2024年07月03日 05:01
「広島0−3阪神」(2日、マツダスタジアム) 恩返しの粘投で劇的な勝ち越しを呼び込んだ。サヨナラの走者を許しても阪神・岩崎が動じることはない。冷静なマウンドさばきで“球宴御礼星”となる3勝目を挙げた。 九回1死から坂倉に中前打を許した。次打者は万能な菊池。打者だけでなく、走者の動きもうかがいながら慎重に攻めた。島田の好守にも助けられて右飛に打ち取ると、矢野は左飛に仕留めて役目を果たした。 「良かったと思います。また明日頑張ります」。6月30日・ヤクルト戦では同点の八回2死一、三塁から代打・山田に勝ち越し点を献上したが、すぐさま名誉挽回した。 試合前にはうれしい知らせが届いた。球宴ファン投票の最終結果が発表され、左腕は4年連続4度目の出場を決めた。今季はダブル守護神としてシーズンを迎え、ここまで11ホールド、10セーブをマーク。それでも「個人的にはすごくいいシーズンというわけではない。たくさん投票してくれて感謝の気持ち」と頭を下げる。夢の舞台では「試合ではいつも打たれてるイメージ」と苦笑いしつつ、他球団のリリーフ投手との野球談議が楽しみの一つだ。 「トップの選手たちが集まる。みんな楽しそうにやっている」。常連メンバーになっても新鮮だ。前半戦は残り16試合。チームが一進一退を繰り返す中、ゼロを積み重ねていく。
2024年07月05日 09:42
大谷をファウルから守ったヘレラさんに靴をプレゼント
ドジャース・大谷翔平投手の粋な計らいが話題になっている。大谷を強烈なファウルから守ったバットボーイのハビエル・ヘレラさんに靴をプレゼント。「大谷さんからシューズのプレゼントなんて最高の宝物だね」とSNSでコメントが寄せられた。
ヘレラさんは6月26日(日本時間27日)の敵地・ホワイトソックス戦でベンチで準備中だった大谷の元に飛んできたファウルボールを素手キャッチ。大谷から「Thank you」と声をかけられていた。
28日(同29日)の敵地・ジャイアンツ戦前に日米メディア20人による囲み取材を受けていた。大谷はその様子を自身のインスタグラムで「My HERO!!」と紹介。その後、遠征から戻ると大谷が契約を結ぶニューバランス製のアップシューズをプレゼントされていた。
過去にも背番号を譲ったジョー・ケリー投手の妻アシュリーさんにポルシェを贈り、デーブ・ロバーツ監督が持っていた球団の日本生まれ選手の本塁打記録を抜いた際にはおもちゃのポルシェをプレゼント。またしても粋な計らいにファンも感激していた。(Full-Count編集部)
2024年07月05日 09:10
すでにドジャースタジアムの広告枠は完売「野球界全体は本当に誇りに思っている」
ドジャース・大谷翔平投手の抜群の宣伝能力が話題になっている。すでに本拠地であるドジャースタジアムの広告枠が完売。米大手メディア「CNN」の取材に応じたスタン・カステンCEO兼球団社長も「急増は予想していたけど、まさかこれほどだとは思わなかった」と驚いていた。
大谷が今季から加入するとドジャースに数多くの日系企業が殺到。4月以降「ANA(全日本空輸)」「TOYO TIRE」「興和」「大創産業」ら10社以上とスポンサー契約を結んでいた。
同メディアのナタシャ・チェン記者が4日(同5日)にアップした記事によると、現在は本拠地広告枠が完売したため、ドジャースがアウェイで戦う際に合わせて、敵地の広告枠を買っているという。敵地でも“争奪戦”が繰り広げられている。
止まらぬ“大谷効果”。カステン氏は「全員にとっていいことだし、野球界にとってもいいこと。そして、私たちが海外のファン層にこれまでよりもずっと大きな形で裾野を広げていることを、野球界全体は本当に誇りに思っているだろう」と喜んでいた。(Full-Count編集部)
2024年07月05日 09:00
○ DeNA 3 − 0 ヤクルト ●
<14回戦・横浜>
DeNA・関根大気が4日のヤクルト戦、守備で平良拳太郎の完封勝利を支えた。
関根は0−0の2回先頭の村上宗隆が左中間に放った打球に二塁を狙った村上を刺すと、1−0の4回も先頭の西川遥輝がショート、レフトの間に落ちた当たりで二塁を狙った西川を刺した。2−0の7回一死一塁の場面では宮本丈の打球、2−0の8回無死走者なしでサンタナの打球をスライディングキャッチした。
4日に放送された『ニッポン放送ショウアップナイター DeNA−ヤクルト』で解説を務めた里崎智也氏は、「関根の守備ですよね。初回の村上をアウトにしたり、4回も西川をアウトにしたり、積極的な守備、スライディングキャッチもありましたし、バットでは1本は出なかったですけど、守備での貢献度は平良の完封勝利に貢献していたと思います」と絶賛した。
(ニッポン放送ショウアップナイター)
2024年07月05日 08:38
右肩鍵盤の痛みでIL入り…11日からの敵地6連戦には帯同せず
【MLB】ドジャース ー Dバックス(日本時間5日・ロサンゼルス)
右肩鍵盤の痛みで負傷者リスト(IL)に入っているドジャース・山本由伸投手が11日(日本時間12日)に投球を再開する見込みとなった。
2024年07月05日 08:10
ロドンが交代を告げられマウンドで“怒り”
【MLB】レッズ 3ー2 ヤンキース(日本時間4日・ニューヨーク)
ヤンキースのカルロス・ロドン投手は3日(日本時間4日)、本拠地でのレッズ戦に先発。3点ビハインドの6回1死一塁の場面で降板を告げられると、マウンドで「No way!(嘘だろ)」と叫んで怒った様子。ファンからは「彼は何をしているのか」「落ち着け」と疑問の声があがっている。
2回にマルテに2ランを打たれて先制を許すと、5回にもフェアチャイルドにソロを被弾した。3点ビハインドの6回には先頭のデラクルーズを打ち取るも、続くキャンデラリオに四球を与え、ここでアーロン・ブーン監督が交代を告げてマウンドへ向かった。ロドンはマウンド上で不満げな表情を見せ、「No way」と連呼。納得いかない表情でベンチへ下がった。
ヤンキースは2022年オフ、ロドンと6年1億6200万ドル(約261億円)の超大型契約を結んだが、昨年は14登板で3勝8敗、防御率6.85に終わった。今季は5月から6月にかけて7連勝していたが、直近4試合では計23失点で4連敗となっている。
米メディア「ジョムボーイ・メディア」のヤンキース専門アカウント「トーキン・ヤンクス」が公式X(旧ツイッター)に「カルロス・ロドンはアーロン・ブーンに交代させられたことに腹を立てた」と動画を投稿。ファンからは「どうして怒るのか」「彼が文句をいうことはできない」「昨シーズンの彼に戻ってしまった」「その特権を得るのに十分な投球をしていない」と厳しい声が並んだ。
試合後、ロドンは「悪い方向に受け取られたくはない。あの回は残って最後の2アウトを取りたかった」と、クオリティスタート(6イニング以上&自責点3以内)目前で交代を告げられ、感情が昂ってしまったことを冷静な表情で振り返った。
6月27日(同28日)のブルージェイズ戦では8点を奪われ、5回1死二、三塁の場面で交代のために指揮官がマウンドへ向かうも、これを“拒否”。結局続投となり、ブルペンからマウンドへ向かおうとしていた投手が引き返す珍事があった。(Full-Count編集部)
2024年07月05日 08:08
Dバックスのロブロ監督が言及…ハーパー&タティスJr.は欠場見込み
【MLB】ドジャース ー Dバックス(日本時間5日・ロサンゼルス)
MLBのオールスターゲームでナ・リーグの「指名打者」で先発出場が決まっているドジャースの大谷翔平投手が、上位打線で起用される見込みとなった。4日(日本時間5日)、ナ・リーグの指揮を執るダイヤモンドバックスのトーリ・ロブロ監督が「上位を打つだろう。1回に打つ」と明らかにした。
今年のオールスターゲームは16日(同17日)に米テキサス州アーリントンで行われる。大谷は先発出場野手を決めるファン投票で、指名打者部門の1次投票を277万7173票で1位通過すると、フィリーズのカイル・シュワーバー外野手との2次投票で63%を獲得。日本人選手としてはイチロー以来となる4年連続スタメン出場が決まっていた。
ロブロ監督は4日のドジャース戦前に「(打線は)考えてみたよ」と明かした。一方で、外野手部門で選出されたパドレスのフェルナンド・タティスJr.外野手、一塁手部門で選出されたフィリーズのブライス・ハーパー内野手らは現在負傷者リスト(IL)入りしている状態。両者は欠場見込みで「その選手が出場する(と仮定した)状態で打線を考えた。でも、まだ決まっていない」と明かした。
「(出場する選手の)名前を見るとアメージングだよね。(打順を考えるのは)楽しかったよ」と心待ちにしていた指揮官。大谷については「おそらく上位の1、2、3番を打つだろう」と明かした。しかし、その後、ダイヤモンドバックスのケーテル・マルテ内野手に対し「先頭打者を務める。それは、間違いなく確約する」と断言。2番もしくは3番での起用になりそうだ。(Full-Count編集部)
2024年07月05日 08:00
「広島7−5阪神」(4日、マツダスタジアム)
総立ちのベンチに向け、力強く拳を握った。負けられない一戦で、広島・堂林翔太内野手がリードを広げる2点適時二塁打をマーク。試合終盤の価値ある一打で、勝利への可能性をグッと高めた。
「羽月さんの走塁で楽にしてもらったので、自分のヒットがあったのかなと思います」
同点で迎えた八回だ。代走・羽月の2盗塁などで好機を広げ、2死満塁で打席を迎えた。その初球に石井の暴投で三走・羽月がホームイン。1点を勝ち越し、右腕との勝負に全集中を注いだ。
カウント1−2から、低めのスライダーを左翼線へ。「打った瞬間抜けると思いました」。二塁に到達し、本拠地の大歓声をかみしめるように、ガッツポーズを繰り出した。
1点ビハインドの四回1死一、三塁では二飛に倒れ、天を仰いだ。「反省もくそもないんですけど」と苦笑いしつつ、「やってる時は無我夢中なので。来た場面、来た場面でやろうと思っています」と1試合の中で、切り替えながら打席に立ち続けている。
負ければ2位・阪神に1ゲーム差に迫られていた重要な一戦を、逆転勝ちでもぎとった。「3連敗中だったので、本当に良かったと思います」と堂林。名前がコールされると、ひときわ大きな声援が送られるのが鯉党から期待されている証拠だ。勝負強いベテランがここぞの一打でチームを勝利へ導いていく。
2024年07月05日 08:00
4日に放送された『ニッポン放送ショウアップナイター DeNA−ヤクルト』で解説を務めた里崎智也氏が、ヤクルト・村上宗隆について言及した。
2024年07月05日 07:36
「1試合1試合勝負なので、1試合1試合続けられるように頑張ります」。
ロッテの小島和哉は6勝目を目指し、18時からの西武戦に先発する。
小島は前回登板の6月28日のオリックス戦で、降雨により41分遅れでの試合開始となったが、「できるだけ体を固まらないようにピッチングやっている最中に試合開始が遅れると聞いたので、軽くの球でもキャッチボールは続けてやっていました」と、しっかりと対応し、7回・116球を投げ、4被安打、8奪三振、3失点で今季5勝目を手にした。3回までに3点を失ったが、4回以降は4イニング連続で三者凡退に打ち取った。
前回登板では、0−1の1回二死二、三塁で紅林に1ボール2ストライクから空振り三振に仕留めた131キロのチェンジアップはいつもと軌道が違うように見えた。雨が降っていたから軌道が変わっているように見えたのだろうかーー。
「28日のオリックス戦に関しては腕の末端がだいぶいい感じでムチでしなってというか先端がうまく走っていたので、いい軌道、ポワンと浮かないような軌道になっているかなと動画を見て思いましたね」。
4−3の6回二死走者なしでセデーニョに1ボール1ストライクから3球目に低め134キロ速いチェンジアップで空振り、最後は4球目も135キロ速いチェンジアップで空振り三振に仕留めた。
昨年取材した時に「チェンジアップは感覚が良くない時はちょっと速くなりやすい」と話していた。
「その辺はなんていうんですかね、今年に限っては四球が改善できているんですけど、結局裏を返したらカウントが深くなった時に甘いところで、ストライクゾーンで前に飛ばしてくれという投球がたまたま前半うまくいってた」。
「それが逆に今の流れを含めて前に飛ばすというのが、予期せぬところに飛んでいっているイメージだったので、それをちょっと気をつけようという話をアナリスト、投手コーチとの話を含めて、そういうアドバイスをもらった。今の自分だったら厳しいところ、厳しいところに狙っても四球が増えないんじゃないかなと自信になったところもあった。オリックス戦は粘り強くそこに投げるというのは、甘く入らず行けたのが良かったのかなと思います」。
縦に落ちるスライダーも追い込んでからの勝負球だけでなく、カウント球でも投げていた。
「ちょっと縦気味に曲げにいくイメージで思って投げるのと、森さんをセカンドゴロに打ち取ったのとかは逆に横に曲げようと思って横振りを入れたりとか、1球サイドスローで投げてみようかなと試してみて、それくらいの気持ちの余裕はあった。間違いだけはしないようにと思いましたけど、そういうちょっと面白いこともできるような余裕はありましたね」。
◆ 登板前の準備
今季は登板前までに3、4球目までの配球をある程度考えてマウンドに上がっていたが、前回登板に関しては「ほとんど(佐藤)都志也のサインに首を振らないくらいの気持ちでマウンドに上がっていて、いい意味で“全部お前のせいだ!”でいきましょうよと(佐藤)都志也にもいってくれて、任せてくださいと感じだったので、僕は投げる球と意図しているサインを汲み取ってここは絶対、高さだけ気をつけないといけないなとか、簡単に取りに行くというのはなかったですけど、緩急さえつけば真ん中行ってもいいのか、ストライクからボールなのかはっきりできたなと」と明かした。
交流戦は苦しい投球が続いたが、前回登板の降雨コールドによる完投勝利をきっかけに状態を上げていきたいところ。「もっとできるというか、こんなところで満足していないですけど、良かったところは良いと自分の中で褒めないとよくないと思いますし、できていないところも実際にあるので、そこはしっかり反省して」。今夜もチームを勝利に導く投球に期待だ。
取材・文=岩下雄太
2024年07月05日 07:32
7月5日は大谷の30歳の誕生日
ドジャース・大谷翔平投手は5日、30歳の誕生日を迎えた。スポンサー企業から祝福が殺到。寝具などを扱う西川株式会社は「これからも西川株式会社は、大谷翔平選手を睡眠でサポートして参ります!」と公式X(旧ツイッター)に綴った。
現地時間は4日のため、ひと足先に日本から祝福の声が寄せられた。株式会社コーセーのスキンケアブランド「雪肌精」は「お誕生日おめでとうございます 一緒におめでとうの気持ちを届けましょう」とコメント。同社のブランド「コスメデコルテ」も「大谷翔平選手お誕生日おめでとうございます」と写真入りで投稿した。
この投稿にファンも便乗。「もう30歳なのか」「お誕生日おめでとうございます大谷くんにとって素晴らしい年になりますように」とお祝いの声が届いた。
大谷はこの日、本拠地のダイヤモンドバックス戦に「1番・指名打者」で先発出場する。自らを祝福する28号に期待がかかる。(Full-Count編集部)
2024年07月05日 07:30
「ミスターロッテ」初芝清氏は小4で野球を開始、中学入学時に争奪戦が起きた
ロッテ一筋17年で打点王を獲得するなど、強打の内野手として活躍した初芝清氏。「ミスターロッテ」と親しまれ、現在は社会人野球「オールフロンティア」で監督を務める。高校はカブス・鈴木誠也外野手の母校で、1982年選抜大会準優勝などの実績を持つ二松学舎大付(東京)で学んだが、中学3年の秋までは存在を「全く知らなかった」という。
初芝氏は1967年2月に東京・池袋で生まれた。子どもの頃は阪神・田淵幸一捕手のファン。とはいえ、野球は「原っぱで友達と野球ごっこをしているような感じ。最初はキャッチャーでしたが、あまりルールも知らなかった。走者がいてもボール回しをしたりとか」。あくまで遊びの1つに過ぎなかった。
小学4年で埼玉県坂戸市に転居。夢中だったボーイスカウト下部組織での活動を継続するつもりが、地域にはなかった。「たまたま転入したクラスの子が野球をやっていて、『今、チームに入っているんだけど1回来てみない? 』と誘われたので『じゃあ、行くよ』と。そこからです。もしボーイスカウトがあったら、野球はしてませんね」。
時は昭和。少年野球でもハードだった。「今ではダメですけど、超スパルタでした」と笑う。ただ、練習を離れると熱血青年は人懐っこかった。「なぜかわからないけど、家にご飯を食べに来る。必ず食卓にいましたね。うちに来ない日は他の子の家に行っていたのでは。そういう部分もあったので、厳しかったかもしれないけど楽しかった。夏にはみんなをプールに連れて行ってくれました」と懐かしんだ。
中学ではエースで4番打者を任されたが、入学時には早くも“争奪戦”が起きていた。学区の関係で、少年チームのメンバーの大半は初芝氏とは異なる中学校へ。その学校の監督が獲得を画策した。「『うちに来てくれ』と。教育委員会とかにも問い合わせ、一時期は住所を変えて行こうかとなったんですよ。でも駄目になりました」。二松学舎大付へ進学…セレクションで光った才能「絶対に獲る」
初芝氏にとって野球の魅力は、友達と一緒にプレーすること。だから「知らない子たちとやるのもなぁって。もう野球はいいかな、と思いました」。辞めるつもりで、他競技への入部を考えた。「だけど周囲は野球をやっていたのを知ってるので、その流れで野球部に。野球を選ばない可能性も十分ありましたね」と振り返る。
当初は埼玉県の公立の商業高校を志望していたが、中3秋に池袋に戻ることになった。「埼玉にいたので、東京の高校は知らないですからね」。進路を思案していた時に、中学の1学年上の先輩が自身が通う東京の私立校を勧めた。
学校側も入学金や授業料免除の受け入れ態勢を整え、ほぼ内定した。ところが、中学の担任が二松学舎大の出身で「甲子園に行くかもしれない学校なんだよ。セレクションがあるから受けてみたらどう?」と推してきた。
その1981年秋。二松学舎は選抜を懸けた東京大会で準優勝だった。決勝は荒木大輔投手(元ヤクルト、横浜)を擁する早稲田実に4-8で敗れたものの、最終回までリードする熱戦を繰り広げた。
「秋の結果も全然知りませんでした。セレクションに行ったのですが、後々聞いたら、その日のうちに『絶対に獲る』って決まったらしいです。僕は先に内定をいただいた高校もあるし、二松学舎は全く知らないし。何も分かりません。それで色んな方と話をして、『まあ二松学舎の方がいいんじゃないか』となりました」入学直前の1982年選抜大会で準優勝…監督命令で全試合に帯同
二松学舎大付は、野球部の寮と本格的な練習グラウンドが千葉・柏市にある。入部は基本的に誰でもOKだが、入寮は当時、マネジャー1人と選手9人の計10人だけが選ばれていた。「どういうワケか、僕ともう1人の新1年生が“常時合宿”に入れられました。入学する前から入りましたけど」。本人のあずかり知らないところで期待値は上がっていた。
1982年選抜大会に出場した二松学舎大付はエースの市原勝人(現・同校監督)、上地和彦内野手(元ヤクルト)を軸に長野、鹿児島商工(現・樟南)、郡山(奈良)、中京(現・中京大中京=愛知)を撃破し、決勝に進出。PL学園(大阪)の連覇こそ阻めなかったが、全国の頂点にあと一歩まで迫った。
初芝氏には入寮に続き、“英才教育”が用意されていた。入学式も済んでないのに青木久雄監督の命令が飛んできた。
「甲子園に『お前、来い!』と仰られまして。野球部と一緒に行動して宿泊も同じでした。他の新1年生もいると思っていたら僕1人だけ。なんで連れて行かれたのか、今でも分からない。その時は先輩方、みなさん優しいんですよ。僕、お客さんですから。正式に入部した瞬間から『アレッ、この選手こんな人だったっけ?』みたいになるんですが」
先輩たちが輝いた聖地の印象は強烈だった。「5試合全部見ましたから。普通に甲子園に行けるもんだと思ってましたね。あー、俺はここで野球をやるんだ、と。まあ、あの頃は子どもですからね」。57歳の初芝氏は、15歳だった少年時代を懐かしんだ。(西村大輔 / Taisuke Nishimura)
2024年07月05日 07:00
本拠地・ダイヤモンドバックス戦に「1番・DH」で先発出場する
【MLB】ドジャース ー Dバックス(日本時間5日・ロサンゼルス)
ドジャースの大谷翔平投手は4日(日本時間5日、試合開始10時10分)、本拠地のダイヤモンドバックス戦に「1番・指名打者」で先発出場する。
2024年07月05日 07:00
◆ 逸材が甲子園未出場の選手の中に数多く潜む!
第106回全国高校野球選手権大会の出場49校を決める地方大会が北海道や沖縄などで始まった。
夏がじりじりと迫っていた5月、高校野球の春季大会を視察していたNPB球団の編成幹部が「見ていて楽しいですよ」と嬉しそうに言っていた。
今年の高校3年生に今秋ドラフト候補に挙がる遊撃手が数多くいることを指しての発言だった。
強打を売りとする大型遊撃手から俊足や強肩自慢の素材型、総合力の高さで勝負する万能型までそれぞれに個性が異なるから面白いと言う。
逸材が甲子園未出場の選手の中に数多く潜んでいることも特徴の一つだ。
そこで今回は現地で取材した選手の中から今夏の地方大会で注目したい遊撃手を特集する。
◇ 石塚 裕惺(いしづか・ゆうせい)/花咲徳栄(埼玉)/181センチ、81キロ/右投げ・右打ち
全国にドラフト候補の遊撃手が数多くいると言えど、石塚が世代No.1ショートだと断言していい。
高校通算20本塁打超の右打ちの強打者で、走攻守三拍子の全てで世代トップクラスの能力を兼ね備えている。
抜群の才能を知らしめたのが4月に行われた高校野球日本代表候補の強化合宿だった。
この合宿は、全国から招集された高校生が台湾で9月に開催されるU18アジア選手権での日本代表入りに向けてアピールする舞台。大半の打者が不慣れな木製バットを扱いきれずに本来の持ち味を発揮できない中、石塚の打球の鋭さだけは別格だった。
フリー打撃では、いとも簡単に打球に角度をつけてフェンス際への打球を連発した。打撃練習から長打力を見せられたのは石塚だけだったと言っていいだろう。
紅白戦で石塚が打席に入ると、NPB12球団のスカウトの目の色が変わった。編成幹部クラスもストップウォッチを手にして走力を測るなど、注目度の高さが他の選手とは明らかに違った。
今年は「甲子園出場」「高校日本代表選出」「ドラフト指名」の三大目標を掲げていると言う。
現時点で今秋ドラフトの上位指名は確実。昨夏に甲子園初出場した上田西(長野)横山聖哉(現オリックス)のように、今夏の活躍次第ではドラフト1位候補にまで評価を上げそうだ。
◇ 斎藤 大翔(さいとう・ひろと)/金沢(石川)/181センチ、76キロ/右投げ・右打ち
高須洋介(元近鉄、楽天)や釜田佳直(元楽天)らのプロ野球選手を輩出した金沢高に強肩強打の遊撃手が現れた。
遠投120メートルの強肩と50走6秒0の俊足を生かした遊撃守備が最大の魅力だ。
181センチの長身ながら、動きの軽快さが光る。グラブさばきも器用で、花咲徳栄の石塚ら全国クラスの遊撃手と比較しても守備力では見劣りしないだろう。
武部佳太監督は「入学直後のノックは忘れもしないですね。中継プレーで本塁への送球を見たときに、グワーッと向かってくる感じが“凄いな…”と思った」と証言する。投手として最速140キロを計測したことも地肩の強さを示している。
パンチ力を兼ね備えた打力も魅力の一つだ。
昨夏の石川大会では日本航空石川との準々決勝で2本塁打を放つなど1大会3本塁打をマークし、一躍NPBスカウト陣からの注目を集める存在になった。
現在は主に3番を担い、高校通算は10本塁打を超える。
「夏までに個人としてもチームとしてもフィジカル面で強くなることを目標にしています」
昨夏同様に本塁打を放てば、さらに評価を高める夏になるだろう。
◇ 今坂 幸暉(いまさか・ともき)/大院大高(大阪)/178センチ、80キロ/右投げ・左打ち
いま最も旬な選手の一人が大院大高の今坂だ。
春夏甲子園出場1度の私立校が、春の大阪大会で履正社、大阪桐蔭の「大阪2強」を破って優勝した。その立役者となったのが26打数13安打(打率.500)、11打点と活躍した今坂だった。
走攻守三拍子がそろう遊撃手ながら、最大の魅力は打力と言っていい。
ミート力の高い中長距離打者として鋭いライナー性の打球を連発し、ツボに入れば一発長打も兼ね備えている。
春季大会の履正社戦では好投手から2安打し、凡飛となったものの中堅フェンス間際への大飛球も放った。試合が行われた大院大高のグラウンドの中堅フェンスは奥行き128メートル。球場であればバックスクリーンに着弾していた可能性が高かった一打に視察したNPBスカウトも「普通なら入ってるでしょ!」と驚いていた。
大院大高のグラウンドは一般的な球場と比べて外野が広い。そのため春季大会終了時点で高校通算8発と本塁打数では目立たないものの、長打力を備えていることは間違いない。
夏本番を前に「結果を残して世代No.1の遊撃手と言われたい」と意気込む。夏も戦国大阪を勝ち抜く勝負強さを見せて、個人の評価も上げようとしている。
◇ 岸本 佑也(きしもと・ゆうや)/奈良大付(奈良)/180センチ、75キロ/右投げ・右打ち
知名度こそ高くないものの、この春最も大きな衝撃を受けた遊撃手を最後に紹介したい。
遠投100メートル超と世代屈指の強肩を武器とする岸本が今年に入って評価を上げてきた。
一塁送球はうなりを上げるように強く、三遊間からの低く強いノーバウンド送球で魅了する。
投手としては最速147キロを計測しており、投手として興味を示すNPBスカウトもいると聞く。
注目度が上がりきっていない理由は、秋の奈良大会時点で背番号が20だったことにある。打力の成長などが認められて秋の近畿大会で背番号6を背負い、一躍ドラフト戦線に浮上する存在になった。
春の奈良大会では複数球団が見守る前で豪快な左越え本塁打を放つなど打力でも一定の評価を得る。
「野手でも投手でも起用されるような肩を生かした選手になりたいです」
花咲徳栄・石塚のような今秋ドラフト上位候補に挙がる逸材から将来性を感じさせる選手まで気になる高校生遊撃手を追いかけるだけでも充実の夏になりそうだ。
文=河合洋介(スポーツニッポン・アマチュア野球担当)
2024年07月05日 06:40
◆ 「そりゃやられますよ」
阪神は4日、広島との試合(マツダスタジアム)に5−7と敗戦。首位・広島相手に3連勝とはならなかった。
3−3の同点で迎えた8回裏、2番手・島本浩也は先頭の小園海斗に右安打を打たれ、続く坂倉将吾は二飛に打ち取るも、代走・羽月隆太郎に二盗、さらには野間峻祥を四球で歩かせ降板。
3番手・石井大智は初球で羽月に三盗、2球目で野間に二盗を許した。その後二死満塁となり、堂林翔太への初球がまさかの暴投となり、三塁走者・羽月が生還。さらには堂林の左越え2点適時二塁打などで突き放された。
試合後、岡田監督は「牽制もせえへんで、初球あんだけやられてるのに」とコメントした。
広島の機動力にかき回された阪神のバッテリーについて、4日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した解説者の江本孟紀氏は「ピッチャーがクイックもできてないですよ。絶対に警戒する初球で、外すなり、長く持つなり何も無かったのでそりゃやられますよね」とバッサリ。
続けて「三盗を許したの場面は、ピッチャーが右投げ(石井大智)だったから二塁走者が見えてる訳ですよ。左投手だったらまだ分からないけれども…。岡田監督はもうちょっときつく言わないとダメですよ」と言及した。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』
2024年07月05日 06:30
◆ 「見える範囲で起きていることなので…」
ヤクルトは4日、DeNAとの試合に0−3と完封負けを喫し、カード負け越し。紙一重の走塁がアウトとなり得点に繋げることができなかった。
2回に先頭の村上宗隆が左中間に安打を放ち、二塁を狙ったがタッチアウトに。4回にも先頭の西川遥輝がレフトのライン線に落ちる安打を放ち、こちらも二塁を狙ったがDeNAのレフト・関根大気の好返球もありタッチアウトとなった。打線はそのままDeNA先発の平良拳太郎に封じ込まれ今季9度目の完封負けを喫した。
果敢に二塁を狙った村上、西川の走塁について、4日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した解説者の坂口智隆氏は「村上選手の走塁に関しては、左投げのレフトがほぼ正面で捕球していて、見える範囲で起きていることなので、行くのであればクロスプレーにならないといけないと思います。完全なタイミングでアウトになるなら、やめるべきだったかなと。どちらかと言うと暴走に近い感じかなと思います」と言及した。
続けて「西川選手の走塁に関しては、僕でも行っていたと思います。こちらも左投げのレフトで、ファールゾーンが狭い中で体の右側で捕球した時に、回転をしながら送球をしなくてはいけなくて、回転すれば強い送球ができるんですけど少し遅れるんですよ。二塁を狙ってもクロスプレーになるので、ここは行っても良かったかなと思いますね」とコメントした。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』