2024年06月28日 22:49
「巨人3−2広島」(28日、東京ドーム) 広島の栗林良吏投手が、丸にサヨナラ弾を浴び、2敗目を喫した。 2−2で迎えた延長十回1死だった。カウント2−0から低めの変化球を完璧に捉えられ。右翼席に運ばれた。「コースに投げられなかった」と反省。「本当だったら、有利なカウントがベストだと思う。自分の実力不足かなと思います」と下を向いた。 それでも、今季はここまでリーグ2位の20セーブをマークし、鉄壁のリリーフ陣を支えてきた。手痛い一発を浴びたが、右腕なら、やり返してくれるに違いない。
2024年07月01日 07:00
◆ 得点圏に強いスーパーユーティリティ!
中日は30日、本拠地でのDeNA戦に3−0で勝利。「4番・中堅手」でスタメン出場したオルランド・カリステは4打数3安打1打点の活躍だった。
金曜のDeNAとのカード初戦から細川成也に代わり4番に入っているカリステ。この日は第1打席こそ遊ゴロに倒れたものの、続く4回の第2打席では二死から中安打を放つと、6回にはまたも二死から二安打でチャンスメークに躍動する。
チームは要所であと一本が出ず0−0の投手戦が繰り広げられていたが、それでも7回についに待望の先制点が入りなおも二死一・二塁で迎えた第4打席では低めのチェンジアップをさばき、ダメ押しの適時左二塁打をマークした。
その後は2投手の継投で逃げ切り勝利をおさめた中日だったが、同日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』では新4番として猛打賞を放ったカリステの活躍が話題に。
「5月はちょっと苦しんだんですけど(月間打率.212)……」と出演した館山昌平氏は切りだすと、続けて「この6月は月間打率3割超えで。なにより実は得点圏で5割なんですよね」と反則級の勝負強さに注目。
「やっぱり得点圏に強いというところで、得点能力を上げるために4番に据えたんじゃないかなと思いますね」と立浪監督の狙いを語り、見事に期待に応えたドミニカンを称えた。
開幕前に主砲として獲得された中田翔が不振で2軍調整を余儀なくされる中での抜擢なだけに、番組MCを務めた岩本勉氏も「中田抹消、もうカリステ頼みっていうところです」とカリステにかかる責任を語ると、これには同じく出演した大矢明彦氏も「そうですね、もう便利な選手でね、どこでも守るし、どの打順でも打つ」と類稀なユーティリティ性に熱視線を送る。
この日も試合途中で中堅から左翼にポジションを変更するなど、持ち味を存分に発揮したが、大矢氏はその中でも「1番いいのはとにかく一生懸命やって、走る事もそうですし、どこを守らされても文句を言わない。最初キャンプの時はショートにほかの外国人を取って使わない感じだったんですけど、我慢してここまで来たんでね。積極性、野球に対する姿勢は見習いたいな」と語り、器用なプレースタイルにナイスガイぶりを強く称賛した。
現在ヤクルトと同率5位に位置する中日だが、上位進出へ向け、頼れる男が再び本領を発揮している。頼れるクラッチヒッターとして活躍を続けるカリステから今後も目が離せない。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』
【動画】幹也&カリステの適時打で連敗ストップ!/6月30日:中日-DeNA戦ハイライト
2024年07月01日 06:50
◆ 「野球の怖さを知りましたよね」
阪神は30日、敵地でのヤクルト戦に5−6で敗戦。先発の西勇輝が6回1失点の好投も実らず、終盤に4点差をひっくり返され、連敗を喫した。
4点リードの8回、桐敷拓馬がマウンドに上がるも、二死一・二塁のピンチを招くと、ヤクルトの主砲・村上宗隆に中前適時打を浴び1点を返される。
ここでベンチは桐敷に代えて漆原大晟を送り込むも、漆原は四球で満塁にピンチを拡大してから、長岡秀樹に直球を捉えられ、走者一掃の同点適時二塁打を浴びるまさかの展開に。なおも後続に安打を浴びたところで昨季セーブ王の岩崎優が火消しに来たものの、代打・山田哲人に痛恨の勝ち越し左適時打を許してしまった。
中盤まで主導権を握りながらもまさかの逆転負けを喫した阪神について、同日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した大矢明彦氏は「野球の怖さっていうのを知りましたよね」と総括した。
続けて8回の逆転シーンを「後手後手っていう形になった」と評し、投手交代のタイミング、起用を疑問視。「4点差で桐敷が行ったのでね、まぁ桐敷でなんとか行って9回4点差でどうしようといった感じで。ほぼ勝ったと思ったゲームだと思ったんですよ」とベンチの胸中を推測した。
しかしこれを「やはり油断があったと思いますよ」とし、「そうなので、後から出てくるピッチャーが余裕無いまんま出さざるを得ないっていう形になった」と分析。ベンチ全体でアクシデントへの対応が後手になった事が、リリーフ陣の準備不足に繋がったと采配に“喝”を入れ締めくくった。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』
【動画】悪夢の8回に4点差ひっくり返される……/6月30日:ヤクルト-阪神戦ハイライト
2024年07月01日 06:40
◆ 「ストッパーで行く場合は……」
ヤクルトは30日、本拠地での阪神戦に6−5で勝利。連勝でカード勝ち越しを決め、4位とのゲーム差を「3」にまで縮めた。
中盤に小刻みに点を奪われ一時は4点差まで広げられたものの、8回に村上宗隆、長岡秀樹、山田哲人から適時打が飛び出し一気に逆転したこの日のヤクルト。ビハインドから一転リードした状態で、9回のマウンドには守護神の田口麗斗ではなく大西広樹が上がった。
大西は先頭に安打を許すものの、無死一塁からこの日本塁打を含む2打点を挙げていた大山悠輔を直球でねじ伏せ注文通りの遊併殺に仕留める。このタイミングで高津監督は大西から田口に投手交代を告げ、前川右京、佐藤輝明ら左打者が並ぶ打順で左投手の田口をぶつけに行った。
その後はあわやサヨナラまでもつれたものの、最後は並木秀尊と長岡の連携で走者植田海を刺し辛勝したヤクルト。同日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』では、大逆転を起こした打者陣の奮闘もさることながら、9回の投手リレーにも話題が及んだ。
守護神の田口ではなくあえて大西をマウンドに送り込んだ理由として、出演した大矢明彦氏は「やはり右バッターが2人いいたから」としつつも、続けて「正直言ってこれは言い訳なんですよね」と左右の相性を加味した上での采配ではなかったと解説。
「ストッパーで行く場合は、もう右左関係無しに出すのが普通なんですけど、田口が今年まだそんなに状態が良く無いんですよね。2アウトの後、左バッターの所で来ましたけど、スライダーが全くストライクに入らずに苦しい(投球だった)」とし、守護神・田口の現状を「まだマウンドを捌けていない」とコメントした。
ヤクルトの守護神として今季もフル稼働が期待された田口だが、今季は故障の影響などでここまで15試合登板で防御率2.08、3ホールド、7セーブの数字に収まっている。
数字を見ると、1軍に帯同していれば安定した投球を続けているようにも読み取れるが、やはり本来の状態と比較するとまだ改善の余地が残されているのかもしれない。
大矢氏は最後に「今日みたいな選手がひっくり返してくれたゲームは、監督はやはりベストなピッチャーを投入して逃げ切る事の方が大事だと思いました」とし、田口の状態次第では9回に様々な投手を起用する方針に理解を示して締めくくった。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』
【動画】終盤に集中砲火で4点差ひっくり返す!/6月30日:ヤクルト-阪神戦ハイライト
2024年07月01日 06:30
◆ 26日の6打席凡退を経て待望の一打!大矢氏「これでいけるかなという感じ」
今季初の4連勝をかけて30日に楽天と対戦した西武は、1−2で接戦をものにできず敗れた。
2024年07月01日 06:25
米全国紙「USAトゥデイ」のボブ・ナイチンゲール記者が伝えた
大谷翔平、山本由伸両投手の所属するドジャースがホワイトソックスにギャレット・クロシェット投手のトレードを打診したが、断られたと6月30日(日本時間7月1日)、米全国紙「USAトゥデイ」のボブ・ナイチンゲール記者が伝えた。
25歳のクロシェットは2020年のMLBドラフト1巡目(全体11位)でテネシー大からホワイトソックス入り。2022年にトミー・ジョン手術を受けた2023年に復帰し、メジャーではここまで89試合に登板し、9勝13敗、防御率2.90となっている。
今季は17試合に先発し6勝6敗、防御率3.05。6月24日(同25日)のドジャース戦に先発。大谷を空振り三振、遊ゴロ、見逃し三振に仕留めるなど、6回5安打無失点の好投を披露していた。
ドジャースのトレード候補として名前が挙がっていたが、ナイチンゲール記者は「ドジャースはギャレット・クロシェット獲得に向けてホワイトソックスにすでにオファーをするも、すぐに拒否された」と報じた。
ホワイトソックスはクロシェットと契約延長交渉をしていたが、難航。同記者は「彼らは7月30日のトレード期限までに、彼をトレードする意向だ」と言及した。獲得に興味を持つ15球団から連絡を受けており「大きな伸びしろのある若手の有望株を探していると、ホワイトソックスは他球団に伝えている」という。(Full-Count編集部)
2024年07月01日 06:20
◆ 今季初勝利が遠い山下に館山氏「昨年以上の投手になるためには…」
カード勝ち越しを狙うオリックスは30日、ロッテとの第3戦で0−7と完敗した。オリックス先発は、今季未だ白星がない山下舜平大。初回、内野安打と四死球で二死満塁のピンチを背負うと、上田希由翔に2点適時打を浴び先制を許す。さらに3回はソトとポランコの連続安打で無死一・二塁となり、続く上田の一ゴロで一塁走者をアウトにするが、山下のベースカバーが遅れ一死一・三塁。この場面で田村龍弘に犠飛を決められ、山下は3回3失点で自己最短KOとなった。
30日放送のフジテレビONE『プロ野球ニュース2024』の解説・館山昌平氏は山下に対して「能力が高いだけに、期待してしまう。直球が強く角度も良い、魅力ある投手だが、素材の良さを生かしきれていない」と分析。この日の投球については「特に変化球が30球13球しかストライクを取れなかった。全体的には7割程度ストライクが取れているが、変化球が入らないことにより絞られてしまう。そうなると150km中盤の直球も、なかなか威力を発揮できない」と指摘した。
さらに3回のベースカバーの遅れに対しては「投手は、左側の打球は常にスタートを切らなければいけない。しかし一瞬打球を見てしまい、遊撃・紅林弘太郎が加減をして山下に投げていた。投球以外のところまで揃えていかないと、なかなか勝てる投手にはなれない」と苦言を呈し「昨季は状態が良くて勝つことができたが、昨年以上の投手になるためにはこういった所まで意識してやってほしい」と注文をつけた。
岩本勉氏は「助走をつけて遠投をすると、身のこなしでハッと気付くものがやってくる。今はこじんまりしすぎ」と助言を送った。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』
2024年07月01日 06:10
◆ 巨大戦力抜かりなし!ポイントは「走者一塁からの得点」
カード3連勝を狙うソフトバンクは30日、日本ハムと第3戦で10−3と圧勝した。打線は4回、栗原陵矢の第7号ソロで先制。6回は一死一塁で正木智也の適時二塁打が飛び出し2−0とする。8回には近藤健介の適時二塁打を皮切りに、打者10人の猛攻で一挙5点を取ると、9回も4安打3得点と最後まで打線が止まらなかった。ソフトバンクは月間17勝と圧倒的な結果で6月最後の試合を終えた。
貯金「28」で首位を独走するソフトバンクの抜かりない攻撃に、30日放送のフジテレビONE『プロ野球ニュース2024』でも称賛の声が上がった。
岩本勉氏はソフトバンク打線について「打線の好調さがすごく光っていた。4番山川の調子が良くない中で周りの選手の状態が良く、10得点のうち走者一塁からの得点が三度あった。繋がりが非常に良い」と高評価。
館山昌平氏は「王者のゲームという感じ。一塁の場面から走者が仕掛けている。機動力を使う中で、打者がミスショットせず繋いでいるから強い」と好調な攻撃の要因を分析した。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』
2024年07月01日 06:00
「巨人3−2広島」(30日、東京ドーム)
広島は初回に3失点を喫するも1点差に詰め寄り、九回は一打逆転の好機までつくった。
2024年07月01日 06:00
巨人3―2広島(セ・リーグ=30日)――巨人が3カードぶりの勝ち越し。
一回に岡本和の適時打などで3点を奪い、菅野が六回途中1失点で6月2日以来の白星。広島は中盤から追い上げたが、一歩及ばず。
◇
前日、巨人の阿部監督は「打線がそこで切れてしまうことが多々ある」と、好機で凡退した岡本和の打順変更を示唆していた。「考えて、1杯飲んで寝たんだけど。翌朝、やっぱり4番だなと思って」。自らも現役時代に務めた4番は、簡単には代えられなかった。
一回、岡本和がその期待に応える。二死三塁の好機で打席へ。フルカウントからファウルで2球粘った後のチェンジアップを、大振りせず中前にはじき返した。「先制点の走者をかえせて良かった」。主砲の一打から打線がつながり、小林までの4連打で大きな3点を奪った。
打順が変わる可能性があったことについて、試合後の本人は「別に何も思わなかった」と語ったが、今季全試合で4番に座ってきた意地はあるだろう。2割台前半の得点圏打率にも納得していない。だから、打撃練習の前にはベンチ裏に足を運び、二岡ヘッド兼打撃チーフコーチとのティー打撃に臨んだ。
二岡ヘッドによれば、岡本和は「悪くなると体と手がすごく離れる」。練習は力を抑えて打つため逆方向にいい打球が飛ぶが、試合では強く振ろうと力み、その癖が出ていたという。「特訓」で徹底したコンパクトなスイングで結果を出し、阿部監督は「振り回さなくてもすごい打球がいくので。何かをつかんでくれたらいい」とうなずいた。
6月は特にバットが湿りがちだった岡本和は、この日が28歳の誕生日だった。「7月、また頑張りたい」。節目に放った決勝打を、浮上のきっかけにしたい。(井上雄太)
巨人・阿部監督「(一回に)3点取れたのは大きかった。(適時打の若林は)ポテンシャルは素晴らしいので、どんどんチャンスをあげたい。(今カードを)勝ち越せたことはすごく大きい」
2024年07月01日 05:15
敵地でのBジェイズ戦に「3番・指名打者」で先発出場
【MLB】ヤンキース 8ー1 ブルージェイズ(日本時間1日・トロント)
ヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手が6月30日(日本時間7月1日)、敵地で行われたブルージェイズ戦に「3番・指名打者」で先発出場。初回の第1打席で4試合ぶり31号2ランを放った。シーズン58発ペースとなった。
初回の1死一塁。右腕ガウスマンが内角に投じた94.5マイル(約152.1キロ)のフォーシームをバックスクリーンへ運んだ。打球速度109.8マイル(約176.7キロ)、飛距離423フィート(約128.9メートル)の一発に敵地が騒然となった。
ア・リーグでは26本塁打を放っているガナー・ヘンダーソン内野手(オリオールズ)、ナ・リーグでは大谷翔平投手(ドジャース)と5本差となった。
2回の第2打席は空振り三振。4回の第3打席では死球を受け、不穏な空気が漂った。第4打席は空振り三振、第5打席に中前打を放った。すでに31本塁打、82打点はメジャートップ独走。打率も.316となり、3冠王も射程圏内となっている。
今季は3・4月は6本塁打だったが、5月に14発と量産。今月も11本目となった。2022年に自身が達成した62本塁打のア・リーグ記録更新へ、視界は開けてきた。(Full-Count編集部)
2024年07月01日 05:01
「ヤクルト6−5阪神」(30日、神宮球場)
阪神・梅野は自身の活躍よりもチームの敗戦を何より悔やんだ。「負けたことが悔しい。それだけかな」。六回まで最少失点で西勇を好リード。しかし、4点差で迎えた八回に暗転してしまう。桐敷、漆原、岩崎で相手の勢いを止められなかったことを「一番でかい」と振り返り、うつむいた。
それでも打撃では今季初となる複数打点を記録。大山のソロで1点を先制後の四回2死一塁は、サイスニードの高め直球を捉えて、左中間フェンス直撃の適時二塁打を放った。
六回2死二塁は右腕のスライダーを捉えて三遊間を破る適時打。2打席連続で打点を挙げ、13日のオリックス戦以来となるマルチ安打を記録した。「やることは変わらないので」。強い覚悟で次戦を見据えた。
2024年07月01日 05:01
「ヤクルト6−5阪神」(30日、神宮球場)
つかんでいたはずの4勝目が、スルリと手元からこぼれ落ちた。
2024年07月01日 05:01
「ヤクルト6−5阪神」(30日、神宮球場)
敗戦の中にも、阪神・佐藤輝の存在感が光った。右へ左へ豪快な打球が飛ぶ。勝利には一歩及ばなかったが、最後の最後まで必死に食らいつき、観客を沸かせた。
一挙5失点で、逆転を食らった直後の九回。前川が四球を選んで代走に植田が送られ、2死一塁で打席を迎えた。田口に対し、カウント1−2と追い込まれていたが、勝負はここからだった。
4球目、外角低めのスライダーをすくい上げるように振り抜いた。逆方向に放たれた打球はぐんぐん伸び、左翼・並木の頭上を越える。しかし、一走・植田は本塁に突入するもタッチアウト。佐藤輝は表情に悔しさを浮かべ、二塁からベンチへ戻った。
昨年5月24日の同戦(神宮)では1点劣勢の九回2死一、三塁で、田口から逆転2点適時二塁打を放っていた。昨季6打数3安打で打率・500と好相性を誇っていた左腕とは今季初対戦だったが、この日もここぞの場面で左腕を打ち崩した。ただ、無情の敗戦となってしまった。
十分に奮闘を見せた一戦だった。1点差に迫られた六回2死ではサイスニードの151キロ高め直球をうまく捉え、右中間フェンス直撃の二塁打に。好機を演出すると、梅野の左前打で一気に本塁まで生還した。八回は先頭で木沢のスプリットを振り抜くと、鋭い打球が右翼手の右を抜けて悠々と二塁に到達。4点目のホームを踏んだ。
今季73試合目、出場50試合目にして初の猛打賞を記録。しかも3本全てが二塁打だ。「球場にも助けられながら、感覚は良かったと思います」。これで6試合連続安打にもなった。2軍再調整から7日に再昇格して以降は打率・201まで落ち込むこともあったが、同・234まで上昇した。
悔しい幕切れとなった試合だったが、佐藤輝は前を向いた。「できることはやったので。また火曜日から頑張ります」。背番号8の復調が希望の光。今度は首位・広島を相手に大暴れする。
2024年07月01日 05:01
「ヤクルト6−5阪神」(30日、神宮球場)
ショッキングな敗戦を喫した一戦で存在感が際立った。「負けたので、はい」。阪神・大山は試合後に多くを語ることはなかったが、勝負強さを発揮し完全復調を印象づけた。
0−0の四回1死。5球目に左翼ポール際へ大ファウルを放った直後だ。サイスニードが投じた外角低め148キロを今度は逆方向へはじき返した。打球は追い風に乗って右翼席の最前列へ着弾。5試合ぶりの5号先制ソロ。本塁へかえった後、大山も少し首をかしげるほどの“ビックリ弾”だった。
「とにかく先に点が欲しかったので、いい結果になってくれて良かったです。これ以降の打席もまた次の1点が取れるようにチームに貢献できればと思います」
試合中、広報に寄せたコメントの通り、貪欲に追加点を奪いにいく。3−1の七回2死一、二塁から左腕・山本のスライダーを中前へ運び、4点目をたたき出した。1軍再昇格後、調子は右肩上がりだ。これで4試合連続安打。一時1割台まで落ち込んだ打率も・215まで戻ってきた。
昨季は19本塁打で4年ぶりに本塁打は20本に届かなかった。「もちろんたくさん打ちたい。打てるに越したことはない」。本塁打のこだわりを捨てたわけではないが、本拠地は広い甲子園。チームの勝利を第一に考えるからこそ、状況に応じた打撃を心がける。その姿勢は今季も変わらない。チームがもがき苦しむ中、主砲のバットで流れを変えたい。
2024年07月01日 05:01
「ヤクルト6−5阪神」(30日、神宮球場)
ファンのからした声が、確かにヤクルト・山田の胸へと響いた。何度も、大声援で呼び続けられた。大逆転劇の主役は譲らない。「打席の中での大きな山田哲人コール、心に響きました。ありがたいですね」。気持ちで打った。
4点を追う八回だった。長岡の中越え3点二塁打で同点とし、なお2死一、三塁。阪神が岩崎を投入すると、高津監督から代打で起用された。「早めの段階で左投手が来たら行くからなと言われていたので、しっかり準備はできていました」。左前に運ぶと、「自然と出た」とクールな主将が拳を握った。
72試合を戦い、下位に低迷した前半戦を折り返した。ここまでコンディション不良で2度の離脱。さらに打率・210と不振。「全然貢献していない。残り半分。チームもそうだし、個人的にもしっかり成績を残したい」と強い覚悟を示した。
神宮は、特別な力をくれる場所だ。子どもが定位置で先発の選手を迎える「スタメンキッズ」の時間は宝物。手紙を手渡されることもあり、「まずね。その行為自体がうれしいのよ」と笑った。震えながら勇気を出してくれる子、積極的な子。声援全てが大きな力だ。
5位ながら首位と7差。シーズンはまだ71試合も残っている。上位浮上に必要不可欠なのは主将・山田の完全復活。もらったパワーを、一つずつ返していく。