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2024年06月28日 05:00
反GLEATを掲げ団体をクビになった河上隆一(35)が不穏発言を連発した。 河上は9日の名古屋大会で、カズ・ハヤシ引退ロードスペシャルとして行われた電流爆破戦に大仁田厚、ヨシ・タツと組んで出場。カズ、CIMA、田中稔組に敗れたが試合後、大仁田に「反GLEAT」としての行動を促された結果、鈴木裕之社長に電流爆破バットを叩き込み吹っ飛ばした。この行動に出た理由を「現状への不満に決まってるだろ! シングルのタイトルに絡めず、タッグのチャンピオンになれていないのは全てアイツ(鈴木社長)のせいだ。アイツが裏で糸を引いている。だから爆破してやったんだ」と悪びれもせずに明かした。 この結果「GLEAT Ver.12」(7月1日、東京ドームシティホール)を最後に、所属選手契約の解除が発表される事態に…。鈴木社長は取材に「普通、社会に行って社長を爆破したらクビでしょ」と話している。河上は「どこの世界に社長を爆破しただけでクビになる会社があるんだよ」とまさかの角度から反論だ。そして「アイツ、おかしいだろ。重傷を負ったわけでもねえのに…。だいたい、観客動員だってカズ・ハヤシの引退ブーストがかかっているだけで実質は横ばいじゃねえか。悪いのは全てアイツだ」と憤りつつ「アイツは許さない。アイツだけは…」と目を血走らせた。 1日は所属最終戦としてKAZMA SAKAMOTO、クワイエット・ストームと組んで「リアル闘魂スタイルズ」の藤田和之、ケンドー・カシンにガメラスを加えたトリオと対戦する。これにも「3周年のビッグマッチで、なんで俺がはぐれのやつらとやらなきゃいけないんだ」と吐き捨てる。さらに「意味が分からない。これもアイツがどうせ裏で何かやってるはずだ。アイツとカシンはつながってるんじゃないか?」とイチャモンをつけ、全てを鈴木社長のせいにした。 最後に河上は「GLEATに不満を持っているヤツはまだまだいるんじゃないか? 1日、楽しみにしてろよ、フフ!」と不気味な言葉を口走った。一本の爆破バットが、ここまで一人の男の人生を狂わせてしまうとは…。
2024年06月30日 18:50
女子プロレス「スターダム」の黒虎スターライト・キッドが、新ユニット結成に向けて動き出した。
4月に極悪軍団「大江戸隊」を追放されたキッドは22日の代々木大会で星来芽依、鈴季すずと共闘。同大会でクイーンズ・クエストから追放されたAZM、天咲光由にラブコールを送り、新ユニット結成を宣言した。
30日の新宿住友ホール大会では、前日の後楽園大会に続き星来芽依、AZM、天咲光由と組み、「STARS」の岩谷麻優、葉月、コグマ、羽南組と対戦。前半はSTARSに押され気味のキッドだったが、コグマにドロップキックを決めて勢いをつけると、星来との好連係で逆襲。最後は星来が羽南を流れ星(変型前方回転エビ固め)で丸め込み、3カウントを奪った。
試合後、マイクを持ったキッドは「まだ名もなき、メンバーも確定してないユニットだけど、昨日に続き2連勝! いい調子じゃん。芽依ちゃんナイス! 手応えはどうよ?」と語りかける。
だが、AZMは「キッド、正直ね…楽しかったよ! 見ての通り最高のタッグと言いたいところだけど、もう少し時間をくれるかな?」と新ユニット入りは保留した。
AZMに理解を示す黒虎は「私もこの答えを出すのに2か月かかってるから、待ってますよ。AZMとは対角にいた方がいいのかなって思ってたけど、これもありじゃん? でも、どんな立ち位置だろうが、私たちがエターナルフォーであることは変わらないから」とメッセージを送った。
一方で、気になるのがAZMとQQで組んできた天咲の本心だ。そこでキッドは「私は光由個人の気持ちが知りたい。だから私と組んだり、シングルして気持ちを伝えられたらと思うんだけど、どうかな?」と提案した。
だが、QQを強制追放され気持ちを切り替えられていない天咲は「みんなは前を向いて頑張ろうとしている。正直その気持ちはわかるし、自分もそうしないといけないと思ってる。でも、私は大好きなQQを忘れられない…」と返答。それでも諦めないキッドは「まあ、時間もあんまりたってないし。でも、何ごとも試してみるしかないでしょ? だからいつでも待ってます」と優しく呼びかけた。
新ユニットの本格始動はまだまだ時間がかかりそうだが、最後は星来の掛け声で「芽依に恋する5秒前!」と4人で仲良く大会を締めた。
2024年06月30日 18:45
米国・AEWの「AEW COLLISION」が29日(日本時間30日)に放送され、同団体所属の和製女子レスラーが存在感を示した。
まずはアイドル的人気を誇る里歩(27)だ。2006年5月にアイスリボンでキッズレスラーとしてデビュー。我闘雲舞を経て、19年8月からAEW入り。同年10月には初代AEW世界女子王者(現王者はトニー・ストーム)となり、世界最大団体・WWEの対抗馬で活躍してきた。
すでにキャリア18年の里歩は、3月に登場後は姿を見せていなかった。だがこの日、セリーナ・ディープがケリー・マダンに勝利した後、「AEWは最高のプロレスがある場所だ! 私にふさわしい選手を用意して!」とバックステージに呼びかけると、笑顔の里歩が登場した。投げキッスをして笑みを絶やさずリングに入り、セリーナと対峙。対戦相手に名乗りを上げた。セリーナはとっととリングを下りたが、里歩は世界王座奪回へ動き出した格好だ。
19年4月からAEW所属となった志田光(36)は、オーエン・ハート杯女子トーナメント1回戦でディオナ・パラッツォと対戦。ファルコンアローから丸め込み合戦を制し、最後は必殺のカタナ(回転式ヒザ蹴り)で3カウントを奪った。見事な勝利で、サラヤ vs マライア・メイの勝者との準決勝に進出した。
試合後はディオナに襲われたが、サンダー・ロサに救出され、事なきを得た。トーナメントを制すれば、8月の25日(日本時間26日)に、英ロンドンのサッカー聖地ウェンブリースタジアムで開催されるメガイベント「ALL IN」で、AEW世界女子王座に挑戦できる。世界にアピールできるチャンス到来だ。
2024年06月30日 17:51
女子プロレス「スターダム」のハイスピード王者・上谷沙弥(27)の前に2人の救世主が現れた。
22日の代々木大会で行われた「大江戸隊」との最終決戦で「クイーンズ・クエスト(QQ)」が敗北。上谷以外のAZM、妃南、レディ・C、天咲光由がQQから強制追放された。1人QQとなった上谷は30日の新宿住友ホール大会で新人の梨杏と組み、舞華&HANAKO、飯田沙耶&向後桃と3WAYタッグマッチで対戦した。
舞華、飯田とは若手時代にフューチャー王座を奪い合ってきたライバルだ。試合開始のゴングが鳴ると上谷、舞華、飯田が向き合い一進一退の攻防を展開。ライバル同士の白熱した戦いはファンを魅了した。
その後は後輩の梨杏をアシストし初勝利に導こうとした上谷だったが、最後は梨杏が舞華にローリングラリアートで吹き飛ばされ3カウントを献上した。
マイクを持った舞華から「お前、元気なさそうなふりしてめちゃくちゃ元気じゃねえか! 心配して損したわ。ユニットのこと、いろいろあるけどさ。私たち黄金世代はこれからもって話したよね? お前、もっと私ら頼ってこいよ」と呼びかけられ、飯田からも「お前は一人じゃねえんだよ。黄金世代の絆ってのは、ユニットを超えて結ばれてんだろ」とエールを送られた。
2人の言葉に上谷は「QQは今一人になってしまったけど…。黄金世代はQQとは別の大切なものだと思っているから、またメンバーで組みたいと思ってる」とうれしそうな表情を浮かべた。
すると舞華から「善は急げだ。7月4日後楽園、黄金世代タッグを組んで戦うぞ!」と突然トリオ結成を提案された。飯田と上谷もうなずき承諾。傷心の上谷に少しずつ笑顔が戻ってきた。
2024年06月30日 15:13
DDT7月21日の東京・両国国技館大会を最後にプロレスラーを無期限休養する高木三四郎(54)がラストマッチの相手に男色ディーノを指名した。
2024年06月30日 15:11
DDT30日の後楽園大会で、ノアの潮崎豪(42)が飯野雄貴との遺恨を深めた。
DDT7月21日の東京・両国国技館大会で潮崎は、小峠篤司と組んで遠藤哲哉&飯野の持つKO―Dタッグ王座に挑戦する。この日はその前哨戦として潮崎組にHi69を、遠藤組に高鹿佑也を加えた6人タッグ戦で激突した。試合は王座戦を前に両軍が激しくやりあったが、中でも潮崎は飯野とパワーを交錯させる。潮崎がチョップで破裂音を響かせたかと思えばスピアーを返されるなど、リング内外でぶつかった。試合は小峠が高鹿をキルスイッチで仕留めたが、ゴングが鳴らされても2人は場外で火花を散らした。
試合後、潮崎は飯野について「熱いね。デカさもある。やってて楽しいよ」と満足げに話す。飯野が「潮崎豪とシングルをやらせろ!」と話したことを伝え聞くと「どこでもいい。いつでもやってやる。かかってこい!」と受諾し、一騎打ちが決定的になった。
2024年06月30日 15:08
「K−1 WORLD GP 2024 in Sarajevo」(30日、サラエボ)
14年ぶりに復活したK−1 WORLD GPの世界予選がサラエボのスケンデリヤ・アリーナで開幕し、8人トーナメントで行われた東欧予選は、リザーバーのミロス・ツヴェチカニン(セルビア)が優勝する大番狂わせとなった。
1回戦はカディル・イルディリム(トルコ)−トーマス・ハロン(チェコ)、クラウディオ・イストラテ(イタリア)−ニダル・ブチリ(モロッコ)、バリント・ラドヴァー(ハンガリー)−ミロスラフ・ヴーヨヴィッチ(モンテネグロ)、イヴァン・バルテク(スロバキア)−ダニロ・トシッチ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)の組み合わせとなった。
【リザーブファイト】ツヴェチカニンがヒザ蹴りでムアメル・ユーゴヴィッチ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)の眉間をカットして1回1分7秒、TKO勝ち。
【1回戦】
WAKO−PRO世界スーパーヘビー級王座を24回防衛したイルディリムと、2021年のRoad to ONEで120キロ級トーナメントで優勝したハロンの一戦は、1回に右のパンチでダウンを奪ったイリディリムが3−0の判定勝ち。
昨年9月のK−1無差別級トーナメントでマハムード・サッタリを豪快なフックでKOしたイストラテと、2018年にエロール・ジマーマンをKOしているブチリの一戦は引き分けとなったが、延長回突入に不服のイストラテが試合放棄。
ラドヴァー−ヴーヨヴィッチは、ヴーヨヴィッチが判定勝ち。バルテクとトシッチの一戦は、トシッチが判定勝ち。
【準決勝】
イリディリム−ブチリはイリディリムが判定勝ち。ヴーヨヴィッチ−トシッチは、ヴーヨヴィッチに代わってリザーバーのツヴェチカニンが出場。1ラウンドにツヴェチカニンが左右のフックで攻め込むとトシッチは防戦一方となり、2ラウンド開始と同時にトシッチのセコンドからタオルが投入されてツヴェチカニンがTKO勝ち。
【決勝】イリディリムが負傷でリタイアし、準決勝でイリティリムに判定負けしたブチリがツヴェチカニンと対戦。2ラウンド、ツヴェチカニンが飛び膝蹴り、ローキックで攻め立てるとブチリが右手を挙げて戦意喪失の意思を示すが、レフェリーがダウンカウントを数えると、ブチリはファイティングポーズを取って再開。ツヴェチカニンがローキックで追い込むとブチリは背を向けて逃げたためレフェリーが試合を止め、2回2分10秒、ツヴェチカニンがKO勝ちした。
ツヴェチカニンは12月14日に東京・国立代々木競技場第一体育館で開催されるファイナルトーナメントへの出場権を獲得した。
2024年06月30日 14:43
「邪道」大仁田厚(66)の“化身”ミル・マスアツシが30日、東京・両国のライブハウス「SUNRIZE」で開催された謎の覆面4人組「MASKMANZ(マスクマンズ)」のライブ「マスクマンズ1stアルバム レコ初ライブ☆両国場所」にボーカルとして登場。この日発売のファーストアルバム「ブラザー」の楽曲中心に11曲を披露した。
「MASKMANZ」は大仁田の主宰団体・FMWEから誕生したマスクマンズ4人組。
大仁田と声も体型もそっくりの「ミル・マスアツシ」は真っ赤なマスク姿で登場するやいなや大仁田が過去にリリースした「ガンガンガンバレ〜青春爆破〜」などを次々と熱唱。“本家”ばりにペットボトルの水を巻き散らし、観客も会場も冒頭から水浸しにした。
自身も頭から水を浴び、「パンツまでびしょびしょだよ!」と絶叫したマスアツシ。大仁田の試合の際に使用する斉藤和義の「やさしくなりたい」、歌手・大仁田の持ち歌「どんでん返しビリビリポー!」、「愛しちゃってGOMEN」などアンコールのアルバム収録曲「レインボートレイン」、再度の「ガンガンガンバレ〜」まで11曲を熱唱。約2時間のライブの最後は「ありがとよ!」の絶叫で締めくくり、もはや正体は明らかな一幕もあった。
熱狂のライブを歌い上げたマスアツシは「俺の親せきのいとこの大仁田厚は7回引退して、7回カムバックしたってことでいろいろ言われますけど、その時々、一生懸命、戦ってます。プロレスというものが大仁田にエネルギーを与えてくれてるんです」と、本人に成り代わって言葉を紡ぐと、「小っちゃな夢だろうと、やっぱり、夢は忘れちゃいけないと思ってます。大仁田は50周年なんです! (8月24日のメモリアル大会には)ドリー・ファンク(・ジュニア)が来ます!」と、真剣に訴えかけていた。(中村 健吾)
2024年06月30日 12:09
米国・AEWの「AEW COLLISION」が29日(日本時間30日)に放送され、新日本プロレスのNJPW WORLD認定TV王者ジェフ・コブが、ラーニング・ツリークリス・ジェリコと電撃合体した。
2024年06月30日 11:17
新日本プロレスとAEWの合同興行「Forbidden Door」(30日=日本時間7月1日、米ニューヨーク)の事前番組「ゼロアワー」で、新日本の「ロス・インゴベルナレス・デ・ハポン」辻陽太&高橋ヒロム&ティタンは、ミスティコ率いるルチャ最強軍と激突する。
29日(日本時間30日)に「AEW COLLISION」が放送され、バックステージで元AEW世界タッグ王者の「ルチャ・ブラザーズ」ペンタ・エル・セロ・ミエド&レイ・フェニックスがインタビューを受けていた。ここにヒロムとティタンが登場。ヒロムは「トランキーロ、トランキーロ、超いいアイデアがあるぜ。禁断の扉で、LIJのヒロム、ティタン、辻陽太vsレイ・フェニックス、ペンタ、PACだ。準備はいいか?」と英語で6人タッグ戦を提案した。
これにペンタは「PACは今、オーエン・ハート杯トーナメントに集中している」とし、PACの代わりにメキシコCMLLのスーパースター、ミスティコをルチャ兄弟のパートナーに指名した。
ヒロムはCMLLの21日アレナ・メヒコ大会でミスティコと一騎打ちするも、ラ・ミスティカでタップアウト負けを喫したばかり。思わぬリベンジのチャンスに「ミスティコ! 何てこった!」と叫び、これを受諾。「禁断の扉」では辻&ヒロム&ティタンvsミスティコ&ルチャ・ブラザーズの6人タッグ戦が実現する。
さらにヒロムの興奮は収まらず「イエス! ミスティコ! アイム・ハッピー!」とルチャ最強軍との激突に気合を入れまくっていた、
2024年06月30日 10:00
【プロレス蔵出し写真館】「超・燃える闘魂 アントニオ猪木展」(京王百貨店新宿店・7階大催場)は26日、大盛況のうちに幕を閉じた。平日でも多くの猪木マニアが訪れ、7日間でのべ約3万人が来場した。
開催中、オールドファンなら思わず足を止めて見入ってしまうであろう展示品があった。
「ユナイテッドナショナル選手権 アントニオ猪木対ザ・シーク 9月6日札幌中島スポーツセンター」のポスター。1971年(昭和46年)の幻の一戦だ。
アラビアの怪人ザ・シークは、69年9月12日にロサンゼルス・オリンピックオーデトリアムでジャイアント馬場のインターナショナル王座に挑戦。日本テレビでハイライトで放映されたもののまだ見ぬ強豪として来日が熱望されていた。
71年8月6日に日本プロレスはシークの来日を発表。9月4日、東京・田園コロシアムで馬場のインター王座、そして6日、初対決となる猪木のUN王座に連続挑戦することも併せて発表された。
東スポは1面で「恐怖の怪人シークが初の襲撃!!馬場、猪木と連続世界戦」と報じた。
しかし、シークの来日は突如、中止となる。8月27日、ロサンゼルスで行われた対ボボ・ブラジル戦後、内臓疾患でデトロイトでの静養が決まった。日プロは急性腸炎と発表し、シークの代役は鉄の爪フリッツ・フォン・エリックとなったのだ。
急きょカードが変更になり、ポスターも作り直す時間がなかったのだろう。試合当日も札幌市内に張られたポスターは「猪木対シーク」のままだった。(写真)
「猪木戦記」(全4巻=ベースボール・マガジン社)を著したプロレスライターの流智美さんは「どこでシークからエリックに代わったかというと、8月のNWA総会です」と明かす。
シークとエリックはデトロイトとテキサスのプロモーターとして8月6日から3日間、メキシコシティ―で開かれたNWA総会に出席していた。
「デトロイトに7月からディック・ザ・ブルーザーが殴り込みをかけて来て、興行戦争が激化していた。シークは仮に1週間であっても日本に行ってる暇なんてなかった。シークとエリックはコソコソ話していて『悪いけど、デトロイトの興行戦争がすごいことになってる。本当は行きたくないから頼む』と、その場で決まったようです」(流さん)
さて、代替のカードとなった猪木VSエリック戦は好試合となった。60分3本勝負で行われ、テレビ生中継。1本目は猪木がエリックのストマッククローでギブアップ。猪木がギブアップするのは極めて珍しく、テレビ観戦の少年ファンは皆、驚いた。
「日プロに復帰した猪木がギブアップしたのは4の字固めのザ・デストロイヤーのほかにはマイク・デビアスとネルソン・ロイヤル、そしてエリック。3人しかいません」(流さん)
デビアスはデストロイヤーとのタッグで馬場&猪木のBI砲と対戦(67年5月14日、栃木県体育館)。1本目にアルゼンチンバックブリーカーで。ロイヤルは名コンビといわれたポール・ジョーンズと組み、猪木&大木金太郎組のアジアタッグ王座に挑戦(69年3月1日、愛知県体育館)。2本目にテキサスブロンコ・バックブリーカー(キャメルクラッチ)を決めギブアップを奪ったことが記録に残っている。
猪木は65年(昭和40年)の海外武者修行時代、テキサス地区でトップを張っていてエリックと抗争を展開していた。8月27日にヒューストン・コロシアムでデューク・ケオムカと組み、エリックとキラー・カール・コックス組のAWA世界タッグ王座にも挑戦した。1―1から猪木はエリックにアイアンクローを決められ、そのままフォールされて惜敗。
当時の東スポを見ると、猪木は「エリックとは今日で5回やって5回とも負けた。今日はフルファイトしたし、負けても悔いはない」。そう山田隆記者に答えている。
それから6年後、猪木は王者としてエリックを迎え、スリリングな攻防を披露し、引き分けで王座を防衛したのだった。
ところで、猪木とシークの対戦はドタキャンから3年後の74年(昭和49年)に新日本プロレスで実現。シングルマッチは11月12日、13日に沖縄・那覇奥武山体育館で2連戦行われた。初日は猪木が暴走して反則負け。2日目はランバージャック・デスマッチで行われたにもかかわらず、シークは場外に逃げて試合を放棄。猪木が勝利を収めた。
シークはその後、九州地区3連戦の契約が残っていたにもかかわらず途中帰国した。
流さんは「デトロイトでキラー・ブルックスが造反を起こし、傘下のレスラーが別派を結成したからです。札幌のときと似たような背景でドタキャン、途中キャンセルになった。プロモーター、偉い人あるあるなんです」と笑う。
さまざまなできごとが脳裏に去来するシンプルなポスター。今から52年前の、貴重なお宝だ(敬称略)。
2024年06月30日 10:00
【昭和〜平成スター列伝】“邪道”こと大仁田厚は8月24日に川崎市内で自身の「50周年記念大会」を予定している。実に7度も引退しながら、その都度復帰。現在も各団体にケンカを売りつける元気さは健在で、記念大会のカードが注目される。
大仁田は1974年4月14日、全日本プロレス後楽園大会の佐藤昭雄戦でデビュー。当時は渕正信、薗田一治と共に「若手三羽ガラス」と呼ばれ、王道のど真ん中を走っていた。
米国遠征中の1982年3月7日、ノースカロライナ州シャーロットでチャボ・ゲレロからNWAインターナショナル・ジュニアヘビー級王座を奪取。一気にスターダムにのし上がる。
ジュニアのスターとして大人気を集めるが、83年4月20日東京都体育館でヘクター・ゲレロとの防衛戦に勝利した後、リングを飛び降りた際に着地時に足を滑らせて左膝を床に強打。左膝蓋骨粉砕骨折の重傷を負ってしまう。勝つには勝ったがこれが最後の防衛戦となり、最初の引退の原因となってしまった。
「大仁田が一瞬の逆転劇で6度目の防衛に成功した。前半はヘクターのぺース。大仁田厚はカウンターのネックブリーカー、最上段から高角度のドロップキック。しかしとどめのジャンピングヘッドバットは自爆してしまう。今度はヘクターが最上段からフライングボディープレスに出るが、大仁田がヒザを立てるとボディーに突き刺さった。チャンスと見た大仁田は一気にジャーマンスープレックスで3カウント。何とか6度目の防衛に成功した。試合後、左ヒザを強打した大仁田は救急車で病院に運ばれた」(抜粋)
翌日には「左膝蓋骨粉砕骨折のため長期欠場」と発表され、医師からは再起不能を宣言される。翌年に復帰するも、全盛時の動きからはほど遠く、ジャイアント馬場の勧告により引退をかけて84年12月2日に新王者・マイティ井上に挑戦するも敗退して無念の引退となった。
85年1月3日には後楽園で引退式が行われ、大仁田は涙ながらに「15歳で入門、以来12年間…」と語ったきり声が出ないまま、馬場夫人の元子さんと涙の抱擁を交わした。場内からは「また戻ってこいよ」の声が飛んだが、本当に戻ってくるとは誰も思わなかった…。
数年間、芸能活動などを経て、89年10月6日露橋でFMW旗揚げ戦を敢行。ここからの快進撃は改めて触れるまでもないだろう。不慮の事故だったが、最初の引退がなければ電流爆破や数々のデスマッチの“発明”も生まれなかった。ある意味“歴史の必然”だったのかもしれない。ここまできた以上、邪道には60周年まで目指してほしい。 (敬称略)
2024年06月30日 07:51
◆プロレスリング・ノア「和田国際交流財団 Presents 【MATCH 2】―格闘王 前田日明 来場―」(29日、徳島・とくぎんトモニアリーナ)観衆1183
プロレスリング・ノアは29日、徳島・とくぎんトモニアリーナで「和田国際交流財団 Presents 【MATCH 2】―格闘王 前田日明 来場―」を開催した。
2024年06月30日 06:00
「都電プロレス」を超えるものとは――。お騒がせ女子プロレスラーことウナギ・サヤカが、新たなプロレス形式を募集した。
29日にDDTが東京さくらトラム(都電荒川線)で開催した史上初の「都電プロレス」は大盛況で幕を閉じた。小池百合子都知事も乗車し、高木三四郎と鈴木みのるにチョップを披露。お笑い芸人のスギちゃんや音楽ユニット「ファンキー・モンキー・ベイビーズ」のファンキー加藤もサプライズ登場し、大きな反響を呼んだ。
みのるの勝利で終わった今回の都電プロレスには、現役プロレスラー10人が参加。中でもインパクトを残したのが路上プロレス初参戦のウナギだ。アイアンマンヘビーメタル級王座は失ったものの、因縁のみのるにゴムパッチン、急所攻撃を仕掛けるなどらしさ全開で大暴れした。
だが、降車後のウナギは「楽しかったですけど…、悔しかったですね」と唇をかみ締める。実は昨年9月に高木とみのるが対戦した「新幹線プロレス」を見た時から嫉妬心にかられていたという。「スターダムの白いベルトだったり赤いベルトだったりを、自分が戦ってた人が戴冠していく姿を見ると悔しんですけど、そうじゃない、腹の底からの悔しさがあった」と振り返る。
昨年は男子のリーグ戦であるゼロワン「火祭り」に参戦し、電流爆破デスマッチのリングにも上がった。これも他のレスラーたちに「負けた」と思わせたいことが動機の一つになっていたが、「新幹線プロレスの、あのバズり方でシンプルに負けたと思いましたね」という。
もちろん負けたままで終わるつもりはない。「真の高木三四郎超えは東京ドームでやる、かつ『〇〇プロレス』で超えて、高木三四郎を腹の底から悔しいと思わせたい」と口にするや、何やら思考を巡らせた。
「タクシープロレス、女湯プロレス…メキシコの路上もいいかな。昨日(28日の新木場大会で)CMLL日本女子王座を取ったし。だけど、大丈夫かな? 何も失わずに帰ってこれるかな…」と浮かんだ案を口にしつつも、結論は出なかった。
そこで「これは考えないといけないですね。〇〇プロレスは自由だから。想像できない何かをやりたいですね。ドラマチックドリームチームを超えるドリームをつくりたいし、超えたい。これ、有志のみなさんの案も募集したいですね」と呼びかけた。
「高木三四郎を超えられるのも、鈴木みのるを超えられるのもウナギ・サヤカしかない」と豪語するお騒がせ女子プロレスラーは、果たして何を実現させるのか。
2024年06月30日 06:00
女子プロレス「スターダム」の白川未奈が、米AEW世界女子王者のタイムレストニー・ストームに宣戦布告だ。
今年3月にAEWのROHに参戦して以来、たびたび渡米してきた白川は、AEWと新日本プロレスの合同興行「Fоrbidden Dооr」(30日=日本時間7月1日、ニューヨーク州ロングアイランド・UBSアリーナ)でトニーのベルトに挑戦する。決戦に向け「3月からの集大成になんてさせない。絶対にベルトを巻いて、次につなげる。私はまだまだ上を目指していくわ」と誓った。
王座戦を控えた26日(同27日)の「AEW DYNAMITE」ではトニー、マライア・メイとトリオを結成。6人タッグ戦で勝利を奪い王座戦へ勢いをつけた。だが、試合後はまさかの事態に。シャンパンボトルで背後から王者を襲撃しようとしたが、トニーによけられ愛するマライアの顔面に誤爆してしまったのだ。
試合を振り返った白川は「トニーと試合なんてうまくいくわけないじゃん! それにマライアの顔にボトルを叩きつけちゃったのは本当に申し訳ない…。アクシデントなの。この埋め合わせを私がトニーに勝ってするから」と目を潤ませた。
これまでお互いのタッグパートナーであるマライアを巡って、トニーと何度も対立してきた。白川は「私はトニーからマライアを救いたいの。彼女は私のベストフレンドで、ベストパートナー。今のままトニーの横にいたらトニーの陰に隠れちゃうでしょ? 私と組んでいた時のマライアはもっと輝いていたのに」。今のマライアの姿に物足りなさを感じている様子だ。
だからこそ「マライアを白黒の世界から取り戻したい。私がチャンピオンになったらマライアと試合したいの。そうしたら私たち2人とも光ることができるでしょ」と、相棒との王座戦をもくろんでいる。
8月25日(同26日)に英ロンドン・ウェンブリースタジアムで開催されるメガイベント「ALL IN」でマライアとの対戦を希望する白川は「トニーからベルトを取って、ウェンブリーまで防衛する。あの場所でマライアとベルトをかけて戦えたら最高!」と青写真を描く。AEWの頂点まで突っ走る。
2024年06月30日 06:00
全日本プロレスの暴走男諏訪魔(47)が、今度は石川修司(48)に交換条件を出した。
尾崎魔弓、雪妃魔矢との魔のトリオで全日本プロレスTV認定6人タッグ王座を保持する諏訪魔は、次期挑戦者に石川を強行指名。態度を明確にしなかった石川だが、27日の女子プロレス「エボリューション(エボ女)」新木場大会では橋本千紘、優宇とのトリオ「チーム333キロ」で挑戦する意思を示した。
ところが諏訪魔は「ようやく挑戦する気になったみたいだけど、何か石川修司は情けねえな。周りから言われて『仕方ない』みたいな感じじゃねえか! そんな姿は見たくなかったよ」と批判する。
事実、諏訪魔の挑発に激高したのは優宇で、その勢いに押された石川が「やぶさかではないです。いや、やります、挑戦します…」と承諾した形だった。
そんな大巨人の姿を、諏訪魔は「あれは優宇の言いなりなんだろうな」と分析するや「俺なんか姐さん(尾崎)とお嬢(魔矢)を好きなようにコントロールできるからな。何でもいうことを聞いてくれるし」と主張。証拠として、尾崎と魔矢を集めて決起集会を開いた時の写真を出した。
だが、明らかにウソくさい。これまで尾崎と魔矢に怒られる姿しか見たことがない。関係者によると、この写真の会合は諏訪魔の反省会として開催されたもので、尾崎と魔矢から長時間の説教を受けていたという。
とにかく暴走男は「とりあえず石川修司がやる気になったのなら、場所はエボ女でいいよ。姐さんとお嬢を連れて、エボ女のリングで防衛戦をやってやる」と約束。一方で「ただし、交換条件がある。エボ女でタイトルマッチをやる代わりに石川修司、お前は全日本のリングに上がれ!」と通告した。
しぶしぶ挑戦を決めたと思ったら、今度は交換条件と称して古巣参戦を求められる石川も気の毒だが、果たして…。