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2026年06月14日 05:00
「オリックス3−6阪神」(13日、京セラドーム大阪) 大きな2点をたたき出した。2−0の六回2死だ。塁が全て埋まった場面で阪神・熊谷敬宥内野手は初球を迷いなく振り抜いた。内角寄りのツーシームを捉えて、狭くなった三塁線を鮮やかに破る2点適時二塁打。二塁塁上で手をたたき、両拳を高く突き上げた。 2点リードしていたが、緊迫したままイニングが進んでいた。六回には直前に“満塁男”木浪が遊飛に倒れた。「木浪さんのカバーもしたいと思って打席に入ったので、結果が出て良かったです」と、重苦しさも木浪の悔しさも吹き飛ばす千金の一打となった。 8試合連続遊撃でのスタメン出場が続く中、好守は健在だ。二回、中堅に抜けそうなゴロにダイブして難なくアウトにした。「守りからいいリズムを作れた」と守備での貢献もいまやチームに欠かせない。九回のバント失敗は「詰めが甘い」と反省も忘れず、攻守で輝きを放ち続ける。
2026年06月14日 07:00
オリックスの九里亜蓮投手が6月14日の阪神戦(京セラドーム)に、「中4日」で先発登板をする。広島時代の2023年以来、3年ぶりの「中4日」登板で、交流戦の勝ち越しをかけ最終戦を締めくくる。
「いつもと同じです。(工夫は)ありません。何かを変えることもありません。しっかりと試合に向けて準備をするだけです」。登板前日の九里は、報道陣の質問に表情を変えることなく、同じ言葉を繰り返した。
けがを未然に防ぎ選手を守る意味から、登板間隔や投球数などに“制限”を設けることが多いプロ野球の世界で、九里は異色の存在だ。先発投手なら、「中6日」での登板が主流だが、「中5日」「中4日」の登板もいとわない。今春のキャンプでも初日に350球を投げ込み、3日目にも210球。岸田護監督が「ちょっと特別なんでね、体力が」というほどのタフネスぶりを発揮してきた。
「中4日」での登板は、広島時代の2023年9月3日の中日戦(マツダ)以来、3年ぶり。この年には本拠地で開催された7月20日のオールスター第2戦で先発(3回、35球)した後、後半戦スタートとなった7月25日のヤクルト戦(マツダ)に「中4日」で登板し、6回を被安打8、失点3でチームの勝利に貢献するなど、「中4日」は経験している。
オリックスでも移籍1年目の昨季、交流戦最終戦となった6月22日のヤクルト戦(神宮)で「中3日」でベンチ入り。6月18日の中日戦(バンテリン)で先発(4回、77球)しており、この日の登板はなかったものの、交流戦を締める必勝パターンでのリリーフ待機だった。九里はこの後、交流戦明けの6月27日の楽天戦(京セラドーム)に先発登板しており、ブルペン待機だったとはいえ実質的に「中4日」の登板をこなした。この試合では8回1/3、136球を投げ6勝目を挙げている。
今回の「中4日」登板は、交流戦後の4日間の休養期間を考慮しての設定。異例の登板を支えているのは、たぐいまれな体力面やけがをしないこともさることながら、チームのピンチやチームにとって大事な試合には、可能な限り力を貸したいという強い「チーム愛」があるからだ。
「九里に交流戦を締めてもらいます。球数の制限はあるかもしれませんが、今のチーム(状況)に対して、彼の『俺がやる』と言ってくれている男気を刈っちゃいけない、尊重したいと思いました」と明かした厚澤和幸投手コーチ。岸田監督も「九里から『行かしてくれ』と男気を出してくれたので、行っていただきます」。パ・リーグが好調な交流戦の中で苦戦を強いられ、これ以上、上位との差を広げるわけにはいかない。投げてくれればチームが助かるという首脳陣の思いと、いつでも期待に応えたいという九里の思いが自然に合致したというわけだ。
「監督やコーチの方から『よろしく』という言葉をいただきました。そういう風に任されることがすごくうれしい。今まで通り、1イニングでも、一人でも多くの打者に投げられるように頑張りたいと思います」。先発、中継ぎが総力戦で臨む今季のオリックス投手陣を、“鉄腕アレン”が先頭に立って引っ張る。
取材・文=北野正樹
2026年06月14日 06:50
DeNAは13日、ヘラル・エンカーナシオン選手が来日したと発表した。
エンカーナシオンは球団を通じて「日本に来てとても興奮しています。早くチームメートに会いたいですし、チームに貢献できるよう全力で頑張るので、皆さん応援して下さい!」とコメント。
エンカーナシオンはMLB通算4シーズンで94試合に出場して、打率.211、10本塁打、40打点の成績を残す。今季はここまで17試合に出場して、打率.176だった。
2026年06月14日 06:30
巨人2−1西武(交流戦=13日)――巨人が接戦を制した。
一回にダルベックの適時二塁打で先行し、同点の二回にリチャードの1号ソロで勝ち越した。西武は完投の隅田を援護できず連勝が止まった。
ようやく戦列に加わった巨人のリチャードは、自身の持ち味をよく分かっている。「僕は宝くじなので。空回りだけはしないように頑張りたい」。確率はともかく、当たれば大きい。今季初出場の最初の一振りで、いきなり「大当たり」を引き当てた。
追いつかれた直後の二回一死。1ボールから、隅田が投じた内角低め直球を豪快に引っ張り、左翼席へ放り込んだ。好投手からの「予想していなかった」という会心の一撃で、全快をアピールした。
昨季途中にソフトバンクから移籍し、11本塁打。米大リーグ、ブルージェイズに移籍した岡本の穴を埋める長距離砲として高まる周囲の期待を背負い、飛躍のシーズンに臨もうとした矢先、3月のオープン戦で死球を受けて左手を骨折。左手が完治し、実戦に復帰した後も、試合中に右脚を痛める不運が重なった。
屈強な体に恵まれ、これまでケガも少なかったというリチャードにとって経験のない長期離脱。当初はバットも振れず、「ひねくれそうになっていた」という。それでも、トレーナー陣の励ましを受けながら、「これを機にプロとして自分の体ときちんと向き合う」と決め、リハビリに力を入れた。「もうやりたくない」と苦笑するほどの厳しいトレーニングで体幹や下半身を鍛え直し、ウォーミングアップや体のケアにも念を入れるようになった。
ヒーローインタビューで「リハビリ中はいい期間を過ごせた。トレーナーさんや周りの人に感謝したい」と語ったリチャード。自らの強さも弱さも見つめ直し、ロマンあふれる大砲が帰ってきた。(緒方裕明)
巨人・橋上監督代行「先制してすぐに追いつかれ、ゲームの流れはよくなかったけれど(リチャードの本塁打で)すぐに取り返したのがよかった。十分に期待に応えてくれた」
2026年06月14日 06:00
「楽天0−2広島」(13日、楽天モバイル最強パーク)
杜の都で連敗脱出じゃ〜!広島・森下暢仁投手(28)が2安打完封でチームトップの5勝目を挙げ、連敗を4で止めた。
2026年06月14日 06:00
「楽天0−2広島」(13日、楽天モバイル最強パーク)
広島は先発・森下暢仁が、自身2年ぶりの完封勝利でチームの連敗を4で止めた。初回に坂倉将吾の右前適時打で先制。五回は2死から坂倉、エレフリス・モンテロの連続二塁打で追加点を挙げた。交流戦ビジター8試合目で初勝利。交流戦最下位も脱出した新井貴浩監督の主な一問一答は以下の通り。
◇ ◇
−森下が完封。
「ホントにナイスピッチングだったと思います。素晴らしかったです」
−前回(6日・オリックス戦)に続いて好投。
「前回も良かったし、立ち上がりはちょっと苦しんでいたけど、あとは尻上がりで。もう何も言うことがない、素晴らしいピッチングだったと思います。石原もうまく(ボールを)散らしながら、いいリードだったと思います」
−坂倉は2試合連続で先制打。
「あれで主導権を握れたのは良かった。モンティー(モンテロ)もいいバッティングだったと思います」
−初回は菊池の打席でエンドラン。
「相手もいいピッチャーなので、なかなか連打連打で得点するのは難しい。どんどん仕掛けていこうかなと思っていた。あそこは良かったと思います」
−平川は途中交代。
「手首が、ということなので、検査待ちかな」
−ビジターで勝った。
「今日もたくさんファンの方が応援しに来てくれたので、いい試合を見てもらえて良かったと思います」
2026年06月14日 05:25
ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平投手(31)が現地時間13日、敵地でのホワイトソックス戦に「1番・指名打者」で先発出場。第1打席で14号本塁打を放った。
2試合ぶりの出場となった大谷が初回の第1打席、いきなり先頭打者アーチを描いた。カウント1-0から先発右腕バークの内角高めフォーシームをフルスイングすると、その瞬間に本塁打を確信。打球速度109.6マイル(約176.4キロ)、飛距離409フィート(約125メートル)の14号ソロで山本由伸に先制点をプレゼントした。
大谷は現地10日のパイレーツ戦に投打二刀流で出場して12号本塁打。翌11日にも13号を放ったが、左膝の炎症により途中交代となった。大事をとって12日のホワイトソックス戦を欠場した中、復帰戦の第1打席で豪快な一発。今季初の3試合連続本塁打をマークした。
2026年06月14日 05:00
「ファーム・西地区、ソフトバンク7−2阪神」(13日、タマホームスタジアム筑後)
笑顔なきHランプから上昇気流に乗っていく。阪神のドラフト2位・谷端将伍内野手(日大)は9日のファーム・広島戦から4試合連続安打をマーク。打率は着実に上昇中だが、笑顔を見せず、淡々と課題を口にした。
「欲が出るとがっついてしまう。冷静に打てたらもっとヒットにつながると思います」
六回1死。先発・大関の低めフォークに食らいついた。高いバウンドで上がった打球を横目に快足を飛ばし、遊撃内野安打とした。ただ三回2死一、三塁は3ボールから遊ゴロに倒れた。「(振るのは)狙い球だけと決めて、絞っていきたい」と選球眼を磨いていく。
1軍実績がある大関の投球を目の当たりにし、「低めの精度であったり(コースの)出し入れが丁寧」と感服。それでも八回2死は球がバラつく左腕から四球をもぎ取り、試合の中で成長を見せた。打席での学びを自らの血肉としていく。
2026年06月14日 05:00
「ロッテ6−16DeNA」(13日、ZOZOマリンスタジアム)
梅雨の晴れ間を体現するような猛攻だった。
2026年06月14日 05:00
「西武1−2巨人」(13日、ベルーナドーム)
巨人・佐々木俊輔外野手が右脇腹付近の痛みを訴えて欠場した。10日の楽天戦で死球を受けた箇所が、この日の朝になって痛みが出たという。全体アップからも外れて別メニューで体を動かすと、練習後には病院に向かった。
橋上監督代行は「大事を取って病院の方に検査に行っています」と説明し、今後については「(検査)結果次第になる」と、現時点では抹消せずに診断結果を待つ見通しとなった。
2026年06月14日 05:00
「オリックス3−6阪神」(13日、京セラドーム大阪)
鋭い一撃が合図だ。いきなりの快音で重苦しい空気を払拭。阪神・森下翔太外野手が連敗ストップを導いた。
「連敗を止められたことが一番だと思うんで、良かったなと思います」
まずは初回2死で迎えた第1打席だ。初球の外角低めスライダーを豪快に空振り。2球目の同じ球は逃さなかった。バットの先ながら、三塁線を破る二塁打をマーク。続く佐藤輝の適時二塁打で先制のホームを踏んだ。
2−0の六回先頭では、2ボールから甘くなったツーシームを強振し、左中間真っ二つの二塁打。その後、熊谷の適時打で生還した。身長213センチのジェリーに対しても「そこはあんまり気にせず。しっかり自分のスイングすることを意識した結果」と苦にはせず。四回には四球で出塁すると、大山の犠飛で三塁からタッチアップし貴重な追加点をもぎとった。
この一戦では、6日・楽天戦(甲子園)で退場処分を宣告された真鍋審判員が責任審判を務めており、初回の左翼守備に就く際、軽くあいさつを交わす場面もあった。2戦連続マルチ安打に3得点と心を晴らす活躍。背番号1が起点となり、藤川監督が開幕からキーポイントに挙げてきた中軸が効果的に機能した。
ただ、「引き続きやっていかないといけないんで、今日だけじゃなくて。またクリーンアップで点を取れるように」と満足はせず。この白星を、再進撃のきっかけとする。
2026年06月14日 05:00
「オリックス3−6阪神」(13日、京セラドーム大阪)
連敗中の重い空気を鮮やかに吹き飛ばした。阪神は佐藤輝明内野手(27)が初回、左中間へ決勝打となる先制の適時二塁打を放ち、連敗を「4」でストップ。自身6試合ぶりの打点で、決勝打は両リーグで最多となる9度目となった。巨人も勝ったため首位奪取とはならなかったが、頼れる4番が負の連鎖を断ち切る価値ある一勝となった。
重苦しい雰囲気を一振りで消し去った。4連敗中、5試合連続で4得点以下、初回から後輩のけん制死…。負の連鎖が続いてもおかしくない状況で、佐藤輝が好機をものにした。「チャンスだったんで、いい当たりになって良かったです」。決勝の適時二塁打で6試合ぶりの打点。この快音が連勝街道を呼び込む。
初回、先頭の福島が左前打で出塁しながらけん制でアウトになった。左翼席の虎党からは思わずため息が漏れる。まだ阪神に流れは来ないのか。一瞬、そんな空気が漂ったが、2死から森下が二塁打でチャンスメークすると、光が差した。2メートル超えの長身右腕・ジェリーの速球を流し打ち、左中間フェンス直撃の先制適時二塁打。「良かったです」。塁上でポンポンと手をたたき、喜びの感情を表現した。
結局、これが決勝打。両リーグ最多の9度目の決勝打と、やはり勝負強い。6月は今季初の2試合連続無安打もあり、9試合に出場して30打数8安打で打率・267、1本塁打、5打点。“三冠男”にしては少し物足りないように映るが、4試合連続安打に8試合ぶりのマルチ安打と状態を上げてきた。
まだ連続無安打がなかった5月。その秘訣(ひけつ)を明かしていた。「一日、一日、また新しい日でという感じでやってるんで、いいんじゃないですか」。一喜一憂しない。これはキャリアを積むごとに、心がけていたことだった。「悪い時に頑張れるというのが大事」。チームとしても、個人としても今が、今年初の“その時”なのかもしれない。一つの壁を乗り越えようとしている。
気づけば、交流戦はほぼ休みなく戦っている。雨天中止などもあり、甲子園から博多、そして大阪へと移動の繰り返しだった。少なからず疲労も感じているだろう。コンディションの整え方はWBC期間中、大谷から聞いた。「練習をしない日もあると言っていた。練習も大事ですけど、コンディションを整えることも大事」。グラウンド入り後は入念にストレッチをする。日々の積み重ねを結果につなげている。
チームは4連敗で止めた。交流戦の負け越しは決まっているが、セ・リーグは激しい首位争いが繰り広げられている。苦しい期間もベンチの雰囲気は「大丈夫です」と大きな変化はなかった。一度へこんでも、再びはい上がれるのが猛虎の強みだ。パ・リーグとの戦いも残り3戦。全て勝ってリーグ戦再開といきたい。
◆京セラ150勝 阪神は今季土曜日の試合で10勝1敗1分け、勝率.909と勝ちまくっている。デーゲームでも18勝6敗1分け、勝率.750と好調だ。また準本拠地として使う京セラドーム大阪で、通算150勝となった。
2026年06月14日 05:00
「オリックス3−6阪神」(13日、京セラドーム大阪)
試合後の阪神・高橋遥人投手は「力不足」、「しっかりしたい」と繰り返した。
2026年06月14日 05:00
「オリックス3−6阪神」(13日、京セラドーム大阪)
大きな2点をたたき出した。2−0の六回2死だ。塁が全て埋まった場面で阪神・熊谷敬宥内野手は初球を迷いなく振り抜いた。内角寄りのツーシームを捉えて、狭くなった三塁線を鮮やかに破る2点適時二塁打。二塁塁上で手をたたき、両拳を高く突き上げた。
2点リードしていたが、緊迫したままイニングが進んでいた。六回には直前に“満塁男”木浪が遊飛に倒れた。「木浪さんのカバーもしたいと思って打席に入ったので、結果が出て良かったです」と、重苦しさも木浪の悔しさも吹き飛ばす千金の一打となった。
8試合連続遊撃でのスタメン出場が続く中、好守は健在だ。二回、中堅に抜けそうなゴロにダイブして難なくアウトにした。「守りからいいリズムを作れた」と守備での貢献もいまやチームに欠かせない。九回のバント失敗は「詰めが甘い」と反省も忘れず、攻守で輝きを放ち続ける。
2026年06月14日 05:00
「オリックス3−6阪神」(13日、京セラドーム大阪)
投球数は3。その間、わずか1分20秒。ただ、その3球がどれだけ大きかったことか。緊急登板の阪神・木下里都投手が魅せたスーパーリリーフ。157キロの剛速球と雄たけびが、虎にまとわりつく“連敗の空気感”を振り払った。
「緊張したんですけど、難しいことは考えずに、ただただ自分が本当に自信のある球を投げてっていう感じですね」
ヒーローの出番は不測の事態でやってきた。六回に1点差に迫られていた中で迎えた七回だ。この回から登板した畠が右手中指の違和感を訴えて緊急降板。木下が急きょマウンドに上がった。
託された状況は2死一、二塁、打者は4番・太田、カウント2−1。同点、さらには逆転と勢いづく敵地が、場面をさらに難しくさせる。初球が外れて、カウント3−1になり、さらに敵陣が沸き立つ。2球目、フォークをきっちり落としきって空振り。これでフルカウント。ここで木下の頭にあったのは、肩を作っていたブルペンで指揮官にかけられた言葉だ。
「藤川監督も『自信のある球を投げてこい』とわざわざ言いに来てくださった」。選んだのは157キロの直球。自信を持ってゾーンにぶち込んだ。太田のバットが空を切るやいなや、虎党の大歓声を背に木下はほえた。「ほえました(笑)」と、ちゃめっ気たっぷりに振り返ったが、魂の叫びが成し遂げた仕事の大きさを物語った。
送り出した藤川監督は「(緊急登板は)選手にとってはチャンス」と表現し、「監督の立場としては、彼はチャンスを生かしたと思います」と評価。「ピンチはチャンス」をつかみ、連敗を4で止める勝利に貢献した右腕をねぎらった。
試合後は初ヒーローインタビューも経験。「一番緊張した」と笑う表情には、達成感に満ちた汗が光る。先発・中継ぎの両方をこなす今季だが「しっかり切り替えている。難しさはあまりない」と頼もしい。湯浅、門別、そして畠も抹消の見込みと痛い離脱が続くブルペン陣に、火の出るような剛速球が光をともした。
2026年06月14日 05:00
「全日本大学野球選手権・準決勝、関大4−3国学院大」(13日、神宮球場)
準決勝が行われ、1972年以来54年ぶり3度目の優勝を狙う関大が国学院大にサヨナラ勝ちし、91年大会以来35年ぶりの決勝進出を決めた。3−3の九回に4番・山本峻輔外野手(3年・延岡学園)が「人生初」のサヨナラ打。先発の今秋ドラフト候補・米沢友翔投手(4年・金沢)は発熱で体調が優れない中、5回1失点と奮闘した。14日の決勝の相手は、くしくも前回優勝時と同じ慶大となった。慶大は5年ぶり5度目の頂点を目指す。
白球が左前に落ちると、関大ナインは一斉にベンチから飛び出した。崩れ落ちる投手の横で歓喜の輪ができる。劇的な幕切れで王手をかけた。
試合を決めたのは4番のバットだった。同点の九回、前の打者は敬遠で2死一、三塁に。打席を迎えた山本はここまで3三振1四球と快音はなかった。「何もなかったことにして、ここで返せば」。追い込まれてからの3球目、国学院大のエース・藤本士生投手(3年・土浦日大)の浮いたスライダーに狙いを定め、うまく合わせた。
打球の行方を目で追いながら、右手を突き上げ走り出す。人生初のサヨナラ打。仲間にもみくちゃにされ「今までの野球人生で一番気持ち良かった」と最高の笑顔を見せた。
エース・米沢は発熱の影響もあったが、「大丈夫」と登板を志願。5回4安打1失点、77球を懸命に投げ抜き、百合沢、中原につないだ。チーム一丸でつかみ取った白星。山口高志をエースに擁した1972年以来、54年ぶりの大学日本一にあと1勝とした。
決勝の相手は当時と同じ慶大。小田洋一監督(60)は「慶応さんと決勝戦を神宮球場でできるのは夢のようなこと。選手、スタンド一体となって全力で戦うだけ」と闘志を燃やした。全国大会の決勝は初めてだという宮本青空内野手(3年・報徳学園)は「特別感を持ちながらも平常心を忘れず頑張りたい」。チーム一丸で、新たな歴史の一ページを刻む。