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2024年04月22日 19:00
大岩剛監督が率いるU-23日本代表は4月22日、パリ五輪のアジア最終予選を兼ねるU-23アジアカップのグループステージ最終節で、永遠のライバル韓国と対戦する。両国すでに決勝トーナメント進出を決めているとはいえ、より五輪出場が近付く1位突破が懸かっており、非常に重要な一戦だ。 この注目必至の日韓戦において、キーマンとして挙げられるのが、“韓国キラー”内野航太郎(筑波大)である。唯一の大学生として参戦している19歳のFWは、昨年9月のアジア競技大会で1ゴールを挙げたほか、今年3月の全日本大学選抜として出場した日韓定期戦では2発を叩き込み、強烈な印象を残した。 それだけに韓国側も警戒を強めており、同国メディア『ISPLUS』は「日本はベンチも怖い。AG(アジア競技大会)の時にファン・ソンホン監督を震え上がらせた韓国キラーの存在」と題した記事を掲載。「韓国の最大のライバルは、ベンチにも強力な選手が揃っている。コウタロウ・ウチノは近頃、韓国に強さを発揮している1人だ」と伝えている。 【PHOTO】カタール開催のU-23アジアカップに向け、新背番号でポートレート撮影に臨んだU-23日本代表! 「両チームの明暗を分ける運命の日韓戦。主力ではなく、ベンチに控えるウチノに注目したい。日本代表チームの唯一の大学選手で、『韓国キラー』だ。彼は昨年、日本代表チームの一員として杭州アジア競技大会を戦い、韓国との決勝戦でゴールを決めた。 当時、ファン・ソンホン監督はチョン・ウヨンとチョ・ヨンウクのゴールで金メダルを獲得したが、ウチノの先制点は韓国を震撼させた。彼はちょうど1か月前にも韓国のゴールネットを揺さぶった。大学日韓定期戦に出場し、韓国大学代表を相手にマルチゴールを記録し、2−0の完勝に導いたのだ」 すでにマンマークを受ける若きサムライは、「まずは1点ですけど、ハットトリックを狙っていきます」と意欲十分だ。再び強烈な一撃をお見舞いし、宿敵を恐怖のどん底に突き落とせるか。 構成●サッカーダイジェストWeb編集部
2024年05月04日 10:33
チームを絶体絶命のピンチから守護神が救った。
U-23日本代表は現地5月3日、カタール・ドーハで開催されているU-23アジアカップ決勝でU-23ウズベキスタン代表と対戦。1−0で勝利し、アジア制覇を果たした。
90+1分の山田楓喜のゴールで先制した日本は90+5分、相手のクロスのシーンで、ウズベキスタンの選手たちは競り合った際にペナルティエリア内でボールが関根大輝の手に当たっていたと主張。その後、VARが介入し、主審は映像を確認したうえでハンドをとり、相手にPKが与えられた。
関根は試合後、この時の心境をこう語った。
【PHOTO】U-23日本代表のウズベク戦出場16選手&監督の採点・寸評。PKストップのGK小久保をMOMに。決勝弾の山田楓も高評価
「やっちゃったなというか、何かが当たった感覚はあったんですけど、どういうふうに当たったかは分からなかった。でもVARで(審判に映像を)見に行かれちゃって、そういう部分ではしょうがないのかなと」
しかし、そのPKをGK小久保玲央ブライアンが神セーブでストップ。守護神に救われた関根は、感謝を口にする。
「この大会の最後の最後で助けてもらった。本当にほっとしたというか、いろんなプレッシャーや日本を代表している選手としての責任を感じていたなかで、玲央くんに今日救ってもらえて、本当に良かった。本当に助けられたなという感じです」
試合終了後、チームが歓喜に沸くなかで、ピッチ上で多くの選手にいじられたと明かす。
「『本当に良かったなお前』『あれ決められていたら終わってたぞ』と言われました(笑)。これも玲央くんが止めてくれたから、笑い話にできる。今日の試合前、このメンバーでサッカーをするのは最後という話もしていましたけど、本当にすごく良いチームだったなと思います」
関根は笑顔でスタジアムを後にした。
取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)
2024年05月04日 10:00
デンマーク1部のブレンビーで活躍を続ける鈴木唯人。
4月には3ゴール4アシストと大暴れを見せた彼は、リーグ月間MVPに選出された。
チームメイトからトロフィーを贈られた鈴木は「歌!?ノーだよ(笑)みんな、ありがとう。とても嬉しいけれど、次の試合に集中しなければいけない。やり続けるよ」と英語で挨拶をしていた。Suzuki fik overrakt prisen som Månedens Spiller til træningen tidligere i dag 🏆#Brøndby pic.twitter.com/1KJHMs04wa
— Brøndby IF (@BrondbyIF) May 3, 2024
チームメイトたちは鈴木に拍手を送るとハグでも祝福!殊勝なコメントをしていた鈴木だが、最後にはおどけてダンスも披露していた。
U-23日本代表、U23アジア杯に招集できなかった逸材12名
残り6試合のブレンビーは現在チャンピオンシップラウンドで首位に立っている。
2024年05月04日 09:53
ジュピラー・プロ・リーグ プレーオフ2第7節が3日に行われ、ウェステルローとシント・トロイデン(STVV)が対戦した。
STVVでは、日本代表GK鈴木彩艶と同MF伊藤涼太郎が先発。DF小川諒也は58分から途中出場した。なお、MF藤田譲瑠チマとMF山本理仁は、同日に行われたU−23アジアカップ決勝に出場したため不在。元日本代表FW岡崎慎司は負傷欠場した。
8分、伊藤がSTVVに先制点をもたらす。ペナルティエリア手前でパスを受けると、右足を振り抜いて鋭いシュートを放つ。相手GKはボールに触ったものの止めることができず、ボールはゴールに吸い込まれた。
しかし、32分にジョーダン・ボスの強烈な一撃でウェステルローに追いつかれると、STVVは後半開始早々に逆転を許してしまう。それでも69分、STVVが試合を振り出しに戻す。伊藤が敵陣中央から針の穴を通すような縦パスを供給。これを受け取ったアドリアーノ・ベルタッチーニは飛び出してきた相手GKをかわし、右足でゴールへ流し込んだ。
後半アディショナルタイムの終盤、小川にアクシデントが発生。空中でヘディングした後に着地を失敗して右手首を負傷し、STVVは残り時間を10人で戦うことになった。試合は2−2のまま終了し、STVVは直近5試合で3分2敗と勝利から遠ざかっている。
次節は12日に行われ、STVVはメヘレンと対戦する。
【試合ハイライト動画】伊藤涼太郎が1G1A ウェステルロー 2−2 シント・トロイデン
2024年05月04日 09:42
ブンデスリーガ2部第32節の2試合が3日に行われた。
2024年05月04日 09:30
今季、マンチェスター・シティでセンセーショナルなシーズンを送ったフィル・フォーデンは、イングランド国内のフットボール記者協会(FWA)の年間最優秀選手賞を受賞した。
フォーデンは800人以上のFWA会員が参加した名誉ある投票で、全投票数の42%以上を獲得し、チームメイトのロドリとアーセナルのデクラン・ライスを抑えて圧倒的なトップに立った。マンCの選手の中では昨年度のアーリング・ハーランドに続いて2年連続、また、2019年のラヒーム・スターリング、2021年のルベン・ディアスに続く受賞となった。
今季、プレミアリーグとFAカップの2冠を狙える位置につけているマンCで、フォーデンは現在までに全コンペティションで24ゴール、プレミアリーグだけで16ゴールといずれも自己ベストを更新しており、チームの中核を担っている。
受賞に際し、フォーデンはマンCのチームメイト、指揮官のグアルディオラやコーチングスタッフの助けとサポートがあったことを語った。
「FWAの年間最優秀選手賞に選ばれたことは、とても光栄なことだ。この賞をいただけてとても嬉しいが、チームメイトの助けなしには成し遂げられなかった」
「シティには特別な選手たちがいて、その一員であることを光栄に思う」
「チームメイトのみんな、ペップやコーチ陣のサポートやアドバイスに感謝したい。それはすべて、監督や同僚たちが常に改善し、より良くなろうとする姿勢のおかげだ。この場をお借りして、私に投票してくださった方々、そしてノミネートの仲間たちにもお礼を申し上げたい」
「この賞を受賞できたことを誇りに思う。今、私はシーズンを可能な限り力強く終え、シティがより多くのトロフィーを獲得する手助けをすることに集中している」
現在23歳という若さのフォーデンだが、これまですでにマンCにおいて、5度のプレミアリーグ優勝、4度のリーグカップ、2度のFAカップ、2度のコミュニティシールド、チャンピオンズリーグ、UEFAスーパーカップ、そしてFIFAクラブワールドカップの制覇に貢献してきた。
その実力はペップ・グアルディオラに「フォーデンにはゴールが脈々と流れており、フットボールの6速ギアを持っている」と言わしめ、ケビン・デ・ブライネからは「もう若手という感覚はない。彼はチームのスーパースターだ」と語らせるほどだ。
マンCのアカデミー出身で黄金期の象徴的存在となりつつあるフォーデンは、そのキャリアを通じてどれだけのタイトルを獲得するのか、非常に楽しみな存在と言えるだろう。
So grateful! Thank you so much to all the writers who voted https://t.co/674VZ96h8q— Phil Foden (@PhilFoden) May 3, 2024
2024年05月04日 08:58
レアル・ソシエダでプレーする日本代表MF久保建英。今年2月に契約を2029年まで延長したが、移籍の噂は絶えない。
そうしたなか、Xのフォロワー数12万以上を誇る『Sam C』は「今日午後、リヴァプールが久保の移籍についてレアル・ソシエダに接触したと関係者が語った。契約解除料は6000万ユーロ(99億円)」と伝えた。
リヴァプールはエースに君臨してきたエジプト代表FWモハメド・サラーの去就が不透明になっており、この夏にサウジアラビアに移籍する可能性がある。彼の後釜として久保を狙っていると伝えられてきた。
「リヴァプール移籍を本当に後悔している5人のスター」
一方、ソシエダのイマノル監督は久保のリヴァプール移籍説について、「彼は(ソシエダで)続けたがっている。関心については知らない」と語っている。この夏も久保の去就は注目を集めそうだ。
2024年05月04日 08:48
プレミアリーグ第36節が3日に行われ、ルートン・タウンとエヴァートンが対戦した。ルートンの日本代表DF橋岡大樹はベンチ入りしたものの、出番は訪れなかった。
24分、コーナーキックの競り合いのなかでルートンのファウルがあったとして、エヴァートンがPKを獲得。キッカーを務めたドミニク・カルヴァート・ルーウィンが流し込み、エヴァートンが先手を取る。
ルートンは31分に試合を振り出しに戻す。敵陣でボールを奪い、アルベール・サンビ・ロコンガがボックス内へ柔らかい浮き球を供給。反応したイライジャー・アデバヨは相手DFに競り勝ち、胸でのトラップから振り向きざまに左足を振り抜いてゴールに突き刺した。
後半、ルートンは何度か決定機を迎えたものの、相手GKジョーダン・ピックフォードやDFジャラッド・ブランスウェイトらの好守に阻まれた。結局、次の1点は生まれず、1−1で勝ち点「1」ずつを分け合った。
4試合未勝利となった18位ルートンは、1試合消化が少ない17位ノッティンガム・フォレストと勝ち点「26」で並んだ。しかし、得失点差により降格圏から脱出することはできなかった。なお、ノッティンガム・フォレストは4日、すでに降格が決まっているシェフィールド・ユナイテッドと敵地で対戦する。
ルートンのリーグ戦は残り2試合。11日に敵地でウェストハムと対戦し、19日の最終節ではホームにフルアムを迎え撃つ。
【スコア】
ルートン・タウン 1−1 エヴァートン
【得点者】
0−1 24分 ドミニク・カルヴァート・ルーウィン(エヴァートン)
1−1 31分 イライジャー・アデバヨ(ルートン)
【試合ハイライト動画】ルートン 1−1 エヴァートン
2024年05月04日 08:35
U23アジアカップ決勝戦でカザフスタンを1-0で下して見事優勝を遂げたU-23日本代表。
2024年05月04日 08:33
[J1第11節]川崎 3−1 浦和/5月3日/Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu
川崎が浦和を下し、6試合ぶりの勝利を掴んだ一戦、試合後にチームメイトたちと喜びをともにしていたのは左SBを務めたファンウェルメスケルケン際と、CFで先発したバフェティンビ・ゴミスだ。
今季加入したファンウエルメスケルケンは甲府のアカデミーから長くオランダで活躍し、海外経験も豊富で英語も堪能。
そのため、元フランス代表FWのゴミスとも英語でコミュニケーション。仲の良さが光るが、浦和戦後にもサポーターへ挨拶した後には何やらふたりで話していた姿も印象的だった。どんな会話をしていたのか、試合後、ファンウエルメスケルケンは笑顔で教えてくれた。
「勝点3自体を取ることが大切だったので、それが取れて良かったねということ。バフェ(ゴミス)もこれから試合にどんどん絡んでコンディションを上げていきたいねという話もしていました。
バフェは今年(リーグ戦で)初先発ですよね? そのなかでお陰様でバフェを経由して点が生まれていたので、チームとしても良い形でバフェにも結果をもたらすことができたんじゃないかなと。ハッピーなことをふたりで話していました。日々コミュニケーションは取っていますし、試合後もいつもいろいろ会話をしていますね」
【動画】川崎・佐々木旭の圧巻のミドル&家長昭博のダメ押し弾
ここ数試合、左SBとして安定した働きを見せるファンウエルメスケルケンと、調子を上げてきた印象のゴミス。
「ふたりの関係性からのゴールを見たいですね」と投げかけると、「本当にバフェの得点を僕がアシストしたいので、それができるよう頑張りたいです」と話し、ファンウエルメスケルケンはスタジアムを後にした。
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
2024年05月04日 08:24
U-23日本代表は現地5月3日、カタール・ドーハで開催されているU-23アジアカップ決勝でU-23ウズベキスタン代表と対戦し、1−0で勝利。4大会ぶりの優勝を果たした。
この試合、リードする展開で終了のホイッスルが鳴る直前、ピッチ上ですでに涙を流していたのがGK小久保玲央ブライアンだ。その涙は、試合中にかけられたチームメイトからの言葉がきっかけだった。
小久保は、1−0で迎えた90+8分に相手に与えたPKをストップ。キッカーのラクモナリエフが右足でゴール左に放ったシュートを読み切り、横っ飛びでセーブした。
その後、駆け寄ってきた選手たちに称えられたことで、様々な思いが押し寄せ、涙がこぼれたのだと言う。
【PHOTO】U-23日本代表のウズベク戦出場16選手&監督の採点・寸評。PKストップのGK小久保をMOMに。決勝弾の山田楓も高評価
「チームのみんなが駆け寄ってくれて、『俺ら信じてたよ』って。自分的にPKはあんまり自信がなかったけど、PKの前にもみんなが背中を押してくれて、『ブライアンなら止めれるでしょ』と。いろんな選手からの言葉を信じて、自分の思った方向に飛べた。それで、自信持ってセーブできたので、感情的にもやっぱりちょっときちゃいました。
あとはこのチームでの活動が終わってしまうだったり、アジアのチャンピオンになるために日本国民の人が応援してくれているとかで、自分的にすごく感情的なってしまいました」
ビッグセーブでチームをアジア王者へと導いた小久保は、「本当に優勝できて嬉しい」と喜びを噛みしめていた。
取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)
2024年05月04日 08:15
U23アジアカップ決勝戦でカザフスタンを1-0で下して見事優勝を遂げたU-23日本代表。
後半アディショナルタイムに山田楓喜にゴールを奪うも、その後にPKの大ピンチが到来した。だが、GK小久保玲央ブライアンが圧巻のセーブを見せて、危機を救っている。
神がかり的セーブ!
23歳の小久保は2019年に柏レイソルからベンフィカに引き抜かれ、ポルトガルでプレーしてきた。
ポルトガル紙『A Bola』も「小久保がPKをセーブし、U23アジアカップで日本に優勝をもたらす」として映像つきで紹介。また、「小久保はU23アジア杯5試合に先発出場。今季、ロガー・シュミット監督の下でベンフィカのトップチームとともにトレーニングを続けてきた同選手は、Bチームでも16試合に出場している」とも伝えていた。
ヨーロッパ名門の「Bチーム」から成功を狙う日本人の逸材たち
ただ、小久保は1月末からはベンフィカのBチームでもベンチ外が続いていた。契約は2025年まであるが、この夏の去就が注目されることになりそうだ。
2024年05月04日 08:08
カタールで開催されていたU-23アジアカップ(パリ五輪アジア最終予選を兼ねる)は、日本の優勝で幕を閉じた。
2024年05月04日 08:04
[J1第11節]川崎 3−1 浦和/5月3日/Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu
トレーニングでの姿を知っているからこそグッとくるものがあった。
J1の11節、川崎がホームで浦和を下し、6試合ぶりの勝利を掴んだ一戦、試合終了間際に家長昭博がダメ押しの3点目を決めた瞬間、喜びの輪とは別の場所で、そっとチームのために動く男がいた。
この日、第2GKとしてベンチ入りを果たした早坂勇希である。
川崎アカデミー出身で、桐蔭横浜大を経て、2022年に川崎に加入。ただGKは試合のメンバー入りへ2枠しかない特別なポジションである。プロ3年目、新型コロナウイルスの影響もあってベンチメンバーが揃わなかった2022年の23節の浦和戦で、フィールドメンバーとしても用意した場面を除き、リーグ戦ではベンチ入りを果たせずにいた。
それでも前節の広島戦(△2−2)のウォーミングアップ中に腰を痛めたチョン・ソンリョンが今節も欠場。広島戦に続いて上福元直人がファインセーブを連発したなかで、第2GKに指名されたのが早坂であった。
「一回目は白いユニホーム(浦和戦のフィールドプレーヤーのセカンドユニホーム)でJリーグのベンチ入りでした。ただ、ACLで経験(ベンチ入り)していましたし、ホームでこれだけ多くの方が入ったのは初めてでしたし、独特な雰囲気ではありましたが、声援が本当に背中を押してくれました。だからこそ自分にできること、声がけだったり、終盤のできる限りのことを一つひとつやるだけだったので、そういう意味では今日はすごく良い一日だっと思います」
“自分のためにできること”。それが冒頭のシーンなどであり、3点目の直前からを足を気にしていた同期のDF佐々木旭(流通経済大出身)に声をかけ続け、ゴールが決まった瞬間にはそっと近づき、檄を飛ばしたのである。
「僕の立場からすれば、ベンチから声をかけることしかできないと言いますか、できる限りのことはそれしかないと思ったので、旭が足に違和感を感じたというか、足を攣っていたのかもしれないですが、そこは感じていたので、そこへのコーチングだったり、旭が水を取りに来た時に、もう(時間が)ないから気持ちで乗り越えろと。
そのひと言で旭がどれだけ頑張れたか分かりませんが、そのひと言で変われれば良いなという気持ちで、得点の喜びもありつつ、もうちょっだから頑張れと。旭は最後まで闘う姿勢を見せてくれていたので、声をかけられて良かったなと思います」
【動画】川崎・佐々木旭の圧巻のミドル&家長昭博のダメ押し弾
その姿はまさに彼の真骨頂である。トレーニングに真摯に取り組み、選手寮ではまとめ役として、仲間たちと会話をかわす。記者陣とのコミュニケーションも実に誠実で、まさに好青年である。
もっとも、彼がこれほどチームのために働くことができ、準備を怠らずにいられるのは、チョン・ソンリョン、上福元直人、そしてアカデミーの先輩でもある安藤駿介の背中があってこそでもある。今回のベンチ入りに関してもこう胸を張った。
「常に100パーセントでトレーニングをしていますし、いつ、どんな、スクランブルが起きても準備はできているので、今回はソンリョンさんが前節、腰の痛みが出ていたので、ひとり(メンバーが)変わるだろうなと思っていましたし、カミくん(上福元)がああやって素晴らしいパフォーマンスを前節してくれたので、何があっても良いように準備をしていました。ここは安藤さんだろうが、自分だろうが、良い準備はできているので、そこはキーパーチームとして、トモさん(石野智顕GKコーチ)含め、全員が良い準備をできています」
この日は3点目のシーンだけでなく、佐々木が勝ち越し弾を決めた際には、早坂のもとにいち早く抱き着きに走った姿も印象的で、試合後には、桐蔭横浜大出身の4人(早坂、山田新、橘田健人、山内日向汰)でサポーターの前に立てたことも、微笑ましい光景であった。
「近年、桐蔭の選手がフロンターレに多く入ってきているので、自分だけが(メンバーに)入れなかった悔しい想いは常にしていました。ミキさん(山根視来/現ロサンゼルスギャラクシー)がいた時に、揃いたかったという想いも正直ありますが、こうやって揃うことができたのは、桐蔭にも良いニュースだと思いますし、ここからは自分がどう変えるか。メンバー入りではなくスタメンで出場して90分間やれたら一番良いですし、満足せず、全員でピッチの上で勝利を掴めるようにやっていきたいです」
改めてレギュラー枠がひとつしかないGKは特別なポジションである。それでもチームワークを大切にし、いつくるか分からないチャンスに備えて準備をし続ける。その大切さを早坂の姿から感じ取ることができたゲームであり、彼のさらなる成長に期待したくなる場面の連続でもあった。
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
2024年05月04日 07:59
U23アジアカップ決勝戦でカザフスタンを1-0で下して見事優勝を遂げたU-23日本代表。
パリオリンピックの本大会出場権を掴み取り、8大会連続出場を決めた。
優勝セレモニーで、控えGK山田大樹が見せた振る舞いも話題になっている。荒木遼太郎の背番号13が入ったユニフォームを着こんでいたのだ。
途中出場だった荒木は山田楓喜の決勝点を演出したが、その前に相手GKとの接触で頭部を痛めるようなシーンがあった。
その後もプレーを続けた荒木だが、アディショナルタイムにストレッチャーでピッチ外に運ばれるとセレモニーにも姿を見せず。
2002年1月8日生まれの山田大樹と2002年1月9日生まれの荒木は、2020年に鹿島アントラーズでデビューした同期(山田はユースから昇格、荒木は東福岡高から入団)。
赤い彗星、東福岡高校出身のサッカー選手「最強の5人」
荒木は今季からFC東京にローン移籍したが、山田は同期の絆を示していたようだ。ただ、荒木の容態も気になるところで、続報を待ちたい。
2024年05月04日 07:40
U-23日本代表はU23アジアカップ決勝戦でカザフスタンを1-0で下して見事優勝を遂げた。
パリオリンピックのアジア最終予選も兼ねた同大会を制し、本大会出場も掴み取っている。
『ESPN』は、「日本は好調なウズベキスタンを下してU23アジアカップ優勝を飾り、格は永久的なものだと証明した」と伝えていた。
「スポーツ界では『調子は一時的なものだが、格は永続的』という言葉がよく使われる。
この日、それは確かに証明された。U23アジアカップ決勝を争う2チームのどちらかが欠けていたというわけではないが。しかし、ここ30年近くアジアサッカーの基準を築き上げてきた伝統的な強豪国である日本と、5連勝で14得点0失点という驚異的な数字を叩き出して決勝に到達した今大会絶好調のウズベキスタンとの間には、確かに違いがあった。
(中略)
彼ら(ウズベキスタン)はアジアの新興勢力であることを示し続け、大会を通してベストチームであったことに異論を唱える者はほとんどいないだろう。絶好調だったのと同時にクオリティの高さも十分に示していた。
一方、サムライ・ブルーはこの2週間ほどベストの状態とは言い難かったはずだが、それでも優勝の道を見出した。U23アジアカップで初となる2度目の優勝を成し遂げた日本代表は、調子は一時的なものであり、格は永続的なものであることを証明した」
2013年から始まった同大会で日本は史上初となる2度目の優勝を果たした。
U-23日本代表、U23アジア杯に招集できなかった逸材12名
他の優勝経験国はイラク、ウズベキスタン、韓国、サウジアラビア。