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2026年07月19日 18:42
「広島−阪神」(19日、マツダスタジアム) 広島がファビアンとモンテロの連続アーチで2点を先制した。 0−0で迎えた二回。1死から6番・ファビアンが「浮いたカーブを良いポイントでうまく捉えることができた」と、村上の106キロを捉えると、打球は左翼席へ着弾。7月6本目となる11号ソロで先制に成功した。 相棒も続く。7番・モンテロは1−2からの4球目の130キロチェンジアップを完璧に捉えると、白球はまたしても左翼席へ。7号ソロで難敵から2点のリードを奪った。モンテロは、「日本に来て初めてファビとバックトゥバック(二者連続ホームラン)ができてうれしい!」と笑顔で振り返った。 相手先発・村上とは今季6度目の対戦。試合前時点では1勝3敗、防御率1・75と苦戦が続いていた。
2026年07月20日 07:00
「まったく同じではありませんが、僕も同じような経験をしたことがあったので、ちょっとでも上を向いてもらえるように声を掛けました」。オリックスのアンダーソン・エスピノーザ投手が、前夜の日本ハム戦(エスコンフィールド)で4連続本塁打を浴びた後輩の佐藤一磨投手に、慈悲の心で接した。
7月3日の午後、神戸市西区の「ほっともっとフィールド神戸」、1塁側ロッカーでの出来事だった。当日移動で北海道から球場入りし、西武戦を前にした自主練習を終えた佐藤一に、携帯電話を持ったエスピノーザがそっと近付き声を掛けた。
「何か、スペイン語で話し掛けてくれたのですが、携帯電話の翻訳がうまく働かなくて。意味は分からなかったのですが、気持ちは伝わりました。うれしかったですね」。1軍に再昇格を果たし、今季初先発のチャンスをつかみながら、先頭打者から4者連続本塁打を許し、1死も取れないまま降板した佐藤一は振り返る。
エスピノーザは、翌4日の西武戦での先発登板が予定されていたためチームには同行しておらず、“被弾後”の佐藤一に会うのはその時が初めてだった。「(4連発の後)だいぶフラストレーションが溜まっていると思って。『あれは自分本来の姿じゃなかったんだ。本来の姿ならもっといいピッチングができるんだよ』と言ったんだ」
伝えたいことがあった。「僕も2度目のトミー・ジョン(TJ)手術を受けた後の復帰登板で、全くストライクが入らずフォアボール、フォアボールばかりで、1イニングでマウンドを降ろされることが何回か続いたことがあったんだ。そんな時、自分を責めてしまい、自分のことしか考えられなくなってしまった。彼も似たような気持ちじゃないのかなと思って」。結果は結果として受け入れ、本来の姿を取り戻して前を向くことが大事なんだという学びがあった。「自分を責め続けていれば、大きな“穴”から抜け出せなくなってしまうからね」とエスピノーザ。ロッカーの近くに担当の荒木陽平通訳が見当たらなかったため、携帯電話の翻訳機能を使ったのだが、それほど早く佐藤一に思いを伝えたかったのだという。
ベネズエラ出身のエスピノーザは、来日3年目。日本の文化を愛し、「一番好きな言葉」という「感謝」の漢字をタトゥーで入れ、今年、誕生した長男に「賢造」(ケンゾウ)と名付けたほどの親日家だ。育成時代の佐藤一にも、励ましの声掛けを何度もしてくれた心優しき助っ人。言葉は伝わらなくても、その思いは十分、佐藤一に伝わった。
取材・文=北野正樹
2026年07月20日 06:35
「乃木坂46」の黒見明香さんがセレモニアルピッチに登場
■日本ハム 5ー1 オリックス(19日・京セラドーム)
国民的アイドルの華麗なマウンド姿が注目を集めた。「乃木坂46」の黒見明香さんが19日、京セラドームで行われたオリックス-日本ハム戦のセレモニアルピッチに登場。豪快な足上げから力強いボールを投じた黒見さんに「かっこよかった」「自信に満ちていた」と、多くのファンが心を奪われたようだ。
乃木坂46の野球好きが集まるユニット「乃木坂野球部」を代表してマウンドに上がった黒見さんが、大胆な投球で球場を沸かせた。背番号「46」のユニホームに黒のショートパンツ姿で登場。大きく振りかぶり、左足を高く上げて投げた一球は、捕手の手間でワンバウンドしミットに収まった。ノーバウンドとはならなかったが、大役を果たした黒見さんに、スタンドからは温かい拍手が送られた。
人生2度目となった“マウンド”を終えた黒見さんは「点数をつけるとすると99点です。まだ伸びしろがあると思って99点をつけさせていただきました」と、ほぼ満点の自己評価。試合直前にはオリックスナインを前に円陣を託されるなど、チームを盛り上げた。
黒見さんのダイナミックな投球フォームに多くのファンが虜になった。SNS上には「投げっぷりがいい」「すごかった」「フォームめっちゃ綺麗」「投球美人」「見惚れたわ」「普通に野球選手やん」「どことなく山本由伸をリスペクトしたフォーム」「めっちゃ可愛い」などのコメントが寄せられていた。(Full-Count編集部)
2026年07月20日 06:00
「広島2−4阪神」(19日、マツダスタジアム)
広島のサンドロ・ファビアン外野手(28)とエレフリス・モンテロ内野手(27)が、来日2年目で初の2者連続アーチを放った。二回1死からともに左翼席へたたき込む豪快弾。場内のボルテージは最高潮に達した。チームは痛恨の逆転負けを喫し、借金13に。20日にも自力優勝の可能性が消滅する危機に陥った。
暑さを吹き飛ばすようなドミニカン勢のド派手なアーチの共演に、鯉党が酔いしれた。ファビアンとモンテロが来日2年目で、初の2者連続弾をマーク。モンテロは「日本に来て初めてファビとバックトゥバック(2者連続ホームラン)ができてうれしい!」と興奮気味に振り返った。
0−0で迎えた二回だ。1死からファビアンが「浮いたカーブを良いポイントでうまく捉えることができた」と、村上の106キロを捉えると、打球は左翼席へ着弾。7月6本目となる11号ソロで先制に成功した。
相棒も続いた。モンテロは1−2からの4球目の130キロチェンジアップを完璧に捉えると、白球はまたしても左翼席へ飛び込む7号ソロ。今季初のアベック弾は通算で3度目。2人はベンチで熱い抱擁を交わし、喜びを分かち合った。
最高の形で先制点を奪ったが、1点リードの六回1死二、三塁の絶好機では村上の前にファビアン、モンテロともに三振に倒れ、追加点を奪えず。その後チームは痛恨の逆転負けを喫した。20日からは本塁打の出やすい東京ドームでの3連戦が始まる。敵地では勝負どころでの一打も追い求めていきたい。
2026年07月20日 05:02
「広島2−4阪神」(19日、マツダスタジアム)
同点の七回、広島打線にこの男が立ちふさがった。
2026年07月20日 05:02
阪神が先発ローテを再編して20日からのDeNA3連戦(甲子園)に臨むことが19日、分かった。大竹、下村、高橋の順に先発マウンドを託し、9連戦最後の3試合を必勝で締めくくる。
高橋は当初、首位攻防戦となる24日からの巨人3連戦(甲子園)での先発が濃厚だったが、28、29日に開催されるオールスター戦に初出場することもあり、22日のDeNA戦に回る形となった。
相手先発は藤浪が有力で、昨季DeNA入りした右腕にとっては移籍後初めて古巣と相まみえる。かつての仲間が4年ぶりの聖地に立つ注目の一戦。虎は最強左腕で迎え撃つ。
下村はプロ3度目の登板で、悲願の初勝利を狙う。大竹は3回5失点で6敗目を喫した3日・広島戦(甲子園)以来の1軍登板。19日はSGLでキャッチボールなどを行い、汗を流した。「フォームの見直しだったり、もう一回基本に立ち返って丁寧にやってきた」と取り組みを振り返り、「やってきたことをしっかり相手にぶつけていければ」と静かな口調に気合をみなぎらせた。
2026年07月20日 05:02
デイリースポーツの記録担当がプロ野球のさまざまな記録をひもとく新企画「記録の向こう側」(随時掲載)がスタート。今回は個人の愛称が球団名となった唯一の例を取り上げる。
◇ ◇
1950年の2リーグ分立の際に球団を立ち上げた近鉄は、当初「パールス」と名乗っていた。沿線の三重県で真珠の養殖が盛んだったことにちなんだという。
ところが、発足後9年間の通算成績は434勝679敗31分け、勝率・390と低迷。真珠の輝きを見せられずにいた。
そこで球団は、巨人の名二塁手だった千葉茂を監督に招き、抜本的な改革に乗り出した。これに合わせ、チーム名の変更も決定。公募の結果、千葉のニックネーム「猛牛」にちなみ「バファロー」と決まった。千葉は旧知の友人、岡本太郎にペットマークの作成も依頼。個性的な模様がユニホームを飾った。
残念ながら、千葉監督率いるバファローは、3年連続最下位に沈んだ。最終年の61年に積み重ねた103敗は、現在もプロ野球ワーストとして残る。更新する球団は、まず現れないだろう。
62年に「バファローズ」と名を改めた球団は、その後4度のパ・リーグ優勝を達成。ただ日本シリーズではいずれも敗れた。初優勝の79年に広島と戦ったシリーズでは「江夏の21球」に屈するなど、悲運のイメージがつきまとった。2004年オフにはオリックスと合併し、姿を消した。
後継の球団に、その名は「オリックス・バファローズ」として残った。22年にはヤクルトとの日本シリーズを制し、ついに球界の頂点に立った。確かに近鉄球団は消滅した。だが、この年日本一に輝いたチームの名は、まぎれもなくあの「バファローズ」だったのだ。(デイリースポーツ・高野 勲)
答え…近鉄バファローズ
2026年07月20日 05:02
「広島2−4阪神」(19日、マツダスタジアム)
1点ビハインドで、あと7つのアウトで連敗という状況だった。七回2死走者なし。阪神・坂本が一振りで試合を振り出しに戻した。打った瞬間、虎党のどよめきとともに一瞬でスタンドイン。「それまで迷惑しかかけていないので、何とかしたいという思いがあった」。グッと表情を引き締めてダイヤモンドを一周したが、ハイタッチの強さが喜びの表れだった。
村上が六回1死二、三塁から連続三振に抑えた直後の攻撃だった。「頌樹の投球が流れを持ってきてくれている」。女房役として、粘りの投球を続ける後輩に負けを付けたくなかった。遠藤の直球を左翼席へ。藤川監督も「坂本が苦しんでいる中でボコンと打ったというのが、これが非常に大きいですね」と大絶賛した。
6月19日のDeNA戦(横浜)以来、ちょうど1カ月ぶりの2号ソロ。あの時は右翼へ今季最長の123メートル弾だった。この日の一発は飛距離こそ劣るが、打球速度は167・7キロと今季最速を更新。「あんなの打ったことない」と本塁打を打つたびに冗談で笑わせるが、間違いなくパワーがついている。
WBCで力のなさを感じ、今季はシーズン中でもウエートトレーニングの強度を上げている。加えて食事量も大幅に増量。「とにかく米。白米がおいしいのよ」。焼き肉でも序盤からライス、焼き鳥でもシメに丼を注文する。ラーメンでも麺はダブルが当たり前だ。中野から「誠志郎さんは本当によく食べる」と引かれるほど。夏場になっても食欲は落ちていない。
自身の一発が流れを変えて、先発マスクで2連勝。八回に一触即発の事態になると、主将らしく野手を落ち着かせた。「これを長引かせるのはあまり良くない。またカープさんとやる時はフラットに思い切り勝負すればいい。とにかく目の前の試合、みんなで強い気持ちを持って戦うだけだと思う」。坂本がマスクをかぶれば野球が面白い。広島の夜に攻守で輝いた。
2026年07月20日 05:02
「広島2−4阪神」(19日、マツダスタジアム)
虎の4番がやり返した。
2026年07月20日 05:02
「オリックス1−5日本ハム」(19日、京セラドーム大阪)
試合開始からわずか2分の豪快弾が、勝利への号砲となった。右翼席へ伸びる打球を、日本ハム・清宮幸は確信を持って見送った。初回無死一塁から、初球の内角150キロを捉える4試合ぶりの11号2ラン。「打った瞬間でした」という先制アーチに、会心の笑みがはじけた。
先輩の貫禄を見せた。この日のセレモニアルピッチに登場した乃木坂46の黒見明香は小、中、高の後輩で、弟の同級生。昔から顔なじみのアイドルの前での活躍に「幸先よく出たのでよかった」と頰を緩めた。
先輩からの要求にも応えた。4月25日以来のスタメンマスクだった清水優に「いっぱい点を取れ」と言われていたことを明かし「先輩の圧をかけてきてました」とニヤリ。「優心さんを楽にできたかな」と、ちゃめっ気たっぷりに喜んだ。
新庄監督も「あれで乗りましたね。勢いをつけてくれました」とたたえる一発が快勝を呼び、オリックス戦7連勝。5カードぶりの勝ち越しも決めた。それでも「いや3タテしたいんで。全然まだまだ満足してないです」と清宮幸。貪欲な言葉を現実にし、反攻のうねりをさらに大きくする。
2026年07月20日 05:02
「広島2−4阪神」(19日、マツダスタジアム)
一塁上でフーッと息を吐くと、ベンチへ向かって柔らかい笑みを浮かべた。不測の事態で巡ってきたチャンスとはいえ、代役とは言わせない。前半戦終盤、そして後半戦の欠かせぬ戦力へ。阪神のドラフト1位・立石(創価大)が再昇格から2戦連続安打で存在感を示した。
「いつもクリーンアップ中心に点が入っているので、こういうところで一本打ちたいと思っていた」
前日18日に昇格後初打席でHランプをともした男に、好機で打席が回った。2点を追う四回1死一、二塁で迎えた第2打席。森に対して3ボールからフルカウントまで持ち込まれたが、7球目の外角速球をはじき返した。二回の第1打席に続いて中前に運び「先輩方にチャンスでつないでいただいたので、1打席目の良いイメージを持って打つことができた」。二走・佐藤輝が生還。6月9日以来、1軍帰還後の初打点が、反撃ののろしを挙げる適時打となった。
同学年の前川が死球による骨折で離脱を余儀なくされ、18日に再昇格。2戦続けて森下、佐藤輝、大山の最強クリーンアップに続く6番に座った。1番・近本を含めて今カードから初めて完成した「ドラ1クインテット」の“末っ子”は、左投手に対して打率・367の“左キラー”として頼もしい活躍。「冷静に、欲を出さずに良い打席が送れた」。それでも心は熱く−。先輩たちの燃える思いを目の当たりにしたルーキーが、強力打線に厚みを加える。
2026年07月20日 05:02
「広島2−4阪神」(19日、マツダスタジアム)
阪神が逆転勝ちで4カード連続の勝ち越しを決めた。1−2の七回に坂本誠志郎捕手が同点の2号ソロを放つと、八回には佐藤輝明内野手が2死一、三塁から左中間へ勝ち越しの2点適時二塁打を放った。前日に胸元へボールを投げられた広島・ハーンからの決勝打でチームは貯金を再び2桁「10」に乗せた。藤川球児監督の主な一問一答は以下の通り。
◇ ◇
−チームの気迫を感じるような勝利になった。
「そうですね。村上と坂本がよく粘った。六回を投げ切るか、あそこの勝負どころですね。チームの課題として置いているところでエースらしく、そのまま帰ってきてくれたところが全てにつながったと思います」
−立石が放った反撃の適時打も大きかった。
「素晴らしい1本。一緒にプレーしている選手たち、ベンチ入りしているメンバーたちの気迫というかね。それに押されてスタメンで出る1本のヒットから、球際の強さとかを見て学べるところは、大いに体感しているかなと思いますね」
−佐藤輝は昨日の1球があっても踏み込んだ。4番らしさを感じる姿。
「現役選手は常にそういう気持ちじゃなければ。それは坂本にも言えますね。あそこ(七回の打席)で強振できるんですから。あれは開き直らないといけないし、九回の守備でも攻めた球が多かった。その辺りも踏まえて攻め込んでいくということができた」
2026年07月20日 05:02
「広島2−4阪神」(19日、マツダスタジアム)
コーチの制止を振り払うように、阪神・藤川監督が真っ先にベンチを出た。
2026年07月20日 05:02
「ロッテ0−3ソフトバンク」(19日、ZOZOマリンスタジアム)
ロッテは今季10度目の完封負け。3カード連続負け越しで借金は5月30日以来の3に膨らみ、20日に敗れれば自力での優勝の可能性が消滅する。
サブロー監督が「今日はあそこが全て」と語ったのは六回無死一塁の場面。遊撃後方への飛球を友杉がグラブに当てながら落とし(記録は左前打)3失点につながった。「ああいうところでピッチャーの足を引っ張ると、流れも向こうに行ってしまう」と厳しかった。
2026年07月20日 05:02
「巨人6−1中日」(19日、東京ドーム)
何度も起こるブーイングをかき消すように、巨人ファンから大声援が注がれた。異様な空気に包まれた東京ドームで、小笠原が腕を振る。「久しぶりに大きな歓声を聞きながら投げたのでうれしい。ちゃんと期待に応えなきゃなという気持ちでした」。感謝の6回3安打無失点。国内復帰後初勝利で再出発した。
「全て想定内として動いてマウンドになるべく平常心で上がれるように」。いきなり古巣との激突だっただけに、心の準備はしていた。何もないわけはない−。先発発表から何度も浴びたブーイングにも心だけは冷静に、目の前のアウトだけを貪欲に求めていった。
三回まで無安打投球。五回には無死一、三塁のピンチを背負い、この日一番の緊張感が体を伝った。1死後、辻本の一直をダルベックが好捕して併殺を完成させる。雄たけびを上げ、拳をグッと握る。もり立てた野手陣にも感謝の1勝だ。
夢を追うと決めた。25年にメジャー挑戦も現実は厳しかった。異国で暮らす日々。グラウンドに足を踏み入れるたびに孤独を感じた。それでも「ジャッジはこんなに大きいし、ストライクゾーンが人の2倍くらいある」と瞳を輝かせて振り返るほどの世界でもがいた。
マイナーリーグ時代は試合の前後に出る食事以外は常備してあるプロテインやヨーグルト、バナナを食べた。「好き嫌いを言っている場合じゃない」。自分で選んだ道だ。後悔はない。最後まで挑戦を続け、求められた日本に戦う場所を移しても前を向く。
「あんまり実感がない。チームに迷惑をかけなかったのでよかった」。日本球界709日ぶり勝利。2016年にプロ初勝利を挙げた始まりの場所から、また歩み始める。
2026年07月20日 05:01
「高校野球大阪大会・4回戦、大阪立命館3−2大阪桐蔭」(19日、くら寿司スタジアム堺)
大阪大会では4回戦8試合が行われ、今春センバツ王者の大阪桐蔭が延長十回タイブレークの末、大阪立命館に2−3で敗れた。16強入りできなかったのは2016年以来10年ぶり。センバツ以来の公式戦登板となったプロ注目のエース・吉岡貫介投手(3年)は初回に4四球3暴投と荒れ、6回2失点。史上初となる3度目の春夏連覇への道が途絶え、最後の打者となった主将の黒川虎雅内野手(3年)は何度も謝罪の言葉を口にし、涙した。
誰もが想像していなかった。春の覇者がグラウンドで泣き崩れた。春夏連覇を目指した大阪桐蔭の夏が、4回戦ではかなく散った。西谷浩一監督(56)は「みんな頑張ってくれたが、勝ちにうまく導いてやれなかった」と責任を口にし「大阪で敗れることになり、非常に残念」と唇をかんだ。
延長タイブレークに突入した十回が波乱の幕開けだった。2番手の小川蒼介投手(3年)が先頭打者にセーフティーバントを決められ、無死満塁に。暴投で勝ち越しを許した。1点を追う展開となったが、その裏に1死満塁の好機。しかし悪夢はここからだった。
大津昴偉留内野手(3年)がスクイズを試みた。成功し同点と思われたが、打席から足が出ていたとされ「反則打球」の判定でアウトに。続く黒川の打球は投手の正面を突き、ゲームセットとなった。チームを引っ張ってきた主将が最後の打者に。「打ち切れなかった自分の弱さ。悔しい結果ですし、申し訳ないです。申し訳ない」。黒川は涙を流して自分を責め、何度も仲間への謝罪を口にした。
先発のエース・吉岡には特別な思いがあった。センバツ優勝投手の川本晴大(2年)が故障で今大会登録外に。「もう一度甲子園で投げさせてあげないといけないと思っていた」。自身はセンバツで不調だっただけに「夏こそは」という雪辱もあった。しかし初回に2失点。その後は立て直すも勝利へ導けなかった。球速は150キロを出したが「エースとしてふがいない結果。2年生にも黒川にも申し訳ない」と肩を落とした。NPB4球団のスカウトも視察に訪れたが、プロ志望届提出はこれから判断する考えだ。
西谷監督は最後の場面について「攻めのスクイズのつもりでした」と話し「誰のせいでもない」と選手をかばった。3年生の悔しい思いは、後輩たちに託された。「2年生以下は新チームがあります。しっかりやるしかない」と指揮官。必ずまた、最強の大阪桐蔭となってリベンジを果たす。