2024年04月18日 04:30
元エ軍監督ソーシア氏「打線に多くのプラスをもたらすだろう」 ■ドジャース ー ナショナルズ(日本時間18日・ロサンゼルス) ドジャースOBで、元エンゼルス監督のマイク・ソーシア氏が17日(日本時間18日)、ドジャースタジアムで行われたドジャース-ナショナルズ戦の始球式で捕手役として登場した。今季からドジャースに加入した大谷翔平投手について、「彼はMVP級の数字を残すだろう。本塁打を打つだけでなく、走塁でもチームの勝利に貢献する。毎日打線に多くの明るい要素をもたらすだろう」と期待を込めた。 ソーシア氏は大谷の渡米1年目、2018年までエンゼルスの監督を務めていた。同年は4勝&22本塁打で新人王を獲得。メジャー二刀流の礎を築き、昨オフに10年総額7億ドル(約1080億円)でドジャース入りした。 昨年9月に右肘手術を受けた大谷は、来季の二刀流復活へリハビリを進めている。「ドジャースにとてつもない影響力を持っているだろうし、来年登板する時にその影響力がどういったものかはっきり分かるだろう」と期待を寄せた。 一方、大谷の元通訳、水原一平氏が違法賭博の疑いでドジャースから解雇に。銀行詐欺容疑で訴追された。エンゼルス監督時代、水原氏との関係は深かったが、「そのことはあまり知らないんだ」。質問を遮るように表情を曇らせた。(Full-Count編集部)
2024年04月30日 19:56
Dバックスのマクガフ…村上を「特に応援している」
■ドジャース 8ー4 Dバックス(日本時間30日・フェニックス)
帰国から2年が経ったが、古巣に思いを馳せている。ダイヤモンドバックスのスコット・マクガフ投手はヤクルト時代のチームメートと今でも連絡を取っているという。近いシーズンのメジャーリーグ挑戦が予想されている村上宗隆内野手を「特に応援しているよ」。日本を離れても、良き“兄貴分”として、後輩たちを支えている。
記者にとっては昨年7月以来、約8か月ぶりの再会だった。「お久しぶりです」。日本を離れても、流ちょうな日本語は健在だった。今季は12試合で0勝3敗、防御率6.92。決して好調と言える成績ではないが、それでも出会った瞬間に笑顔を見せるところに、人柄の良さがにじみ出ていた。
マクガフにとって2019年から4年間を過ごしたヤクルト、そして日本は特別な存在。2022年オフにメジャー挑戦するときは最後まで悩んだ。コーチ陣に「彼らのおかげで僕は再起して一流の球が投げられるようになった」と昨年の取材で答えたように、感謝を忘れていない。
ヤクルトのニュースをチェックするのは日課のようなものだ。「ヤマダ(哲人)は怪我から復帰したね」。さらには、3日前の日本時間26日に清水昇投手が登録抹消になったことも知っていた。「実はシミズとも連絡をとっていたんだ。2軍降格になってしまったから、私にいくつかアドバイスを求めてきたんだ」と心配そうに語る。村上宗隆と「いつも連絡を取り合ってる」…復調に喜びも
中でも一番気にかけているのは村上のこと。「3、4日前かな。いつも連絡をとり合っているよ。LINEでやり取りしているんだ」。開幕から54打席ノーアーチのスタートだったが、ここまで打率.292、5本塁打、9打点、OPS.915。「ムラカミは復調しているようだね」。「若い頃の彼を4年間見ることができたけど、毎年成長しく姿には感心した」と懐かしそうに振り返った。
村上の成長は「センパイのアオキサン(青木宣親外野手)がメンター役になってくれた影響もあったと思う」と分析も。さらには「彼のことを考えて、起用したスワローズもいい球団だと思う」とチームへの称賛が止まらなかった。
もちろん、今はダイヤモンドバックスの一員として、チームの勝利に貢献することが第一。「今は調子が悪いけど、持ちこたえることさえできれば」と前を向く。右腕を支えるのは米アリゾナの日本食。「スコッツデールにある『Hiro Sushi』がお気に入りなんだ」と教えてくれた。
村上は2025年オフのポスティングシステムでのメジャー挑戦を球団から容認されている。マクガフは今オフにFAになる。日本の後輩たちの活躍を刺激に、34歳となった今でもまだまだ挑戦し続ける。(川村虎大 / Kodai Kawamura)
2024年04月30日 19:51
「中日−DeNA」(30日、バンテリンドーム)
中日・小笠原が六回を投げ8安打2失点、97球で降板した。打線の援護なく、2勝目はならなかった。
球場が騒然となったのは初回。2死二塁で牧が放ったピッチャー返しのライナーが小笠原の左肘の付近を直撃した。打球は跳ねながら一、二塁間に飛び、二塁走者が生還した。
アクシデントに見舞われた小笠原は表情を変えずにプレーを見届けたが、大塚投手コーチがマウンドへ。治療を経てそのまま続投したが、左上腕にはテーピングがぐるぐるに巻かれていた。
執念の続投で二回から四回まで無失点でしのいだが、五回は無死一、三塁から二ゴロ併殺の間に失点。0−2となった。
2024年04月30日 19:19
化粧品メーカー「コーセー」と複数年契約「今まで見たことない」
大谷翔平投手の所属するドジャースは29日(日本時間30日)、化粧品メーカー「コーセー」と複数年のパートナーシップ契約を結んだと発表した。今シーズンすでに、航空会社のANA(全日本空輸)、タイヤメーカーのTOYO TIREら複数の日系企業がドジャースと契約。米全国紙「USAトゥデイ」のボブ・ナイチンゲール記者も「ひとりの選手によって、チームが企業とこれほどのスポンサー契約を締結するのは今まで見たことがないよ」と驚いた。
毎週のように増える新たな日系企業との契約発表に、敏腕記者もただ感嘆するしかなかった。昨年12月に大谷はドジャースと10年総額7億ドル(約1093億円)で契約。ナイチンゲール記者は「6億ドル(約937億円)はないと思って、7億ドル(約1093億円)だったんだ。聞いたことない額だ」と振り返った。
当初は想像していなかったが、この日系企業の大集結を見れば、納得がいく。「ドジャースはスポンサー契約で年間1500万ドル(約23億円)を受け取ることができるから、元をとれると判断したんだね」と頷く。
大谷自身も伊藤園の「お〜いお茶」ブランドとのグローバルアンバサダー契約を発表するなど、“広告塔ラッシュ”となっている。同記者によると、年俸以外の収入は6500万ドル(約101億円)。「彼はそんなにいらないから、これほどの(年俸を)後払いにしたんだよ。デレク・ジーターを大幅に超えて野球史上最高額だ」。すでに6社と契約「もう、日本のチームみたいだね」
投打でダブル規定到達や2度の満票MVPなど、数々の偉業を成し遂げてきた。ただ、大谷に企業が集まる理由はそれだけではない。「彼の人気やクリーンなイメージだと思う」と同記者は見ている。
3月に元通訳の水原一平容疑者が違法賭博に関与し、大谷の口座からお金を盗んだとして球団から契約解除された。一部では大谷を疑うような意見を言う人も中にはいたが、その後、米連邦当局が大谷は被害者だと結論付けたと米メディアが報道した。
同記者も水原容疑者の騒動は広告塔へ「影響しなかったと思う」と分析。むしろ、騒動の中、自ら説明をし、さらに試合にも出場し続けた。「(大谷は)精神的に強いから、(水原問題は)払拭された。あと、自分は関与していないと潔白を証明したこともあると思う。彼のメンタルは凄いと思う」と好影響を与えたとすら考えている。
ドジャースは4月だけですでに6社の日系企業と契約を結んだ。これからも“大谷フィーバー”は止まらなそうだ。「もう、日本のチームみたいだね」。ナイチンゲール記者もただ笑うしかなかった。(川村虎大 / Kodai Kawamura)
2024年04月30日 19:07
大谷の得点圏打率はここまで.194…30日Dバックス戦は満塁で併殺打
■ドジャース 8ー4 Dバックス(日本時間30日・フェニックス)
ドジャース大谷翔平投手は29日(日本時間30日)の敵地ダイヤモンドバックス戦で4打数2安打1打点。
2024年04月30日 19:05
「オリックス−ロッテ」(30日、ほっともっとフィールド神戸)
オリックス・宮城とロッテの佐々木の同学年先発対決は、奪三振ショーの競演となった。
宮城は初回に2番・藤岡からこの日1個目の三振を奪うと、二回はソト・茶谷を連続三振・四回は先頭の石川慎に左前打を打たれた後。ソト、茶谷、岡を3者連続三振に仕留めるなど、四回終了時点で早くも7三振を奪った。
五回は三振を奪えず、逆に荻野に左中間適時二塁打を浴び1点を先制された。それでも続く六回は藤岡、石川慎、ソトを3者連続三振に仕留め、この時点で早くも2桁10奪三振とした。
一方の佐々木は初回に4番・セデーニョから1個目の三振を空振りで奪った。二回に2個、三回に1個とKを重ね、四回にも先頭の紅林を空振り三振。五回は1死一塁で太田を空振り三振に仕留め、この日6個目。六回は元、セデーニョから三振を奪い、8個とした。
2024年04月30日 18:49
本塁打王争いで2位浮上…走っては「100盗塁ペース」
■レッズ 5ー2 パドレス(日本時間30日・サンディエゴ)
2年連続のMVP、本塁打王への期待がかかるドジャース・大谷翔平投手の強力なライバルとなりそうだ。レッズのエリー・デラクルーズ内野手は29日(日本時間30日)、敵地のパドレス戦で8号ソロを放った。盗塁もすでに18個を決めており、米記者は“史上初の記録”と紹介した。
デラクルーズは昨季メジャーデビュー。身長196センチの体から、驚愕のパワーと送球を繰り出す。デビューからわずか15試合目でサイクルヒットを達成するという離れ業も見せた。他にも、遊撃の守備中に二塁ベース上で大谷翔平投手(当時エンゼルス)の左肘付近を“ツンツン”とつつき、大谷の笑いを誘ったことも話題となった。
今季はここまで打率.280、8本塁打19打点、18盗塁をマーク。本塁打は44本、盗塁は100個ペースだ。MLB公式のサラ・ラングス記者は統計を取り始めた1901年以降「1か月で8本塁打と17盗塁をマークした最初のプレーヤー」と紹介。このペースを維持すれば、昨年ロナルド・アクーニャJr.外野手(ブレーブス)が記録した前人未到の「40-70」(41本塁打・73盗塁)を超えることになる。
本塁打数はリーグ2位タイで、1位に1本差に迫っている。ファンからは「健康であれば最高の選手になれる」「ワオ」「ペースを維持できるだろうか」「とんでもないスタート」「彼は怪物だ」「信じられないスターだ」と期待の声が上がっている。昨季は夏場以降に不調に陥ったが、デビューから2年目の今季は結果を残し続けることができるだろうか。(Full-Count編集部)
2024年04月30日 18:41
元プロ野球ヤクルト監督の古田敦也氏のユーチューブチャンネルで連載されていた、名捕手4人がドラフト会議を開き、現在の現役選手を対象に最強4チームを編成する企画「これが名捕手たちの選んだ最強チーム!【フルタの方程式ドラフト会議】」が、29日夜に最後の「7〜12巡目」指名が配信された。
古田氏、西山秀二氏、谷繁元信氏、里崎智也氏が参戦。各自がドラフト形式(重複した場合は抽選)で野手9名+投手3名を指名。
それぞれの1・2位は古田氏=ヤクルト・村上、オリックス・森。西山氏=巨人・岡本、オリックス・宮城。谷繁氏=ソフトバンク・近藤、西武・源田。里崎氏=DeNA・牧、ソフトバンク・柳田。次回配信でオーダーが発表される。
「チーム古田のツボに入った時の破壊力が凄そう」「見てる方も楽しい」「本当に面白い企画」「クセ強のメンバーの中で西山さんが良い味出してるわあw」と反応するコメントが集まっている。
4チーム計48人の内訳は、ソフトバンクが野手8人が選出され最多。セ・リーグは広島が6人で最多で、最少はロッテの1人となっている。
2024年04月30日 18:37
4月14日パドレス戦で着用したユニのオークション開始…5月9日正午まで受け付け
ドジャースは29日(日本時間30日)、大谷翔平投手が今月13日(同14日)の本拠地・パドレス戦で着用したユニホームのオークションを開始した。
2024年04月30日 18:31
「ウエスタン、阪神2−2オリックス」(30日、鳴尾浜球場)
阪神は先発の津田が今季最長の6回を5安打2失点自責0。湯浅が4月19日以来、3試合ぶり無失点に抑えるなど、中継ぎ陣がゼロでつないで延長十回まで守り、引き分けとなった。
打線は初回に遠藤が適時二塁打で先制。得点圏で安打がつながらなかったが、1点を追う八回に井上が同点適時二塁打を放ち4番の仕事を果たした。一走の遠藤が好走塁で生還し、同点に持ち込んだ。
和田2軍監督の一問一答は以下の通り。
−津田は6回2失点だった。
「持ち味のカーブを生かしながらね。うん、しっかりしのいだというかね。5回まではね、投げたことあるけど最長の6回と球数もね、最多だと思うんで、いろいろ工夫しながらやってくれた。その中で、やっぱり課題は走者を出した時の球の強さ。それと、制球っていうとこ、そこだよね、やっぱね。それは今後もね、しっかり課題と向き合ってやってほしい」
−井上は同点打。
「あれが4番の仕事なんで、もうちょっと早く4番の仕事してくれたら、もっとすんなりいってたと思うけど。うん、あのね、あそこで打てるっていうのは、やっぱり力がついてきてる。合わない投手はね、そこね、もうちょっと、自分からね。合わないからお手上げではなくて。やっぱり4番の姿というところでは、あんまり極端な苦手はもちろんね。全部が全部、どんな投手でも打てるっていうそんな簡単な話じゃないんだけど。なんとか対応ね、本人はしようと思ってるだろうけど。やっぱり得点圏。最初の3打席はね、ちょっと打てそうにないなというね、空振りだったんで。ただ逆に言うとね、ピッチャーが変わったことで。そっからしっかり切り替えて、仕事ができたっていうのは大きいしね。あのままズルズルいかなかったっていうのは。やっぱりこれは精神的にも成長してると思うね」
−マルティネスは2度目の登板で好投。
「そうだな。今日はちょっと落ち着いてというかね。やっぱ前回はもうほんとに最初のマウンドでね、緊張感もあっただろうし。彼らしさっていうところではね。出せなかったけど。今日はストライクもしっかり取れたし。球はもっともっと良くなってくるはずなんでね。また次は楽しみだね」
−野口は実戦復帰となった。
「そうそう。復帰というか、まだ守備に就けていないんで。ここからは日にち薬だと思うんだけど、まずはバッティングから」
−遠藤は初回に先制打、六回に好捕、八回に同点の好走塁といいプレーもあったが。
「走塁に関してはいつも前向きに、積極的でいいものを見せてくれているんで。ただやっぱり、どれかひとつというのじゃなくて最低二つ。できれば三拍子そろって、やっと一人前になる選手だと思うので。バッティングにしても守備にしても、まだまだやるべきことはたくさんある。その中で彼の持ち味の足というところで。そこは日々成長しているし、ゲームでも思い切りがいいんでね。今日の走塁でも際どいタイミングだったけど。そこをかいくぐってね。走塁ぐらい守備とバッティングもがんばってほしい」
−湯浅が久々に無失点。
「過去3回連続失点しているけど。いま本当にどん底でもがいている状態なんで。そういう意味ではどんなきっかけでもいいんでね。きょうはまず1イニングを抑えたというだけでも、気持ちも変わってくるだろうからね。まだ湯浅本来の球まではいってないけど。それでも、きょうはね、なんとかやりくりしてというところでね。きょうはフォークを多く使いながらね。1軍のマウンドにいったらいい時ばかりでないんでね、悪い時の工夫というのがね、そういう面では今日はできたけど、やっぱり本来の球を取り戻さないとね、上では通用しないと思うんでね、もうひと踏ん張り、もうふた踏ん張り必要かな」
−明日の先発は。
「秋山」
2024年04月30日 18:18
「オリックス−ロッテ」(30日、ほっともっとフィールド神戸)
ロッテが先発・佐々木朗希の失点危機を中継プレーで救った。
佐々木は初回先頭の西川に四球を与えると、2番の森に左中間へ完璧に運ばれた。左翼の荻野がスライディングキャッチを試みたが、打球はグラブには当たったものの捕球できず二塁打に。それでもすぐにボールを拾った荻野から遊撃・茶谷を中継し、本塁へ返球。一塁走者の生還を許さなかった。
佐々木は後続の紅林を二ゴロ、セデーニョを空振り三振に仕留め、初回の失点を免れた。
SNSでも「荻野→茶谷ナイス中継プレー!!」「ロッテの中継プレー上手かった。」「中継プレーでよくアウトにした」と賛辞が寄せられた。
2024年04月30日 18:17
「広島−阪神」(30日、マツダスタジアム)
広島の秋山翔吾外野手が今季1号となる初球先頭打者本塁打を放った。
0−0で迎えた初回先頭で打席に入ると、相手先発・村上の144キロ直球を強振。打球はカープファンの待つ右翼スタンドに吸い込まれていき、価値ある先制弾にもなった。「村上投手から全然点をとっていなかったので、今日は腹をくくって初球から思い切っていきました」とコメントした。
秋山はオープン戦でも一発はなく、これが今年初アーチ。一発は昨年9月23日・巨人戦以来となった。
秋山自身、先頭打者本塁打は西武時代の2019年8月4日・オリックス戦(京セラ)以来、約5年ぶり。自身22発目の先頭打者弾で、野村謙二郎を抜いて歴代9位タイに浮上した。
2024年04月30日 18:16
「中日−DeNA」(30日、バンテリンドーム)
中日・小笠原がアクシデントに見舞われた。
2024年04月30日 17:36
「広島−阪神」(30日、マツダスタジアム)
阪神は佐藤輝が2試合ぶり、木浪が3試合ぶりにそれぞれスタメンに復帰した。先発の村上は今季2度目の広島戦。前回対戦4月9日(甲子園)では、7回無失点で勝ち投手となって今季初勝利を挙げた。
広島の先発は床田。両チームスタメンは以下の通り。
【阪神】
1番・中堅 近本
2番・二塁 中野
3番・右翼 森下
4番・一塁 大山
5番・左翼 ノイジー
6番・三塁 佐藤輝
7番・捕手 坂本
8番・遊撃 木浪
9番・投手 村上
【広島】
1番・中堅 秋山
2番・右翼 野間
3番・三塁 小園
4番・一塁 松山
5番・捕手 坂倉
6番・左翼 宇草
7番・遊撃 矢野
8番・二塁 菊池
9番・投手 床田
2024年04月30日 17:20
◆ 今季初のスタメンで2シーズンぶりの1試合3安打をマーク
レギュラーシーズンでスタメンコールされるのは、実に昨年の7月以来だった。
28日のスワローズ戦に「6番・三塁」での出場を告げられたのも試合当日。それでも、タイガースの糸原健斗の心は、1ミリも揺らぐことはなかった。
「準備してるんで。いつも通り試合に入るだけでした」
その言葉を裏付けるように、第1打席から快音を響かせた。
スコアレスで迎えた2回無死一・二塁での好機。先発・小澤怜史の外角低めに落ちるフォークに「食らいついた」という打球は中堅手の前で弾んだ。先制点奪取。何より、背番号33が叩きだした1点に満員の甲子園はどっと沸いた。
ファン、同僚、コーチ…みんなが糸原の献身、目の前の1打席に懸ける思いを知っている。第2打席も内角のボールを逆方向の左翼前に落とす芸術的なバットコントロールでマルチ安打を記録。第4打席も再び左前に運び、2シーズンぶりの1試合3安打をマークした。
「1打席しかないぐらいの気持ちで4打席立って、それが良い結果につながったと思いますね」
岡田彰布監督は昨年、前年までレギュラー格だった糸原を左の代打の「切り札」としてベンチに置いた。
「代打」と簡単には言っても、実情は違った。
「その1打席で1日が終わる日だってあるし、出番が巡ってこない日だってある。準備をしっかりしておかないと結果は出ない」
プレーボールの瞬間にグラウンドへ飛び出す先発メンバーと違って、準備の仕方も違う。当初は戸惑いながらも代打で無類の勝負強さを発揮してきた先輩の原口文仁も参考に新たな仕事へ順応。チーム18年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献した。
◆ 「絶対にチャンスは来る」
ただ、糸原の中で「レギュラー」への思いは消えていない。いや、むしろ強くなっていた。
「1年間同じメンバーで戦えることは難しい。絶対にチャンスは来る」
自身と同じようにベンチスタートの後輩選手にもそんな言葉をかけながら出番をずっと待っていた。
開幕から三塁で起用され続ける佐藤輝明が極度の不振に陥るなかで、糸原は24日のベイスターズ戦から代打で3打席連続安打。
指揮官も「最近の内容を見ていていつか(スタメンで)いこうかという感じだった」とタイミングをうかがってきた中での今季初スタメンだった。
試合後、球場の熱気とは対照的に淡々と言葉をつないだ仕事人だったが、久々の三塁守備につき攻守のリズムを感じた1日について聞くと少しだけうなずいた。
「久しぶりに超満員の甲子園で守備について4打席立てたんで。それで良い結果も出て良かった」
先発出場した充実感と、競争を欲する闘争心が垣間見えた瞬間だった。
文=チャリコ遠藤(スポーツニッポン・タイガース担当)
2024年04月30日 17:19
2022年途中にエ軍からフィリーズへ…マーシュが語る現在地
2022年途中までエンゼルスでプレーしたフィリーズのブランドン・マーシュ外野手が精彩を放っている。29日(日本時間30日)終了時点で打率.281、6本塁打、OPS.855をマーク。強力打線の一角として活躍している。米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」の記事によると、フィリーズ移籍で「選手としても人間としても人生が変わった」と述べている。
フィリーズはこの日から敵地でエンゼルスとの3連戦。マーシュは1年9か月ぶりにエンゼルスタジアムに戻って来た。「フィラデルフィアに来て、選手としても人間としても人生が変わったよ」と語る。
2016年ドラフト2巡目でエンゼルスに入団し、2021年にメジャーデビューした。2022年途中にローガン・オハッピー捕手とのトレードでフィリーズに移籍するまで、エンゼルスでは計163試合で打率.239、10本塁打をマークした。大谷翔平投手と仲が良かったことでも知られる。フィリーズ移籍後は同年が41試合で打率.288、3本塁打。昨年は133試合で打率.277、12本塁打、60打点で、今季はさらなる飛躍が見込めるスタートを切った。
「(今とは)違う奴に見えるよ」。マーシュはこうエンゼルス時代を振り返る。「まだ僕は若いけど、あの頃は本当に子どもみたいだった。自分の役割が何なのか、何をするためにそこにいるのか分かっていなかった。何の目的もなく、ただプレーしていたんだ」。
さらに「今は毎日が安定している」と語る。「それは経験とともに得られるものなんだ。自分の居場所がここにあるということを知っている。謙虚な意味で、自分がこのメンバーとともにフィールドに立つべき存在だと思っている。『もし悪いプレーをしたら、1週間ベンチに入れられるのかな』と思いながら、フィールドに来ることはもうない。アナハイムでは少しはそういう気持ちがあったから」と自信を口にした。フィリーズへの移籍により「選手としても人間としても変わった気がする。野球観も人生観も全て良い方向に向かった」と振り返る。
左打者のマーシュにとって、エンゼルス時代からの“懸念材料”は左投手対策だ。フィリーズは今季、最初の26試合で左腕の先発投手11人と対戦し、マーシュはそのうち4試合に先発している。2023年は左腕の先発が51試合あった中で、15試合しか先発していなかった。今後は左投手相手でも、より出場機会が増えると見込まれている。
「何を期待されているかわかって球場に来ている」「アナハイムの時とは、少し状況が違う。(エンゼルスでは)ここ(フィリーズ)ほどは勝っていなかった。ここにはプランがある。プロセスがある。誰が打つのか、誰がプレーするのかはわかっている」とマーシュ。「すべてが良い方向に変わったよ」「すごくハッピーだし、恵まれているよ」とも語っている。新天地で光り輝く26歳。今後の飛躍が期待される。(Full-Count編集部)