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2024年06月27日 03:06
EURO2024・グループE第3節が26日に行われ、ウクライナ代表とベルギー代表が対戦した。 大会史に残る“混戦”と化したグループEに決着がつけられる。ここまで同グループは、全チームが1勝1敗という成績となり、最終節を前にして4カ国が勝ち点「3」で並ぶ事態が発生。1つのグループ内の全チームが最終節を前に勝ち点で並ぶのは、EUROの歴史上初の出来事だという。ルーマニア代表との初戦で0−3の大敗を喫したウクライナ代表は、前節のスロバキア代表戦を勝利で飾り3ポイントを獲得。それでも決勝トーナメント自動進出には勝利が必須条件だ。対するベルギー代表も、初戦こそスロバキア代表に敗れたが、続くルーマニア代表戦で2−0の勝利を収めており、得失点の関係により引き分け以上で2位以上が決まる。 試合の立ち上がりは、両者が互いの顔色を伺う落ち着いた展開に。ベルギー代表が相手の5バックに苦しめられる一方、ウクライナ代表もエースであるミハイロ・ムドリクが欠場した影響で、攻撃のスピード感が大きく不足してしまう。 こう着状態が続くなか、33分にベルギー代表がセットプレーからチャンスを作る。レアンドロ・トロサールの縦パスを受けたロメル・ルカクが相手と接触し、右サイドの浅い位置でフリーキックを獲得。直接狙うには角度と距離が足りていないように感じられたが、キッカーを務めたケヴィン・デ・ブライネは右足でシュートを選択する。しかし、GKの意表をついたボールはゴール方向へと向かうが、わずかに枠の右に外れてしまった。 前半アディショナルタイムにも、デ・ブライネが攻撃で違いを見せつける。中盤でインターセプトしたアマドゥ・オナナがハーフライン付近のデ・ブライネに繋ぎ、そのまま左サイドへ展開。一度は相手にパスカットされるが、自らプレスをかけて奪い返すと、ドリブルで持ち運びながらDFの間を切り裂くグランダーのスルーパスを供給する。左サイドを抜け出したトロサールから再びデ・ブライネにボールがわたり、ペナルティエリア左角から右足を振り抜いたものの、ニアサイドを狙ったシュートはGKに防がれた。 後半も互いに大きなチャンスを作れないなか、73分にベルギー代表がゴールへ迫る。ポゼッションで相手を押し込み、途中投入されたオレル・マンガラがペナルティエリア右角に縦パスを差し込む。ボールを受けたヤニック・カラスコが、ルカクとのスイッチからゴール正面にポジションを移すと、得意の右足で強烈なシュートをお見舞い。しかし、抜群の反応を見せたGKアナトリー・トルビンに防がれ、久々のチャンスを仕留めることができない。 このままではグループステージ敗退が決まるウクライナ代表。指揮官のセルゲイ・レブロフ監督は81分にアンドリー・ヤルモレンコをピッチに送り込み、システムを4−4−2に変更して攻撃の活性化を図る。直後の83分には、ウクライナ代表が右サイドでコーナーキックを獲得。ルスラン・マリノフスキーが直接ゴールを狙ったキックを放ったものの、ベルギー代表のGKクーン・カステールスがゴールライン上でなんとか掻き出した。 結局、そのまま試合は0−0で終了。ベルギー代表が2位で決勝トーナメント進出を決めた一方、ウクライナ代表は最下位でのグループステージ敗退が決まった。ベルギー代表は、来月1日にラウンド16でフランス代表と対戦する。 【スコア】 ウクライナ代表 0−0 ベルギー代表 【得点者】 なし 【スターティングメンバー】 ベルギー代表(4−2−3−1) GK:カステールス DF:カスターニュ、ファース、フェルトンゲン、テアテ MF:ティーレマンス、オナナ、トロサール、デ・ブライネ、ドク FW:ルカク ウクライナ代表(5−3−2) GK:トルビン DF:ティムチク、ザバルニー、スヴァトク 、マトヴィエンコ、ミコレンコ MF:シャパレンコ、ブラツコ、スダコフ FW:ドフビク、ヤレムチュク
2024年06月30日 10:54
V・ファーレン長崎は6月29日、J1第22節で徳島ヴォルティスと敵地で対戦し、2−2でドロー。ブラジル人MFマルコス・ギリェルメが土壇場に圧巻のゴールを決めてチームの勝点獲得に貢献した。
1−2とリードされて迎えた終盤の89分、ペナルティアーク付近で獲得したFKのキッカーを務めたM・ギリェルメが、短めの助走から右足で狙いすましたシュートを放つ。完璧なコースに飛んだボールに相手GKも反応し切れず、ゴール右隅に突き刺さった。
【動画】スピード、質、タイミングすべてが完璧!M・ギリェルメの直接FK弾
スピード、質、タイミングすべてが完璧な直接FK弾に、SNS上でファンからも絶賛の声が上がった。
「ゴラッソ」
「アツすぎ」
「マルコス…マジでありがとう!」
「蹴るタイミングがすげえ」
「感動しました」
「最高だよマルキー」
「マジで痺れたわ〜」
「上手すぎる」
「まじで絶対負けんやんw」
この得点でドローに持ち込んだ長崎は、20試合負けなしで首位をキープ。好調を維持している。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
2024年06月30日 10:49
現地時間6月29日に開催されたEURO2024のラウンド16で、デンマークは開催国のドイツと対戦した。
デンマークはスコアレスで迎えた48分、セットプレーの流れからトーマス・ディレイニーのシュートのこぼれ球をヨアキム・アンデルセンが押し込んでネットを揺らす。しかし、直前のプレーがオフサイドと見なされ、VARチェックによってゴールは取り消される。
するとその直後には、オンフィールドレビューの末に自陣ボックス内でアンデルセンがハンドを取られてPKを献上。これをカイ・ハバーツに決められて先制を許す。
さらに68分には、ロングボールに抜け出したジャマル・ムシアラに追加点を奪われて、0−2で敗戦を喫した。
【動画】物議を醸すデンマーク幻の先制弾!
デンマークメディア『DR』によると、キャスパー・ヒュルマン監督は「審判の判定について話すことは滅多にしないが...」としながらも、レフェリングに対して不満を露わにしている。
「長い間、我々はハンドのルールについて議論してきた。ディフェンダー全員が手を後ろに回して走らなければならないとしたら、私は嫌だ。馬鹿げたルールだと思う。今日の試合を決めたのは、明らかにレフェリーの判断とVARだ」
デンマークにとってはある意味、アンラッキーな部分も否めない敗戦となった。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
2024年06月30日 10:41
[J1第21節]横浜 1−2 東京V/6月29日/日産スタジアム
東京ヴェルディは6月29日、J1第21節で横浜F・マリノスと敵地で対戦し、2−1で勝利した。
立ち上がりからハイプレスを仕掛けてリズムを掴んだ東京Vは、12分にFW山見大登の強烈なミドルシュートで先制すると、22分には相手のオウンゴールで加点し、リードを広げる。
しかし、東京Vはその後、システムを4−3−3から4−2−3−1に変えてきた横浜への対応に苦しみ、押し込まれる展開になると、45+5分に1点を返される。
後半も状況は変わらず、東京Vは攻勢を強める横浜にボールを握られ、守勢に回る時間が続いたが、それでもなんとか最後までリードを守り切った。
試合後の会見で、「多くのサポーターが来てくれて、心強かった。彼らの声が強い後押しになった」と感謝を口にした東京Vの城福浩監督は、試合を次のように振り返った。
【動画】山見の強烈ミドル弾!
「前半の入りは、ここ何試合かのなかで一番良かった。守備は前からアグレッシブに行き、ラインも高く保てた。奪ったあとに前にボールを運ぶことも含めて、我々が今年の開幕から目ざしてきたものを、前半はしっかり出してくれた。3点目を取るか、2−0で終わらすことができれば、最高の前半だった。
相手がアンカーからダブルボランチにして変化をつけてきたので、そこへの対応にハーフタイムまで時間がかかってしまったが、やらせてはいけないところを選手みんなで共有しながら、最後は身体を張ってくれた」
この一戦での勝利のポイントのひとつは、0−3で敗れた前節のジュビロ磐田戦から、前線3枚の先発メンバーを総入れ替えした点だろう。ここまでリーグ戦のほぼ全試合に先発し、攻撃を牽引していたFW木村勇大とFW染野唯月、MF見木友哉をベンチに置き、代わりに9試合の出場にとどまっていたFW山田剛綺、コンディション不良から復帰したばかりのMF山田楓喜、途中出場が多かった山見を抜擢したのだ。
指揮官も「普段はクローザーとして出てくる選手が今回は先発で出て、各々が期するものがあって役割を全うしてくれたから、アウェーで勝点3が取れた。全員で勝ち取った勝利なので、非常に価値がある」と語る。
では、その狙いは何だったのか。城福監督は次のように答えた。
「前節の磐田戦は結果だけではなく、そもそも我々が目ざしているサッカーが進んでいるのかどうかを、自分の中で問い直した。もちろん、これまでレギュラーだった選手は成果を出し、努力をしてきた選手たちであり、彼らの良さが出ているのであれば目をつぶっていた自分がいた。
やっぱりこのチームが目ざしたいものを考えた時に、前線の3人のハードワークは欠かせないものなので、懸けではあったが、彼らの想いに託した。おそらく(ベンチから)見ていた選手の刺激にもなったと思う」
今回の指揮官の判断と采配によってチーム内での競争力が高まり、全体の底上げに繋がれば、後半戦でのさらなる上位進出を狙えるはずだ。
取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)
2024年06月30日 10:04
サッカー欧州選手権(UEFA Euro 2024)は29日、決勝トーナメント1回戦が行われ、スイスが前回王者イタリアを2‐0で撃破し、史上2回目の8強入りを決めた。
2024年06月30日 10:00
EURO2024で決勝トーナメントに進出したポルトガル代表。
39歳のクリスティアーノ・ロナウドや41歳のペペがスタメン出場するなか、ジョアン・フェリックスは定位置を掴めていない。神童と呼ばれた彼は24歳になったが、成長は停滞している。
そうしたなか、かつてロナウドやペペともプレーした元ポルトガル代表マニシェが、『AS』のインタビューでこんな話をしていた。
「(ジョアン・フェリックスはどうなっているのか)
わからない。なぜ彼が停滞しているのか不思議だろうが、サッカーでは才能だけでは十分ではない。競争力も必要だ。もっと謙虚に耳を傾けなければならない。
ジョアンには才能があるが、それは4年前にも話していたことだ。彼はどのクラブでもプレーするのに苦労している。一貫性が全くない。彼は少し立ち止まる必要がある。自分がしてきたことを考えてみてほしい。彼はもっと違うことができる。
(何年もかけて学んでいくものか)
最初は未熟だ。だからミスが起こる。でも、その後はミスが許されない。なぜなら、サッカーは止まらないし、新しい選手や違う選手も入ってくるからね。常にプレーできるようにしていなければいけない。
ジョアンはメンタルを変えなければならない。もっと競争的にならなければいけないよ。誰もがそれを望んでいる。ジョアンが一貫性を身に着け、メンタル的にも安定することを望んでいるよ」
才能だけでは成功するのに十分ではなく、考え方を変える必要があると提言していたようだ。
世界最高クラスの才能を生かせなかった「消えた天才」4名
ロナウドも才能だけでなく努力しなければいけないという話をしていたことがある。
2024年06月30日 09:49
チェルシーは29日、アストン・ヴィラからU−20イングランド代表MFオマリ・ケリーマンを完全移籍で獲得したことを発表した。
契約期間は2030年6月30日までとなる6年契約に1年の延長オプションが付随しており、来月のプレシーズンから合流する予定であることが発表されている。また、移籍金は明らかになっていないが、イギリスメディア『BBC』では、最大1900万ポンド(約39億円)となる契約で合意したことが伝えられている。
2005年9月15日生まれで現在18歳のケリーマンは身長191センチメートルの攻撃的な左利きのMF。2022年7月にダービー・カウンティの下部組織から60万ポンド(約1億2200万円)でアストン・ヴィラに移籍し、2022年9月に初のプロ契約を締結。2023年9月にトップチームデビューを果たし、2023−24シーズンはトップチームで公式戦6試合に出場していた。
移籍が決定したことを受け、ケリーマンはチェルシーのクラブ公式サイトで以下のようにコメントを発表している。
「チェルシーの選手としてここに立つことができて最高の気分だ。素晴らしい歴史を持っている巨大なクラブなので加入することができて嬉しい。間違いなく夢は叶った。このユニフォームを着ることができて興奮しているし、スタートするのが待ちきれないね」
なお、チェルシーからは28日、2023−24シーズンの後半戦はドルトムントへとレンタル移籍していたオランダ代表DFイアン・マートセンが3750万ポンド(約76億円)の移籍金でアストン・ヴィラへと完全移籍することが発表されており、ケリーマンは入れ替わりでチェルシーに加わる形となった。
2024年06月30日 09:06
サッカー欧州選手権(UEFA Euro 2024)は29日、決勝トーナメント1回戦が行われ、ドイツは前半に激しい嵐で中断した一戦でデンマークに2‐0で勝利し、準々決勝進出を決めた。
デンマークは後半立ち上がり、直前にオフサイドで得点が取り消されたヨアキム・アンデルセン(Joachim Andersen)のハンドでPKを献上すると、ドイツはカイ・ハヴァーツ(Kai Havertz)がこれを決めて先制した。
さらにドイツは68分、ジャマル・ムシアラ(Jamal Musiala)が追加点を決めて点差を広げ、デンマークに格の違いを見せた。
試合は前半の35分ごろ、激しい嵐によりマイケル・オリバー(Michael Oliver)主審が両チームの選手をピッチから退かせたため、一時は中止になるかと思われた。
激しい雨風に加えてひょうが降り、雷も鳴ったが試合は25分後に再開した。
記憶に残る厳しい試練を乗り越えた開催国ドイツは、7月14日に首都ベルリンで優勝トロフィーを手にする夢に向けて希望をつないでいる。
しかし、ここからの道のりは厳しいものとなり、7月5日にシュツットガルト(Stuttgart)で行われる準々決勝では、優勝候補の一角であるスペインとジョージアの勝者と対戦することになる。
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2024年06月30日 09:00
フランスでは30日に1回目の下院議会選挙が行われるが、極右の国民連合が躍進する見通しとなっている。
2024年06月30日 08:30
マルセイユは29日、ロベルト・デ・ゼルビ氏が新監督に就任したことを正式発表した。なお、契約期間は2027年6月30日までとなる3年契約を締結したことが明らかになっている。
マルセイユは2023−24シーズンをマルセリーノ・ガルシア・トラル元監督(現:ビジャレアル)の下でスタートしたが、ウルトラス(応援団体)の脅迫騒動により、リーグ・アン開幕からわずか5試合(2勝3分)で辞任。その後任として、昨年9月にジェンナーロ・ガットゥーゾ氏が就任したものの、成績の低迷により今年2月に解任された。その後、ジャン・ルイ・ガセット氏が指揮官に就任し、最終的にはリーグ・アンで8位、ヨーロッパリーグ(EL)はベスト4という成績でシーズンを終えたが、新シーズンからはデ・ゼルビ氏が指揮を執ることとなった。
現在45歳のデ・ゼルビ監督は、母国のフォッジャやパレルモ、ベネヴェント、サッスオーロ、シャフタールの指揮官を歴任。その後、2022年9月にブライトンの指揮官に就任し、就任直後は苦戦したものの、チームに戦術が浸透すると勝ち星を積み重ね、初年度は6位でシーズンを終えてクラブ史上初の欧州大会出場権獲得に導いた。
2年目の2023−24シーズンは、ヨーロッパリーグ(EL)との“二足の草鞋”を履くなかで主力にケガ人が続出。初のELでの戦いはグループステージを突破したものの、ベスト16で終わり、プレミアリーグでは最終的に12勝12分け14敗の勝ち点「48」で11位に終わり、シーズン終了間際に今季限りで退任することが発表されていた。
すでに新監督就任の基本合意に達していたなか、就任が正式決定したことを受け、デ・ゼルビ監督はマルセイユのクラブ公式サイトで以下のように意気込みのコメントをしている。
「マルセイユに加わることができてとても嬉しく思っている。クラブに加わりたいと強く望んでいた。マルセイユを取り巻く歴史と名声、そのサポーターの情熱と熱意、フランク(・マコート)、パブロ(・ロンゴリア)、メディ(・ベナティア)が私に示してくれた真剣さと熱意は、この刺激的な挑戦に乗り出すという私の決断の決定的な要因になった。今度はマルセイユの監督としてオレンジ・ヴェロドロームのベンチに座って、マルセイユが相応しい位置を取り戻す手伝いをするのが待ちきれない」
2024年06月30日 08:15
デンマーク代表は29日に行われたとのドイツとのEURO決勝トーナメント1回戦に0-2で敗れた。
後半にセットプレーからデンマークDFヨアキム・アナセンがゴールネットを揺らすも、VARでオフサイドとされて、得点は取り消し。その直後、そのアナセンがVARでハンドをとられて失点した。
『DR』によれば、カスパー・ユルマン監督とGKカスパー・シュマイケルは、PK判定に憤慨していたそう。
ユルマン監督
「長い間、我々はハンドのルールについて議論してきた。DF全員が手を後ろに回して走らなければならないとしたら私は嫌だね。馬鹿げたルールだと思う。今日の試合を決めたのは、明らかにレフェリーの判断とVARだ。審判の判定について話すことは滅多にしないが、あれは馬鹿げている」
GKシュマイケル
「プロサッカー選手になって20年以上になるが、もはやルールが分からない。プレーするリーグによってルールが違うようだ。試合で決めるのはレフェリーの気持ち。あれがPKにならなかった試合もあったので、もはやルールが分からない」
ハンドの判定は何度も修正されてきたが、依然として曖昧な部分がある。
EURO2024で「最悪のユニフォーム」ワースト10
2人とも納得できる判定ではないとルールに疑問を呈していたようだ。
2024年06月30日 07:30
元ニューカッスルのレジェンド、アラン・シアラー氏が、アレクサンデル・イサクの移籍の噂について「心配していない」と胸中を明かした。
そう語ったのは『Betfair』のインタビューでの一幕。イサクと言えば、今シーズンのリーグ戦でキャリアハイとなる21ゴールを記録する大活躍を見せた。ニューカッスルで20ゴール以上を決めたのは、前述のシアラー氏以来となり話題となった。その活躍もあって今夏、チェルシーが獲得を狙うと噂され、その金額は1億5000万ポンドを上回るとも言われている。そしてマグパイズは、日曜日までに選手を売却しなければ、利益と持続可能性に関する規則違反に直面する可能性があるため、イサクの売却によって回避するのではと指摘されている。
しかし、シアラー氏は「アレクサンデル・イサクの移籍の噂については、それほど心配していない。彼が移籍するとは思わない」と述べた。さらに「そんなことは起こり得ないと思う。もしそうなったら、ニューカッスルのサポーターは激怒するだろう。彼がニューカッスルにもたらしたもの、そして彼がどれほど優れた選手であるかを考えると、チェルシーが彼を獲得できるかどうかもわからない」と続けた。
そして最後には「彼はニューカッスルが好きなんだ。彼がどこかへ行けば驚きだ」と語り、かつてイサクがクラブ愛を示した通り、それを貫くことに疑いがないことを示唆した。シアラー氏は長年、故郷であるニューカッスルで活躍し、300試合以上出場していることから、この発言も相当なクラブ愛から生じたものであることが窺える。彼からしてみれば活躍できた環境を変えるという選択肢がないのかもしれない。果たしてイサクはどう考えているかわからないが、今後の動向が注目される。
2024年06月30日 07:20
決勝トーナメントの戦いが始まったEURO2024。
2024年06月30日 07:01
EURO2024の開催国であるドイツは、29日に行われたデンマークとの決勝トーナメント1回戦に2-0で勝利した。
雷による中断もあった一戦は、後半にセットプレーからデンマークDFヨアキム・アナセンがゴールネットを揺らすも、VARでミリ単位のオフサイドとされて、得点は取り消し。その直後、そのアナセンがVARでハンドをとられて、ドイツが先制するという展開だった。
デンマーク紙『DR』は、「アナセンは、数分のうちにヒーローから悪役に。一時は1-0とするゴールを決めたが、オフサイドの判定。わずかなオフサイドによって英雄的な役割を奪われた。次の瞬間、彼はボールに手をかけてPKを犯した」と伝えていた。
「EURO優勝経験がない最強ベストイレブン」
試合後、デンマーク代表トーマス・ディレイニーは「我々のゴールがオフサイドだったかどうかは分からない。バケツで頭に冷や水を浴びせられたようなものだ。今日は苦しんだ」と述べていたそう。
2024年06月30日 07:00
クヴィチャ・クワラツヘリアが、所属クラブであるナポリの高額契約オファーを保留したと『Football Italia』が報じた。
ジョージア代表のエースは、現在ドイツでEURO2024を戦っている。そのためパルテノペイのアウレリオ・デ・ラウレンティス会長とジョバンニ・マンナ取締役がデュッセルドルフに赴き、クワラツヘリア本人と代理人を交え会談を行ったという。
そこでナポリは残留を求め、彼に2029年まで契約延長を提示した。年俸は500万ユーロで始まり、年々昇給し最終的には700万ユーロを超える金額になるとのこと。ところがクワラツヘリア側はこのオファーを保留。EURO終了後に交渉を再開するとクラブに伝えたという。
ただ記事によるとこの会談はリラックスしたものだったようだ。クワラツヘリアとしても今は代表チームの戦いに集中したいはずであるし、この大会で活躍して、もっと自身の価値を高めたいところでもあるだろう。ただ一方で、より強いクラブへの移籍の可能性をギリギリまで模索したい気持ちの表れとも取れなくはない。
彼とナポリとの現行の契約は2027年6月まで残っており、監督に就任したコンテも今夏にパルテノペイから離れることはないと明言している。本人もナポリ愛を語っている。果たしてオファーを保留した胸中はいかに。今後もこの契約交渉の行く末を見守りたい。
2024年06月30日 07:00
攻守の重要局面となる「バイタルエリア」で輝く選手たちのサッカー観に迫る連載インタビューシリーズ「バイタルエリアの仕事人」。第41回は、今季から再びガンバ大阪のゴールを守る一森純だ。
前編では、チーム状況から、昨季に期限付き移籍した横浜F・マリノスへの思い、JFLからJ3、J2、J1とあらゆるカテゴリーを通しての成長を尋ねた。
【前編】一森純|ガンバ躍進、日産凱旋で涙のワケ。JFLから全カテゴリーを経験、J1との明確な差は?
後編ではまず、少年時代に着目。好きな選手こそ、スペイン代表のレジェンドを挙げたが、海外に比べて日本のサッカーに多く触れているようで、セレッソ大阪ユース出身の32歳は「Jリーグファン」と自称する。
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イケル・カシージャスが好きでした。勝負を分けるプレーができる、勝利を手繰り寄せる選手なんですよね。特別キャッチが上手いかって言われたらそうでもないし、特別ハイボールに強いかって言われたらそうでもないけど、勝負を分けるようなポイントで、ビッグセーブやビッグプレーをする選手が好きです。
チームでいうと地元のセレッソやガンバ、それにマリノスも見ていました。榎本哲也さん、飯倉大樹さん、マリノス育ちで湘南ベルマーレなどでプレーした秋元陽太さんとか。自分と同じ背丈で、すごく参考になる選手たちだったので、マリノス育ちのゴールキーパーはすごく見ていましたね。
あと中林洋次さん。ファジアーノ岡山などで活躍された方です。そういう選手たちは見ていましたね。同じ180センチ前半のゴールキーパーを参考にしていました。
実際にマリノスでプレーした時は、キーパーコーチの松永成立さんから、ゴールキーパーとはなんぞやという部分をすごく教えてもらいましたね。
カシージャスに憧れた少年時代から時は過ぎ、一森は7月2日に33歳の誕生日を迎える。
インタビューを行なったのは6月27日。「1週間後ぐらいですね」と伝えると、柔和な守護神は「1週間後!? 奥さんの誕生日が7月27日なんですよ。そのことばっかり考えていました」と笑みを浮かべた。そんな様子からも分かるように、年齢はあまり気にしていないようだ。
ただ、Jリーガーの平均引退年齢は25〜26歳と言われており、すでにそのキャリアは一握りの部類に入っている。そうしたなかで、「ここまでのキャリアの点数」を尋ねた際には、力強い答えが返ってきた。
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100点満点です。その時々で「もっと上手いことやれたな」とかはあるんですけど、めちゃくちゃ人に迷惑をかけながらここまで来たので、今まで以上に頑張ろうと思ったら、家族とかを犠牲にして、もっと人に迷惑をかけてしまうことになります。それはできないので100点ですね。やれることはやり尽くしています。
年齢を重ねての変化はマジで感じないです。ホテルでメンバー表を見て「あっ、上から3番目やん」とかになって気付くぐらいです。体力の衰えがあるかと言えばそうでもないし、やっぱりヒガシ君(東口順昭)や飯倉さんを見てても全然…すごいなと思います。
朝起きるのがきつくなるとか、全くないですね。年齢を感じることがなかったので、サッカー選手としての終わりを感じたことも今まで1回もないです。本当に意識してこなかったですね。
今は栄養学やリカバリーのデータや論文が、昔と比べてすごく出ているので、その辺の感覚は皆さんも変えていってほしい部分ですね。昔の30代と今の30代は違うよっていう。
自分が若い頃は、33歳はマジでおっさんと思っていました(笑)。怪我しがちだなとか思っていましたね。
バイタルエリア――。「vital」は英語で命を意味する通り、ゴールに近いそのエリアでの成否は、勝ち負けに直結する。
そんな重要な局面において、一体どんな心構えでいるのか。最後にそう尋ねると、一森はGKとして、守備時の意識から教えてくれた。
――◆――◆――
バイタルエリアでのプレーは勝負を分ける場面です。色々な駆け引きや観察、ポジショニング、構えだったり、様々な技術を凝縮してシュートストップに繋げるのですが、一番大事にしているのは、やっぱりメンタリティの部分です。
「絶対にやらせない」とか、責任感や勇気を持つこと。例えば、相手と1対1の時に一瞬身体が浮いちゃうと、下が届かなかったりするんですよ。「怖い!」って思っちゃうと、キュって上がると思うんですよ。そうならないために常日頃から、責任感や絶対にやらせない気持ちを意識することで、バイタルエリアで活きてくると思っています。
自分たちのシュートチャンスは、余裕があって見れる時は見るんですけど、あんまり見ていないです。僕が見てようが見ていまいが、点が入る時は入るし、入らない時は入らないので。
今どこにボールがあって、どういうボールの質が入ったかを確認したり、クロスやシュートの後の展開を呼んで、後ろの選手の配置や枚数をコントロールしています。リスク管理ですね。
※このシリーズ了
取材・構成●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)