードのベルトを私色に染めて、クイーンズ・クエストを私がしっかり引っ張っていく。なのでこれからも見ていてください。ハイスピードフェニックスの絶景を」と自信満々な表情で語った。
2024年05月18日 19:19
女子プロレス「スターダム」のIWGP女子王者・岩谷麻優(31)が、次期挑戦者にアイスリボンの藤本つかさ(40)を電撃指名した。
18日の横浜武道館大会で岩谷と「シンデレラ・トーナメント」覇者の羽南の「アイコンタクト」は、藤本、シードリング・中島安里紗の「ベストフレンズ」と対戦。藤本が4月27日横浜BUNTAI大会を訪れたことで、途絶えていたスターダムとアイスリボンの交流が再開された。
だが、タッグ屋とて百戦錬磨のベストフレンズを相手に、アイコンタクトは苦しい展開が続いた。序盤は羽南がつかまり、岩谷も敵軍の猛攻にさらされた。それでも15分過ぎには岩谷のトペ・スイシーダと羽南のプランチャ同時発射で一矢を報いるが、ここから勝機をつかめない。
20分過ぎには藤本の日本海式竜巻原爆固めから中島のダイビングフットスタンプをくらった岩谷が戦線離脱に追い込まれると、残る羽南が藤本のたいようちゃん☆ボムで3カウントを奪われた。
試合後、涙目の岩谷は「ベストフレンズ、めちゃめちゃ強すぎるって。久しぶりに心が折れました…」と素直に藤本&中島をたたえた。だが、続けて「だから次、藤本つかさ、IWGPをかけて私と戦ってください」と訴えた。
藤本も「わかってるよ。岩谷麻優はこんなもんじゃないって。IWGP、ぜひやらせてください」と快諾。ただし「1つ条件があります。次、対戦する時はウチに乗り込んで来い!」と付け足した。
岩谷は2019年度の「プロレス大賞」女子プロレス大賞受賞者で、前年度の受賞者が藤本だった。これでV6戦での対戦が決定的となった岩谷は「あと中島安里紗、肋骨折れたわ。フットスタンプのせいでヤマいった。引退、先延ばしにしろよ」と8月に引退する中島に呼びかけ、腹部を押さえながらリングを後にした。
2024年05月18日 19:00
◇プロボクシング62・6キロ契約4回戦(2024年5月18日 東京・後楽園ホール)
人気アイドルグループ「timelesz」の菊池風磨の弟で、プロボクサーの菊池音央(ねお、20=新日本木村)が再起戦で自身初のKO勝利を収めた。後楽園ホールで開催された日中タイ親善試合に出場。ゴン・エンコン(中国)に1回47秒TKO勝ちし、昨年9月以来の白星でプロ戦績を2勝2敗とした。
開始ゴングと同時に猛攻。左右のフックを思い切り振り、ボディーも交えて相手を圧倒した。きれいな右ストレートが決まったあとは休まず攻め立ててレフェリーストップ。兄・風磨も見守る中の”秒殺”に「もう目をつぶっていくしかないと。目はつぶらなかったんですけど(笑い)。もうちょっとスコーンと倒したかった。止められるんじゃなくて」と初KO勝利の感触を口にした。
昨年11月の東日本ライト級新人王トーナメント決勝で判定負け後、元WBC世界フライ級王者・比嘉大吾(志成)らを指導する野木丈司トレーナーの練習に参加。課題と感じていたフィジカル面を強化するため、階段ダッシュなど過酷なメニューに取り組んできた。試合開始からの猛攻はかつての比嘉をほうふつさせるもので、「野木さんにも”体力温存で1R目からいかない選択をするとズルズルいく”と言われて。階段ダッシュでも1回目から飛ばして、スパーリングも1Rで体力が切れてもいいと(やってきた)。今日はできたすね」と自己分析した。
計量前の2日間で5キロもの減量。2日前に練習で体重を3キロ落としたあと、胸とのどが痛くなってきたという。「(症状を)調べたら心不全になるんじゃないかとネガティブになって。試合が終わったら死んでるんじゃないかと、軽い遺書を家族に書いておいた」と明かし、「帰ったら回収しないと」と話して笑わせた。1週間後からは再び”野木トレ”に参加予定で「月曜日(20日)だけ心不全の検査を受けないと」とおどけたが、「ここから積み上げていきたい」とつかんだ自信をかみしめた。
2024年05月18日 18:59
「ボクシング・日・中・タイ友好6VS6親善試合」(18日、後楽園ホール)
timelesz(元Sexy Zone)の菊池風磨の弟・菊池音央(20)=新日本木村=が、138ポンド(62・6キロ)契約4回戦でゴン・エンコン(中国)に1回47秒、TKO勝ちした。
2024年05月18日 18:11
ボクシングのWBA・WBC統一世界ライトフライ級王者、寺地拳四朗(BMB)が18日、東京都墨田区のひがしんアリーナで開催された「すみだボクシング祭り」で、元WBA世界同級王者で世界王座防衛の日本記録(13回)を持つ具志堅用高氏とトークショーを行い、終了後に取材に応じた。
寺地は今年1月、元WBA王者カルロス・カニサレス(ベネズエラ)とのダウンの応酬となる激闘を判定で制して、防衛に成功。その直後に以前から中指の腱(けん)の付け根を痛めていた右拳を手術した。
現在はディフェンスとクリンチを重点的に練習しているといい、右拳を使った練習も「まだミットとかを軽く打っている感じ。まだ100%では打てない」という段階ではあるが、再開したことを明かした。
次戦について、寺地が練習している三迫ジムの三迫貴志会長は「秋以降を希望している」と明かした。寺地はIBF王者シベナティ・ノンティンガ(南アフリカ)とWBO王者ジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ)の「どっちが来てもいい」と統一戦を希望しつつ、「僕は何でもOKです」と強くはこだわらない姿勢。フライ級転向についても「そっちも考えている」と改めて話していた。
また、具志堅氏は「減量がうまくいけばもっともっと勝ち続けると思う。ライトフライ級で俺の記録を塗り替えてほしい。フライ級で伸ばすとか。若いからいける」と期待をかけていた。
2024年05月18日 18:05
新日本プロレス6月9日大阪城ホール大会のメインイベントがジュニアの祭典「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア(BOSJ)」の決勝戦となることが18日に発表された。
現在開催中のBOSJの決勝戦は大阪城大会で行われる。同大会はすでに主要対戦カードが発表済みで、IWGP世界ヘビー級王者のジョン・モクスリー(AEW)が「ハウス・オブ・トーチャー」のEVILとのV4戦に臨む。シリーズの集大成であるリーグ戦の決勝戦と、団体最高峰王座戦が同日に行われるとあって、どちらがメインイベントになるのか、一部のファンのあいだで議論を呼んでいた。
そしてこの日の八王子大会の試合前、大阪城大会のメインがBOSJ決勝戦となることが発表された。なぜシリーズ5大会目のタイミングでの発表となったのかは謎だが、ともあれ会場からは大きな歓声が上がった。
この決定によりモクスリーとEVILのIWGP世界王座戦は必然的にBOSJ決勝戦よりも前の試合順となることが確定した。新日本の単独興行で団体最高峰王座戦が最終試合以外で組まれる大会は、2014年1月4日東京ドーム大会以来実に10年半ぶり。当時はオカダ・カズチカと内藤哲也によるIWGPヘビー級王座戦が、中邑真輔と棚橋弘至によるIWGPインターコンチネンタル王座戦にファン投票で敗れ最終試合の座を譲っていた。
2024年05月18日 17:39
女子プロレス「スターダム」の闇の黒虎スターライト・キッドと妖精なつぽい(28)のタッグ「チーム両思い」が、前タッグ王者相手に善戦した。
18日の横浜武道館大会で2人は前ゴッデス王者の鈴季すず&星来芽依と対戦。6日の「ALL TOGETHER」(日本武道館)で勝利を収めているチーム両思いが、この日も躍動した。
キッドはこれまでの黒ではなく、なつぽいに合わせたシルバーとイエローのマスク、STARS時代のコスチュームで登場。星来とスピーディーな攻防を繰り広げると、なつぽいとの連係もさえわたった。側転からのダブルのドロップキックを鈴季にズバリ。さらにキッドのその場跳びムーンサルトと、なつぽいのフェアリアルギフト(ダイビングボディープレス)の同時発射で会場を沸かせた。
残り時間3分を切ったところで、スカイラブハリケーン式の不知火が鈴季に決まるが、3カウントを奪えない。両軍とも決め手を欠いたまま、試合は15分時間切れドローに終わった。
試合後、2人は仲良くバックステージに登場。キッドが「前タッグチャンピオンにドローだよ!」と強調すれば、なつぽいも「すごいタッグにドローだもんね。単なる即席タッグじゃないような気がする」と胸を張った。
ただし、キッドの悩み払拭されていない。4月に大江戸隊を追放され、現在はユニット無所属。中野たむからラブコールを送られているが、返事は保留している。新たな所属先だけでなく、代名詞のマスクを脱ぐ可能性も模索している。
キッドは「(なつぽいとは)ステップアップしていけちゃうタッグかもなって思っちゃったりもしたんだけど、まず私は自由に楽しむことが一番。だからこのタッグがまた組めるかどうかも…。たむちゃんにもラブコールを受けててさ、三角関係になっちゃうかもしれない」と漏らす。
するとなつぽいは「別に(中野と)組みたければ、組めばいいと思うよ。きっちゃん(キッド)がどういう判断をするかを、ぽいは楽しみにしている」とキッドの意思を尊重する考えを示した。
「今日のタッグも私の答えの中のプラス1になったということで」というキッドの去就問題はまだまだ続きそうだ。