2024年04月27日 08:00
2020-21年の賞金女王・稲見萌寧が昨年、復活優勝を成し遂げた要因のひとつに新コーチ・柳橋章徳の存在があった。 その柳橋が“ゴルフスイングの本質に迫る”チームを結成! 体やクラブの使い方の原理原則を追求し、個人の潜在的な能力の限界を突破(ブレイクスルー)するメソッドを毎月紹介しよう。 カッコよく行進しても“いい歩き方”ではない ゴルフでいい形を目指そうとするのは、ウォーキング(写真左)を「行進」の動きでしようとするようなもの。「行進」は、いい姿勢でカッコよく歩いているように見えるが、人間が歩く動作としては不自然で、スピードも出ないし体への負担も大きい(写真右) 形をなぞってもスムーズなスイングにはならない いい球を打つ選手は、形も理に適っているが、それはいい動きをした結果がいい形であるのであって逆ではない。「いいトップはこうなっている」という理由で形をマネしても、スムーズなスイングにはならないしパワーも出ない なぜその形になるのかのほうがはるかに大事 ボールに適正に、効率よくパワーが伝わる動きをした結果のいいトップなら、その前後の動きも自然とよくなるが(画像左)、トップの形だけをマネしても、前後はいい動きにはならず、効率も悪くスムーズさも生まれない(画像右) カッコいいスイングは 形からは身につかない ――でも、芸事や踊り、空手など「形から入る」習い事って結構ありますよね? お箸や楽器なども持ち方などをマネするところから入りませんか? 山縣:踊りや空手の演武のように、形をそろえる必要があるものならそれもアリかもしれません。それでも形から中身を感じることができるようになるまですごく時間がかかりますし、多分センスも必要。やはり体のことに関して科学的にアクセスできなかった時代の苦肉の策という気はしますし、「教える」ことよりも「自分で学ぶ」ことに重点が置かれた指導法だと思います。 安岡:それにお箸や楽器などは、ゴルフでいえばグリップみたいなものですので、持ち方は指導しても動かし方を形で教えることはしないと思います。 山縣:それに教わる側が、形が整うことによるカッコよさみたいなものを重視しすぎているように感じますね。 ――カッコよさですか。 山縣:背すじと手足をピンと伸ばして行進する姿はカッコいいかもしれませんが、これって「いい歩き方」だと思いますか? ――いえ、実際に歩くとなったら不自然ですね。疲れますし、体への負担も大きそうです。 山縣:形を気にするゴルファーって、これに近いものがあると思います。 柳橋:こういった点を勘案しても形から入るスイングづくりって、0点どころかマイナスからのスタートなので、本当に百害あって一利なしだと思います。 ――マイナスですか! 山縣:本当にやるべきことを無視して最初に余計なところを作ってしまったら、それを捨ててゼロに戻るのに時間も手間もかかってしまう。先入観なども加担して、これを取り戻すのがとても大変なんです。 安岡:実際にレッスンしていても、間違った情報から「この形じゃなきゃダメだと思っていた」みたいな思い込みをもっているゴルファーは多くて、そういう人の思い込みを取り除くのはとても大変です。 山縣:とくに日本人は「いい姿勢」に対する先入観が強すぎて、それがすごく上達の妨げになっていると思います。次回は、このへんの話をじっくり説明していきましょう。 いかがでしたか? いい姿勢を形をマネするのではなく、いい動きを目指しましょう! 安岡幸紀 ●やすおか・ゆきのり/1988年生まれ、高知県出身。高知高校ゴルフ部で活躍。卒業後、指導者の道に進み、日本プロゴルフ協会のティーチングプロA級を取得。現在はCHEERS GOLFの代表を務め、柳橋らとともにゴルフの原理原則の研究を行なっている。 山縣竜治 ●やまがた・りゅうじ/1982年生まれ、山口県出身。國學院大学の野球部で選手とコーチ業を兼任。運動学やチーム指導などを幅広く学び、トレーニング部門も自身の体を実験体に専門的に経験。現在はゴルフの解剖に力を入れ「太子堂やまがた整骨院」で総院長を勤める。 柳橋章徳 ●やぎはし・あきのり/1985年生まれ、茨城県出身。最先端のスイングや理論を研究し、23年6月より稲見萌寧とコーチ契約を結び、1年3カ月ぶりの復活優勝に貢献したツアープロコーチ。YouTube チャンネル「BREAKTHROUGH GOLF」でも上達 に役立つ斬新な情報を発信中。 構成=鈴木康介 写真=相田克己、田中宏幸 協力=GOLFOLIC中延店
2024年05月09日 09:26
縮小の一途を辿るのか。
【もっと読む】国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース
今季メジャー第2戦の全米プロゴルフ選手権(ケンタッキー州バルハラGC)が5月16日に開幕する。
日本勢は松山英樹(32)、中島啓太(23)、久常涼(21)、金谷拓実(25)の4人が出場。松山は「直近5年間のマスターズ覇者」で「過去1年間のPGAツアー公式戦覇者」の資格で参戦。久常、金谷は世界ランキング100位前後でリストアップされた。同ランク76位の中島は「インターナショナル・フェデレーションランキング(IFR)上位3人」の資格で4月末に出場資格を得ていたが、このIFRが昨年新設されたことで、国内ツアーが割を食うことになったのだ。
IFRは、日本、アジア、豪州、南アフリカの4ツアーの賞金ランキング上位10人を毎週ランク付けするもの。パリ五輪直前の7月18日に開幕する全英オープン(ロイヤルトゥルーン)にも適用され、5月30日時点の「上位5人」が出場資格を得ることになった。
その一方で、「日本ツアーの前年度賞金ランキング上位2人」と「今季開幕戦からBMW日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップまでの賞金ランキングトップ」の3人の資格が消滅。さらに、全英の国内最終選考会ミズノオープンの「有資格者を除く上位4人」の出場枠が今年から「3人」に変更。昨年より全英切符は4枚減ったことになる。
ツアー関係者が言う。
「日本ツアーの世界ランキングポイント配分が激減したことから、こんな事態になることはある程度予想できました。前年の日本オープン優勝者は今年の全英に出場できますが、その資格もこの先どうなるか。日本選手も予選会を受けて参戦するようになったアジアンツアーの賞金王が今年から全英に出られるようになりましたからね。先月、桂川(有人)が勝った日本と欧州ツアー共催大会の優勝ポイントは昨年の日本オープンの3倍以上です。海外メジャーを目指すなら国内に留まっていては出場は叶いません」
世界のプロゴルファーは海外メジャーの舞台に立ち、優勝するのが夢。国内ツアーで頂点に立っても世界には相手にされないということだ。
◇ ◇ ◇
国内男子ツアーの人気低迷ぶりは悲惨の一言に尽きる。日程は虫食い状態で録画放送がはびこり、コースは低レベル。そんな事態を招いた「元凶」について、●関連記事【もっと読む】…で詳しく報じている。
2024年05月09日 09:00
「なかなかうまくならない」「練習やラウンドもモチベーションが上がらない」
そんなゴルファーたちにステキな笑顔でゴルフが楽しくなる
上達法を教えてくれるのが“ときめきワンポイントレッスン”。今月は嶋貫友紀さんの登場です。 グリップの握り方を「ショット/アプローチ/パット」で分けてミスを減らす! One Point Lesson
打つときにクラブの握り方を変えない人は多いですが「ショット/アプローチ/パット」でグリップの仕方を変えるとミスを減らすことができます。ショットは左手の親指の付け根の「V字」が右耳を向くように、右手の親指の付け根の「V字」が右肩を向くように握る。そうすると腕が内旋しやすくなるので、フェースを閉じながら打つことができます。 One Point Lesson
アプローチは、右手を少しかぶせるように握ります。クラブがインサイドから入ってきてほしくないので(×)、右手とフェースの向きが同じになるようにする。クラブがインサイドから入るとヘッドの刃の部分が浮いて、トップやシャンクの原因になります。 One Point Lesson
パットは手首を使わないほうがいいので、右手も左手も下から握るようにしましょう。手首が固定されるので、手首を使ってフェースを開閉してしまう動き(×)を防げる。出球の方向のバラつきがなくなりますよ。
いかがでしたか? グリップの握り方を分けて、スコアをぜひ高めてみてくださいね。
嶋貫友紀
●しまぬき・ゆき/1997年生まれ、愛知県出身。坂田塾出身で、JLPGAティーチングプロA級の資格を保有。1月より東京都中央区の 「S-Style Golf Studio」のエクゼクティブコーチとしてレッスン活動を行なっている。Instagram のフォロワーは6.5万人。
【インスタグラム】shimanuki_yuki.golf
写真=竹田誉之
2024年05月09日 08:00
すでに過去の人である。
【もっと読む】国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース
全米ゴルフ協会(USGA)は2日、6月13日開幕の全米オープン(ノースカロライナ州・パインハースト2)にタイガー・ウッズ(48)を「特別招待」すると発表した。
ウッズは今大会に過去3度(2000年、02年、08年)優勝しているが、全米OPはマスターズや全米プロのように歴代チャンピオンに出場が約束されている大会ではない。
昨年までは19年のマスターズ優勝による「5年以内のメジャー優勝者」の資格で出ていたが、今年は出場資格はない。本人が出たいというなら、どれほど立派な実績を残した選手でも予選会から挑戦しなければならないのだ。
ところがUSGAは、その実績などを考慮して特別招待したわけだが、ウッズは21年2月の自動車事故で一命はとりとめたものの、足に大けがを負い、同年の4大メジャーはすべて欠場。22年のマスターズで奇跡的な復帰を遂げて47位でフィニッシュしたが、5月の全米プロは脚の痛みで4日目は棄権。足を引きずりながらプレーする姿は痛々しかった。
6月の全米OPは出場せず、7月の全英も通算9オーバー148位で予選落ち。昨年のメジャーはマスターズのみで途中棄権。今年のマスターズはどうにか予選は通ったものの通算16オーバー60位。もはや難コースのメジャーで優勝を争える力もなければ体でもない。
そんなウッズをUSGAはなぜ全米OPに引っ張り出すのか。海外ゴルフ事情に詳しいゴルフライターの吉川英三郎氏がこう言う。
「4月のマスターズは最終日のテレビ視聴率が低く、直前に行われたバスケットボール全米大学選手権の女子決勝の半分以下でした。アイオワ大にクラークというスター選手がいたので今年は特別という見方もあるが、米国ゴルフ界にとってショックだったはずです。マスターズだけでなく、“5番目のメジャー”といわれるプレーヤーズ選手権の視聴率も昨年より約2割減です。ゴルフの将来に危機感を持っているUSGAが、話題性とテレビ視聴率などを考え、人気のあるウッズを招待したのでしょう」
今月16日には全米プロ(ケンタッキー州・バルハラGC)が開幕する。成績次第では、「全米OPのウッズは客寄せパンダ」との声がツアー内からも聞こえてくるかもしれない。
2024年05月09日 08:00
暮らしに役立つ情報メディア「さぶろぐ」が全国の20代以降の男女を対象に「ゴルフクラブのどんな内容の口コミを参考にするか」についてのアンケート調査を実施。
2024年05月09日 07:00
グリーンを外したとき長いパットが残ったときにボギーになってしまうピンチを防ぐショートゲームのワザをツアープロが伝授! ミスなくしっかりリカバリーしたいときはこのスコアメイクに役立つヒントをぜひお試しあれ! 高い球が出る構えを作ったらホームランを恐れずに思いきり振る 「フェースを開くことでバンスが砂に当たり爆発力が増します」(鶴岡)
アゴが高くてピンが近いというケースは、構え方が重要ですね。私の場合、スタンスを広くして下半身を安定させたら、サンドウエッジのフェースを大きく開き、ヘッドをボールからあえて離して構えます。
ボール1個から1個半くらいヘッドを離すと、インパクトでボールの手前にヘッドを落としやすくなる。そして上からドンと砂を叩けば、ボールが高く上がる。ホームランを恐れずに思いきり振ることが大切です。
ピンが近くてボールを飛ばしたくないときほどヘッドをボールから離す バンカーのアゴに当たってしまう人は構え方を見直しましょう! アゴに当たって脱出失敗!
フェースを開くことが不十分で、かつヘッドをボールに近づけて構えると、ボールが低く飛び出てしまう スタンスを広くする
スタンスを通常より広くして、下半身を安定させる。体の重心を下げると、ボールはより高く上がる
いかがでしたか? スタンスを広くして、下半身の安定に繋げてください!
鶴岡果恋
●つるおか・かれん/1999年生まれ、神奈川県出身。166㎝。18年にプロテスト合格。23年はレギュラーツアー28試合に出場し、ニチレイレディス5位タイなどベスト10入り3回。明治安田所属。
構成=小山俊正
写真=田中宏幸、相田克己
2024年05月09日 06:00
プロゴルファーの臼井麗香がInstagramを更新。アイドルグループの“ふるっぱー”ことFRUITS ZIPPERのライブに行ったことを明かしました。 「とっても幸せでした」チェキで幸せ爆発な臼井プロ
臼井プロは「私の推しFRUITS ZIPPERのLiveに行ってきました」と7人組アイドルグループFRUITS ZIPPERのライブを観に行ったことを報告しました。
FRUITS ZIPPERの大ファンで、以前には日本女子プロゴルフ協会のInstagramにて「わたしの一番かわいいところ」の振り付けを完コピで可愛く踊ったこともある臼井プロ。投稿では「輝いている推したちを見てパワーをもらってきました」「今週も頑張ります」と元気をもらったことを告白しました。
この日は「#まなふぃ」「#生誕祭2024」というハッシュタグの通り、メンバーである真中まなさんの生誕ライブ。写真では「Happy Birthday Manafy」というプレートと、青いバラの前で撮影したものを公開。
しかし臼井プロの推しメンバーは櫻井優衣さんのようで「大好きな推しのゆいちゃんになりきろうとしてすいません」と、櫻井さんを意識したヘアスタイルでライブへ行ったことを打ち明けました。最後に「2ショットチェキしてもらえてとっても幸せでした」と櫻井さんと一緒にチェキを撮影したことを明かして、投稿を締めくくりました。
この投稿には「グループに入っていてもおかしくない」「れいちぇるさん、もはやアイドル級です」「僕の推しはれいちぇるです」とファンから多くのコメントが届きました。また臼井プロの推しアイドルと同じ名前である河本 結プロからは「ちょっと待って、推しの名前。。。キュンした」との声も寄せられました。
いかがでしたか? ぜひ臼井プロのツアーでの活躍をチェックしてみてくださいね!
【参考】
※usuireika54/Instagram
2024年05月08日 20:39
女子プロゴルフツアーのRKB×三井松島レディスは10日から3日間、福岡CC和白C(6305ヤード、パー72)で開催される。8日夜には、福岡市内のホテルで前夜祭が開催され、ドレスアップした選手たちが会場を彩った。
2年連続年間女王の山下美夢有(みゆう、加賀電子)は透け感のある黒い花柄のドレスで登場。自称アイドルの菅沼菜々(あいおいニッセイ同和損保)は三つ編みのツインヘアに、青の花柄のワンピースを着用。鶴岡果恋(明治安田)は淡い黄色のドレスで参加した。
2024年05月08日 20:33
女子プロゴルフツアーのRKB×三井松島レディスは10日から3日間、福岡CC和白C(6305ヤード、パー72)で開催される。
2024年05月08日 20:26
女子プロゴルフツアーのRKB×三井松島レディスは10日から3日間、福岡CC和白C(6305ヤード、パー72)で開催される。8日夜には、福岡市内のホテルで前夜祭が開催され、ドレスアップした選手たちが会場を彩った。
昨年大会覇者の岩井千怜(ちさと、ホンダ)は青のワンピースを着用。双子の姉・明愛(あきえ、ホンダ)はグレーのシャツに、黒のパンツでメンズライクに仕立てた。グレーのドレスに身を包んだ阿部未悠(ミネベアミツミ)と並び笑みを浮かべた。
2024年05月08日 19:27
女子ゴルフの佐伯三貴が8日、自身のインスタグラムを更新。元女子レスリング世界女王の吉田沙保里さん、元サッカー日本代表の大久保嘉人氏、お笑いコンビ「オリエンタルラジオ」の藤森慎吾との千葉県内でのラウンドを報告した。
「新婚の慎吾ちゃんにお誕生日プレゼントでAiのパターをプレゼントしたら前半パープレーで回って負けそうだった」「沙保里さんはいつも明るくて私は歩くパワースポットだと思っている」「大久保さんは初めましてだけどめちゃくちゃお茶目で面白い人でした」と3人とのプレーを紹介。「楽しすぎてお腹痛かったのは久しぶりでした」と振り返り「また行きましょうね」と記した。
「慎吾ちゃんのpar4、1オンからのイーグルトライ」と動画も投稿。見事に沈めた藤森が「イーグル!」とガッツポーズすると、3人が「なんと!」「すごい!」などと祝福した。
2024年05月08日 16:36
◆男子プロゴルフツアー バイ・ザ・プレーヤーズ プロアマ戦(8日、群馬・ザ・クラブゴルフビレッジ=7172ヤード、パー71)
ツアー2勝の河本力(大和証券)が最終調整した。前週の中日クラウンズでは、今季初の予選通過を果たし12位となった。「先週はすごいゴルフが楽しかった。今シーズンは1、2試合目と予選落ちしてますけど、すごくいい状態は変わっていないので楽しみ。調子は間違いなくいい」と強調した。
2年前に開催された前回大会は予選落ちも、「優勝した次の週で、気持ちが浮ついていた。悪いイメージは残っていない」と力強く話した。ツアー唯一のステーブルフォード方式の試合にも自信を見せる。「イーグルを取るには飛距離がある方が有利。今週はどれだけバーディー、イーグルが取れるかの勝負。飛距離を生かしていきたい」。プロ1年目の2022年から平均飛距離はツアー1位。自慢の飛距離を味方にポイント獲得を目指す。
前週は姉で女子プロゴルファーの結も優勝争い。取材中には弟を心配して涙する場面もあった。「そんなに心配していたんだなと感じた。うれしいし、もう心配ないよと結果で証明していきたい」と姉へ吉報を届けたい思いは強い。今週は「優勝を狙っていきたい。マネジメントしながらチャンスをものにして、大会を盛り上げられるように全力で戦いたい」とツアー屈指の飛ばし屋が2年ぶりVへ挑む。
◆ステーブルフォード方式 アルバトロス8点、イーグル5点、バーディー2点、パー0点、ボギーがマイナス1点、ダブルボギー以上またはホールアウトしない選手はマイナス3点とスコアを得点化して順位を競う。良いスコアほど得点が高く、大たたきしても3点しか失わないため、攻撃的なゴルフが展開される。
2024年05月08日 16:05
◆男子プロゴルフツアー バイ・ザ・プレーヤーズ プロアマ戦(8日、群馬・ザ・クラブゴルフビレッジ=7172ヤード、パー71)
前週の中日クラウンズでツアー初優勝を挙げた米沢蓮(ティ.エム.プラテック)が練習場で最終調整した。
2024年05月08日 13:04
女子プロゴルフツアーのRKB×三井松島レディスは10日から3日間、福岡CC和白C(6305ヤード、パー72)で開催される。開幕を2日後に控えた8日、第1ラウンドの組み合わせが発表された。大会連覇を目指す岩井千怜(ちさと、ホンダ)は、双子の姉・明愛(あきえ、ホンダ)、2年連続年間女王の山下美夢有(みゆう、加賀電子)と同組となった。昨年大会はこの3人によるプレーオフの末、岩井千が優勝。岩井ツインズによる“直ドラ競演”も大きな話題を呼んだ。
メルセデス・ランク1位の竹田麗央(りお、ヤマエグループHD)は、ツアー2勝の菅沼菜々(あいおいニッセイ同和損保)、初優勝を目指す桑木志帆(大和ハウス工業)と同じ組となった。前週のメジャー、ワールドレディスサロンパスカップで日本勢最高の2位となった佐久間朱莉(大東建託)は、今季1勝の天本ハルカ(フリー)、後藤未有(大東建託)とのペアリング。
大会は賞金総額1億2000万円、優勝賞金2160万円で争われる。第2ラウンド終了時、上位50位タイまでが最終ラウンドに進む。
2024年05月08日 09:26
正月の風物詩として人気の箱根大学駅伝は、関東学生陸上競技連盟の最大イベントですが、関東学生ゴルフ連盟主催の競技会が脚光を浴びることはほとんどありません。
【もっと読む】国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース
5月5日から2日間、今年度の関東大学春季Aブロック対抗戦(春のリーグ戦=茨城・サザンヤードCC)が行われ、私が指導する専大は4位でした。
今の大学生は飛距離ではプロに負けませんし、天候さえ良ければ「65」「66」という爆発的スコアも出します。
近年、国内の男子ツアーで活躍している選手の多くは、この関東リーグ戦を経験しています。今年の開幕戦に勝った金谷拓実(25=東北福祉大)、次戦の欧州・日本どっちが勝つかトーナメントを制した桂川有人(25=日大)、先週の中日クラウンズでプロ初優勝を遂げた米沢蓮(24=東北福祉大)、米ツアーのバイロン・ネルソン9位の蝉川泰果(23=東北福祉大)、今年欧州ツアーで優勝した星野陸也(27=日大中退)や中島啓太(23=日体大)もそうです。彼らがその背中を追いかける松山英樹(32=東北福祉大)が出ていたときも私は見ています。
昨年のダンロップフェニックスで頂点に立った杉浦悠太(22=日大)も1年時から知っていますが、今の大学生の成長スピードの速さには本当に驚かされます。松山、金谷、中島、蝉川、杉浦はアマ時代にプロのレギュラーツアーを制しました。下部のABEMAツアーを含めて、大学生がプロに勝つことは珍しい時代ではなくなったのです。
みんなファイナルクオリファイングトーナメント(QT)を経て、プロの試合に出たいと腕を磨き、推薦で出場した試合では本気で優勝を狙っています。大学時代に戦った仲間や先輩が並みいるプロを負かしたり、卒業して2、3年で海外ツアーの優勝トロフィーを掲げる姿を見れば、「俺だって」と思うのは当然でしょう。4年生のキャプテンと文学部英文科に通う3年生の教え子も世界を見据えています。
人気低迷が叫ばれて久しい国内の男子ツアーですが、欧米ツアー参戦を夢見るだけでなく、高い意識で、短期間に力をつけ、未来へ羽ばたく準備をしている学生を間近で見ているので大いなる希望を持っています。世界で活躍する日本選手が実力だけでなく、メジャーリーガーの大谷翔平選手のような人間的魅力も身につければ、男子ゴルフ界には必ず熱気が戻るはずです。彼らが夢を実現するためのお手伝いをしている今、楽しくて仕方がありません。
◇ ◇ ◇
本文中にもあるように、国内男子ツアーの人気は低迷している。日程は虫食い状態で録画放送がはびこり、コースは低レベル。そんな事態を招いた「元凶」について、●関連記事【もっと読む】…で詳しく報じている。
2024年05月08日 09:00
今月は男子ツアーに出場経験がある永井直樹コーチが、 馴染みのある注目若手男子プロのドライバースイングを解説! 選手の近くで見てきたからこそわかる特徴やマネたいポイントを紹介する。 顔を後ろに向けることで胸が回り、クラブが顔の中心に J・スピースのような左腕の使い方 Point
バックスイングで顔は目標と反対方向を向いていて胸が回っている
金子選手は幼なじみでジュニア時代からよく知っている選手。
スイングの特徴としてはバックスイングでクラブと一緒に顔を後ろに向けることです。バックスイングでは体の回転とクラブの動きを連動させることが大切で、顔を後ろに向けると胸を回しやすくなるので、クラブが体の中心から外れることがありません。胸が回転不足になるとトップでシャフトクロスしやすいのですが、金子選手のように顔と胸を一緒に回せばクロスするミスを防ぐことができます。 Point
フォローまで体の中心にクラブ(シャフト)がある姿勢をキープしている
金子選手は右打ちですが、じつは左利き。だからインパクトからフォローにかけての左腕の使い方がすごく上手です。左ヒジがやや曲がったままインパクトすると、左ヒジが引けるという、アマチュアゴルファーによくあるミスが起きる。左の背中で引っ張っていくことで左腕を伸ばし、ヘッドを真っすぐ出すことで、フォローを上に大きく出していけるので、インパクトゾーンを長く作ることができます。米ツアーで活躍する右打ち・左利きのジョーダン・スピース選手の左腕の使い方にも似ています。
金子駆大
●かねこ・こうた / 2002年生まれ、愛知県出身。177cm、83kg。高校3年のときにプロテストに挑み、一発合格。23年は日本オープンゴルフ選手権で3位タイに入った。賞金ランキングは54位で、2024年のシード権を獲得。フリー。 下半身のパワーを最大限に使い手首を返さずシャットに打つ
ダンロップフェニックスでアマチュア優勝の快挙を達成した杉浦選手もジュニア時代から交流のある選手です。ジュニアのトップ選手として活躍していましたが、ときどきヒッカケのミスが出ていました。しかし、ナショナルチームに選ばれて下半身を強化するようになると、ヒッカケのミスが減り、飛距離アップにも成功したのです。 フェースの開閉を少なくしてヒッカケを抑える Point
左手の甲を下(地面)に向けたままクラブを上げることでシャットフェースになる
ヒッカケが出なくなった最大のポイントはフェースの開閉を調整できるようになったこと。以前はバックスイングでフェースを開きすぎることもあったそうですが、今はフェースを閉じたままバックスイングしているので、トップでもシャットフェースになっています。 Point
手首は返さず下半身の踏み込みと回転でスクエアインパクトの姿勢を作る
ダウンスイングでも下半身を強く踏み込むことでクラブを下ろしているため、シャローに打てている。フィニッシュに近いフォローでもまだ手首を返していません。杉浦選手のスイングは下半身の力が強いパワーヒッターじゃないとマネできないスイングですが、ヒッカケに悩むアスリートゴルファーにはすごく参考になるでしょう。
杉浦悠太
●すぎうら・ゆうた / 2001年生まれ、愛知道出身。172cm、74kg。23年は、50回目の記念大会となったダンロップフェニックストーナメントで史上7人目のアマチュア優勝を果たし、即日プロ宣言をした。日本大学在学中。 完璧なトップから、クラブを真下に引っ張って最速スピードに
練習でよく左打ちの素振りをしている岡田選手は、すごくバランスがいいスイングをしています。紹介した杉浦選手はアスリートゴルファーのお手本ですが、岡田選手はアベレージゴルファーが参考にしてほしいスイングです。 アベレージゴルファーのお手本になるスイング Point
右足の角度をアドレスから変えずに上半身を深く捻転している
アドレスでは左腕とシャフトが一直線になっている教科書どおりの構えになっています。そして、とくに素晴らしいのがトップです。体がしっかり回って、手元が高い位置にある理想的なポジション。
ダウンスイングでは手元を斜めに動かすのではなく、ほぼ真下に下ろしていることでヘッドスピードを上げることができています。シャフトが寝てしまうとフェースも開いてしまうのですが、手元をタテ方向に下ろすことでダウンスイングでもシャフトが立っています。 Point
手元を少し先行させることで低くて長いインパクトゾーンになっている
ヘッドの通り道としては右サイドを広く使っているので、インパクトゾーンではレベルブローに近い角度からボールをとらえています。ヘッドが急角度で下りてくると打点が上下にズレやすいのですが、岡田選手のようなレベルブローに近い軌道だとフェースのセンターでボールを打つ確率が高くなり、効率よく飛距離を出すことができ ます。
岡田晃平
●おかだ・こうへい / 2002年生まれ、高知県出身。172cm。22年の日本アマチュアゴルフ選手権で優勝。23年は、米ツアーのソニーオープンに出場。日本ツアー のBMW日本ゴルフツアー選手権ではアマチュアながら15位タイに入った。東北福祉大学在学中。ドライバー平均飛距離は300ヤード。
いかがでしたか? 効率良く飛距離を伸ばしたい方は、ぜひ各選手のスイングを参考にしてみてください。
解説 = 永井直樹
●ながい・なおき / 1996年生まれ、愛知県出身。日本大学ゴルフ部卒業後、19年にはPGAプロテストに合格し、男子ツアーに出場。現在は目澤秀憲コーチを師事し、名古屋でレッスン活動を行なう。フリー。