©sports-topics.net 2024
2024年07月02日 23:58
トッテナムは2日、リーズからU−21イングランド代表MFアーチー・グレイを獲得したことをクラブ公式サイトで発表した。 現在18歳のアーチー・グレイは、9歳でリーズの下部組織に入団し、2023−24シーズンにトップチームデビューを果たすと公式戦52試合に出場。 EFLチャンピオンシップ(イングランド2部リーグ)のヤング・プレイヤー・オブ・ザ・シーズン(最優秀若手選手)に選出された。運動量を武器に中盤と右サイドバックでプレー可能なことから、リヴァプールに所属するイングランド代表DFトレント・アレクサンダー・アーノルドと比較されることもある。 グレイはトッテナム移籍について「とても興奮している。トッテナムはビッグクラブで、オファーを断ることはできなかった」と喜びのコメントを発表している。 現時点で契約期間などの詳細はクラブから発表されていない。 しかし、移籍市場に精通するイタリア人記者のファブリツィオ・ロマーノ氏は、自身のXでグレイとトッテナムの契約期間は6年間で、移籍金としてトッテナムからリーズに4000万ポンド(約82億円)が支払われると説明している。
2024年07月05日 02:20
アトレティコ・マドリードからバルセロナへレンタル加入していたポルトガル代表FWジョアン・フェリックスに、アストン・ヴィラが関心を寄せているようだ。4日、スペイン紙『アス』が伝えている。
現在24歳のJ・フェリックスは、ベンフィカの下部組織から2018年8月にトップチームデビューを飾る。そのまま母国ポルトガルで頭角を現すと、2019年7月には1億2600万ユーロ(当時のレートで約153億円)もの移籍金でアトレティコ・マドリードに加入。7年間の契約を締結しながら背番号「7」を託された。しかし、度重なる負傷の影響もあり本来のパフォーマンスを発揮できず、2023年1月にチェルシーへのレンタル移籍を決断。2023−24シーズンはバルセロナにレンタルで加入し、公式戦44試合出場10ゴール6アシストを記録した。
来季以降もバルセロナでのプレー続行を望んでいると報じられるJ・フェリックス。しかし、約900万ユーロ(約16億円)の高額な給与がレンタル延長に向けた足枷となっており、すでに代理人のジョルジュ・メンデス氏が新たなクラブを探すために動き始めたとも噂されている。
そんななか、ディエゴ・シメオネ監督との不仲により、アトレティコ・マドリード復帰の可能性が低いとみられるJ・フェリックスに対し、プレミアリーグのアストン・ヴィラが関心を寄せている模様。昨シーズンのリーグ戦でチャンピオンズリーグ出場権を獲得した同クラブは、今夏にブラジル代表MFドウグラス・ルイスをユヴェントスに売却したことでファイナンシャル・フェアプレー(FFP)をクリアしており、チェルシーやバルセロナと同様にレンタルでの獲得を目指しているという。
また、指揮官を務めるウナイ・エメリ監督もJ・フェリックスのチーム適応に自信を持っている様子。古巣であるベンフィカからの関心も伝えられている同選手だが、どのような決断を下すことになるのか。
2024年07月05日 01:12
4日、2024−25シーズンのセリエAの日程が発表された。
2023−24シーズンは、インテルの3シーズンぶり通算20回目のスクデットで幕を閉じた。およそ2か月半のオフを挟み、新たなシーズンの幕が上がるなか、今回は2024−25シーズンのセリエAのスケジュールが伝えられた。
開幕戦では、王者インテルがジェノアの本拠地に乗り込む。2シーズンぶりの覇権奪還を目指すナポリは、敵地でヴェローナと対戦。ミランはホームにトリノを迎え、ユヴェントスは同じくホームで、22年ぶりにセリエAの舞台に戻ってきたコモと激突する。
なお、現時点で開幕週が8月17日から18日にかけての週末に開催されることは決まっている(※金曜および月曜開催の可能性あり)が、詳細な開催日時は明かされていない。
また、インテルとミランによるミラノ・ダービーは、9月22日の週末に行われる第5節と2025年2月2日の週末に行われる第23節で実現。前者はインテルのホーム扱い、後者はミランのホーム扱いで開催される。インテルとユヴェントスによるイタリア・ダービーは、10月27日の第9節がインテルのホームで、2月16日の第25節がユヴェントスのホームで行われる。ローマとラツィオによる“デルビー・デッラ・カピターレ”(ローマ・ダービー)は、1月5日の第19節がローマのホームで、4月13日の第32節がラツィオのホームで開催予定だ。
最終節は5月25日の週末にかけて開催される。インテルは敵地でコモと、ナポリはホームでカリアリと、ミランはホームでモンツァと、ユヴェントスは敵地でヴェネツィアと、それぞれ対戦予定だ。
2024−25シーズンのセリエAにおける、開幕節と最終節の対戦カードは下記の通り。
■セリエA開幕節・対戦カード
▼2024年8月18日(日)
ボローニャ vs ウディネーゼ
カリアリ vs ローマ
エンポリ vs モンツァ
ジェノア vs インテル
ヴェローナ vs ナポリ
ユヴェントス vs コモ
ラツィオ vs ヴェネツィア
レッチェ vs アタランタ
ミラン vs トリノ
パルマ・カルチョ vs フィオレンティーナ
■セリエA最終節・対戦カード
▼2025年5月25日(日)
アタランタ vs パルマ・カルチョ
ボローニャ vs ジェノア
コモ vs インテル
エンポリ vs ヴェローナ
ラツィオ vs レッチェ
ミラン vs モンツァ
ナポリ vs カリアリ
トリノ vs ローマ
ウディネーゼ vs フィオレンティーナ
ヴェネツィア vs ユヴェントス
2024年07月05日 00:00
EURO2024で準々決勝に進出したスペイン代表。2000年代中盤に入ってから世界を席巻し、EUROで2回、ワールドカップで1回優勝するなど黄金期を作ったチームだ。
今回は『FourFourTwo』から「スペイン代表の歴史上最も偉大なミッドフィルダー」のTOP10をご紹介する。10位:サンティ・カソルラ
サンティ・カソルラは怪我に苦しめられなければもっと伝説的な選手になったはずだ。2010年のワールドカップには出場できなかったが、その前後のEUROで優勝を果たしている。
両足で素晴らしいボールを蹴ることができる彼は2008年から2019年の間にスペイン代表で81試合に出場して15ゴールを決めた。9位:ジョゼップ・グアルディオラ
グアルディオラの優れた戦術的思考は、バルセロナとスペイン代表の中盤の中心でプレーしていたときからも明らかだった。知性と技術を武器に深い位置からゲームを作り、多くのタイトルを手にした。
スペイン代表では47試合にしか出場していないが、EURO1996を前にハビエル・クレメンテ監督と対立し、1998年のワールドカップを怪我で欠場していなければ、もっと多くのプレーをしていたはずだ。8位:ルイス・エンリケ
スポルティング・ヒホンでキャリアをスタートし、その後レアル・マドリーとバルセロナの両方でプレーしたルイス・エンリケ。エネルギーと闘争心に溢れたミッドフィルダーとして長く活躍した。
スペイン代表では11年のキャリアで62試合に出場し、12ゴールを奪取。監督としてもバルセロナとスペイン代表を率いて成功を収めている。7位:ルイス・スアレス
ルイス・スアレスは1950年代から60年代にかけて活躍した選手で、バルセロナでは攻撃的ミッドフィルダーとして、インテルでは深い位置のディープライン・プレーメーカーとしてゲームを作った。
攻撃を組み立てる能力から「エル・アルキテクト(建築家)」と呼ばれたスアレスは、1964年にスペイン代表をヨーロッパネーションズカップ優勝に導き、バロンドールを獲得した。今なお同賞に輝いたスペイン人選手は彼だけである。6位:ダビド・シルバ
ダビド・シルバは2010年ワールドカップの開幕戦でスイスに敗れたあとは1試合しか出場せず、優勝に貢献はできなかった。しかしその前後のEURO2008とEURO2012では重要な役割を果たし、後者では決勝戦でゴールも決めた。
スペイン代表としては125試合に出場して35ゴールを奪取。類稀な技術と攻撃センスで素晴らしい創造性をもたらした。5位:シャビ・アロンソ
世界最高クラスのパスレンジを持ったプレーメーカーのシャビ・アロンソは、2008年から2012年の間にいつもスペイン代表の中心で活躍し、3つのビッグタイトルに大きく貢献した。
EURO2008ではいくつかの試合でキャプテンマークも巻き、EURO2012ではフランス戦で2ゴールを奪取。現在レヴァークーゼンを率いてその知性を指導者として発揮している。4位:セスク・ファブレガス
EURO2008とEURO2012の決勝で先発出場したセスク・ファブレガス。2010年のワールドカップ決勝ではベンチスタートだったが、アンドレス・イニエスタの決勝点をアシストして大きく貢献した。
2006年に代表デビューした彼は10年以上に渡って招集され、100試合以上に出場。アーセナル、バルセロナ、チェルシーなどで長く活躍した。3位:セルヒオ・ブスケツ
セルヒオ・ブスケツは2008-09シーズンにジョゼップ・グアルディオラ監督によってバルセロナのトップチームへと引き上げられて以来、世界最高クラスのアンカーとして長く君臨し続けた。
2010年のワールドカップとEURO2012でスペイン代表の優勝に大きく貢献したほか、国際試合で140試合以上に出場するという偉業を成し遂げた。2位:アンドレス・イニエスタ
イニエスタは2010年のワールドカップ決勝でオランダ相手にゴールを決め、優勝の立役者になった選手だ。スペインの歴史上最も重要なシュートであったといえる。
サッカー界で最もエレガントな選手の一人だった彼は、EURO2012でも大会最優秀選手に選ばれるほどの活躍を見せた。バルセロナでも長く中心的な存在となり、2回の三冠を達成している。
130億円以上の選手も!「歴史上最も高額な移籍をしたスペイン人スター」TOP10 1位:チャビ・エルナンデス
2008年から2012年までEUROを2回、ワールドカップを1回優勝したスペイン代表のスタイルは「ティキ・タカ」。バルセロナでそれを実現させた司令塔がチャビ・エルナンデスであった。
ジョゼップ・グアルディオラ監督の下でパスサッカーのスタイルを完成させ、EURO2008では大会最優秀選手に選出された。
2024年07月04日 23:30
MF鎌田大地のクリスタル・パレス移籍も決まり、徐々にイングランド・プレミアリーグでプレイする日本人選手が増えてきた。
2024年07月04日 23:12
4日、2024−25シーズンのブンデスリーガの日程が発表された。
2023−24シーズンは、開幕から圧倒的な強さを見せたレヴァークーゼンが、クラブ史上初の優勝を飾ると同時に、リーグ史上初の無敗優勝を成し遂げて幕を閉じた。来る2024−25シーズンのオープニングマッチには、その“王者”が登場。日本代表DF板倉滉が所属するボルシアMGとのアウェイゲームに臨む。同試合は現地時間8月23日の20時30分(日本時間で27時30分/24日の3時30分)にキックオフを迎える。
第1節その他8つの試合は、24日から25日にかけて開催される。2022−23シーズンまで前人未到の11連覇を達成しながら、2023−24シーズンはレヴァークーゼンに覇権を譲ったバイエルンは、敵地でのヴォルフスブルク戦でシーズンがスタート。ヴァンサン・コンパニ新監督の下、今夏はDF伊藤洋輝を迎え入れ、覇権奪還を狙う。
また、MF堂安律が所属するフライブルクはシュトゥットガルトと、MF奥川雅也が所属するアウクスブルクはブレーメンと、双方ホームで対戦。クラブ史上初の1部に臨むFW町野修斗所属のホルシュタイン・キールは、ホッフェンハイムの本拠地に乗り込む。今月3日に鹿島アントラーズからMF佐野海舟の完全移籍加入を発表したマインツは、ホームにウニオン・ベルリンを迎える。
オープニングマッチを除く第1節の正確な開催日時は現時点で決まっておらず、7月15〜19日を目処に、第1節から第5節の正確なスケジュールが明かされる。
なお、ブンデスリーガ開幕の約1週間前、現地時間17日には、DFLスーパーカップが開催される。本来は前年度のブンデスリーガ王者とDFBポカール王者が相見える大会だが、レヴァークーゼンが国内2冠を達成したこともあり、ブンデスリーガを2位で終えたシュトゥットガルトが繰り上げで出場する。こちらは現地時間17日の20時30分(日本時間で27時30分/24日の3時30分)にキックオフ。また、同16日から19日にかけては、DFBポカールの1回戦も行われる予定だ。
また、最終節は来年5月17日の15時30分(日本時間で22時30分)に一斉開催される予定。レヴァークーゼンは敵地で佐野所属のマインツと、伊藤所属のバイエルンは敵地でホッフェンハイムと、ドルトムントはホームで町野所属のホルシュタイン・キールと、それぞれ対戦する。
2024−25シーズンのブンデスリーガにおける、開幕節と最終節の対戦カードは下記の通り。
■ブンデスリーガ開幕節・対戦カード
▼2024年8月23日(金)
ボルシアMG vs レヴァークーゼン
▼8月24日(土)〜25日(日)
ライプツィヒ vs ボーフム
ドルトムント vs フランクフルト
ホッフェンハイム vs ホルシュタイン・キール
フライブルク vs シュトゥットガルト
アウクスブルク vs ブレーメン
ヴォルフスブルク vs バイエルン
マインツ vs ウニオン・ベルリン
ザンクト・パウリ vs ハイデンハイム
■ブンデスリーガ最終節・対戦カード
▼2025年5月17日(土)
ライプツィヒ vs シュトゥットガルト
ドルトムント vs ホルシュタイン・キール
ホッフェンハイム vs バイエルン
ハイデンハイム vs ブレーメン
フライブルク vs フランクフルト
アウクスブルク vs ウニオン・ベルリン
マインツ vs レヴァークーゼン
ボルシアMG vs ヴォルフスブルク
ザンクト・パウリ vs ボーフム
【動画】ブンデスMVPに輝いたヴィルツのプレー集
Der #Bundesliga-Spieler der Saison 2023/24 ⚽️ Florian #Wirtz!@bayer04fussball #FC24 @easportsfcde #BundesligaPOTM pic.twitter.com/gZA76F0iiV— BUNDESLIGA (@Bundesliga_DE) May 20, 2024
2024年07月04日 22:05
バイエルンのセカンドチームに所属するMF福井太智が、プリメイラ・リーガ(ポルトガル1部リーグ)のアロウカへレンタル移籍することが決まった。4日、両クラブが発表している。
契約期間は明かされていないものの、ポルトガルメディア『ア・ボーラ』によれば、期間は2024−25シーズン終了時までにあたる2025年6月30日までだという。アロウカ側の発表によると、今回のレンタル移籍契約には買い取りオプションが付随している模様だ。
福井は2004年7月15日生まれの現在19歳。神奈川県出身で、U−12チームから鳥栖の育成組織に在籍している。2021年3月にクラブ史上最年少の16歳でトップチームデビューを飾ると、2022年3月にはプロA契約を締結。鳥栖のトップチームでは2021シーズンから2022シーズンにかけて通算15試合に出場。2022年9月にバイエルンへの完全移籍が発表され、2023年1月よりレギオナルリーガ(4部相当)に身を置く同クラブのセカンドチームに在籍していた。
2022−23シーズンはリーグ戦12試合のピッチに立って4アシストを記録。2023−24シーズン前半戦は15試合出場1得点を記録しただけでなく、昨年9月26日に行われたDFBポカール1回戦のプロイセン・ミュンスター(3部)戦に途中出場し、トップチームデビューも飾った。今年1月にはポルティモネンセにレンタル移籍。プリメイラ・リーガで13試合出場1ゴール1アシストを記録していたが、チームは昇降格プレーオフでフトゥボルに敗れ、8年ぶりの2部降格という憂き目を見ていた。
また、福井は各年代別の日本代表にも名を連ねており、昨年5月にはFIFA U-20ワールドカップ アルゼンチン 2023に出場。全3試合のピッチに立ち、2アシストを記録した。昨年10月と11月には、パリオリンピック2024を目指すU−22日本代表(当時)のメンバーにも選出されていた。
当初、ポルティモネンセ側より、福井のレンタル移籍期間は2025年6月30日までと伝えられていた。しかし、チームの2部降格を受けて、レンタル移籍契約を解消することが決定。来季は再び1部の舞台に身を置き、ポルトガルでの挑戦を続けることとなった。
福井の新天地となるアロウカは、ポルトガル北西部のアヴェイロ県アロウカを本拠地とするクラブ。2013−14シーズンに史上初となる1部での戦いに臨んだ後、2016−17シーズンを17位で終えて降格を経験したが、5年の時を経て2021−22シーズンに1部復帰。2022−23シーズンは5位と躍進し、クラブ史上初となるヨーロッパカンファレンスリーグ(ECL)予選出場権を獲得した。2023−24シーズンは7位でフィニッシュし、惜しくも欧州カップ戦出場権獲得とはならなかったが、2シーズン連続で1桁順位でシーズンを終えることに成功。来季はさらなる飛躍を目指すシーズンとなる。
【画像】アロウカのユニフォームに身を包んだ福井
Same. https://t.co/u7XJzb8kuX pic.twitter.com/ImSRgUFGHJ— FC Arouca (@OficialFCArouca) July 4, 2024
2024年07月04日 22:00
EURO2024でベスト8まで進むも、批判の声も多いイングランド代表。本来のパフォーマンスを出せていない選手が多い中、安定したパフォーマンスで評価を上げている選手もいる。それがDFマーク・グエーイ(23)だ。
チェルシーの下部組織出身のグエーイはその後トップチームに昇格するも、出場数はわずか2試合。スウォンジーへのレンタル移籍を経て、2021年夏に現在も所属するクリスタル・パレスへ移籍を果たした。
パレスで着実にキャリアを積み重ねていったグエーイは怪我で今回のEURO招集外となったハリー・マグワイアの代役を務める形でここまでのイングランド代表の守備を支えている。以前からアーセナルやリヴァプールなどプレミアリーグのクラブからは熱視線が送られていた同選手だが、EUROでのパフォーマンスを受け、レアル・マドリードも興味を示し始めているという噂も浮上。さらに英『Daily Mail』によると、バルセロナやユヴェントスといったクラブも興味を示しているとのこと。
プレミアリーグのクラブだけではなく、欧州のビッグクラブによる争奪戦の可能性も浮上してきたグエーイだが、英『THE Sun』によると、パレスはバイエルンへの移籍が噂されるマイケル・オリーセと同等の5000万ポンド(約102億円)程度をグエーイの移籍金として要求しているという。
パレスとグエーイの現行契約は残り2年となっており、ステップアップを果たす時が近づいてきている。チーム自体は苦戦を強いられているEUROで存在感を発揮するCBは今夏欧州ビッグクラブによる争奪戦となるのか、注目だ。
2024年07月04日 22:00
かつての日本代表選手はそのほとんどが高体連や大学の出身者であったが、現在はJクラブのユース出身者が多くを占めている。
2024年07月04日 21:08
浦和レッズは7月6日、J1第22節で湘南ベルマーレと浦和駒場スタジアムで対戦する。この一戦に先立ち、クラブの公式YouTubeがMF伊藤敦樹のインタビューを公開した。
浦和出身で幼少期から駒場に通っていたという伊藤は、同スタジアムの印象を次のように語っている。
「紙吹雪のイメージが強い。たぶん勝った試合だと思うが、一番印象に残っている。よく行っていた場所で、試合を観に行くだけではなく、遊び場所としても行っていた。浦和の街にあるし、自分にとって身近な場所だった」
【動画】浦和MF伊藤敦樹が語った駒場での思い出
地元での試合に向けて、「いま浦和でサッカーをしている子供たちに夢を与えて、浦和をサッカーの街と認識してもらうために、レッズが強いチームでいなければいけないと思うので頑張りたい」と意気込んだ。
対戦相手の湘南にも、浦和出身で古巣戦となる山田直輝や岡本拓也が在籍している。ピッチ上で、様々な想いがぶつかり合うゲームとなりそうだ。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
2024年07月04日 21:01
Jリーグは4日、今夏開催される「明治安田Jリーグワールドチャレンジ2024 powered by docomo」に出場するトッテナムおよびニューカッスルのアカデミーチームと、Jリーグ選抜U−15のエキシビジョンマッチを開催することを発表した。
今回のエキシビションマッチは、サッカーの水準向上と国際社会との親善および交流を目的として実施される。本2試合については、公益財団法人日本サッカー協会(JFA)との協働の末にチーム編成を行い、Jリーグ選抜U−15にはJクラブのアカデミーから計40名(26クラブ)の選手が選出されている。
なお、監督はJFAユース育成ダイレクターの城和憲氏が務める。また、JリーグOBで特任理事の、かつて浦和レッズ、清水エスパルス、北海道コンサドーレ札幌、FC琉球で活躍した小野伸二氏、川崎フロンターレで活躍した中村憲剛氏もコーチングスタッフを務めることが決まっている。
本試合の観戦チケット、放映情報等は決定次第発表される予定だ。
開催概要は下記の通り。
【Jリーグインターナショナルシリーズ2024 アカデミーマッチ】
■試合日程
▼Jリーグ選抜U−15 vs トッテナムU−15
開催日:7月26日(金)
キックオフ時刻:19:30
スタジアム:味の素フィールド西が丘
▼Jリーグ選抜U−15 vs ニューカッスルU−15
開催日:8月2日(金)
キックオフ時刻:19:00
スタジアム:秩父宮ラグビー場
■Jリーグ選抜U−15メンバー
▼Jリーグ選抜U−15 vs トッテナムU−15
MF 守谷春輝(モリヤ ハルキ) 北海道コンサドーレ札幌U−15
GK 大下幸誠(オオシタ コウセイ) 鹿島アントラーズつくばジュニアユース
DF 倉橋幸暉(クラハシ コウキ) 鹿島アントラーズジュニアユース
MF 小笠原央(オガサワラ ヒロ) 鹿島アントラーズジュニアユース
FW 滝澤周生(タキサワ シュウ) 鹿島アントラーズジュニアユース
FW 高木瑛人(タカキ エイト) 鹿島アントラーズジュニアユース
MF 和田武士(ワダ タケシ) 浦和レッズジュニアユース
DF 熊田佳斗(クマダ ヨシト) 大宮アルディージャU15
DF 相馬陸人(ソウマ リクト) FC東京U−15むさし
DF 草野陸(クサノ リク) 横浜F・マリノスジュニアユース
MF 笹川峻太郎(ササガワ シュンタロウ) ジェフユナイテッド千葉U−15
MF 田中琉磨(タナカ ルウマ) 松本山雅FCU−15
MF 小枝朔太郎(コエダ サクタロウ) ジュビロ磐田U−15
MF 齋藤太陽(サイトウ タイヨウ) 名古屋グランパスU−15
GK 川中碧音(カワナカ アオト) セレッソ大阪西U−15
DF エゼモクェチメヅェ海(エゼモクェ チメヅェ カイ) セレッソ大阪西U−15
FW 永添功樹(ナガソエ コウキ) セレッソ大阪U−15
FW 高橋成海(タカハシ ナルミ) 徳島ヴォルティスユース
DF 石田慶次(イシダ ケイジ) アビスパ福岡U−15
DF 品川維風(シナガワ イブキ) アビスパ福岡U−15
監督 城和憲(ジョウ カズノリ) JFAユース育成ダイレクター
コーチ 小野伸二(オノ シンジ) Jリーグ特任理事
コーチ 中村憲剛(ナカムラ ケンゴ) Jリーグ特任理事
コーチ 小池直文(コイケ ナオフミ) Jリーグ育成部/JFAエリートユースAチューター
コーチ 黄川田賢司(キカワダ ケンジ) Jリーグ育成部/JFAエリートユースAチューター
GKコーチ 阿部伸行(アベ ノブユキ) FC東京
トレーナー 久保翔太(クボ ショウタ) 日本スポーツ協会アスレティックトレーナー
主務 守田弘史(モリタ コウジ) Jリーグ育成部
▼Jリーグ選抜U−15 vs ニューカッスルU−15
FW 菊池瑠生(キクチ ルイ) 北海道コンサドーレ札幌U−15
GK 佐々木翔大(ササキ ショウダイ) ブラウブリッツ秋田U−15
DF 石野悠翔(イシノ ユウト) ベガルタ仙台ジュニアユース
DF 松坂碧生(マツザカ アオイ) 浦和レッズジュニアユース
DF 奥村翔(オクムラ ショウ) 柏レイソルU−15
MF 仙石新(センゴク アラタ) サガン鳥栖U−15
DF 原田爽潤(ハラダ ソウル) 東京ヴェルディジュニアユース
FW 尾家英元(オカ ヒデモト) 東京ヴェルディジュニアユース
DF 今廣遥碧(イマヒロ ルイ) 川崎フロンターレU−15生田
MF 土井聖也(ドイ マサヤ) 横浜FCジュニアユース
DF 藤谷琉(フジタニ ルイ) ツエーゲン金沢U−15
FW 八色隼人(ヤイロ ハヤト) 名古屋グランパスU−15
DF 岡元侑大(オカモト ウタ) ガンバ大阪ジュニアユース
MF 藤本祥輝(フジモト ヨシキ) ガンバ大阪ジュニアユース
DF 長谷川貴也(ハセガワ タカヤ) セレッソ大阪西U−15
MF 岡崎葵(オカザキ アオイ) セレッソ大阪西U−15
GK 木全皓志郎(キマタ コウシロウ) ヴィッセル神戸U−15
MF 正法地有(ショウホウジ ユウ) サンフレッチェ広島F.Cジュニアユース
FW 友永英汰(トモナガ エイタ) 大分トリニータU−15
MF 川内健(カワウチ タケル) ロアッソ熊本ジュニアユース
監督 城和憲(ジョウ カズノリ) JFAユース育成ダイレクター
コーチ 中村憲剛(ナカムラ ケンゴ) Jリーグ特任理事
コーチ 小池直文(コイケ ナオフミ) Jリーグ育成部/JFAエリートユースAチューター
コーチ 黄川田賢司(キカワダ ケンジ) Jリーグ育成部/JFAエリートユースAチューター
GKコーチ 木村真(キムラ マコト) 柏レイソル
トレーナー 内田靖之(ウチダ ヤスユキ) 関西医療大学
主務 守田弘史(モリタ コウジ) Jリーグ育成部
2024年07月04日 21:00
5日からいよいよ準々決勝が始まるEURO2024。
好カード目白押しの激闘を前に、今大会ここまでの試合で目に付いた、adidas、Nike、Pumaという3大メーカー以外のスパイクを履いている選手をピックアップする。ハリー・ケイン(イングランド)
FW/バイエルン・ミュンヘン所属
着用スパイク:スケッチャーズ SKX_01 ロー
まずは“スリーライオンズ”のエースストライカー。ハリー・ケインは、スケッチャーズのサッカースパイクを履いていることで知られる。
今大会でも『SKX_01 ロー』を着用。ここからの爆発が期待される。アントニオ・リュディガー(ドイツ)
DF/レアル・マドリー所属
着用スパイク:アンダーアーマー マグネティコ エリート 3
ラ・リーガ、CLに続く栄冠を狙うアントニオ・リュディガー。今大会では、耳なし芳一を思わせるグラフィックの『マグネティコ 3』を着用している。
ヒール部分にゴールドで入れられた「★★★☆」は、ドイツが歴代最多となる4度目のEURO優勝を目指していることを表すとみられる。フェルミン・ロペス(スペイン)
MF/バルセロナ所属
着用スパイク:アンダーアーマー シャドウ エリート 2
パリ五輪にも出場することが決まったスペインの若手注目株、フェルミン・ロペスが履いている『シャドウ 2』は、アウトソールにカーボンを使用したスピード・アジリティ重視モデル。ブカヨ・サカ(イングランド)
FW/アーセナル所属
着用スパイク:ニューバランス フューロン v7+ プロ
ブカヨ・サカはラウンド16のスロバキア戦、負傷したキーラン・トリッピアに代わり左サイドバックも務めた。『フューロン v7+』を駆る22歳は今後の起用法にも注目が集まる。エベレチ・エゼ(イングランド)
MF/クリスタル・パレス所属
着用スパイク:ニューバランス フューロン v7+ プロ
利他的なプレーを得意とする“10番”、エレベチ・エゼも同じく『フューロン v7+』を着用。新シーズンはクリスタル・パレスで鎌田大地のチームメイトになる予定(移籍しなければ)。ユライ・クツカ(スロバキア)
MF/スロヴァン・ブラチスラヴァ所属
着用スパイク:ミズノ モレリア ネオ 4 β JAPAN
今大会、スタにスラフ・ロボツカ、オンドレイ・ドゥダと組んだ中盤が話題を呼んだユライ・クツカは、2022年からのミズノユーザー。『モレリア ネオ 4 β』は天然皮革とニット素材が融合した海外で人気のモデルだ。アーダーム・ナジ(ハンガリー)
MF/スペツィア
着用スパイク:ミズノ モレリア ネオ 4 β JAPAN
アーダーム・ナジもミズノの『モレリア ネオ 4 β』を着用。ナジは前回大会出場時、Nikeの『ティエンポ レジェンド 8 エリート』を履いていたので、天然皮革のスパイクが好きで乗り換えたのかもしれない。
アントニン・バラーク(チェコ)
MF/フィオレンティーナ
着用スパイク:パントフォラドーロ スーペルレッゲーラ 2.0
最後は前回大会と同様、激レアメーカー「パントフォラドーロ(Pantofola d'Oro)」のスパイクで参戦したアントニン・バラーク。
中島翔哉にマラドーナも!ミズノを履いた世界の「代表10番たち」
着用する『スーペルレッゲーラ 2.0』は、イタリアのアスコリで19世紀に創業した彼らのアイデンティティが凝縮されたカンガルー皮革の一足となっている。
2024年07月04日 20:30
イングランドの実質2部であるチャンピオンシップのハル・シティに所属するジェイデン・フィロジェネ(22)はプレミアリーグのクラブへの移籍を希望しているようだ。
2024年07月04日 20:19
マンチェスター・ユナイテッドは4日、現在男子トップチームを率いるエリック・テン・ハフ監督との契約を、2026年6月30日まで延長したことを発表した。
2023−24シーズンが終了した段階で、マンチェスター・ユナイテッドの新監督候補には、チェルシーを去ったマウリシオ・ポチェッティーノ氏、バイエルンを去ったトーマス・トゥヘル氏、ブレントフォードの監督を務めるトーマス・フランク氏、かつてマンチェスター・ユナイテッドでアシスタントコーチやスカウトを務め、現在はイプスウィッチで指揮を執るキーラン・マッケンナ氏、そしてEURO2024を戦うイングランド代表のガレス・サウスゲート氏などの名前が挙がっていた。テン・ハフ監督については今夏退任の噂も取り沙汰されていたが、今回の公式発表により、来季も続投することが決定した。
イギリスメディア『スカイスポーツ』によると、従来のマンチェスター・ユナイテッドとテン・ハフ監督の契約は、2025年6月30日までとなっており、この契約には1年間の延長オプションも付随していたという。公式に明かされているわけではないものの、今回の契約延長は、この延長オプションを行使した形だと見られている。
現在54歳のテン・ハフ監督は、現役時代に母国のトゥウェンテやユトレヒトなどで活躍。現役引退後は指導者に転身し、古巣のトゥウェンテのユースチームでキャリアをスタートさせると、その後はPSVのトップチームでアシスタントコーチを務めただけでなく、バイエルンのセカンドチーム、ユトレヒトのトップチームなどで監督を歴任してきた。
2017年12月からはオランダの名門であるアヤックスの監督に就任。2018−19シーズンは国内2冠とチャンピオンズリーグ(CL)準決勝進出を達成するなど、通算3度のエールディヴィジ優勝と2度のKNVBベーカー(カップ戦)優勝へ導き、ヨハン・クライフ・スハール(オランダスーパーカップ)のタイトルももたらした。
2022年夏にはマンチェスター・ユナイテッドの監督に就任した。就任初年度となった2022−23シーズンはプレミアリーグを3位で終え、クラブに2シーズンぶりのCL出場権をもたらしただけでなく、カラバオ・カップ(EFLカップ)を制し、6シーズンぶりにタイトルも獲得。2年目の2023−24シーズンは、FAカップ決勝で宿敵のマンチェスター・シティを破り、8シーズンぶりにFAカップのトロフィーを掲げたが、プレミアリーグではなかなか上位進出を果たせず、最終的には8位でフィニッシュ。1992−93シーズンのプレミアリーグ創設以降、クラブの最低順位を更新するという屈辱のシーズンを過ごしていた。
契約延長に際し、テン・ハフ監督はクラブを通してコメントを発表。就任してからの2年間をポジティブに捉えたものの、名門復活のためにはまだまだやるべきことがあると主張し、来季以降に向けて意気込みを綴った。
「このクラブで仕事を継続することに合意できて、とても嬉しく思っている。この2年間を振り返ると、2つのトロフィーを獲得し、私が就任した時よりも進歩した例を数多く見ることができる。私自身は、誇りを持ってこの2年間を振り返ることができる」
「しかし、マンチェスター・ユナイテッドに期待されるレベル、つまりイングランドとヨーロッパのタイトルに挑戦するレベルに到達するためには、まだ多くのハードワークが必要だということも明確にしなければならない。クラブとの話し合いの中で、我々はその目標に到達するためのビジョンで完全に一致することができた。今は、我々全員がその旅を共にすることで結束している」
また、今夏新たにスポーツ・ディレクター(SD)に就任したダン・アシュワース氏もクラブを通してコメントを発表。テン・ハフ監督との契約延長に至った背景に言及しつつ、来季以降のチームに期待を寄せた。
「過去2シーズンに2つのトロフィーを獲得したことで、エリックは欧州サッカー界で最も安定し、成功を収めた監督の一人としての記録をさらに強固なものにした」
「このクラブの昨シーズンを振り返った結果、改善すべき点が浮き彫りになったが、同時にエリックこそ、基準と結果を向上させるため、チームを託すべき最高のパートナーであるという明確な結論に達した。この選手とスタッフのグループは、すでにトップレベルで戦い、勝利する能力があることを示している。これからは、より一貫した姿勢でその能力を体現する必要がある」
「強化されたフットボール・リーダーシップ・チームが揃った今、我々はエリックと手を取り合い、このクラブに対して、我々が抱いている共通の野望を達成することを楽しみにしている」
【ハイライト動画】FAカップ決勝の振り返りはこちらから!
2024年07月04日 20:05
ラツィオに所属していた鎌田大地のクリスタル・パレス移籍が決まった。
プレミアリーグでプレーする日本人選手はこれまでにも何人かいたが、地元のダービーマッチでの日本人対決は過去になかったはずだ。しかし今回、パレスに加入した鎌田とブライトンでプレーする三笘薫の2人がそれを実現させようとしている。
パレスとブライトンのダービーは、マンチェスターやマージーサイド、ノースロンドンのダービーほど世界的に有名ではないかもしれないが、イングランドのサッカーファンには、両クラブのファンの間に小さくない敵意があることで知られている。
この2チームの対戦は“M23ダービー”あるいは“A23ダービー”として知られており、ロンドンとブライトンを結ぶ高速道路にちなんで名付けられた。このライバル関係は、1970年から80年代にかけて両チームの間で行なわれた物議を醸す試合に遡り、その対立は現在も続いている。
近年のプレミアでは、観客同士のトラブルはあまりない。これは、警備が非常にしっかりしており、クラブがトラブル対策に投資しなければならないからだ。また、CCTVのおかげで、フーリガンも特定できるようになった。それでも、群衆のトラブルが発生した際、それがパレス対ブライトンの試合だったという話は珍しくない。両クラブの試合のキックオフ時間は、トラブルのリスクを減らすために非常に慎重に決められている。
【動画】鎌田がアニメで登場!パレスが公開したウェルカムムービー
両クラブの本拠地は43マイル(約70km)も離れているのだから、ライバル関係を築くには遠すぎると思うだろうが、単に距離の問題ではない。
例年、両チームは同じような成績を残しているため、互いの順位に関わる重要な試合で頻繁に対戦していることも起因していると思う。昇格争いや残留争いは、トップリーグで優勝することよりもはるかにストレスがかかる。彼らの未来が懸かっているのだから。これがファン同士の緊張を生んだ。
昨シーズンの初め頃、私はブライトンのアウェーでのマンチェスター・ユナイテッド戦を取材に行く際に、ロンドンからマンチェスターまで電車で移動していた。電車内はブライトンファンで満員になっていて、彼らはずっと歌っていた。しかし、彼らはブライトンやユナイテッドについて歌うのではなく、パレスに対する嫌悪感を歌にしていたのだ。その光景を見て、いかにパレスが嫌いなのかが伝わってきた。
三笘はすでにこのM23ダービーに出場した経験があるが、もちろん鎌田にとっては初めてだ。ぜひこの日本人対決に注目してほしい。
文●スティーブ・マッケンジー(サッカーダイジェスト・ヨーロッパ)
著者プロフィール
スティーブ・マッケンジー/1968年6月7日、ロンドン生まれ。ウェストハムとサウサンプトンのユースでプレー経験がある。とりわけウェストハムへの思い入れが強く、ユース時代からのサポーター。スコットランド代表のファンでもある。大学時代はサッカーの奨学生として米国で学び、1989年のNCAA(全米大学体育協会)主催の大会で優勝した。現在はエディターとして幅広く活動。05年には『サッカーダイジェスト』の英語版を英国で出版した。
2024年07月04日 20:00
Jリーグ史上最強のチーム鹿島アントラーズを率いた石井正忠監督は、昨年11月23日にタイ代表指揮官に就任した。
1999年にアカデミーのコーチから指導者キャリアを始め、2017年5月まで常勝軍団鹿島を約19年支え続けた。
Jリーグ、天皇杯、ルヴァン杯を制覇し、2016年に開催されたクラブワールドカップではJリーグクラブ史上最高成績となる準優勝へ導いた。
2021年からタイ1部ブリーラム・ユナイテッドの指揮を執り、2年連続で国内三冠(リーグ、協会オープンカップ、リーグカップ)を達成して前人未到の金字塔を打ち立てた。8月13日にタイ代表のテクニカルディレクター(TD)へと就任するも、9月18日に退任した。
紆余曲折を経てタイ代表に指揮官に就任した石井監督をQolyがインタビューを実施。
第4弾は大宮アルディージャ監督時代、無所属期間に勤めていた意外な職業、サポーターから気づかされた経験について語った。
※諸事情により1年前に取材した内容を掲載いたします。
(取材日2023年6月15日)古巣から突然のオファー
―-大宮アルディージャの監督に就任した経緯を教えてください。
最初に大宮へ行ったときは、リーグ戦(J1)がもう残り3試合でオファーを受けました。J1に残留したい想いで大宮はそういう決断をしたと。だからその3試合にまず指揮を執ってもらいたいということでした。だから本当に突然でびっくりしました。もともと大宮はNTT関東というところから始まっていて、僕は(現役選手時代に)NTT関東にいましたから。そこから「クラブを助けてほしい」というお願いがあって、応えたいと思ってオファーを受けたんです。苦しんだ大宮時代
――大宮はJ2に降格してしまいましたが、翌シーズンはJ1参入プレーオフで敗退。苦しい時期が続きました…。
まずJ2で戦うことが初めてでした。J2にどんなクラブがあるのかもまったく分からなかった。そこで最初につまずいたんですね…。だからそこが後々まで響いてしまった。それは経験のなさがあったと思いますね。1年でJ1に復帰するという想いでやったんですけど、そこが達成できなくて本当に悔しくて…。1年で復帰できなかったので、自分から「辞めます」とクラブに話しました。
――苦しい時期を過ごされた中、大宮で得た経験や知見はありましたか。
それは先ほど言った「J2での戦い方」がJ1とは違うと強く思いました。それは何かというと、J2は自分たちの良さを出して戦うというより、相手のストロングを消して戦うチームが多かった。そこはかなり戸惑った部分でした。そこをもうちょっと分かっていれば、違う戦い方ができたんじゃないかとすごく反省していますね。
――リーグが変わることによって当然状況は変わります。タイではつまずくことなく成功され続けています。環境の適用力や、選手やチームの特性・特徴を見抜く部分は大宮で培われたのでしょうか。
それもあります。最初はサムットプラーカーン・シティというタイ1部リーグでも中位にいたチームにいました。そこでも難しさは感じました。でも適応することは大宮時代に、しっかりリーグを見て、分析して戦わないといけないと学びましたよね。家族のために給食センターへ転職!
――大宮を退任されたあと、1年間休養を取られました。なぜこのタイミングに休養したのでしょうか。
いままでプロ選手としてやってきて、すぐアントラーズでコーチとして雇ってもらいました。またコーチもずっと長い間やっていて、監督になって、さらに家族との時間もなくなってということをずっと続けてきた。
ちょうどその年に娘が小学校6年生でした。これから中学校、高校と部活に入ったら家族との時間が本当になくなるなと思いました。なので、その1年は1回サッカーから離れた環境で、家族との時間を作ることが1番の理由ですね。
――鹿嶋市の給食センターの調理員をされていたとお聞きしました。給食センターではどのような仕事をされていましたか。
僕は(給食センターの)会社の社員になりました。実際に野菜を切ったり、料理を作る仕事はパートの方がメインでやります。調理をしたことは少ないんですけど、僕はそれをサポートする社員でした。
給食センターに勤めた理由は、「娘との時間を取るために1番どの職業がいいか?」と考えたときに、学校関係の仕事をすると娘とスケジュールが一緒になるからです。だからやってみようかなと思ったんですね。もともと僕の実家が日本料理屋で、料理も結構できるから興味はありました。それで思い切ってチャレンジしてみました。
――給食センターですと、夏休みや冬休みもスケジュールが合いますよね。
そうなんですよ(笑)。あと仕事の終わりが早いです。朝は早いんですけど、終わるのも3時ぐらいに大体終わります。例えば近所の子供と一緒にサッカーしたりとかもできるので、そういうのも含めて、時間を取るために給食センターに就職しました。
――給食センターから得た経験で、いまも生かせていることはございますか。
安全、安心に給食を作らなきゃいけないので、すごく衛生面がしっかりしています。あとグループワークが連動していてすごいんですよ。そういうところの仕事の細かさと、グループでしっかり仕事をやっていく部分。給食センターの現場リーダーの方が女性だったんですけど、その方がいろんなグループをまとめいく。組織をうまく動かすために何をしていたのかをよく見ていました。そこはサッカーと一緒で、勉強になりましたね。
――栄養学の面では学びはありましたか。
そこはそんなにですね。もともと体育大学を出ていて、そういう知識は少しはあったので。そこの部分ではないですけど、小学生は好き嫌いがあったりするじゃないですか、野菜が嫌いだったりね。好きなメニューのときには食べ残しが少ないんだけど、苦手なメニューなら残る量が多いことも。そういうのを見ていると、小学生年代の栄養指導は、もっとあってもいいかなと思いました。川崎であったサポーターとの出会い
――給食センターで働いている間は、年間パスを購入して鹿島を観戦していたと聞きました。お客さんの視点で得た学びはありましたか。
僕は鹿島に限らず、川崎フロンターレやガンバ大阪にも行っていたんですよ。サポーターの方々は、どれだけの想いで試合を見に来ているのか。何となく分かっていましたけど、実際に自分でやってみるのとでは違うじゃないですか。チケットを取って、電車を乗り継いでスタジアムで観戦するとか。自分で体験したくてやってみたんですよ。
だから鹿島スタジアムだったら、(自宅から)あっという間、すぐじゃないですか。でも、フロンターレに行ったときは雨の日で、最寄り駅でタクシーを待っている列がすごかった。川崎のサポーターが待っている中、僕も並んでいましたけど、「これ試合時間に間に合わないぞ」となったんですよ。
だからちょっと前の方で並んでいる川崎のユニフォームを着ている若いお兄ちゃんの近くに行って、「ちょっと一緒に乗せてよ」と言いました(笑)。同じタクシーに乗せてもらって「俺がお金払うから」と言ってね。それで一緒にスタジアムへ行ったんですよ。
そうしたら川崎のサポーターの子は、タクシーに乗ってちょっとしたときに「もしかして石井さんですか?」と気づかれて、「そうなんですけど」と言いました(笑)。
こうやって「サポーターの方がどんな感じでスタジアムに行っているのかを体験したくて一緒に乗せてもらったんだよ」と話をしたら、「僕らは年間シートを買って毎試合来ています」とね。
その子は川崎が本当に好きで「楽しいですよ。こういうのは」と話をしてもらうと、サポーターはどういう気持ちで見に行っているかが分かるじゃないですか。だからそういうことを体験したくて、やりましたね。
――その川崎サポーターさんが滅茶苦茶うらやましいです(笑)。
羨ましかったかどうかは分からないですけど(笑)。
――鹿島といえば、サポーターグループの「インファイト」の熱い応援が有名です。一緒に応援してインファイトはどうでしたか。
僕もJリーグが始まった当時から選手としていましたから、応援していただいているという気持ちはすごくありました。
それこそジーコスピリットじゃないですけど、ジーコさんは「あの人たちが自分たちの試合のチケットを買って、それがお前らの給料になっているんだから、彼らを愛さなきゃいけない。例えばサインしてくださいと言われたら、写真を撮ってくださいと言われたら、しっかり丁寧に対応しなきゃいけないんだよ」と、ずっと言われてきました。
ただただ、それを僕は実践しているだけです。だからそれはいまでもやっています。サムットプラーカーンに入ってからも、ブリーラムに行ってからも、ずっとそれは続けてやっています。
――石井さんにとってサポーター、選手を含めて鹿島はどのような存在ですか。
Jリーグの理想形を最初に実現させてくれたクラブだと思っているんですよね。だからJリーグの先頭に立って、いつまでも進んでいかなきゃいけないクラブだと思っています。クラブもサポーターもね。だからそういう存在でいなきゃいけないクラブだと思っていますね。